PRESS RELEASE 2015年 1 0 月展覧会のお知らせ 展覧会名: 矩形の質性 II―日下部一司 作家名: 日下部一司/Kazushi KUSAKABE 会期:2015年10月3日(土)ー31日(土) 会場: ギャラリーヤマグチ クンストバウ 〒550-0004 大阪市西区靱本町1-7-3 PAX本町ビル201 T. 06-6136-8600 F. 06-6136-8605 営業時間:水ー土 12:00 ー18:00 休廊:日・月・火・祝日 「矩形」は美術界に溢れている。意識的であれ無意識であれ各々の作家が創作の枠内に取り込んでいる。「矩形の質性」というタイトルは 矩形の内側と外側の関係によって作品の捉え方も違ってくるという観点からシリーズ化したギャラリ―の企画展として付けた副題です。第 1回目はグループ展として開催いたしましたが、今回は矩形をある意味最も意識している作家の一人である日下部一司さんの個展で開催い たします。常にあらゆる角度の観点から挑戦的に作品制作に取組まれている氏の多彩な表現方法を、今回「矩形」という観点から捉えるこ とによって、新しい日下部芸術の質性が浮かび上がる事を期待しております。 周りを見わたすと、窓・雑誌や新聞・映画・絵画・パソコンや携帯電話のモニター など、さまざまな四角い世界が人為的に存在する。このような四角い形を矩形という が、矩形で対象をとらえると「余白」という概念が生まれることも面白い。余白とは 矩形から生まれる副産物なのだ。だからたとえば広大な海と空だけの風景を肉眼で眺 める時に「余白がいっぱいだ」とは言わない。 四角い世界には四つの辺と角があって、これらが目の前の風景と交わり四角い世界 が生まれる。これを絵画とか写真とか映像と呼ぶなら、おそらくこの四角い世界を積 極的に意識して風景を見ることが対象をとらえる一つの姿勢となるだろう。 かねてより写真作品の物質性について興味を持っている。通常、写真イメージは支 持体の上に繰り広げられるが、支持体は質感や量感・重さを持ち、双方の絡みによっ て写真は眺められる仕掛けになっている。しかし、イメージを定着する支持体の物質 感が前に出れば出るほど「余白」の概念が消えていく。そして単なる物質としての矩 形となると、余白という概念は完全に消えてなくなってしまうのが不思議だ。余白は イメージ世界に属するものらしい。 (日下部 一司) 折りたたむ 柿渋型紙 70 x 140 mm 2007 日下部一司|Kazushi Kusakabe 略歴 1953年 岐阜県生まれ。 1976年 大阪芸術大学 芸術学部美術学科 版画専攻 卒業。 [個展] 2015 矩形の質性 II̶日下部一司 ギャラリーヤマグチクンストバウ〈大阪〉 ウエストベスギャラリー・コヅカ〈名古屋〉 2014 ギャラリーすずき〈京都〉 Marie Gallery 〈東京〉 Oギャラリーeyes〈大阪〉 2012 Oギャラリーeyes〈大阪〉ギャラリーヤマグチクンストバウ〈大阪〉 2010 kunst-bau/tokyo〈東京〉信濃橋画廊5 〈大阪〉 2009 ギャラリーヤマグチクンストバウ〈大阪〉 京都造形芸術大学芸術館one piece gallery〈京都〉 Oギャラリーeyes〈大阪〉信濃橋画廊〈大阪〉 2008 曖昧な輪郭線の四角形 パネルに樹脂塗料・鉄 420 x 420 x 40 mm 2014 信濃橋画廊〈大阪〉 2007 Oギャラリーeyes〈大阪〉信濃橋画廊画廊5〈大阪〉 ウエストベスギャラリー・コヅカ〈名古屋〉 2006 伊丹市立工芸センター〈兵庫〉信濃橋画廊〈大阪〉 2005 Oギャラリーeyes〈大阪〉信濃橋画廊〈大阪〉Stem gallery〈大阪〉 The Third gallery Aya〈大阪〉 2004 信濃橋画廊〈大阪〉 2003 Oギャラリーeyes〈大阪〉信濃橋画廊〈大阪〉 2002 信濃橋画廊〈大阪〉ウエストベスギャラリー・コヅカ〈名古屋〉 2001 信濃橋画廊〈大阪〉 2000 ギャラリーココ〈京都〉book cellar amus〈大阪〉サイギャラリー〈大阪〉 四角形を作り上げている線分 綿布にアクリル絵の具・鉄フレーム 880 x 650 x 25 mm 2009
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