就任ご挨拶 大事な時期に副学長を拝命して 京都工芸繊維大学同窓会 副会長 京都工芸繊維大学 理事・副学長 蔭 山 (養蚕科 薫 昭和39年卒) このたび三好会長のご指名を受けまして、何 分経験不足ではございますが、副会長に就任い たしました。皆様方のご援助を得ながら会長を 補佐し、会の充実・発展のために努めてまいり ますので、何卒よろしくお願い申し上げます。 養蚕学科3回生の折に、当時の先生方から幅 広く一般的な自然科学に関する本 (岩波新書版 の科学の方法、雪、アユの話など)を読んで、 短い文章でその書評を書く特訓をよく受けまし た。このことで自然探求のおもしろさを実感し、 また4回生そして専攻科の2年間で専門的な実験・ 研究を経験するとともに、高等学校講師を引き 受けた事がきっかけとなり教育関係の道に入る ことになりました。 生涯の前半は高等学校現場で、そして後半は 主に京都市教育委員会にて教職員研修・高等学 校指導と人事・教育行政に携わってきました。 当時の京都市の教育委員会は一般市民から「不 夜城」と呼ばれるほど連日夜を徹しての改革・ 改革で猛烈な仕事ぶりでありました。 65歳であらゆる職を辞し、残る人生は人との 交わりもできるだけ控えて、静かでのんびりし た日々を送るつもりでおりました。そうした折 に三好会長から副会長への依頼があり、当初は お引き受けすべきかどうか随分迷いましたが、 お人柄も良く意欲的・積極的な会長であること そして現在の私があるのは京都工芸繊維大学で 学べたことであることを考えて、最終的にお引 き受けすることにいたしました。 現在の大学は新しい時代のニーズに応えて改 組再編され、学科・施設とも昔とは見違えるほ どのすばらしいものとなりました。加えて学内 で見かける学生は今も昔と変わらず誠実・勤勉 さが溢れ出ており、また熱心な学生思いの教授 陣に恵まれて、いつまでも伝統が守られている ことは大変喜ばしいことであります。 京都工大会・衣笠同窓会の会員と若々しい現 大学の卒業生とが一体となってできたこの同窓 会は専門と世代を超えて交流を重ねることによ り、近い将来多彩で活力あるすばらしい同窓会 になるものと思われます。 そのために微力ではありますが、少しでもお 役に立つことができればこの上もない喜びであ ります。今後ともよろしくお願い申し上げます。 森 迫 清 貴 (建築工芸学科 昭和51年卒) 昨年4月に古山学長から法人理事・副学長に 指名されました。国立大学法人第2期の極めて 重要な時期に、本学の行く末について責任の一 端を担うことになり、4月以降小生の能力を明 らかに超えている業務の数々に対しとにかく頑 張って挑戦し続けています。 やがて1年になりますが、この間国立大学法 人、特に本学のような小規模大学法人の置かれ た立場の厳しさを痛感しています。本学は、運 営費交付金というかたちの税金によって過半の 経費が賄われており、法人という独立性が真に 発揮しにくい状況にあることも痛切に感じさせ られています。 しかしながら本学は、京都という世界中に知 られた場所にあり、かつ開学以来わが国の良質 な理工系技術者の育成を行ってきています。改 めて京都工芸繊維大学に誇りを持ち、本学の良 さを、今以上に内外にアッピールしていきたい と思っています。本学は、繊維をはじめとして、 様々な分野で、これからもわが国にとって重要 な役割を果たしていかなければならないと思い ます。 そのためには同窓生、在学生、教職員はもち ろんのこと、本学のすべての関係者の皆様に、 「京都工芸繊維大学」という大学を大事に思っ ていただき、大学のポテンシャルを高めること への何らかの貢献を、心よりお願いしたいと存 じます。 前記しましたように、小生の能力ではなかな か難しいところも多々あります。また小生には 気負いが勝ちすぎて、物事を進める際の丁寧さ に欠けるきらいがあります。同窓生をはじめと する学内外の皆様には、小生の仕事ぶりに、歯 がゆく、かつ、いろいろご不満が溜まることも あるかと存じます。どうか皆様の的確なご助言 をお寄せ下さい。 よろしくお願いします。 05
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