英語発音のコツ Tips of English Pronunciation 【STEP 1】母音と子音を正しく発音する 個々の音をしっかり出し十分な声量で話す。日本語母語話者は特に下記の音の違いに注目して練習しよう。 ( TEP 1「IPA 表記による、英語の発音記号表」) ӕ, ɑ, ʌ ] ……………………………………………………… 例)hat [hӕt], hot [hɑt], hut [hʌt] 2)[ ɑɚ, ɚ ] …………………………… 例)heart [hɑɚt], hurt [hɚt]; hard [hɑɚd], heard [hɚd] 3)[ ɪ, ɛ ] …………………………………………… 例)hid [hɪd], head [hɛd]; pit [pɪt], pet [pɛt] 4)[ u, ʊ ] ………………………………………… 例)fool [fuɫ], full [fʊɫ]; pool [puɫ], pull [pʊɫ] 5)[ ʊ, ɒ ] ……………………………………… 例)could [kʊd], cod [kɒd]; put [pʊt], pot [pɒt] 6)[ oʊ, ɔɚ ] …………………………… 例)code [koʊd], cord [kɔɚd]; load [loʊd], lord [lɔɚd] 7)[ h, f ]([ f ] は音を伸ばし気味に)… 例)height [haɪt], fight [faɪt]; hive [haɪv], five [faɪv] 8)[ ɹ, l, ɾ ]([ l ] は舌を丸めない) …………… 例)hearer [hɪɚɹɚ], heeler [hilɚ], heater [hiɾɚ] 9)[ n, ŋ ] …………………………………… 例)sin [sɪn], sing [sɪŋ]; kin [kɪn], king [kɪŋ] 10)[ b, v ]([ v ] は音を伸ばし気味に) … 例)ban [bæn], van [væn]; base [beɪs], vase [veɪs] 11)[ θ, s, ʃ ]([ θ ] は舌先を前歯の裏に押し付けて) ……… 例)thin [θɪn], sin [sɪn], shin [ʃɪn] 12)[ z, ð ](the [ðə] が「ザ」にならないように。[ ð ] はザ行よりダ行(ダディドゥデド)の子音に近い) ………… 例)z’s [ ziz ], these [ ðiz ]; zen [zɛn], then [ðɛn] 13)[ ʤ, ʒ ]([ ʒ ] は舌を口腔内で浮かして) …………………………… 例)age [eɪʤ], Asia [eɪʒə] 14)[ ʣ, z ]([ z ] は舌を口腔内で浮かして) ………………………… 例)beads [biʣ], bees [biz] 1)[ 【STEP 2】文を意味のまとまりごとに区切る 区切ってよい場所をみつける。文法的・意味的に区切ってよい位置に縦棒を引く。┃は小休止を表し、少し 区切ってよいところに、║ は大休止を表し文末につける。ただし「 , 」があるからといって必ず区切るとは限 らない。例えば、人名, sir, ma’am, please など呼びかけ語の前の「 , 」では区切らない。 ( TEP 2「意味の切れ目にかかわる品詞と文型の関係」) 【STEP 3】母音にストレスアクセントを置く 単語内の少なくとも1つの母音(を含む音節)にストレスアクセントを置き、他の部分より強く言う。ただし、 強いからといって声が高くなるとは限らない。( TEP 3「英語のストレスアクセント」) 例1) 注) 例2) 母音が1つだけの単語(1音節語): E [i]̇́ ̇́ meet [mit]̇́ find [faɪnd]注 key [ki]̇́ eat [it] 二重母音は記号2つで1つの母音([eɪ], [aɪ], [ɔɪ], [aʊ], [oʊ], [ɪɚ], [ɛɚ], [ʊɚ], [ɔɚ], [ɑɚ])。 ̇́ 母音が2つの単語(2音節語): eating [itɪŋ] copy [kɑ̇́pi] founder [fáʊndɚ] 、、、 ストレスアクセント記号は母音上に付けるが、発音記号を記載しない場合は母音字上に付ける。母音字 とは母音を表す文字のことで、英語では a, i, u, e, o, y の6文字。また、2つ以上の母音字で1つの母 音を表す場合は、最初の母音字上にストレスアクセント記号を付ける。 例3) [i] [ɛ] [ɔ] [eɪ] [aɪ] [aʊ] kė́y ė́at mė́et mė́asure plė́asure wė́ather bȯ́ught cȧ́ught tȧ́ught dȧ́y rȧ́in grė́at liė́ piė́ diė́ fȯ́und pȯ́und grȯ́und 1 【STEP 4】単語を機能語と内容語に分ける 機能語をみつけて下線を引く。例外的に強形・ストレスを置く機能語には、ストレスアクセント記号も付け る。必要に応じて弱形を IPA で記入する。( TEP 4「機能語の強形と弱形」) 機能語: 冠詞 (a, an, the)・前置詞 (at, for, to, between 等)・接続詞 (and, or, because, that 等)・ 人称代名詞 (主格・目的格 he, me, them, it 等と所有格 his, their 等。ただし~self を除く)・ be 動詞 (is, was, been 等)・助動詞 (can, may, would, have, do, have to, used to 等)・関係代名詞・ 弱音変化句 (going to, supposed to 等) 残りは内容語なのでストレスアクセント記号「 」 ̇́ を母音字(a, i, u, e, o, y)上に適切につける。未知 の単語は辞書で調べてストレスアクセント記号は確実に付ける。 【STEP 5】音連結を探す 子音で終わる語と母音で始まる語をスラー「 ̮」で結び、つなげて言う。機能語のうち、弱形が母音で始ま っている場合、特に注意。ただし、STEP 2 で区切った場合は、スラーをつけずに区切って言う。 ( TEP 5「英語の音連結」) 例1) 前の語の語尾の子音+次の語の語頭の母音 I like ̮it. [ aɪ láɪk ̮ɪt ] 例2) 前の語の語尾の子音+次の語の語頭の母音(弱形のため語頭が母音に代わっている) I like ̮him. [ aɪ láɪk ̮ɪm ] / [ aɪ láɪk ̮əm ] 【STEP 6】音変化を探す 英語では、語中や語と語の間の母音や子音のつながり方・発話速度・個人の癖などによっていろいろと音が 変化する。中でも同化(前や後の音の影響で本来の音が変化する現象)は顕著である。同化のほかにも、アメ リカ英語(GA)に特徴的な声門閉鎖音化や弾き音化などさまざまな音変化があり、これを学ばずに英語音声の習 得は難しい。( TEP 6「英語の音変化パターン」) 例1) 例2) 例3) ̇́ ] … 相互同化 Nice to meet you. [ miṫ́ ju ] [ miʧu ̇́ ] … 声門閉鎖音化 Nice to meet you. [ miṫ́ ju ] [ miʔju ̇́ wəl ɹáɪt ̮ə lɛ̇́tɚ ] [ piɾɚ ̇́ wəl ɹáɪɾ ̮ə lɛ̇́ɾɚ ] … 弾き音化 Peter will write a letter. [ pitɚ 【STEP 7】イントネーションの型を探す STEP 2 でつけた休止ごとにイントネーション(声の上げ下げ)を考える。文の出だしまたは休止位置(┃や ║ )から次の休止位置までをイントネーションフレーズ(音調句)といい、特に意味的に強調する部分のない場合 は、アメリカ英語(GA)では各イントネーションフレーズ中の最後の内容語のストレスのある音節を一番高く強 く発音する。 注)音節 ≒ 母音を中心とした音のまとまり。 ( TEP 7「英語のイントネーションパターン」) 例) ̇́ I’ve got to sė́e Mr. Wilson | to tȧ́lk about it. ‖ 「それについて話すために、私はウィルソン氏に会わなければならない。」 2
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