太陽光パネル表面コーティング効果検証 Effective verification of coting the photovoltaic panel’s surface 山田 和希,竹本 泰敏 (福井工業高等専門学校) 清水 晃 (株式会社イングス) Fukui National College of Technology 1,研究背景 要因:温室効果ガスの増加 温室効果ガスの増加 ・二酸化炭素 ・窒素酸化物 ・硫黄酸化物 地球温暖化の深刻化 ・異常気象 ・自然生態系の崩壊 電力系統内の低炭素化 系統内電源の再生可能エネルギー 再生可能エネルギーへの転換 再生可能エネルギー 水力発電 太陽光発電 風力発電 → 地球温暖化防止、化石燃料の枯渇防止 Fukui National College of Technology 100万戸突破 ・総戸建住宅の約4% ・普及率は低い 図1 太陽光発電の普及率 太陽光発電システムのメリット・デメリット メリット ・クリーンで枯渇しない ・設置場所を選ばない ・メンテナンスが簡単 デメリット ・キロワット毎の単価が高い ・天候に左右されやすい ・設備稼働率が低い ・太陽光パネルが高価 Fukui National College of Technology 2,目的 太陽光発電システム導入時の障壁 太陽光パネルが高価 太陽光パネルの対応年数の延長 → 中古太陽光パネルの普及拡大 運用上屋外に設置 → 表面の汚れや傷、湿気などによる劣化により、発電効率が低下 ガラスコーティングを塗布 ・発電効率の低下を抑える ・太陽光発電システム導入の際のコストを抑える Fukui National College of Technology 3,表面コーティング効果測定 発電効率低下の原因 ・太陽光パネル本体の劣化 ・太陽光パネル表面ガラスの劣化 汚れや傷が蓄積されると ・入射効率の悪化 ・発電効率の低下 表面の汚れや傷 平均5% 表面にガラスコーティングを塗布することで 発電効率が回復するのか? Fukui National College of Technology ガラスコーティングの効果および利点 ・光沢が良くなる ・傷がつきにくい ・汚れが落ちやすい ・低屈折になる(入射効率の上昇) 新品の太陽光パネルに塗布すると発電量が2~3%上昇 劣化した太陽光パネルにガラスコーティングを塗布(株式会社イングス製) 劣化太陽光パネルの再生 ・対応年数の延長 ・導入コスト削減 太陽光発電の導入促進 Fukui National College of Technology 4,測定方法 真南 図3 測定方法 図4 架台 表1 太陽光パネルの仕様 ・中古の太陽光パネル2枚 ・片方だけにガラスコーティング ・影ができない場所に並べて設置 ・真南、30度 定格出力[W] 開放電圧[V] 短絡電流[A] 最適動作電圧[V] 最適動作電流{A} 加工済 31.0 19.8 2.31 15.3 2.03 未加工 29.6 19.8 2.27 14.6 2.03 Fukui National College of Technology 5,測定機器構成 図5 測定機器構成図 最大電力点追従制御装置(MPPT:Maximum Power Point Tracer) →太陽光発電の最適動作点を,自動で求めることができる制御装置 図6 MPPT回路(東京デバイゼス社製) 図7 日射量測定器 図8 バッテリ Fukui National College of Technology 6,測定結果1 35.0 1000 934 931 904 30.0 900 833 800 777 746 25.0 発電電力 発電電力[W] 646 600 20.0 500 15.0 400 日射量 日射量[W/m^2] 700 300 10.0 200 5.0 100 0.0 0 13:00 13:20 13:40 未加工 14:00 14:20 加工済 14:40 15:00 日射量 図9 9月13日(晴れ)の発電電力と日射量 Fukui National College of Technology 7,測定結果2 1000 40.0 900 893 828 30.0 発電電力 発電電力[W] 800 777 740 723 700 25.0 600 20.0 500 400 15.0 日射量 日射量[W/m^2] 908 35.0 300 10.0 203 200 5.0 100 0.0 0 13:00 13:20 13:40 未加工 14:00 14:20 加工済 14:40 15:00 日射量 図10 9月27日(晴れ)の発電電力と日射量 Fukui National College of Technology 8,日射量ごとの発電電力 35 30 発電電力 発電電力[W] 25 20 15 加工済 10 未加工 5 0 646 746 777 777 893 908 931 934 日射量[W/m^2] 日射量 図11 日射量ごとの発電電力 Fukui National College of Technology 9,表面コーティング効果測定まとめ ガラスコーティングを塗布することにより 発電効率が改善 最大で約10% 劣化太陽光パネルの発電効率の回復 ・太陽光パネルの対応年数の延長 ・中古太陽光パネルの販売 太陽光発電システムの導入コスト削減効果 Fukui National College of Technology 10,今後の展望 ・測定データが少ない 定位置で年間通しての測定 雨や雪、ほこりなどの影響 ・日射量と発電量の関係にばらつきがある 表面温度の測定 表面コーティングのメリット・デメリットを明らかにする Fukui National College of Technology ご清聴ありがとうございました Fukui National College of Technology
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