さぬき市庁舎のあり方の関する基本構想(素案)に係る意見募集結果 「さぬき市庁舎のあり方に関する基本構想(素案)に係るパブリックコメントにつきまして、貴重なご意見をいただきありがとうございました。 お寄せいただいた意見の概要と、ご意見に対する市の考え方を以下のとおり公表します。 1 パブリックコメントの実施状況 (1)意見募集期間 平成27年10月1日(木)~23日(金) (2)ご意見をいただいた人数 28人 (男性15人 女性10人 不明3人) (3)いただいた意見の件数 51件 2 お寄せいただいた意見の概要と市の考え方 区分 支所耐震について 主な意見の概要 件数 各支所は耐震工事を行い使用すべきではないか。 5 長尾支所はまだ使用できるため、耐震工事を行い使用 すべきではないか。 4 支所を耐震工事をしないと判断した理由は何か。 1 今あるものを使うべきである。 1 1 市の考え方 各支所については、耐震診断の結果、全ての支所庁舎において耐震性が確保され ておらず、継続して使用していくには、耐震改修工事が必要となります。 検討委員会において、耐震改修工事を行い使用した場合と分庁舎を整備した場合 の整備費及び維持管理費等を踏まえた20年間の財政負担をシミュレーションした ところ、分庁舎を整備した方が財政負担は安価である結果となりました。また、いず れの支所も老朽化が進んでおり、仮に耐震改修工事を行ったとしても、数年で設備 等の大規模改修が必要となることに加え、行政機能の集約による市民の利便性の 向上等の面から分庁舎を建設することを選択したものです。 なお、長尾支所については、建設から38年が経過しており、現状は、空調設備の 故障や雨漏り、消防設備の更新など、老朽化に伴う修繕費が年々必要となってき ており、継続して使用していくには抜本的な大規模改修が必要となり、多額の事業 費が必要となります。 現本庁舎について 現本庁舎は交通網が優れているため現状のままでよ い。 2 現本庁舎を今の位置に建設した責任を明らかにすべき だ。 1 現本庁舎の耐震はあるのか。 1 現本庁舎はどのようになるのか示して欲しい。 1 現本庁舎の津波対策を早急に講じるべきだ。 1 新しく建設することは財政的に負担にならないのか。 1 分庁舎建設の財政的な見通しを示す資料がない。 1 分庁舎建設と各支所を耐震する場合の費用対効果の 数値的根拠を示すべきだ。 1 現本庁舎が老朽化した際に統合庁舎として建設しては どうか。 1 現本庁舎は、合併前の旧志度町時代の平成12年に建設し、旧志度町役場として 使用が開始され、合併後は市の本庁舎として使用してきました。建物自体は、建設 時に地盤の支持層まで杭を打ち込んでおり、大規模地震の際にも倒壊の可能性は 低い構造となっています。 しかしながら、平成16年には台風による高潮災害により、本庁舎周辺が冠水し、交 通網が寸断されたことに加え、東日本大震災を機に津波による浸水や液状化によ る機能不全が危惧されている等、建設当時には想定していなかった状況となってい ます。 ただ、現本庁舎は比較的新しいことや地震の際の倒壊の可能性も低いことから、継 続して使用していくこととしており、周辺は県事業による地震・津波対策の海岸堤防 等の整備工事も計画されています。 なお、使用形態については、現在の行政機能での使用に加えて、分庁舎に配置さ れる行政機能を補完する窓口として統合支所を設置することとしています。 財政負担について 2 検討委員会において、各支所庁舎を耐震改修工事を行い使用した場合と分庁舎を 新たに整備した場合の整備費及び維持管理費等を踏まえた20年間の財政負担を シミュレーションしたところ、分庁舎を整備した方が財政負担的には安価である結果 となっています。 また、庁舎建設の際の財源として見込む合併特例債は地方交付税の措置がある など、市にとって非常に有利な財源であり、その発行期限は平成29年度までとなっ ています。 今後、この特例債と同等の有利な財源が国から示される見込みはないことから、こ の時期を逃すと建設の可能性は非常に難しくなります。 このように、将来の財政負担の状況や今の財源措置の状況を鑑みて、10年、20 年先を展望した結果、今、分庁舎を整備することが最適な判断であると考えていま す。 ただし、庁舎は市民のためのものであるという観点からも、今後の検討の中で出来 るだけ財政負担を抑える形で検討していきたいと考えています。 危機管理について 危機管理室はいずれかの支所に設けてはどうか。 3 支所を残し防災の拠点とすべきだ。 2 支所として建替え、そこに危機管理室を設ければよい のではないか。 1 危機管理室はいずれかの場所へ移転する必要があ る。 1 集約する機能は危機管理室に限定してはどうか。 1 2 職員については、災害時には迅速な対応ができるよう、地域防災計画に基づいた 職員配備体制と職員配備計画により、災害対応をしていくこととしております。 なお、災害時に手助けが必要となる高齢者等に対しては、災害時要援護者支援台 帳への登録を推進しているところであり、災害時に犠牲者を出さないよう、現在、情 報共有範囲と活用方法について、鋭意検討を進めているところであります。 ただ、災害時は行政機関の手が行き届かない場合も想定できることから、自主防 災組織の立ち上げとその後の訓練等を推進し、地域防災力の強化に努めていると ころであります。 2 市では災害時の地域防災の要として、自主防災組織の立ち上げとその後の訓練等 を推進しています。 なお、庁舎については、災害時には拠点施設となることから、避難対応について は、市内で指定されている緊急避難場所及び避難所で行うこととなります。 地域防災について 職員は市内に住み、災害時には高齢者の手助けをして はどうか。 住民が避難する計画及び、庁舎内に避難場所を確保 することが必要だ。 3 庁舎のあり方については、現本庁舎が津波や高潮などの際に災害対応の防災拠 点として機能し得ないことが想定されるため、危機管理部門については移転が必要 だということ、さらには、各支所庁舎については耐震診断の結果、全ての支所庁舎 において耐震性が確保されていないこと等の現状と課題から、見直しに向けた検討 を行うことになりました。 その後、検討を進める中で支所庁舎を耐震改修工事を行って使用した場合と分庁 舎を新たに整備した場合の整備費及び維持管理費等を踏まえた財政負担のシミュ レーション結果や、市民の利便性の向上、さらには、行政機能の集約による効率化 といった観点等を踏まえ、分庁舎を新たに建設し、そこに危機管理部門を設置する とともに、各支所の市民サービス部門も集約することがベターであると判断いたしま した。 建設候補地について 2 長尾支所周辺は、本庁舎とのアクセスや既存の都市機能の集約度合といった観点 から検討委員会からは、寒川支所周辺とともに候補地とする旨の提言がありまし た。その後、この提言に基づき、「まちづくり」、「防災拠点」、「土地」、「交通環境」、 「事業費」の視点から2候補地の比較検討を行ったところ、寒川支所周辺が、評点 の合計点数が勝っていたことに加え、市内全域からのアクセスと市民病院と近接し ている側面などを重視して建設候補地としました。 1 寒川支所周辺は、地理的には市の中心部に位置することから、各方面からのアク セスについては均衡であると考えられます。 しかしながら、公共交通機関がコミュニティバスと路線バスしかないことから、分庁 舎整備と合わせて交通弱者が利用しやすい路線の見直しも検討していく必要があ ると考えています。 1 液状化については、市内ほとんどの平野部で危険度がAと判定されており、その危 険度には大差がない状況です。寒川支所周辺においても地震の際に液状化が懸 念されるものの、庁舎建設においては、地盤の支持層まで杭を打ち込むことで地震 対応は可能であると考えています。 交通弱者の利便性は寒川と長尾では同じではないの か。 1 交通弱者の立場からの利便性がどうかという視点であり、まず、双方コミュニティバ スの乗降口があることから、加点の対象としました。そのうち、寒川支所周辺は、医 療・金融機関が隣接しているだけでなく、商業施設も隣接していることから、生活に 関する用務を徒歩圏内で済ますことができることから◎(3点)としました。一方、長 尾支所周辺は、金融機関は隣接していますが、医療施設や商業施設がやや離れ た場所にあり、交通弱者の利便性の観点からは、寒川支所周辺と比べると若干劣 るため○(2点)としました。 人口の重心や地理的状況は車社会の現在ではあまり 変わりないのではないか。 1 庁舎を建設する際には、庁舎は市民のためのものであるという視点に立つと、市民 の利便性を考慮することが必須であり、その際に地理的な状況や人口の偏りにも 配慮した視点を判断材料とすることは非常に重要なことであると考えています。 長尾支所周辺に建設すべきだ。 寒川支所周辺は交通の便が不便だ。 液状化が懸念される寒川支所周辺を候補地とした理由 は何か。 比較検討資料について 4 広報広聴について ホームページだけのパブリックコメントでは公平性を欠 くため、広報紙への掲載など広く意見を求めるべきだ。 6 もっと時間を取って住民説明会等を開くべきだ。 4 パブリックコメントは、市民の皆さんからのご意見を伺う方法としては、有効なもの であると考えています。 しかしながら、ネット環境がない方は閲覧できないなどのデメリットもあることから、 今後は、分庁舎整備の進捗状況について、市ホームページだけでなく広報紙にお いても、随時、可能な限りお知らせしてまいりたいと考えています。 支所の利活用については市民の声を聞きながら進め て欲しい。 1 分庁舎の整備案について 分庁舎内に文化拠点施設を整備して欲しい。 2 分庁舎は小学校との複合施設としてはどうか。 1 長尾支所を公園として整備することは賛成できない。 防災庁舎はコンパクトにして、ネット環境を利用すれば よいのではないか。 5 行政機能が集約された後の支所跡地については、出張所としての機能を残すこと を基本としておりますが、地域活力の維持や既存の施設の有効活用といった側面 を考慮して、より有効な活用方法について、地域の皆さんの声を聞きながら、検討 を進めてまいりたいと考えております。 小学校や美術館を分庁舎内に整備する、いわゆる複合型の施設については、非常 に素晴らしい考え方で、このような施設整備は将来的には必要な場合もあるものと 考えております。 しかしながら、平成29年度の着工という時間的な制限もある今回のケースにおい ては、仮に複合施設として整備する場合には、施設利用や管理区分及び動線の明 文化等、詳細にわたり、綿密な調整が必要となることに加え、規模の増加による新 たな敷地の確保、またそれに伴う用地の取得等にも相当の時間を要することとな り、期限内の着工は非常に厳しいことに加え、事業費も大幅に増嵩することが想定 されることから、実現の可能性は極めて低いと考えております。 1 長尾支所跡地については、小中学校が隣接していることから、教育機能を高める 施設の整備、若しくは老朽化している長尾公民館の移設を検討してまいりたいと考 えています。もし、これらの活用がなされない場合は、周辺に屋外の憩いの場がな いことから地域住民の憩いの場としての公園整備も検討したいと考えております。 2 今後、基本設計、地形測量等を実施していく過程で、事業費の縮減を図るべく、庁 舎の規模、構造等についても更なる検討を行ってまいります。 また、建設後の運営方法についても、ネット環境の有効活用の面も含めて検討を 行ってまいりたいと考えています。 市民サービスについて 市民サービスは生活の場近くで提供すべきだ。 1 高齢者に対する市民サービスはどうするのか。 1 各支所の市民サービスを中心に考えるべきだ。 1 高齢者に配慮したまちづくりの視点が欠けているので はないか。 1 年金生活者には寒川支所は遠すぎる。 1 支所は支所のまま残し、高齢者や交通弱者に対し身近 な市民サービスとすべきだ。 1 高齢化社会なので支所や出張所は残して欲しい。 1 市民サービスは地域の身近な場所で行うことがベストであると考えています。 しかしながら、地理的な問題もあり、全ての地域において、同等のサービスの提供 は出来ないことから、これまで市民サービスを提供してきた支所には、出張所として の機能を残す等、出来る限り基本的な窓口サービスは継続して提供できるよう検 討していくこととしております。 また、高齢者や交通弱者の利便性の向上のため、現本庁舎や分庁舎、市民病院 や各出張所等といった行政機関に加え、JRやコトデン、商業施設等へのアクセス も踏まえたコミュニティバスの路線の見直しも検討してまいりたいと考えておりま す。 出張所について 交通弱者のためにも出張所は残すべきだ。 1 出張所は残して欲しい。 1 負の遺産を残すべきではない。 1 6 支所が出張所となることに伴って、現在の出張所のあり方も見直していく必要があ りますが、検討委員会からの提言書の中でも、「地理的条件に劣る多和及び小田 出張所を除いて廃止すべきとの意見が多くを占めたが、その継続・廃止について は、維持管理費、利用状況及び交通弱者の立場を再度勘案のうえ、更なる検討を 行い、今後の方向性を決定していく必要がある。」とされていることから、庁舎・支所 の再編後、改めて検討を行いたいと考えております。 今回の分庁舎整備については、庁舎の現状や財政的課題、時間的制約等の様々 な条件がある中で、よりベターと思われる内容を検討してきました。 今後とも庁舎は市民のための施設であるという観点に立ち、将来において、負の遺 産ではなく、ベストな選択であったと言われるように更なる検討を行っていきたいと 考えています。 地域活力について その他 学校の統廃合によるマイナス面を参考にすべきだ。 1 学校や庁舎の統廃合は、子育てや生活環境において マイナスだ。 1 支所の統合は地域が衰退する。 1 学校施設については、学校再編計画に基づいて統廃合が進められていますが、そ の背景には、児童・生徒数の減少により、集団教育の良さが生かされにくくなる等 の問題があり、学校の活力を維持し、子どもたちが大勢の中でいきいきとした学校 生活を送れるようにするべく、適正な学校規模を実現するために統廃合を進めてき たものです。 支所の統合により、行政機能がなくなった地区は地域が衰退するのではないかと の懸念されている方も少なくないかもしれませんが、市では地方創生の取組の中 で、若い世代の結婚・出産子育ての希望をかなえることや、高齢になっても生きが いをもって安心して住み続けられる地域社会を作ることを目標に掲げており、それ ぞれの地域の特性を生かした地域づくりを進めていきたいと考えています。 庁舎建設よりも老朽化した水道管を早急に交換すべき だ。 1 老朽化した水道管対策については、市民の安全安心にかかわることから早急に対 応しなくてはなりませんが、同時に各支所庁舎も耐震性が保たれていない状態で 使用しており、市民や職員の安全性の確保のためには早急に対応すべきことであ ると認識しております。 庁舎は地盤調査を十分に行い、安全な場所に建設して 欲しい。 1 詳細な設計に入る段階では、より安全な場所に建設するべく地質調査を行うことと しております。また、建設の際は、支持層まで杭を打ち込むこととしており、地震に 対しては堅牢な建物となるよう整備していきたいと考えております。 職員の人員計画はどうするのか。 1 現在、職員の定員適正化については、平成31年度までの第3次の定員適正化計 画により、職員数を適正な規模とすることとしております。 人口減少の状況を知らせて欲しい。 1 人口の状況については、平成27年10月30日に策定した「さぬき市人口ビジョン」 を市のホームページに掲載しておりますので、ご覧ください。 職員駐車場は料金を徴収してはどうか。 1 ご提案いただいた内容については、今後の検討課題とさせていただきたいと思いま す。 支所間の移動は原付を使用してはどうか。 1 7
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