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人間関係主体の職場環境
Nick Hawkins‎ 著
Polycom Asia Pacific Pte Ltd
Senior Director, Systems Engineering & Advanced Technology
私は雑誌『Fortune』の愛読者です。年間号「The 100 Best Companies to work for (働きがいのある会社ベスト 100)」
からは、職場環境を向上し、チームの士気を高めるなど、より良いマネージャーになるための経営アドバイスを読み取ることがで
きるため、楽しみにしています。今年の『Fortune』誌による成功している会社および職場の分析を読んで興味深く思ったことは、
個人の知識の価値およびそれが組織にもたらす影響が今までほど重視されなくなっている点です。代わりに、個人が組織内で
どのようにコミュニケーションを取り、そのコミュニケーションからどのような価値が生まれるかが注目されるようになっています。繰り
返し強調されているテーマは、「知識主体の組織」が支配する時代は終わったという見解です。「知識」はさまざまな方法で
コモディティ化されています。情報は、イントラネットおよびインターネットのいずれにおいても簡単に検索できるようになりました。
Google 検索ですぐに調べられるようになったことで、事実に関する話し合いや論争が行われなくなりました。一部の例では、
知識が、情報の静的な集合体から進化し、専門家をサポートする適応性のある学習エンティティへと進化しています。たとえ
ば、IBM の Watson は、大量のデータを処理できるだけではなく、データから学習して「知識」の方向性を特定することがで
きます。
成功している組織が新たに注目しているのは「人間関係」です。企業は、従業員を最大限に活用し、従業員同士のコミュニ
ケーションを促進することによってアイデアを創出することに取り組んでいます。高品質な業務文化を構築することによって、
有能な人材を引き付けて採用できるだけではなく、生産性の高いコミュニケーションを促進することができます。 たとえば、
Google は、オフィスでスタッフにグルメな食事を無料で提供することで知られていますが、カフェテリアの列の長さも能動的に
管理していることはあまり知られていない事実です。従業員が進んでカフェテリアで食事をし、かつ従業員同士が列に並びなが
ら話し合うことを促進するためには、3~4 分の待ち時間が最適のようです。待つ間に会話をすることは人間の習性であり、
会話からアイデアが生まれ、アイデアからプロジェクトが生まれることが会社の狙いです。
従業員が一か所で勤務している場合、従業員間のコミュニケーションを促進することは容易ですが、今日のように分散された
職場環境において、そのようなコミュニケーションをどのように管理し、促進すれば良いでしょうか。未来の職場は大幅に多様化
されています。現在、業務は「場所」ではなく「活動」であると言えます。つまり、どこで勤務するかではなく、何をするかが重要と
なります。ユーザーは、ホットデスクを使用したり、プロジェクトスペースを一時的に使用したり、顧客の拠点で業務を行ったり、
自宅で業務を行ったりすることがあります。従業員がますます分散される中、人はチームの重要なメンバーとしてチームと連携を
取ることが難しくなり、孤立してしまうリスクが高まります。幸いなことに、今日のコラボレーションツールを使用することにより、
誰もが他のチームメンバー、 さらには顧 客、サプ ライヤー などと簡単に連 絡を取り続 けることができます。 Po l yc om
RealPresence
®
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CloudAXIS™ を使用して Web ブラウザからコラボレーションセッションに接続したり、ポリコムのモビリティ
ソリューションを使用してデスクトップ PC またはタブレットから接続したり、会議室から接続したりするなど、ニーズおよび予算に
人間関係主体の職場環境
応じたさまざまなツールやソリューションが提供されています。また、その技術は進化し続けています。ツールは存在するものの、
多くのユーザーは、「コラボレーション」を、1 日を通した継続的な活動 (会話) ではなく、特定の予約されたイベント (会議)
として認識しています。創造力を使えば、コラボレーションツールを使用して、顔を合わせたチーム活動を可能にする仮想的な
環境を構築することができます。
 1 つのアプローチは、チーム用の仮想会議室を常設することです。ユーザーは、必要に応じて会議にダイアルインしたり、
切断したりすることができます。参加者は、他のチームメンバーに何かを聞く必要がない限り、自分の端末をミュートのままに
しておくことができます。そうすることによって、チームメンバーが互いの存在を認識し、いつでも質問して回答を得られるよう
なオープンな職場環境に類似したチーム環境を作り出すことができます。
 もう 1 つのオプションは、ビデオ会議端末を使用して仮想的な作業スペースを設置することです。
それによって、在宅勤務を行うユーザーは、社内にも作業スペースを設けることができます。誰かがその作業スペースを訪れ
たときには、物理的にその場にいなくても仮想的に会話できるようにすることができます。この投稿の写真にもありますが、
米国テキサス州オースティンにあるポリコムの研究開発チームは、この方法を活用しています。
コラボレーション技術の継続的な進化および使用場所の変化によってさまざまな問題が生じています。ポリコムでは、高品質な
ユーザー環境を維持することに取り組んでいます。しかし、ポリコムの技術は、さまざまな状況および環境で使用されるように
なっているため、業界トップクラスのユーザーエクスペリエンスを確保するためには、ソリューションを革新し続ける必要があります。
高品質なユーザーエクスペリエンスを実現するためには、ユーザーが技術を意識することなく、最小限のユーザー介入または
ユーザー介入なしで簡単に使用できるようにする必要があります。高度な映像処理技術によって不十分な照明を補正したり、
高度な音声処理技術によって背景のノイズを除去したりするなど、すべてのプロセスは、エンドユーザーが意識することなく適用
する必要があります。
※本文は、‎2015 年 4 月 22 日に Polycom Asia Pacific Pte Ltd の Nick Hawkins が以下サイトに投稿したものを和訳したものです。
原文、別の投稿記事は以下をご参照ください。
(原文)http://community.polycom.com/t5/The-View-from-APAC/The-relationship-driven-workspace/ba-p/71838
(別の投稿記事)http://community.polycom.com/t5/user/viewprofilepage/user-id/12794 (英語)
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