1. 調査診断報告書

○○○○
調査診断報告書
1
平成27年5月
○○○○株式会社
荻野化成株式会社
目 次
1.
調査診断の内容
-1
-2
2.
建物概要
調査概要
総合評価判定表
-1
-2
3.
総合所見
総合評価判定表
部位別劣化所見
-1
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
-2
①
②
③
④
-3
①
②
③
-4
①
②
③
④
外装面目視調査
外壁ひび割れ状況
外壁欠損(鉄筋爆裂)状況
外壁モルタルの浮き状況
外壁塗膜の劣化状況
外壁汚染状況
外壁磁器タイル状況
鉄部状況
防水面目視調査
屋上状況
共用廊下状況
外部階段状況
バルコニー(各階)状況
シーリング調査
外観状況
評価
添付資料
外構、その他報告事項
外構状況
駐輪場状況
機械室・電源室状況
ゴミ集積場状況
4.
調査状況写真
5.
調査状況図
* バルコニー調査含む
6.
機械試験調査結果
-1
-2
-3
-4
7.
塗膜付着力試験
磁器タイル付着力試験
下地コンクリート部中性化深度試験
シーリング物性試験
バルコニー調査写真
荻野化成株式会社
目 次
8.
工事別改修方法
-1
-2
-3
9.
外壁改修仕様
防水改修仕様
シーリング改修仕様
用語集
荻野化成株式会社
1. 建物概要
-1 建物概要
今回調査いたしました建物の概要を以下にまとめます。
1
名称
2
所在地
3
6
神奈川県××市××××0-0-0
竣工年月 平成00 (0000) 年 00 月
規模
4
5
○○○○○○○○○○
0
棟
0
0
戸
建物種類 共同住宅
立地条件 丘陵の住宅街
7
構造
RC造
部位
屋上(平場)
屋上(立上り)
屋上(笠木、巾木)
ルーフバルコニー
共用廊下、階段(側溝)
共用廊下(床)、階段(踏面、踊場)
主
要
8 仕
上
材
外壁
開放廊下内壁
開放廊下手摺内壁
階段室壁
開放廊下軒天、バルコニー軒天
鉄部
目地シール
9
階
仕上げ概要
ウレタン塗膜防水通気緩衝仕上げ
ウレタン塗膜防水密着仕上げ
ウレタン塗膜防水密着仕上げ
ウレタン塗膜防水密着仕上げ
ウレタン塗膜防水密着仕上げ
長尺塩ビ防滑シート
吹付けタイル仕上げ、一部磁器タイル仕上げ
吹付けタイル仕上げ、一部磁器タイル仕上げ
吹付けタイル仕上げ
吹付けタイル仕上げ
リシン仕上げ
ウレタン樹脂エナメル仕上げ
変性シリコン系シーリング材
調査方法 打診、触診、目視による観察 写真撮影
荻野化成株式会社
-2 調査概要
① 調査方法一般
目視、触診、打診棒等にて打診を行ない、部位毎の劣化・不具合状況及び、各種
性能・機能保持の状況、各所納まりの確認を行い不具合の原因を究明し改修設計
の資料とします。
② 調査部位
共同住宅の共用部(外壁、屋上、廊下、階段)、外構等
③ 調査範囲
外壁及び、その他の調査部位は、現状で手及び、打診棒の届く範囲とします。
屋上については、防水関係他、塔屋外壁や建物に付帯しているもの等を調査範囲
としました。
住戸バルコニーについては、00戸への立入り検査実施しました。
④ 調査工種・項目
躯体 :
亀裂・ジャンカ・爆裂・露筋・欠損・その他劣化、及び異物の混入・既存亀
裂補修跡・漏水等の状況
防水 :
露出防水部…
材料の変色・退色・磨耗・硬化・軟化・その他劣化及び、防水層の膨れ・
しわ・剥がれ・傷・亀裂・破断・口空き・水溜り・漏水等の状況。
防水層保護部…
材料の磨耗・その他劣化、及び保護層の浮き・割れ・汚れ・目地の変形・
水溜り等の状況。
シーリング…
材料の変退色・しわ・白亜化・亀裂・その他劣化及び、防水機能関連の
口空き・変形・硬化・軟化・被着面からの剥離等の状況。
塗装 :
塗膜表面の変色・退色・光沢度低下・白亜化・磨耗・汚れ・その他劣化と塗膜
の膨れ・しわ・剥がれ・割れ・傷・及び鉄部では錆の発生状況。
左官 :
材料の変色・磨耗・その他劣化、及びモルタル層の浮き・剥がれ・ひび割れ・
汚れ・欠損・勾配不良等の状況。
建具 :
材料の変形・破損・腐食・その他劣化、及び可動不良・各種機能の低下状況。
屋外施設 :
材料及び仕上がり面の劣化他、段差・勾配不良等の不具合状況。
荻野化成株式会社
⑤ 機械試験 ◇ 外壁塗膜の付着力試験(4箇所)
◇ 外壁タイルの付着力試験(4箇所)
◇ 下地コンクリートの中性化試験(4箇所)
◇ シーリング材の物性試験(4箇所)
⑥ 調査日 ◇ 共用部
◇ 占有部
: 2015 年 00 月 00 日
: 2015 年 00 月 00 日
荻野化成株式会社
2. 総合評価
-1 総合所見
当建物は経年相応に劣化の進行がみられる状況にあります。
躯体面の劣化と致しましては、外壁、廊下内壁・上裏等において、ひび割れ・白華現象が発
生しています。また、斜壁・外壁・開放廊下内壁・手摺壁等の下地調整材の浮きも見られました。
ひび割れは、浸水や炭酸ガス等の浸入により、コンクリートを中性化へと導きます。中性化は、
やがてコンクリート内部筋を発錆させ、膨張により、コンクリートを押出す鉄筋爆裂へと発展させ、
建物の耐久性を低下させることとなりますので、早めの改修が望まれます。
塗膜面の劣化と致しましては、全体的に経年による塗膜の褪色及びチョーキングが進行して
おります。
また雨垂れや、コケ・カビ、塵埃・錆汁汚れの付着が見られます。本来の塗膜機能である躯体
保護・美粧性は低下しつつあり塗り替え時期にきていると判断します。
鉄部におきましては、特に外部の鉄部は塗膜の褪色及びチョーキング・錆の発生が著しく認
められます。部材にダメージ(腐食・孔食)を与える前に早めの塗替えをお勧めします。
屋上防水におきましては、ウレタン塗膜防水層は、ほぼ健全な状態を保っていますが、表層
劣化が顕著に見受けられますまた、保護塗料の風化による変色も見られます。
バルコニーは、ウレタン塗膜防水層の表層劣化が顕著に見受けられますまた、また、一部の
防水層の脆弱化が見受けられました。
長尺塩ビシートは、ほぼ健全な状態を保っていました。但し、外部階段は下地の影響によって
シートの剥がれや浮きが見受けられました。
シーリング材につきましては、物性面では全ての箇所で劣化の進行は確認されませんでした
が、外観面では上記の様な劣化が確認されました。「防水機能関連」の劣化の進行は漏水の
原因となる可能性があり、「意匠・外観関連」の劣化の進行は建物の美観を損ねています。
ゆえに、外壁改修の際には既設シーリング材を撤去し、新しいシーリング材で改修することを推
奨致します。
全体的に建物の状況を考察しますと、経年相応に劣化が進行してきている状況にあり、この
まま放置しておきますと、劣化が更に進行していくことが予測されますので、建物を長期にわた
り維持していくために改修の検討、実施が早急に必要と考えられます。
荻野化成株式会社
-2 総合評価判定表
項目
部位
評価基準
建物全体
総合判定
2.6
※1
判定は、5~1で表示。
1 外壁
3
※2
判定基準は「3~1」を改修時期であると考えます。
2 共用廊下外壁
3
評価基準
3 共用廊下手摺壁
3
4 上裏
3
5 バルコニー壁
3
6 屋上
2
7 ルーフバルコニー
2
8 バルコニー
1
9 エントランス屋根
2
10 共用廊下
4
部分的に異常又は、劣化が見られ
11 外部階段
2
改
る為、補修等の対応準備が必要と
修
12 庇
1
11 屋上搭屋塗装目地
3
壁
防水
シーリング
12 1階塗装目地
3
13 2階屋根塗装目地
3
14 一般鉄部
3
外構・付属 15 エントランス・駐輪場・公園他
3
鉄部
15 エントランス・駐
輪場・公園他
14 一般鉄部
13 2階屋根塗装
目地
【評価基準】
総合判定
5
4
現状は特に異常は見られず、次回
の診断(一般的に5年毎)迄、特に大
5
きな問題は発生しないものと考えら
良
れる。
好
多少あるいは部分的に異常が見ら
4
れるが、すぐに補修する必要はな
いものと考えられる。
3
考えられる。
異常がある、あるいは劣化が進行
2
1
早
期 しており、補修等の必要がある。
改 著しい劣化状態で、早急な改修が
修
必要と考えられる。
1 外壁
2 共用廊下外壁
3 共用廊下手摺
壁
3
2
12 1階塗装目地
4 上裏
1
11 屋上搭屋塗装
目地
5 バルコニー壁
12 庇
6 屋上
7 ルーフバルコ
ニー
11 外部階段
10 共用廊下
8 バルコニー
9 エントランス屋根
荻野化成株式会社
3. 部位別劣化所見
-1 外装面目視調査
① 外壁ひび割れ状況
経年的な劣化に伴ない躯体下地よりのひび割れが、外壁、共用廊下手摺壁に多数みら
れます。
◇ コンクリートの収縮や建物全体の挙動から、RC造の建物の壁面には、経時的に
ひび割れが発生します。特に外壁のひび割れについては、下地コンクリート内
への雨水の浸入を促し、 内部の鉄筋を腐食させる原因になりますので注意が
必要です。
② 外壁欠損(鉄筋爆裂)状況
外壁、階段室内壁手摺りのひび割れ部より、錆汁の流出が少数見られました。
◇ 鉄筋の露出を伴うもの
外壁面のひび割れや、塗膜の剥離箇所から浸入した雨水や空気中の炭酸
ガスの影響により、コンクリート内部の鉄筋が腐食・膨張して、周囲のコンク
リートを破壊した結果、 従来内部にあった鉄筋が露出する劣化現象です。
美観を損ね、さらに劣化を進行させるだけでなく、高層階においてはコンク
リート塊の落下など、危険も伴いますので、本症状については比較的緊急
の対応が必要になります。
◇ 錆汁の流出
外壁面のひび割れから、右写真のように赤茶色の筋が雨だれ状に延びて
いる状態が見られることがあります。これは上記「鉄筋露出」の初期段階の
状態です。こうした箇所についても同様に比較的早急な対応が必要です。
◇ 物理的な外部からの衝撃によるもの
外部からの物理的衝撃により、外壁がコンクリートごと破壊されることがあり
ます。こうした部位は、「塗膜の剥離」箇所と同様に建物のコンクリート下地
がむき出しになっていますので、雨水の浸入の影響を受けやすく、完全に
補修を施す必要があります。
荻野化成株式会社
③ 外壁モルタルの浮き状況
モルタルの浮きは打診範囲内では少数見られました。
◇ ほとんどのRC造の建物では、躯体をコンクリートで形成させたのち、表面処理と
してモルタルにより左官仕上げを施し、その上に各種仕上げが施されています。
建物が竣工してから、時間の進行とともに、下地コンクリートと表層モルタルとの
収縮率の違いなどの要因から、接着力を 失い「浮き」を生じる箇所が発生する
ことがあります。このような劣化状態を放置しますと、モルタル塊の落下などの
危険性が生じてきますので、注入による再接着などの処置により、充分な補修
が必要です。
④ 外壁塗膜の劣化状況
日当たりの良い上階の外壁、共用廊下手摺壁、階段室手摺壁に経年に伴う塗膜のチョー
キング、光沢の低下、白亜化が生じている状況です。
壁面に塗装された「塗膜」は新築時から外部環境にさらされることにより、さまざまな劣
化が進行していきます。
◇ 塗膜表面の色褪せ・光沢低下
紫外線の影響などにより、塗膜が従来もっていた光沢が低下したり、色が褪
せたりします。当初保っていた建物全体の美観を損ねる要因のひとつにな
ります。
◇ 塗膜表面のチョーキング(白亜化)
紫外線の作用により、塗膜の表面が分解され粉化し、表面をこすると写真の
ように白墨の粉のように付着する状態です。塗膜が分解され弱っていますの
で、耐候性が衰え、建物の保護機能が低下していますので、塗り替えによる
塗膜性能の復旧が必要になってまいります。
◇ 塗膜の剥がれ
表面のひび割れからの雨水の浸入などにより、下地との密着力が低下しま
すと、経時的に塗膜の剥離が生じることがあります。塗膜による保護機能が
消失すると、むき出しになったコンクリートから内部への雨水の浸入を促し、
上と同様に、鉄筋を腐食させる要因になります。
荻野化成株式会社
⑤ 外壁汚染状況
経年に伴う雨垂れ、塵埃、煤煙等による一般汚染・微生物汚染が外壁、共用廊下手摺壁、
外部階段手摺壁等にみられます。外壁におきましては雨水の影響を受けやすい箇所に
部分的に著しい汚染箇所が見られます。
建物の美観を損なう「汚れ」は、空気中の塵埃による一般汚染と、カビ・藻類の発生に
よる微生物汚染とに大きく分けられます。
◇ 一般汚染
庇のない外壁面や共用廊下の手摺壁など、雨水の影響を受けやすい部位
には、塵埃が雨水によって流された「雨すじ」による汚染が見られることがあ
ります。こうした現象は 建物の形状や部位によって、不可避的に発生しま
す。
◇ 微生物汚染
建物の北面など湿気の逃げにくい部位に、かびや藻の発生による汚れが見
られることがあります。美観を損ねるほか、最近では健康への影響も指摘さ
れており、快適な住生活にはふさわしくない現象です。
⑥ 外壁磁器タイル状況
経年による磁器タイルにエフロレッセンスの発生、汚染といった劣化が見られます。また
部分的にタイルの浮きが見られます。
◇ 外壁が磁器タイルによって仕上げられている場合でも、同様に時間の経過による
劣化現象が生じてきます。塵埃などによる通常の汚れのほか、内部からの漏水な
どが原因のエフロレッセンスなどの発生が見られることがあります。また部位によっ
ては、経時的に表面の磁器タイルと下地コンクリートが密着性を失い、浮きが生じ
たり、ひび割れや磁器タイル目地表層の脆弱化が生じるケースがあります。
荻野化成株式会社
⑦ 鉄部状況
配管、配管の止め金などに発錆が部分的にみられます。また、外部の鉄扉
におきましても発錆が見られました。
各部位に、設置されている鉄製製品、鉄製建具類は、主に雨の当たる箇所を中心と
して錆の発生がみられることがあります。これらの対策としては、その程度に応じた工
具により、発生 している錆を完全に落し、その上で錆止め塗装→仕上げ塗装の工程
が必要になります。発生している錆の程度が著しく、腐食や穴空きなど、基材の強度
そのものに影響を及ぼす場合には、撤去→溶接などの工法も採用されます。
劣化現象
変退色
光沢低下
白亜化
膨れ(浮き)
割れ
はがれ
赤錆
断面欠損
定義
塗膜表面の色が減退したり、変化すること
塗膜表面の光沢度が低下すること
塗膜の樹脂が分解し粉化すること
塗膜が気体または液体などを含んで盛り上がる現象
塗膜に裂け目ができる現象
塗膜が付着力を失って下地から離れる現象
表面に錆が生じる現象
腐食により鋼材の板厚が減少する現象
荻野化成株式会社
①
1
外壁ひび割れ状況
仕切り壁
①
1
外壁ひび割れ状況
手摺壁
②
1
外壁欠損(鉄筋爆裂)状況
荻野化成株式会社
④
外壁塗膜の劣化状況
1
チョーキング
④
外壁塗膜の劣化状況
1
塗膜剥がれ
⑤
外壁汚染状況
1
雨垂れ汚染
荻野化成株式会社
⑤
1
外壁汚染状況
藻汚染
⑥
1
外壁磁器タイル状況
⑥
1
外壁磁器タイル状況
荻野化成株式会社
⑦
鉄部状況
1
固定金具発錆
⑦
鉄部状況
1
余白
荻野化成株式会社
-2 防水面目視調査
① 屋上状況
屋上面はウレタン塗膜防水通気緩衝シート工法が施されています。
具体的には以下の劣化現象が確認されます。
◇
◇
◇
◇
防水層の表層の汚染状況
劣化によるウレタン塗膜防水層の風化及びチョーキング現象(粉化)の発生
置き基礎、配管廻りの藻の発生
ドレンの配水不良
ウレタン塗膜防水の紫外線によるチョーキング現象が見られます。
また、経年により表層に汚れ、藻の付着が見られます。
ドレンの排水不良により雨水が溜まっています。
② 共用廊下状況
床面には、長尺塩化ビニルシートが施されています。また、側溝部には、ウレタン防水密着
工法になっております。
具体的には以下の劣化現象が確認されます。
◇ ウレタン防水の経年劣化による風化
◇ 側溝部・巾木に汚れ、藻の付着
長尺塩化ビニルシートは、ほぼ健全な状態を保っています。
側溝部・巾木のウレタン塗膜防水表層に紫外線劣化によるチョーキング現象が見られます。
また、同箇所に汚れ、藻の付着が見られます。
③ 外部階段状況
床面は、長尺塩化ビニルシート仕上げとなっております。
また、側溝はウレタン塗膜防水密着工法になっております。
具体的には以下の劣化現象が確認されます。
◇ 長尺塩ビ防滑シートの表層汚染の発生
◇ ウレタン塗膜防水層の表層劣化やチョーキング現象の発生
◇ 既存タイル面におけるウレタン防水剥離の発生
ウレタン塗膜防水表層に紫外線劣化によるチョーキング現象が見られます。
また、側溝・巾木に汚れ、藻の付着が見られます。
タイル面に塗布したウレタン防水が剥がれている箇所があります。
荻野化成株式会社
④ バルコニー(各階)状況
床面及び、側溝はウレタン塗膜防水密着工法となっております。
具体的には以下の現象が確認されます。
◇ 埃・ゴミの堆積
平場の一部に防水塗膜剥がれが見受けられます。
バルコニー手摺壁は、磁器タイル及びモルタル吹付タイル仕上げとなっております。
具体的には以下の劣化現象が随所に確認されます。
◇ モルタルのひび割れ、塗膜の剥がれ
その他、パーテーションボードのチョーキングや塗膜剥がれが見られました。
早い時期での修繕計画を推奨します。
荻野化成株式会社
①
1
屋上状況
屋上にはウレタン塗膜防水通気
緩衝工法が施されています。
①
1
屋上状況
立上り~パラペットの状況。
①
1
屋上状況
庇の状況。
荻野化成株式会社
①
屋上状況
1
防水層表面に紫外線劣化による
チョーキングが見られます。
②
共用廊下状況
1
長尺塩化ビニルシートが施されて
います。
②
共用廊下状況
1
玄関前がタイル張り仕上げになっ
ています。
荻野化成株式会社
②
1
共用廊下状況
共用廊下側溝部に汚れが見られます。
②
1
共用廊下状況
共用廊下側溝部ドレンの状況。
③
1
外部階段状況
床面には長尺塩ビ防滑シートが
施されています。
荻野化成株式会社
③
外部階段状況
1
外部階段室ドレンの状況。
③
外部階段状況
1
既存タイル面においてウレタンの
剥がれが見られます。
③
外部階段状況
1
防水層のチョーキング現象が見
受けられました。
荻野化成株式会社
④
1
バルコニー(各階)状況
側溝、ドレン周りの埃・ゴミ堆積。
④
1
バルコニー(各階)状況
平場ウレタン塗膜防水剥がれ。
④
1
バルコニー(各階)状況
手摺壁のモルタルひび割れ。
荻野化成株式会社
④
バルコニー(各階)状況
1
パーテーションボードの塗膜剥
がれ。
余白
余白
荻野化成株式会社
-3 シーリング調査
① 外観状況
既設シーリング材切り取りサンプルの材種判定および外観検査を行った結果を表-1に示す。
なお、材種の判定は赤外吸収スペクトル分析によって行った。
表-1
No.
調査箇所
材種・色調
屋上 東面
1 タイル目地
外観劣化状態
劣化度
シーリング材の汚れが確認できる。
変性シリコン系アンバー
Ⅱ
目地の状況 : 3面接着
10×4mm
3階屋上 北面
2 サッシ周り目地
シーリング材の汚れが確認できる。
変性シリコン系アンバー
Ⅱ
目地の状況 : 3面接着
13×5mm
3階屋上 西面
3 タイル目地
シーリング 材の汚れが確認できる。
変性シリコン系アンバー
Ⅱ
目地の状況 : 3面接着
14×4mm
3階屋上 南面
4 タイル目地
シーリング材の汚れ・ひび割れ・剥離が確認
変性シリコン系アンバー
18×4mm
Ⅱ
できる。
目地の状況 : 3面接着
「意匠・外観関連」のシーリング材の汚れ・ひび割れ、目視調査においては、チョーキング、仕上げ
塗材の汚れ等の劣化の進行が認められます。
② 評価
既設シーリング材の劣化診断試験総合評価を表-2に示す。
表-2
No.
1
2
3
4
調査箇所
屋上 東面
タイル目地
3階屋上 北面
サッシ周り目地
3階屋上 西面
タイル目地
3階屋上 南面
タイル目地
劣化度
外観
引張
硬度
総合
Ⅱ
Ⅱ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅱ
Ⅱ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅱ
Ⅱ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅱ
Ⅱ
Ⅰ
Ⅱ
荻野化成株式会社
③ 添付資料
表中の「劣化度」の基準は、官庁建物に於けるシーリング材の改修工事設計指針書である
「建設大臣官房技術調査室・監修;建築防水の耐久性向上技術、技報堂出版、1987」に
拠り行いました。なお、同書抜粋を以下に示します。
調査項目ごとの劣化度の分類および判定基準
劣
化
度
調査項目
防水機能関連
Ⅲ
Ⅱ
Ⅰ
漏水またはその痕跡
あり
―
なし
シーリング材の
深さの 1/2 以上
深さの 1/2~1/4
深さの 1/4 未満
接着面からの剥離
または深さ 5mm 以上
または深さ 2~5mm
または深さ 2mm 未満
シーリング材の破断
厚みの 1/2 以上
厚みの 1/2~1/4
厚みの 1/4 未満
(口開き)
または深さ 5mm 以上
または深さ 2~5mm
または深さ 2mm 未満
ひび割れ幅 0.3mm 以上
ひび割れ幅 0.1~0.3mm
ひび割れ幅 0.1mm 未満
シーリング材の変形
凸凹が厚みの 1/2 以上
凸凹が厚みの 1/2~1/4
凸凹が厚みの 1/4 未満
(だれ、くびれ)
または深さ 5mm 以上
または深さ 2~5mm
または深さ 2mm 未満
シーリング材の軟化
指先に極めて多量に付着
指先にかなり付着
指先にわずかに付着
しわ
凸凹の深さ 1~2mm
凸凹の深さ 0.5~1mm
わずかに波打っている
変退色がかなり認めら
変退色が
変退色
変退色が極めて著しい
れる
わずかに認められる
被着体の破損
(ひび割れ、欠落)
意匠 ・外観関連
ひび割れ
ひび割れ幅 1~2mm
ひび割れ幅 0.5~1mm
ひび割れ幅 0.5mm 未満
白亜化
指先に粉末が
指先に粉末が
指先に粉末が
(チョーキング)
極めて多量に付着する
かなり付着する
わずかに付着する
仕上材の浮き、変色
剥離や変色が認められる
ひび割れ、浮きがある
左の現象が軽微である
やや変色している
初期値
5 倍以上、1/5 以下
3~5 倍、1/3~1/5
3 倍以下、1/3 以上
0.59N/mm2 以上
0.39~0.59N/mm2
0.39N/mm2 以下
0.03N/mm2 以下
0.03~0.06N/mm2
0.06N/mm2 以上
初期値
1/5 以下
1/3~1/5
1/3 以上
測定値
200%以下
200~500%
500%以上
デュロメーター硬さ試験※
35 以上
25~35
25 以下
タイプ A デュロメーター
5 以下
5~10
10 以上
50%
引張応力
測定値
物 性
伸び
防水機能関連
診 断
現状放置可能
意匠・外観関連
補修が必要
但し、早い時期に
現状放置可能
シーリング材の物性
補修が必要
(引張・硬さ試験)
荻野化成株式会社
シール外観
1
タイル目地
シーリング材の汚れ、ひび割れ
、チョーキングが確認できる。
シール外観
1
タイル目地
シーリング材の汚れ、ひび割れ
、チョーキングが確認できる。
シール外観
1
タイル目地
シーリング材の汚れが確認でき
る。
荻野化成株式会社
シール外観
建具廻り目地
1
仕上げ塗材の汚れが確認でき
る。
シール外観
建具廻り目地
1
シーリング材の汚れが確認でき
る。
シール外観
建具廻り目地
1
仕上げ塗材の汚れが確認でき
る。
荻野化成株式会社
-4 外構、その他報告事項
① 外構状況
擁壁に大きなズレを伴う割れが見られます。早急な改修を計画戴く事をお勧め致します。
他エントランス部床タイルに浮き・ひび割れが見られます。
② 駐輪場状況
屋外駐輪場につきましては、藻及び汚れの付着、一部見付部の塗膜剥がれ、トタン
屋根の退色、照明の風防破損が見られます。
③ 機械室・電源室状況
特に問題は見受けられませんでした。
状況としては、他タイル面同様の浮き・ひび割れが見られる程度です。
④ ゴミ集積場状況
モルタル壁面に大きなひび割れが見られるほか、藻の付着が見受けられました。
改修工事時にお手入れされる事を推奨致します。
荻野化成株式会社
①
1
外構状況
擁壁に隙が出来ています。
(↑敷地外、→敷地内)
①
1
外構状況
①
1
外構状況
エントランス床タイルひび割れ。
荻野化成株式会社
①
外構状況
1
エントランス床タイルひび割れと
浮き。
②
駐輪場状況
1
屋根見付部の藻・汚れの付着と
塗膜剥がれ。
②
駐輪場状況
1
塗膜の退色。
荻野化成株式会社
②
1
駐輪場状況
照明の風防破損。
③
1
機械室・電源室状況
機械室
タイル浮き。
③
1
機械室・電源室状況
機械室
タイルひび割れ。
荻野化成株式会社
③
機械室・電源室状況
1
電源室
タイル浮き。
③
機械室・電源室状況
1
電源室
タイルひび割れ。
余白
荻野化成株式会社
4. 調査状況写真
外壁-001
1
南面外観 (1)
外壁-002
1
南面外観(2)
外壁-003
1
西面外観
荻野化成株式会社
外壁-004
北西面外観(1)
1
外壁-005
北西面外観(2)
1
外壁-006
北面外観(1)
1
荻野化成株式会社
外壁-007
1
東面
外壁
タイル浮き
外壁-008
1
東面
外壁
塗料付着
外壁-009
1
東面
外壁
タイルひび割れ
荻野化成株式会社
外壁-010
東面
1
外壁
タイル欠損
外壁-011
東面
1
外壁
モルタルひび割れ
外壁-012
東面
1
基礎 天端
モルタル浮き
荻野化成株式会社
外壁-013
1
東面
雨水排水管
塗膜傷、剥がれ
外壁-014
1
南面
手摺壁 笠木
塗膜剥がれ
外壁-015
1
南面
雨水排水管
取付金具発錆
荻野化成株式会社
1F-001
1
エントランス
外観
1F-002
1
エントランス
玄関 上裏
1F-003
1
エントランス
居住者表示板
荻野化成株式会社
1F-004
エントランス
1
内部(玄関視)
1F-005
エントランス
1
内部(セキュリティゲート視)
1F-006
エントランス
1
集合ポスト室
荻野化成株式会社
1F-007
1
エントランス
管理人室内部
1F-008
1
エントランス
天井
ボード欠損
1F-009
1
エントランス
天井
ボード反り
荻野化成株式会社
1F-010
1F廊下
1
上裏ジョイント部
シール剥がれ
1F-011
1F廊下
1
外壁
エフロレッセンス
1F-012
1F廊下
1
外壁
タイル浮き
荻野化成株式会社
1F-013
1
1F廊下
外壁
タイルひび割れ
1F-014
1
1F廊下
外壁
タイル浮き
1F-015
1
1F廊下
外壁
タイル浮き
荻野化成株式会社
2F-001
1
2F廊下
手摺壁 天端
モルタルひび割れ
2F-002
1
2F廊下
手摺壁 天端
塗膜剥がれ
2F-003
1
2F廊下
手摺壁
モルタルひび割れ
荻野化成株式会社
2F-004
1-2F階段
1
手摺壁
藻、汚れ付着
2F-005
2F廊下
1
巾木
モルタル浮き
2F-006
2F廊下
1
床
長尺塩ビシート浮き
荻野化成株式会社
RF-001
1
5F屋上
外観 東側
RF-002
1
5F屋上
外観 南側
RF-003
1
5F屋上
外観 西側
荻野化成株式会社
RF-004
5F屋上
1
外観 北側
RF-005
5F屋上
1
パラペット東側
タイル浮き
RF-006
5F屋上
1
平場
防水トップコート剥がれ
荻野化成株式会社
RF-007
1
5F屋上
看板南面
ロゴ補修跡
RF-008
1
5F屋上
防水立上り
トップコート剥がれ
RF-009
1
5F屋上
パラペット西側
タイルひび割れ、欠損
荻野化成株式会社
RF-010
5F屋上
1
パラペット西側
あご下モルタル浮き
RF-011
5F屋上
1
西側排水ドレン
埃の堆積
RF-012
4F北側屋上
1
403号室外観
荻野化成株式会社
外構-001
1
エントランス
アーチ笠木
モルタルひび割れ
外構-002
1
エントランス
アーチ見付
モルタルひび割れ
外構-003
1
エントランス
床
タイル浮き
荻野化成株式会社
外構-004
エントランス
1
床
タイルひび割れ
外構-005
擁壁
1
天端
モルタルひび割れ
外構-006
擁壁
1
表層モルタル浮き、割れ
荻野化成株式会社
附帯-001
11
駐輪場
屋根 見付
チョーキング
附帯-002
11
駐輪場
屋根 見付
塗膜剥がれと藻の付着
附帯-003
11
駐輪場
照明
風防破損
荻野化成株式会社
附帯-004
駐輪場
11
外観(1)
附帯-005
駐輪場
11
外観(2)
附帯-006
機械室
11
屋上
防水トップコートの風化と汚れ、
藻の付着
荻野化成株式会社