資料2 手で輪を広げる城陽市手話言語条例について 1 ○制定までの流れ H25.12.17 ◎市議会平成25年第4回定例会 一般質問で、手話言語条例制定の考えを問われ、調査検討を行 うと答弁した。 ※以降、調査検討を行った。 H26. 3.26 ◎市議会予算特別委員会 手話言語条例制定の考えを問われ、制定に向け検討すると答弁 した。 ※以降、制定に向けた検討を行った。 H26. 5.26 ◎市として条例制定に向けた取組方針を決定した <方針の概要> ・検討委員会の設置 福祉保健部長を会長とし、各部等の次長級職員をもって構 成する。条例制定にあたっての理念や、条例に基づく施策等 を協議する。 ・障がい者団体等関係者への意見聴取 市障がい者自立支援協議会、市ろうあ協会、市手話通訳者 の会、京都府聴覚障害者協会、京都手話通訳問題研究会、全 日本ろうあ連盟への意見聴取を行う。 ・パブリックコメントの実施 ・商工会議所等への説明会 ・市障がい者自立支援協議会への条例案報告 ・市議会への条例案提案 H26. 6.20 ◎平成26年第2回定例会 福祉文教常任委員会において取り組みについて報告した。 <報告内容> 1.城陽市手話言語条例(仮称)制定の目的について 2.手話言語条例制定に向けた取り組みについて ①手話言語条例(仮称)検討委員会による協議 ②関係団体への意見聴取 ③パブリックコメント 3.条例案の骨子 4.今後の予定 2 H26. 7. 9 ◎第1回検討委員会 <次第> 1.城陽市手話言語条例(仮称)について 2.城陽市手話言語条例(仮称)検討委員会の設置について 3.手話言語条例制定に向けた取り組みについて 4.その他 <概要> ・事務局からの趣旨説明等が主であり、特に議論はなかった。 H26. 7.31 ◎第1回意見聴取 <次第> 1.城陽市手話言語条例(仮称)制定に向けた取り組みについて 2.意見交換 3.その他 <概要> ・当事者としての経験を踏まえた様々な思いが語られ、条例に 思いを反映したいという意見が主であった。 H26. 9. 4 ◎第2回意見聴取 <次第> 1.城陽市手話言語条例(仮称)に係る機関の構成について 2.手で輪を広げる城陽市手話言語条例(案)について 3.意見交換 4.その他 <概要> ・検討委員会の場で、この意見聴取の構成員や商工会議所等から も直接意見聴取をしてはどうかという意見もあったが、パブリ ックコメントを含め、各々役割分担した構成としていることに 理解をいただいた。 ・字句を含め様々な意見があり、意見を踏まえ修正を検討するこ ととした。 3 H26.10.14 ◎第3回意見聴取 <次第> 1.城陽市の障がい福祉~聴覚障がい者施策について 2.手で輪を広げる城陽市手話言語条例(案)について 3.手で輪を広げる城陽市手話言語条例に規定する施策を推進す るための方針(案) 4.意見交換 5.その他 <概要> ・企業への普及について提案があり、施策推進方針(案)に盛り 込んだ。 H26.10.21 ◎学識経験者との協議 <次第> 1.出席者の紹介 2.経過について 3.事務局からの説明 ①手話言語条例(案)の概要説明 ②施策推進方針(案)の概要説明 4.(案)についての協議 5.その他 <概要> ・手話施策の充実を図れば条例は要らないという意見があった が、障がい者施策に止まらず、「手話が言語である」という基 本理念を定め、広く市民に周知することに意義があるとして理 解を得た。 ・学校、病院等の現場へ手話通訳者の配置を望む意見が出たが、 コミュニケーションの手段は手話だけでないので、義務化が難 しいとして理解を得た。 4 H26.10.23 ◎第2回検討委員会 <次第> 1.城陽市手話言語条例(仮称)意見聴取の意見について 2.城陽市手話言語条例(仮称)について 3.城陽市手話言語条例(仮称)に規定する施策を推進するため の方針(案)について 4.城陽市手話言語条例(仮称)骨子案の説明会について <概要> ・市職員への手話研修について提案があり、施策推進方針(案) に盛り込んだ。 H26.12. 1 ◎骨子案パブリックコメント ~H27.1.5 <意見提出数> 29名(50件) <意見の内容> ・条例の字句についての意見 ・条例に期待する意見(市外へ広がることへの期待等) ・施策についての意見(保育園、学校、企業での手話教室等) ・手話サークルからの意見(積極的に協力したいというもの) ・要約筆記についての意見(要約筆記の充実を望むもの 5 H26.12. 2 ◎骨子案説明会 パブリックコメントと並行して、意見聴取してきた障がい者団 体等関係者に加え、商工会議所、市民生児童委員協議会、市社会 福祉協議会、市校長会に対し、骨子案の説明会を開催した。 <次第> 1.開会 2.挨拶 3.自己紹介 4.城陽市ろう者施策及び城陽市手話言語条例(仮称)骨子案の 説明について 5.質疑応答・意見交換 6.閉会 <概要> ・ろう者とのふれあいにより、手話の技法の習得だけでなく、ろ う者への理解が進むことが大切であるという意見が出た。 ・市レベルで全面的に教育に手話を取り入れることは難しいが、 福祉体験教室(平成6年に文部科学省からキャリア校として指 定を受けた西城陽中学校が発端。手話、要約筆記、車いす支援 等)を継続的に広めていくためにも条例制定は意義があるとい う意見が出た。 H26.12.10 ◎市議会平成26年第4回定例会 福祉文教常任委員会において取り組みについて報告した。 <報告内容> 1.城陽市手話言語条例(仮称)骨子案 2.これまでの取り組みについて ①城陽市手話言語条例(仮称)検討委員会 ②関係団体への意見聴取 3.今後の予定 H27. 1.15 ◎第4回意見聴取 <次第> 1.手で輪を広げる城陽市手話言語条例(案)について 2.パブリックコメントの意見について 3.その他 <概要> ・パブリックコメントを踏まえ、手話について知らない市民が理 解しやすい内容にしたいという意見でまとまった。 6 H27. 1.22 ◎第3回検討委員会 <次第> 1.パブリックコメントについて 2.手で輪を広げる城陽市手話言語条例(案)について 3.手話言語条例制定に伴う平成27年度新規事業について 4.その他 <概要> ・事務局からの報告等が主であり、特に協議はない。 H27. 2.24 ◎市議会平成27年第1回定例会に条例案を提案した。 H27. 2.27 ◎市議会平成27年第1回定例会 福祉文教常任委員会において条例案を審議した。 H27. 3.30 ◎条例可決、成立 H27. 4. 1 ◎条例施行 7 ○手で輪を広げる城陽市手話言語条例 平成27年3月31日 条例第8号 手話は言語として、ろう者が自らの意思や考えを表現し、伝えるとともに、他者の思いや考え を理解する意思疎通の手段として使用され、これまで育まれてきた。 障害者基本法(昭和45年法律第84号)及び障害者の権利に関する条約(平成26年条約第1号) において、言語には手話を含むことが明記されたが、手話が言語であるという認識は未だ社会に おいて浸透しておらず、手話を使用する環境が十分には整っていないことから、ろう者は必要な 情報を得ることやコミュニケーションをとることに不便や不安を感じながら生活をしてきた。 このような状況に鑑み、城陽市(以下「市」という。)のまちづくりにおいては、手話が言語 であるとの認識に基づき、これを広め、市民が手話をより身近に感じ、手話による意思疎通がで きる社会を目指し、もって、ろう者の社会参加がより一層推進されるよう積極的に取り組むこと が必要である。 ここに、手話による自由な意思疎通が保障される社会の形成についての基本理念を明らかにし てその方向性を示し、将来に向かって市及び市民が当該社会の形成に関する施策を総合的かつ計 画的に推進するため、この条例を制定する。 (目的) 第1条 この条例は、手話が言語であるとの認識に基づき、手話への理解の促進及び手話の普及 を図り、地域において手話が使いやすい環境を構築するために、市の責務及び市民の役割を明 らかにするとともに、総合的かつ計画的な施策(以下「手話に関する施策」という。)の推進 を図り、もって全ての市民が心豊かに暮らすことができる地域社会の実現に寄与することを目 的とする。 (基本理念) 第2条 手話に対する理解の促進及び手話の普及は、手話が言語であるとの認識に基づき、手話 による意思疎通を円滑に図る権利が全ての市民に保障されることを基本として行わなければ ならない。 (市の責務) 第3条 市は、基本理念にのっとり、市民の手話についての理解を深めるとともに、手話による 意思疎通ができる社会づくりを推進し、手話を用いての社会参加並びに手話の獲得及び習得の 機会を保障するために必要となる手話に関する施策を実施するものとする。 (市民の役割) 第4条 市民は、基本理念に対する理解を深め、手話に関する施策に協力し、手話についての理 解を深めるよう努めるものとする。 8 2 市内の手話に関わる団体は、手話に関する施策に協力するとともに、手話の意義及び基本理 念に対する理解の促進並びに手話の普及に努めるものとする。 (施策の推進) 第5条 市長は、手話に関する施策を推進するための方針(以下「施策の推進方針」という。) を策定するものとする。 2 施策の推進方針は、市長が別に定める障がい者に係る計画との調和が保たれたものでなけれ ばならない。 3 施策の推進方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。 (1) 手話に対する理解の促進及び手話の普及に関すること。 (2) 手話の獲得及び習得に関すること。 (3) 手話による情報取得に関すること。 (4) 手話による意思疎通支援の拡充に関すること。 (5) 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認めること。 (財政上の措置) 第6条 市は、手話に関する施策を推進するために、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるも のとする。 (城陽市手話施策推進会議) 第7条 次に掲げる事務を行うため、城陽市手話施策推進会議(以下「推進会議」という。)を 設置する。 (1) 手話に関する施策についての評価 (2) この条例及び施策の推進方針の内容についての調査及び検討 (3) 前2号に掲げるもののほか、市長が必要と認めること。 2 推進会議は、委員15人以内で組織する。 3 委員は、学識経験のある者その他市長が適当と認める者のうちから、市長が委嘱し、又は任 命する。 4 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。 5 委員は、再任されることができる。 6 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。 (その他) 第8条 この条例の施行に関し、必要な事項は市長が別に定める。 附 則 この条例は、平成27年(2015年)4月1日から施行する。 9
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