詳細はこちら - NPO法人 子どもを育む会はらっぱ

 はらっぱにみ∼んな集まれ! の思いから【みんなの広場!】を始めます。ここでは、さ
まざまな立場の方からのお話しを掲載していきます。テーマは、決めていませがお話しす
る 方 は 、 子 ど も が 好 き 、 人 が 好 き な 方 々 で す 。 い ろ ん な 思 い を 読 み 、 感 じ て み て 下 さ い 。 【みんなの広場!No.1】 トップバッターは、【子どもを育む会はらっぱ】の理事の小林暉親先生です。小林暉親先生は、
この春明徳短期大学を退職なさり北海道に転居なさいましたが、関係各所にて未だ多数の講
演依頼を受けておられます。そのお忙しい中、原稿を寄せて下さいました。ありがとうございま
す。 第1回 小林暉親先生による「母親年齢」について 皆さんは、母親年齢って意識したことありますか? 女性の全てが母親になるわけではありませ
ん。妻の全てが母親になるわけでもありません。 子どもがうまれて初めて母親になるのです。
つまり、子どもの誕生日が母親の0才の誕生日なのです。ですから、最初から子育てが上手な
人などいないのです。子どもと一緒に、子どもと周りの人たちの応援をうけて母親としての成長
をしていきます。 母親年齢0才(最初から子育ての上手な人はいません)
◔親が子を産むのではなく、子が生まれて親となる。
◔最初の子どもを産んだ日が「母親年齢」の誕生日。 (例)A さん
0
出生
(生活年齢) (母親年齢)
(生活年齢) (母親年齢) 22 才
24 才 = 0 才
27 才 = 3 才 結婚
第一子出産
第二子出産 ◔母親も、0才のヨチヨチ歩きから段々と一人前の母親に育ちます。
誰も、最初から子育ての上手な人はいません。 母性本能は神話にすぎません。いろ
いろな失敗があって初めて一人前になっていきます。 ◔全てが初めて経験
幼稚園・小学校・中学校・受験等々
◔パソコンにはマニュアルが欠かせません。それがないと上手く動かせません。
子
どもはパソコン以上に複雑。しかも、マニュアル(育児書)通りにいきません。育児書に
一番最初に書かれなければいけないのは「この育児書通りに子どもは普通育たない
ですよ。イレギュラーが始終あるのが子どもの特徴ですよ」ということ。 ◔失敗しても、それはあなたの「育児書」の読み方が悪いわけでも、母親失格でも、夫
が協力しないからでも、子どものせいでもありません。2人として同じ育て方ができる
子 どもはいません。だから子 育 ては大 変 でも楽 しいのです。失 敗 を恐 れないでください。
失敗をたくさんしてください。困ったら応援を頼んでください。 ◎ 子育てが楽しくてしょうがない と感じる人は、神様から頂いた特別な才能、と思ってほこっ
てください。 第2回 小林暉親先生による「こんにちは赤ちゃん」 今日のテーマはこんにちは赤ちゃんです。 待ちに待ったわが子の誕生。これからお母さんの第一歩です。 さて、皆さんは、最近 サイレントベビーが増えている って聞いたことありますか? サイレントベビーとは「泣かない赤ちゃん」のことです。正確には泣かなくなった赤ちゃんのこと
ですが! 本来、赤ちゃんは泣くものです。泣いて泣いて自分の気持ちを訴えます。でも、どんなに泣いて
も誰も反応してくれなければ、赤ちゃんは泣いてもしょうがないのでだんだん泣かなくなってしま
います。そしてひとり遊びをはじめて、段々人に関心を示さなくなってしまいます。そして、大人
になっても自己中心で人と協調するのが難しい人間になってしまいます。 可愛い赤ちゃんをそんな子に育てないためには、赤ちゃんが泣いたらたくさん反応してあげてく
ださい!抱いてあげてください。泣く原因がわからなかったら、ただひたすら抱きしめてあげてく
ださい。 赤ちゃんは、ただお母さんに抱っこしてもらいたいから泣くことがよくあるからです。そうは言って
も、1 日中泣かれて、ついでに夜泣きまでされて、夫が知らんぷりだったらやってられないですよ
ね! でも、ここを乗り切ったら一生子どもは「お母さんがすべて」になるのです。 そして、100%信頼できるお母さんとの人間関係をつくれたら、その後の赤ちゃんは人と仲良くな
れ、皆に好かれる人に育っていきますよ。 人の育ちの基本は人間関係です。自分が好き、相手も大好きな人が、心の健康な育ちです。 その土台が次のやり取りです。 赤ちゃん
お母さん 泣く→
←世話する
泣きやむ ぐずる→ ←抱く・あやす 機嫌が直る 笑う→
←あやす・ほほえむ じっと顔を見つめる→
←語りかける 声を出す→
←よく聴く・ほめる また声をだす→ 移動する→
←ほめる・助ける 自信がつく→
←危なくないように工夫する この赤ちゃんとお母さんのやり取りがたくさん往復すればするほど、子どもの心を豊かにしま
す。 実は、同時にお母さんの心も豊かにしているのです。 [子どもの側からの愛着行動] [母親の側からの母性行動] 親への信頼・愛着←_→子どもへの愛情(可愛い・産んでよかった) ・体温が子を育てる(母親のぬくもりが成長の土台‐しっかり抱きしめる。) ・顔を合わせて見つめ合う 育児。 赤ちゃんの最初の1年は、親子とも大変な時期です。そして、人生で最も大事な時期でもありま
す。大変な時、つらい時、健康を害しているときは早めに周りの人に、誰もいない人は地域の保
健師さんに、SOS をだして下さい。我慢しないでください。一人で抱えて苦しまないほうが赤ちゃ
んのためにも、お母さんのためにも良いのです。この時期を乗り越えたら、可愛い赤ちゃんの笑
顔が待っていますよ。
それではまた。 第3回 小林暉親先生による「お母さん大好き」 今日のテーマは「お母さん大好き」です。 「這えば立て!立てば歩めの親心!」ってご存知ですよね。
その深い意味は別として、健康で大きくなって欲しい。順調に成長して欲しいと願うのは、親で
あれば当然のわが子への愛情の気持ちですよね。わが子の初めての一歩は、世界中の人に自
慢したいほど嬉しいですよね。私もそうでした。 ところで、立って歩けるようになったと同じくらい大事な心の発達があることを知っていますか?
それは、 人見知り です。 人見知りとは、知らない人を怖がるということですが、なぜ、知らない人を怖がるようになったの
でしょう!2・3ヶ月の頃は、ニコニコ誰にでも笑っていた子が、いつのまにか知らない人を見る
と泣くようになって。ひどい時には長期出張のお父さんの顔まで怖がって。わが子に泣かれたら
父親やってられないですよね! でも、喜んでください。久しぶりに会ったわが子に泣かれたということは、わが子の心が順調に
成長しているっていうことですよ。 人見知り これって裏返せばお母さんとそれ以外の人の顔の区別がつきはじめたということで
す。もっと言えば「お母さんだけ大好き」「お母さん私の命」になってきたのです。 実は、これは心の健康な発達にとって、とても大事なことなのです。赤ちゃんが初めて歩き始め
たとおなじくらい心の大切な成長を示しているのです。ですから、せっかくあやしてくれた久しぶ
りのおばあさんにわが子が泣いたら、口では「ごめんなさい」と言いながら内心はシメシメと思っ
てください。 順調に成長してるワイワイ と安心してください。無論、大家族の生活や、始終大
勢の大人と一緒にいてごくごくまれに人見知りがはっきりわからないうちに大きくなってしまう場
合もあります。また、自閉症のように、人見知りがなかなか始まらない場合もあります。もし、一
歳を過ぎても、思い当たることが何もなく人見知りを一度もしていなかったら、ちょっと保健士さ
んに相談してみてください。 体にも大きくなっていく順序があるように、心の成長にも順序があります。 まず「お母さんだけが大好き」「お母さんが好きな人は、私も安心」という心が育って、初めて赤
ちゃんは少しずつ世界に向かって心を開いていきますよ。 人見知りバンザイ! ちょっと休憩。 最近 育児に疲れている人いませんか? そんな人は、是非、北鎌倉にある「葉 祥明 Yoh Shomei」美術館へ行ってみてください。可愛
い小さな素敵な美術館です。葉祥明さんの素敵な絵と詩が本当に心を癒してくれます。「生まれ
た赤ちゃんとお話ししようよ」を初め、たくさんの絵本や絵が置いてあります。 私もたまに出かけてホッとして帰ってきます。 疲れている人、たまには赤ちゃんをだんなに預けて行ってらっしゃい。 ではまた。