国際公会計基準公開草案第28号 「一般政府セクターの財務情報の開示」に対するコメント 平成18年2月8日 日本公認会計士協会 日本公認会計士協会は、公開草案第28号「一般政府セクターの財務情報の開示」(以下 「本公開草案」という。 )に対して、次のとおりコメントする。 「コメントを期待する特別な事項」について 1.一般政府セクターに関する財務情報開示の要求事項は、国際公会計基準に準拠して作 成される一般目的財務諸表に含めるべきか。含める場合には、そのような開示は許容さ れるとすべきか、奨励されるとすべきか、又は要求すべきか。提案される基準は、開示 を行うことを選択した主体が行う一般政府セクターに関する情報開示の基礎を定めて いる。基準は、そのような開示の要求はしておらず、奨励も禁止もしていない(第2項 参照) 。 本公開草案の提案(開示は許容されるが、開示する場合はこの規定に従うべき)に 賛成する。 2.第14項の一般政府セクターの定義は適切であるか。 「一般政府」とは何かについて明確に定義すべきである。1993年国民経済計算 (SNA93)における一般政府セクター(GGS)の定義は第16項で紹介されているが、一 般政府が何であるかについては明確に定義されていない。 3.一般政府セクター開示の中で公的会社に対する投資に関して提案される取扱いは適切 であるか。提案される基準は、投資は、被投資公的会社の純資産の帳簿価額で資産とし て表示することを要求している(第24項参照) 。 適切である。 4.一般政府セクターに関する情報を開示することを選択した政府には、その政府全体主 体の一般目的財務諸表で連結される個々の政府レベルの一般政府に関する情報を独立 して開示することを要求すべきか、又は奨励すべきか(第32項参照) 。 奨励すべきである。 5.統計上の報告基礎に対する調整は要求すべきか。提案される基準は、このような調整 は表示されるかもしれないが要求はしないと述べている(第45項参照) 。 - 1 - 実施可能性及び費用対効果の点から要求すべきではないが、奨励すべきである。 6.一般政府セクターに関する情報を開示することを選択した政府に対して、一般政府セ クターに係る情報開示に関する独立した国際公会計基準は必要であるか。又は、本基準 で提案された要求事項を国際公会計基準第1号「財務諸表の表示」への追加として含め るべきか。 独立した国際公会計基準が必要である。国際公会計基準第1号「財務諸表の表示」 には、一般政府セクター(GGS)に関する情報を開示することを選択した場合には別途 の基準を適用すべき旨のみを記載し、当該基準を参照すべきとするのがよい。 7.現金主義による国際公会計基準の場合についても、一般政府セクターの開示要求事項 の作成を行うべきか。 開示要求事項に対するニーズを調査してから作成するかどうか判断すべきである。 以 - 2 - 上
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