平成 27 年 7 月 8 日(水) 会場:秋田県民会館 平成 27 年度(公社)全国公立文化施設協会 中央コース 「松竹大歌舞伎」制作発表記者会見 制作発表 記者会見 【ご挨拶】 中村橋之助 この公文協の巡業は久しぶりで、暑い盛りの巡業は皆さま「さ ぞかし大変でしょう」とおっしゃってくださるのですが、私は非常 に好きでございまして、出来れば毎年行きたいなと思っている 次第でございます。 今回、念願の『河内山』を勤めさせていただくこととなりました。 この『河内山』というのは歌舞伎では大変な人気狂言でござい ます。 お客様だけでなく、役者にも人気狂言でございまして、立役な ら誰しも一度は演ってみたい、私は子供の頃から学校の行き 帰りに年がら年中台詞を口ずさんでいたような、そんなお役で ございます。 また、今回は松本幸四郎のお兄様にお稽古をして頂きますので、細かく教えていただきたい と思っております。 そして、児太郎の『藤娘』、国生の『芝翫奴』は家にとって大事な踊りでございます。 平成 27 年 7 月 8 日(水) 会場:秋田県民会館 父(七世中村芝翫)も大変大事にしておりました。 5、6年前、中村流の「雀成会」で、児太郎と国生がそれぞれ『藤娘』と『芝翫奴』を父に稽古し ていただきまして、それが父が最後ぐらいでしょうか、自分も体を動かして踊った作品のうちの 一つです。 さぞかし、ふたりの心のなかでは、今度の巡業で勤めるということは、心のなかに父がいて勤 めるものだと思っております。 地方を回って、歌舞伎をお見せするということは、これからの歌舞伎界におきましても大変に 重要なものだと思っております。精魂込めて舞台を勤めさせて頂きます。 中村児太郎 私は巡業に参加させていただきますのが二度目でございま す。 三年前の巡業で行かせていただいたのですが、その頃は何 もかもが初めてで、どうしたら良いのか分からない時でござい ました。 その中で橋之助のおじがチャンスを下さいまして、一生懸命 勤めた記憶がございます。 今回の巡業では『藤娘』を勤めさせて頂きます。 このお役は亡くなった祖父(七世中村芝翫)から教わった数少 ないお役でございまして、それを橋之助のおじの巡業で勤め させていただけることは、嬉しくて、幸せな気持ちでいっぱいで ございます。 三年前、何も出来なかった自分から、少しは成長しました、ということを見てもらえるように一 生懸命稽古を積みますので、どうぞよろしくお願いいたします。 中村国生 今回、私は『河内山』の宮崎数馬と『芝翫奴』を演らせていた だきます。 こんなにも大きなお役を演らせて頂くことに感謝しております。 私は今年の 12 月で二十歳になりますが、今回初めて巡業に 回らせていただきます。 私と同年代の人、大学生にも観てもらえるよう頑張りたいと思 います。 また『芝翫奴』は公演の最後の演目ですので、一生懸命演じ、 気持ちよくお客様に帰って頂き、また歌舞伎を見たいな、と思 っていただけるように勤めたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。
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