「第5回 クリッカー(TurningPoint)を活用した アクティブラーニング研究会」を開催 KEEPAD JAPAN 株式会社は、平成 27 年 11 に導入され、クリッカーが持つ学習意欲向 月 7 日(土)、弊社のお客様をはじめ、ク 上に対する効果について数々の研究と発表 リッカーを利用したソリューションにご興 をされています。そうした経験から、今回 味をお持ちの皆様を対象に、「第 5 回クリ はクリッカーが果たす役割、FD の現状、 ッカー(TurningPoint)を活用したアクティ そしてその課題などについてお話しいただ ブラーニング研究会」を、大阪大学中之島 きました。 センターにて開催しました。 クリッカーが果たす役割については様々 な研究発表や活用事例と併せ、実際の現場 当日は、全国から多数の教育関係者の皆 に即した数々の活用方法をご紹介され、ま 様にご参加いただきました。活発な意見交 さに長年のご経験があるからこその内容で 換は 1 時間以上にわたり、議題も様々な事 した。「匿名で学生の声を拾うことができ 例のご報告、アクティブラーニングを実現 る」というクリッカーの基本特性を最大限 するための TurningPoint 各種機能の活用方 に活かした青野先生ならではのご利用法は 法、クリッカーの利用を教員の皆様に促す どれも説得力があり、「学生が理解してい 方法など多岐にわたりました。お忙しいと ない時こそその声を逃さず、即時に授業改 ころ快くご講演くださりました青野先生、 善につなげる」というお話には多くの方が 太城先生、および参加者の皆様方に厚く御 頷いていらっしゃいました。学生の参加意 礼申し上げます。 識を高めるだけでなく、先生方の教育力向 上にもクリッカーが有用であることを、改 まず最初に徳島文理大学 青野透教授に めて参加者の皆様も実感されていたようで 『あらためて問う FD が果たす意義とク した。 リッカーが果たすべき役割』とのテーマで また、FD の課題については、「多様な背 お話を賜りました。 景を持つ学生の受け入れと、従来型の一方 向的な講義の変革」が求められる一方で、 現状として教員のニーズに応じた FD が行 われていない、というご指摘がありまし た。この問題を解決するには、大学が 「授業の内容及び方法の改善を図るための 組織的な研修及び研究」 (大学設置基準) の場となる必要があり、その実現にはクリ ッカーの導入などによる授業の改善に向け た実践的取組が不可欠であるとのお話でし 青野先生は 2009 年からクリッカーを授業 た。これについては、参加者皆様の中から 1 FD 推進や ICT 機器導入時に現場の先生方が また、クリッカーの到達度確認における 持つ抵抗感について質問が挙がり、活発な 独自の活用法もご紹介くださりました。具 質疑応答も行われました。 体的には、 続いて三重大学 太城康良准教授からは ① クリッカーで個人回答 『チーム基盤型学習(TBL: Team-Based ② グループディスカッション Learning)にクリッカーを用いた授業事例』 ③ 討論結果をプラカードで班ごとに提 と題してお話を賜りました。 示 ④ クリッカーの投票結果の開示と解説 を 10~20 問繰り返すそうです。クリッカ ーを押して個人で考えた上でグループで考 えることが議論の活性化に有効で、全体と しての協同感・達成感が得られただけでな く、同時に先生もまた学生個々の正答率を 把握できているとのことで、太城先生の工 夫が光るアクティブラーニング授業法でし た。 参加者の皆様にとっては、とりわけ現在 太城先生は情報が膨大な解剖学を担当し の方法に至るまでの先生の数々の経験談が ておられ、通常講義で学生が「眠くならな 興味深かったようで、時折笑い声が聞かれ い授業」を行う工夫として、小テストをグ るほどでした。ユニークかつ情熱的な太城 ループ試験でスクラッチカードを用いる 先生の発表は、学生を授業に惹きつけるた TBL と併用するなどの試行錯誤をされてき めの情報が満載の大変有益なものでした。 たとのこと。今回は大学、専門学校、短大 でのクリッカーを用いた「現実的な」アク その後休憩を挟み、約 1 時間のフリーデ ティブラーニングに関する活用事例を交え ィスカッションを行いました。今回ご出席 てご紹介いただきました。 された皆様のクリッカーご利用歴は、5 年 太城先生は初回授業でまず、学力や予備 以上ご利用いただいている方から今年度か 知識のチェックにクリッカーを使用されて らご利用を開始された方、これから導入を いるとのこと。これにより個々の学生は周 検討されている方まで、実に様々でした。 囲と自分の差の認識するようになり、さら そうした皆様の間で、多様な視点からクリ に先生ご自身も投票結果から講義内容や小 ッカー活用方法に関する疑問点、機能の応 テストの適切なレベル設定が行えるように 用方法などに関する率直な意見交換が行わ なったそうです。さらに、授業の要望など れました。 もクリッカーで調査することで、学生と教 ディスカッションではクリッカーの管理 員との間に双方向的なコミュニケーション や配布方法に関する質問について長年ご利 が促進され、それが互いの信頼感の構築に 用になっているユーザーの方から工夫が紹 つながり、クリッカーが初回以降の講座全 介されたり、「先生に使ってもらうために 体を通し活発な TBL を行うための導火線と 簡単に教材を用意する方法は?」「生徒に なっているようでした。 発言させるためにクリッカーを使ってでき 2 ることは?」といった実際の教育現場での 回開催の折には是非ご参加いただければ幸 活用についての質問とアイディアが次々に いです。 飛び交うなど、非常に多くの有意義な情報 交換が活発に行われ、大変な盛り上がりと なりました。 弊社では、今回のような活用事例を一人 でも多くの皆様と共有して質の高い情報交 換を行うことで、TurningPoint をお使いの 皆様がより高い教育成果を実現されますよ う、今後も日本各地で定期的に「アクティ ブラーニング研究会」を開催していきま す。今回ご出席になれなかった皆様も、次 開催概要 1. 日時:2015 年 11 月 7 日(土)/ 13:00~16:30 2. 場所:大阪大学中之島センター 3. 時間 内容 14:05 玉井(司会・進行) あいさつ 「あらためて問う 分 キーパッド・ジャパン 開会 13:00 13:05 担当/発表 5 谷邊(リージョナルマネジャー) FD が果たす意義とクリッカ 徳島文理大学 総合政策学部 ーが果たすべき役割」 青野透 教授 「チーム基盤型学習(TBL: Team-Based 三重大学 教養育機構 Learning)にクリッカーを用いた授業事例」 太城康良 准教授 休憩 15:05 60 60 10 フリーディスカッション 15:15 「クリッカー(TurningPoint)を活用した 参加者の皆様 70 アクティブラーニングの実現」 16:25 キーパッド・ジャパン まとめ・アンケート 玉井(司会・進行) 終了 16:30 3 5
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