広東自由貿易試験区 (1): その正式始動 と全体計画に関する考察

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China Tax and Business Advisory
広東自由貿易試験区 (1): その正式始動
と全体計画に関する考察
April 2015
Issue 17
概要
2015 年 4 月 21 日、中国(広東)自由貿易試験区(以下、「広東自由貿易区」)が、中国(天津)自由貿易試験区
(以下、「天津自由貿易区」)、中国(福建)自由貿易試験区(以下、「福建自由貿易区」)と共に正式に成立、始
動しました。成立の前日、国務院は、これら三つの自由貿易区それぞれの全体計画 1 、上海自由貿易区の改
革推進計画、及び以上四つの自由貿易区に適用される外商投資参入許可特別管理措置(2015 年版ネガティ
ブリスト)2 を発表しました。
全体計画と改革推進計画では、戦略上の位置づけ、発展目標、主要任務、措置に関して基本的な枠組みが提
示されています。四つの自由貿易区は開放性の程度においては同等ですが、発展目標はそれぞれ異なってい
ます。広東自由貿易区はその全体計画を見ると、上海自由貿易区での成功の経験を活かすことにより、また、
広東省、香港、マカオ間での協力関係の推進において独特の地位を占めていることにより、「21 世紀海のシル
クロード」の主要ハブとなって、改革開放政策の新段階におけるパイオニアの役割を果たすこととされていま
す。
本号ニュースフラッシュでは、広東自由貿易区の基本情報と全体計画のポイントをご紹介し、2015 年版ネガテ
ィブリスト及び経済貿易緊密化協定(CEPA)3 下における投資機会、並びに広東自由貿易区の発展動向につい
て分析いたします。
詳細内容
広東自由貿易区の基本情報
広東自由貿易区は、広州南沙新
区(保税港区を含む)、深セン前
海蛇口エリア(前海湾保税港区を
含む)及び珠海横琴新区の三つ
のエリアからなり、面積は 116 平
方キロメートルです。
全体計画は、広東自由貿易区に
おけるこれら三つのエリアのそれ
ぞれについて発展の方向性を提
示しています。エリア別の機能で
いえば、南沙新区は特に水運物
流、特定金融サービス、国際貿易、
ハイエンド製造部門等に重点を置
きつつ、全ての産業部門を通じて
総合的な発展を図ります。深セン
前海蛇口エリアは、金融、現代型
物流、情報サービス、科学技術サ
ービス等の戦略的な
新興サービス業に重点を置きま
す。珠海横琴新区では旅行業、レ
ジャー・ヘルスケア、ビジネス金融
サービス、文化・教育、ハイテク産
業等に重点を置きます。さらに、
三つのエリアにおいてファイナン
ス・リース、E コマース、国際海運
等の部門における広東省、香港、
マカオ間の経済協力を進める新し
いモデルを探ることが示されてい
ます。
広東自由貿易区の主要任務及び
措置
中国本土の他の三つの自由貿易
区と同様に、広東自由貿易区も
「行政権限・責務リスト」を設置し、
行政認可項目数を減らすことによ
り革新的な行政管理体制の改革
を模索してゆきます。また、広東
自由貿易区は外商投資に対して
「参入前の自国民待遇及びネガ
ティブリスト」方式により管理を行
います。区内において投資者が
行う対外投資は、届出方式による
手続の対象となります。以上の措
置は四つの自由貿易区を通じて
基本的に一貫しています。
他の三つの自由貿易区とは区別
される、広東自由貿易区独自の
主要任務及び措置としては、広東
省、香港、マカオ間におけるサー
ビス貿易の自由化をさらに推進し、
これら三つの地域における金融
部門のさらなる開放・革新を進め
ていくことにあります。広東自由貿
易区は、CEPA で提供されるプラ
ットフォームを通じ、金融サービス、
運輸サービス、商業サービス、専
門家サービス、技術サービス等の
業種において香港・マカオ投資家
にとっての参入上の障壁を解消ま
たは緩和してゆくことにより、広東
省、香港、マカオ間のサービス貿
易のさらなる開放を探ってゆくこと
が可能です。さらに、広東自由貿
易区は CEPA の枠組みにおいて、
金融業界に「ネガティブリスト」方
式による管理を適用することによ
り広東、香港、マカオ間の人民元
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建て取引に係る協力関係の促進とサー
ビスの革新化を図り、サービス貿易の自
由化における金融サービス体制の刷新
を図ることになります。
2015 年版ネガティブリスト及び CEPA
下における投資機会
2015 年版ネガティブリストは、15 業種、
122 項目の特別管理措置からなり、2014
年の上海自由貿易区のネガティブリスト
(2014 年版ネガティブリスト)よりも 1 業
種、17 項目少なくなっています。2014 年
版ネガティブリストとの比較において、
2015 年版では製造業、鉱業、卸売・小売
業、不動産業がさらに開放され、一方で
金融サービス、専門化サービス、教育、
医療サービス、文化、娯楽等の部門では
開放度が狭められています。
2015 年版ネガティブリストで一部のサー
ビス部門につき門戸が狭められた点につ
いて、中国本土における投資は CEPA を
通じることでより柔軟な対応が可能となる
でしょう。例えば、2015 年版ネガティブリ
ストでは医療機関への投資は合弁また
は合作に限られますが、一方の CEPA
下では香港投資家は中国本土の指定都
市において独資で医療機関を設立するこ
とが可能です。もう一つの例としては、
2015 年版ネガティブリストでは映画館の
建設・運営は中国側出資者が支配株主
でなければなりませんが、CEPA の場合、
香港投資家は中国本土に設立した独資
会社を通じて複数地点において映画館を
建設または再建設し、映画上映業を営む
ことができます。上記の例以外にも、
CEPA は運輸、情報、技術、証券、専門
家サービス、文化娯楽の部門において開
放度の面で競争上の優位性を有してい
ます。
なお、一部のその他業種においては、
2015 年 版 ネ ガ テ ィ ブ リ ス ト の ほ う が
CEPA よりも開放度が高くなっています。
香港及びマカオの投資家は、CEPA 関連
政策と共にネガティブリストの進展につい
て十分に把握・検討し、両者の差異とそ
れぞれの有利な点を理解することにより、
大陸市場への参入ルートを最適化する
必要があります。
租税及び関税政策のポイント
租税政策について、広東、天津、福建の
各自由貿易区は、原則として上海自由貿
易区で試験的に実施された政策を踏襲し
ます。ただし、広東自由貿易区の全体計
画では、前海及び横琴で適用されている
租税優遇措置 4 は引続き有効だが、広
東自由貿易区全体に適用が拡大される
ことはないと明記されています。租税優
2
遇政策は広東自由貿易区で注目すべき
もう一つのポイントです。四つの自由貿
易区を見比べると、企業所得税について
低税率の優遇措置を受けられるのは、広
東自由貿易区の前海エリアと横琴エリア、
及び福建自由貿易区の平潭エリアにお
ける適格企業のみです。また、個人所得
税について前海エリアでは適格の海外
人材または需要の高い海外からの専門
家に対して、横琴エリアでは香港・マカオ
居住者に対してそれぞれ優遇税制を設
けていることも広東自由貿易区の租税政
策の特徴といえるでしょう。広東自由貿
易区では、エリアによって通関の管理方
式が異なっています。広州南沙保税港区、
深セン前海湾保税港区及び珠海横琴新
区は現在、税関特殊監督管理区域となっ
ており、「第一ライン緩和、第二ライン規
制」型の通関管理方式が適用されること
になります。税関特殊監督管理区域を除
く南沙新区、深セン前海蛇海エリアでは、
従来の通関方式で監督管理が行われ、
第一ライン(境外側)と第二ライン(大陸
側)を区別する新しい管理方式は導入さ
れません。税関政策の新機軸としては、
広東自由貿易区では自動車の並行輸入
業の展開が試験的に許される保税展示
取引プラットフォームを税関特殊監督管
理区域に設置することができます。また、
クロスボーダーのファイナンス・リース事
業の革新的発展も奨励されており、先物
契約による商品の保税引渡しも許可され
ます。企業としては事業の場所を選定す
る際に自社の事業上の必要性と上記の
政策をよく検討し、税関方面の画期的な
措置によりもたらされる利便性を活用す
べきでしょう。
人の移動
広東自由貿易区のもう一つのポイントは、
香港、マカオ及び海外の優秀な人材の
大陸への入境、滞在、出境及びプロジェ
クト申請に便宜を供していることが挙げら
れます。この政策は前海及び横琴での
個人所得税の優遇政策とも相まって、広
東自由貿易区に優秀な人材を惹きつけ、
技術革新を進める上で非常に良い影響
をもたらすでしょう。
まとめ
四つの自由貿易区は、それぞれの役割
を担いながら地方経済発展の重要な機
軸および新政策のモデル地区となるのみ
ならず、中国の企業や個人にとって海外
進出のための重要な玄関口となります。
広東自由貿易区は香港とマカオに隣接
する点で他の三つの自由貿易区とは趣
きを異にしています。香港とマカオは国
際金融センターとして栄えており、サービ
ス産業や国際運輸の面でも発展していま
す。広東省の経済発展がもたらす優位性
を香港及びマカオと結びつけることで共
に繁栄を実現するというのも、なかなか
良い考えです。
金融政策の面では、広東、天津、福建の
各自由貿易区の全体計画は、自由貿易
口座及び分離記帳管理制度の設置につ
いては明記されていませんが、自由貿易
口座やリスク統制可能なその他の方法
によりクロスボーダー投資及び金融刷新
を進めていく旨が述べられています。した
がって、自由貿易口座の制度が広東、天
津、福建の各自由貿易区で実施される
かについてはまだ明確になっていません。
全体計画の発表後は、広東自由貿易区
の安定した運営を確保するため、関係当
局より全体計画と関連する関税、外国為
替、税務及び投資に関する実施細則が
徐々に発表されていくと考えられます。ま
た、全体計画では、CEPA の枠組みにお
いて香港とマカオの投資家に対してサー
ビス業の開放をさらに図っていくことが複
数回にわたり言及されており、広東にお
ける CEPA のさらなる進展が予想されま
す。
投資家がその重要な検討課題である投
資収益の最大化を図るには、投資先とし
て適切な地域の選定、あるいは会社事
業の再編に際して、事業上の優位性、地
域市場及び立地上の発展可能性を検討
する必要があります。四つの自由貿易区
の基本政策は共通していますが、各自由
貿易区の具体的な政策には違いがあり
ます。各自由貿易区の詳細規定が出揃
うにつれて、そこには個々の自由貿易区
の具体的な発展上の差異が反映されて
いくものと思われます。投資家におかれ
ては、市場機会の速やかな掌握と、投資
上の意思決定の最適化を図るため、各
自由貿易区の進展を注視し、現地当局と
の対話に着手する必要があります。私ど
もでは今後とも専門家チームにより広東
自由貿易区と CEPA の進展について追
跡し、私どもの見解を適時にご紹介して
まいる所存です。
注記
1.
広東自由貿易区の全体計画(原文)は、
国発 [2015] 18 号通達、または以下の
国務院公式ウェブサイトをご参照ください。
http://www.gov.cn/zhengce/cont
ent/201504/20/content_9623.htm.
2.
外商投資参入許可特別管理措置( 2015
年版ネガティブリスト)原文は、国弁発
[2015] 23 号通達、または以下の国務院
公式ウェブサイトをご参照ください。
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http://www.gov.cn/zhengce/con
tent/201504/20/content_9627.htm
3.
経済貿易緊密化協定( CEPA )とは、「中
国本土・香港間の経済貿易緊密化協定」
( Mainland and Hong Kong Closer
Economic Partnership Arrangement)
及びその補充協定、並びに「中国本土・
マカオ間の経済貿易緊密化協定」
( Mainland and Macao Closer
Economic Partnership Arrangement)
及びその補充協定を指します。CEPA は
中国本土全域に適用されます。
4.
前海及び横琴における租税優遇措置と
は、前海または横琴で登記された適格企
業が企業所得税について税率 15%の適
用を受けること、および前海または横琴
における適格の個人が個人所得税につ
いて補助金の給付を受けることをいいま
す。前海及び横琴における租税優遇措
置は 2020 年 12 月 31 日まで有効です。
以上の優遇措置に関する詳細内容と分
析については、2014 年 6 号、2013 年 3
号・5 号ニュースフラッシュをご参照くださ
い。
3
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China Tax and Business Advisory
Guangdong Pilot Free Trade Zone
(1): official launch and overall
plan’s observations
April 2015
Issue 17
In brief
On 21 April 2015, China (Guangdong) Pilot Free Trade Zone (“Guangdong PFTZ”), along with China
(Tianjin) Pilot Free Trade Zone (“Tianjin PFTZ”) and China (Fujian) Pilot Free Trade Zone (“Fujian
PFTZ”) was officially launched. The day before the launch, the State Council released the overall plan of
the three PFTZs 1 , the deepening reform plan of Shanghai PFTZ and the special administrative
measures for foreign investments (2015 Negative list) 2 which is applicable to all the four PFTZs.
The overall plan and the deepening reform plan provide the basic framework on the strategic
positioning, development objectives, primary mission and measures of the four PFTZs. The four PFTZs
are on par in the degree of openness, whereas their development objectives are diverse. Looking at the
overall plan of the Guangdong PFTZ, by leveraging on the successful experience of the Shanghai PFTZ, it
has its own unique position in promoting the deeper cooperation between Guangdong and Hong Kong
as well as Macao, becoming a key hub of the 21st-Century Maritime Silk Road and the pioneer in the
new round of reform and opening-up.
In this issue of News Flash, we will share with you the basic information about the Guangdong PFTZ and
highlights of the overall plan, analyse the investment opportunities under the 2015 Negative List and
CEPA 3 and development trend of the Guangdong PFTZ.
In detail
Basic information of the
Guangdong PFTZ
The Guangdong PFTZ covers
116 square kilometres,
Comprising of three areas:
Guangzhou Nansha New Area
(including Guangzhou Nansha
Bonded Port Zone), Shenzhen
Qianhai-Shekou Area
(including Shenzhen Qianhai
Bay Bonded Port Zone) and
Zhuhai Hengqin New Area.
The overall plan provides a
blueprint for the development
directions of the three areas of
Guangdong PFTZ respectively.
In terms of regional function,
Nansha New Area will develop
all industry sectors
comprehensively with special
focus on shipping and logistics,
special financial services,
international trade, high-end
manufacturing, etc.; Shenzhen
Qianhai-Shekou Area will focus
on financial services, modern
logistics, information services,
technology services and other
strategic emerging services; and
Zhuhai Hengqin New Area will
focus on travel, leisure & health,
business financial services,
culture & education, high-tech
and other industries. In
addition, all three areas have
indicated that they will explore
new models for economic
cooperation between
Guangdong and Hong Kong as
well as Macao in the financial
leasing, e-commerce,
international shipping sectors,
etc.
Primary mission and
measures of the
Guangdong PFTZ
Similar to the other three
PFTZs in Mainland, the
Guangdong PFTZ will also
explore the reform of the
innovative administration
mechanism by establishing the
"administrative authority and
responsibility list" and further
eliminating administrative
approval items. In addition, the
Guangdong PFTZ will also
apply the "pre-establishment
national treatment plus
Negative list" administrative
method to foreign investment.
Outbound investments by
investors in the Guangdong
PFTZ are subject to a recordfiling method. The above
measures are basically
consistent in the four PFTZs.
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News Flash — China Tax and Business Advisory
The primary tasks and measures of the
Guangdong PFTZ which are
distinguishable from the other three
PFTZs is the further promotion of the
liberalization of trade in services
between Guangdong and Hong Kong
as well as Macao and the push to
deepen the opening-up of the financial
sector in these three locations
innovatively. Through the platform
provided under CEPA, Guangdong
PFTZ can further explore the further
opening-up of trade in services
between Guangdong and Hong Kong
as well as Macao, by further
eliminating or relaxing the entry
barriers for Hong Kong or Macao
investors in the following industries:
financial services, transportation and
shipping services, commercial
services, professional services,
technology services, etc. Moreover,
under the framework of CEPA, the
Guangdong PFTZ will also explore the
use of the "Negative list"
administrative regime for the financial
industry, promote cooperation and
innovative services of GuangdongHong Kong- Macao Renminbi
business and explore innovation
mechanisms for financial services
under the liberalization of trade in
services.
Investment opportunities under
the 2015 Negative List and CEPA
The 2015 Negative List consists of 15
industry categories and 122 special
administrative measures, which is one
category and 17 measures less than the
2014 Negative List of Shanghai PFTZ
(2014 Negative List). Compared with
the 2014 Negative List, the 2015 one
further opens up the manufacturing,
mining, wholesale & retail sales and
real estate industries; whereas it
tightens the access to certain service
industries, for example: financial
services, professional services,
education, medical services, culture
and recreation, etc.
In view of the tightening up of the
access to certain service industries in
the 2015 Negative List, investments in
the Mainland would be more flexible
via CEPA. For example, under the
2015 Negative List, hospital is limited
to investment in the form of equity or
cooperative joint venture; while under
CEPA, Hong Kong investors are
allowed to set up wholly owned
hospitals in designated cities in
Mainland. Another example is that,
under the 2015 Negative List,
investment in the construction and
operation of a cinema has to be
controlled by Chinese party, while
6
under CEPA, Hong Kong investors are
allowed to build or rebuild cinema and
to operate movie projection business
in multiple locations through wholly
owned foreign companies in
Mainland. Apart from the above
examples, CEPA has the competitive
advantages in relation to the degree of
opening-up of the transportation,
information technology, securities,
professional services, culture &
recreation industries.
Meanwhile, the degree of opening-up
of certain other industries is better
under the 2015 Negative List than
CEPA. Investors from Hong Kong and
Macao should familiarise themselves
the CEPA policies as well as the
development of the Negative List,
understand their discrepancies and
respective advantages so that they
could enter the Mainland market by
using the optimal route.
Policy highlights in tax and
customs
In terms of tax policy, Guangdong
PFTZ, Tianjin PFTZ and Fujian PFTZ
shall, in principle, follow those policies
which have been implemented on a
trial basis in the Shanghai PFTZ.
However, the overall plan of the
Guangdong PFTZ particularly points
out that the tax preferential
treatments 4 that are currently
applicable in Qianhai and Henqin are
still valid, but will not be extended to
the rest of the Guangdong PFTZ. The
preferential tax policy is another
highlight of the Guangdong PFTZ.
Looking at the four PFTZs, only
qualified enterprises in the Qianhai
Area, Henqin Area of the Guangdong
PFTZ and the Pingtan Area of the
Fujian PFTZ can enjoy a reduced
Corporate Income Tax (CIT) rate. In
addition, the Individual income tax
(IIT) preferential policy provided by
Qianhai to qualified overseas talents
or much-needed overseas
professionals and Hengqin to Hong
Kong and Macao residents
respectively is also a unique highlight
in tax policy in Guangdong PFTZ.
The Guangdong PFTZ adapts different
customs clearance supervision models
in different areas. The Guangzhou
Nansha Bonded Port Zone, Shenzhen
Qianhai Bay Bonded Port Zone and
Zhuhai Hengqin New Area which
currently are customs special
supervision area, will be subject to the
"first-line decontrolled, second-line
controlled" customs supervision
model. Non customs special
supervision areas in the Nansha New
Area and Shenzhen Qianhai & Shekou
Area are to be supervised under the
existing customs clearance approaches
with no new supervision model to
distinguish between first-line and
second-line. In terms of innovative
customs policies, the Guangdong
PFTZ allows the set-up of bonded
exhibition and trading platforms in
the special customs supervision area
which supports the development of
pilot parallel importation of cars. It
also encourages the innovation
development of cross-border financial
leasing business and supports bonded
delivery of goods under future
contracts. Enterprises shall take their
business needs and these policies into
consideration in choosing the location
for their business and enjoy the
convenience brought by the innovative
customs measures.
Movement of personnel
Another highlight in the overall plan of
Guangdong PFTZ is the proposal to
grant special support for Hong Kong,
Macao and overseas top talents to
facilitate their entries, exits and stay in
the Mainland and their project
applications. This policy together with
the IIT preferential policy provided by
Qianhai and Henqin must have a very
positive impact in attracting talents
and promoting innovation technology
in the Guangdong PFTZ.
The takeaway
Undertaking the respective roles, the
four PFTZs are not only the important
pivots of regional economy
development and an area to showcase
new policies, but also the vital gateway
for Chinese enterprises and individual
“going abroad”.
The Guangdong PFTZ is adjacent to
Hong Kong and Macao which makes it
distinct from the other three PFTZs.
Hong Kong and Macao are thriving
international financial centres and
also well developed in the service
industry as well as international
transportation. Linking the economic
development advantages of
Guangdong with Hong Kong and
Macao to achieve co-prosperity is a
very good thought.
With respect to financial policies, the
overall plan for Guangdong, Tianjin
and Fujian PFTZs does not explicitly
indicate the set-up of free trade
accounts and separate account
management system. Instead, the
overall plan mention that it will
explore the carrying out of crossborder investment and financing
PwC
News Flash — China Tax and Business Advisory
innovation through the way of free
trade accounts and other riskcontrollable approaches. Hence, it is
still uncertain whether the free trade
account system will be implemented in
Guangdong, Tianjin and Fujian
PFTZs.
After the release of the overall plan, we
believe that the related authorities will
gradually release implementation
policies in relation to customs, foreign
exchange, taxation and investment
associated with the overall plan, to
ensure the stable operation of the
Guangdong PFTZ. Moreover, the
overall plan has mentioned a few
times to further explore the openingup of more service industries to Hong
Kong and Macao investors under the
framework of CEPA. Further
development of CEPA in Guangdong is
expected.
Maximizing the investment return is
an important consideration for
investors. In order to achieve that,
investors should consider the business
advantage, regional market and
development potential of a location in
choosing the appropriate location of
investment or re-structuring the
7
company’s business. Although the
fundamental policies for the four
PFTZs are the same, there are
differences in the specific policies for
each PFTZ. After the release of the
detailed rules and regulations by each
of the PFTZ, we believe it will further
reflect the differences in the respective
PFTZ on specific development.
Investors should monitor the
development of the PFTZs and initiate
dialogue with local authorities to
promptly seize market opportunities
and make the optimal investment
decision. Our specialists for
Guangdong PFTZ would track the
development of the Guangdong PFTZ
and CEPA and timely share our
observations with you.
Endnote
1.
The overall plan of Guangdong PFTZ,
please refer to Guofa [2015] No. 18, or
the official link on the State Council’s
website:
http://www.gov.cn/zhengce/con
tent/201504/20/content_9623.htm.
2.
please refer to Guobanfa [2015] No.
23, or the official link on the State
Council’s website:
http://www.gov.cn/zhengce/cont
ent/201504/20/content_9627.htm
3.
CEPA shall refer to <Mainland and
Hong Kong Closer Economic
Partnership Arrangement> and its
supplementary agreements; and
<Mainland and Macao Closer
Economic Partnership Arrangement>
and its supplementary agreements.
CEPA is applicable to all areas of the
Mainland.
4.
The tax preferential treatments of
Qianhai and Henqin mean qualified
enterprises, registered in Qianhai or
Henqin, could enjoy a reduced CIT
rate at 15%; and qualified individuals
in Qianhai or Henqin could enjoy an
IIT subsidy. The CIT preferential
treatments of Qianhai and Henqin
would be valid until 31 December
2020. Detailed policies and analysis
on the above preferential policies
please refer to our previous News
Flash [2014] Issue 6, [2013] Issue 3 &
5.
The administrative measures of
special treatment on foreign
investments (2015 Negative list),
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assembled on 29 April 2015 and were based on the law enforceable and information available at that time.
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team of experienced professionals dedicated to monitoring, studying and analysing the existing and evolving policies in taxation and other business
regulations in China, Hong Kong, Singapore and Taiwan. They support the PwC’s partners and staff in their provision of quality professional
services to businesses and maintain thought-leadership by sharing knowledge with the relevant tax and other regulatory authorities, academies,
business communities, professionals and other interested parties.
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