生産 - 日本野菜ソムリエ協会

日本野菜ソムリエ協会
2015 年4月発行
生産
15 年2月 改訂第 10 版までに、以下の通り訂正および補足をいたしております。
お手持ちのテキストによっては既に反映されている内容もあるかと存じますが、
あらためて全ての項目につきましてご確認をいただきますようお願い申し上げます。
生産①
【更新のお知らせ】食料・農業・農村基本法
2015 年3月 31 日に新たな「食料・農業・農村基本計画」が策定されましたので、
お知らせいたします。
施策:
「食料・農業・農村基本計画」の策定(平成 27 年3月)※
(一部抜粋)
・食料自給率目標の設定 45%(平成 37 年 カロリーベース)
・食料の安定供給の確保
 食の安全及び消費者の信頼確保
 食育の推進と国産農産物の消費拡大
 新たな価値の創出による需要の開拓(6次産業化等)
・農業の持続的な発展
 担い手の育成・確保
 経営所得安定対策(旧:農業者戸別所得補償制度)の推進
・農村の振興 等
※食料・農業・農村基本計画は、施策の基本理念と実現を図るために基本となる事項を
定めるもので、農林水産省によっておおむね5年ごとに変更されています。
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■用語集
耕作放棄地
以前耕作していた土地で、過去1年以上作物を作付け(栽培)せず、この数年の
間に再び作付け(栽培)する意思のない土地
不作付地
過去1年間全く作付けしなかったが、ここ数年の間に再び耕作する意思のある土
地
土地持ち非農家
農家以外で耕地及び耕作放棄地を5a(アール)以上所有している世帯
農家
経営耕地面積が 10a 以上の農業を営む世帯または農産物販売金額が年間 15 万円以
上ある世帯
農業就業人口
15 歳以上の農家世帯員のうち、調査期日前 1 年間に農業のみに従事した者又は農
業と兼業の双方に従事したが、農業の従事日数の方が多い者
販売農家
経営耕地面積 30a 以上または農産物販売金額が年間 50 万円以上の農家
主業農家
農業所得が主(農家所得の50%以上が農業所得)で、1年間に60日以上自営農業
に従事している65歳未満の世帯員がいる農家
準主業農家
農外所得が主(農家所得の50%未満が農業所得)で、1年間に60日以上自営農業
に従事している65歳未満の世帯員がいる農家
副業的農家
1年間に60日以上自営農業に従事している65歳未満の世帯員がいない農家(主業
農家及び準主業農家以外の農家)
専業農家
世帯員の中に兼業従事者(1年間に30日以上他に雇用されて仕事に従事した者ま
たは農業以外の自営業に従事した者)が1人もいない農家
第 1 種兼業農家
世帯員の中に兼業従事者が1人以上いる農家で、農業所得の方が兼業所得よりも
多い兼業農家
第 2 種兼業農家
世帯員の中に兼業従事者が1人以上いる農家で、兼業所得の方が農業所得よりも
多い兼業農家
自給的農家
経営耕地面積が 30a 未満かつ農産物販売金額が年間 50 万円未満の農家
基幹的農業従事者
農業就業人口のうち、ふだんの主な状態が「主に仕事(農業)」である者
資料:平成 26 年版
食料・農業・農村白書
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参考統計表
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[基本統計用語] 他より抜粋
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Ⅰ.日本農業の現状
基幹的農業従事者の将来予測
1400
100%
80%
基幹的農業従事者※
(65歳以上)*
800
60%
基幹的農業従事者
(65歳未満)
600
40%
人数(万人)
1200
1000
65歳以上の比率(%)
400
20%
200
0
0%
1960
1970
1980
1990
2000
2010 2020
年
*1960・1965 年は算出方法が異なるため、65 歳以上の基幹的農業従事者数の割合を示すデータはない。
資料:「平成 26 年版 食料・農業・農村白書 参考統計表」農林水産省
「21 世紀日本農業の基礎構造」生源寺眞一編 農林統計協会
(第 1 章 農業労働力と農家世帯員の動向―推計結果の比較から) より作成
野菜について
■野菜作付面積
(千ha)
520
500
480
460
440
427
420
400
380
H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23
資料:「野菜をめぐる情勢(平成 25 年 11 月)
」農林水産省
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より作成
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■野菜の国内生産量・輸入量
(千t)
18,000
国内生産量
輸入量
16,000
14,000
12,012(2012年)
12,000
10,000
8,000
6,000
3,302(2012年)
4,000
2,000
0
1960年 1965年 1970年 1975年 1980年 1985年 1990年 1995年 2000年 2005年 2010年
資料:「平成 24 年度食料需給表」農林水産省
より作成
Ⅱ.日本における消費の動向
消費の現状
■食事形態の変化
100%
80%
60%
9
9
4
31
8
9
10
10
10
10
13
16
17
17
18
19
11
12
11
12
31
31
33
32
37
31
30
28
27
1990年
2000年
2005年
2010年
2013年
6
31
8
31
40%
20%
47
42
飲料・酒類
外食
調理食品
加工食品
生鮮食品
0%
1970年
1980年
資料:総務省「家計調査」詳細結果表
年次データ
より作成
注:1)二人以上の世帯(1990年以前は農林漁家世帯を除く)、名目値
2)生鮮食品は米、生鮮魚介、生鮮肉、卵、生鮮野菜、生鮮果物、加工食品は生鮮食品、調理食品、外食、
飲料、酒類を除く食料すべて
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生鮮食品への支出が減り、加工食品、調理食品、外食への支出が増えているということからも、
食材を買い調理する家庭が減り、外食したり、買ってきた食品を食べたりする家庭が増えている
という傾向がうかがえる。
■食料自給率
出典:「食料自給率とは
2.食料自給率の推移」農林水産省
・品目別重量ベースの自給率(農林水産省発表資料 平成 25 年度概算値)
野菜:79%
果実:39%
肉類:55%
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生産②
Ⅰ.種苗
■従来の種子
在来種:それぞれの地域で昔から栽培されてきた品種
京野菜・加賀野菜等のように、その土地の地形や気候・風土により、固定されてきた品
種のこと。個性のある生産物ができる。自家採種によるものがほとんどである。
※自家採種:良いと思った形質を自ら選んで採種すること
固定種:長年にわたり、栽培しているものから形や性質に注目し、繰り返し優良な株を選び残す
ことで作られてきた遺伝的に固定(安定)している品種。
この種子を自家採種してまくと、ある程度同じ形質が親から子へ受け継がれる。
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生産 参考資料
■「在来種」と「固定種」
みなさんは「在来種」と「固定種」の違いを聞かれて、一般生活者にわかりやすく説明すること
ができるでしょうか。
在来種や固定種は、育てた株から採った種子を播いて育てた次の代でも前年と同じような野菜が
できる、遺伝的にある程度純粋な品種です。
同種と思われがちな両者ですが、意味合いは少し異なります。
在来種は古くから栽培されるなかで、栽培農家がその地域の地形や気候・風土の中で良いと思う
株を選んで種子を採ったものです。よって、長い年月の間には、何度も採種を繰り返すうちに、
意図せずとも少しずつ性質は変化していく可能性があります。在来種を維持することは難しいと
聞きますが、その難しさはこういったところにもあるのです。
一方で固定種とは、それなりの目的を持って、必要とされる形質を持たせるため、交配、選抜を
し、目的にかなった品種を育成したものです。栽培した作物もほぼ揃っており、目的としたよう
な収穫物が得られます。そして固定種は、在来種と違い年月が経っても、性質が変わることはあ
りません。なぜなら、細心の注意を払い性質が変わることがないような種子の採り方をしている
からです。ですから固定種は、栽培農家が自分で良い株から種子を採るというよりは、個人の専
門家、または種苗会社が種子を採り供給するのが一般的なのです。
農薬について知っておこう
■特定農薬について
特定農薬は、
「その原材料に照らし農作物等、人畜及び水産動植物に害を及ぼすおそれがないこと
が明らかなものとして農林水産大臣及び環境大臣が指定する農薬」と定義付けられている。
農薬取締法では、平成 14 年の改正において新たに無登録農薬の製造や使用を禁止したため、農作
物の防除に使う薬剤や天敵で、安全性が明らかなものにまで農薬登録を義務付ける過剰規制とな
らないように、特定農薬という仕組みを作った。無登録農薬を禁止するために必要な制度上の仕
組みであり、新たな規制を持ち込むものではない。現在、エチレン、次亜塩素酸水、重曹、食酢、
地場で生息する天敵が特定農薬として指定されている。
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