1 家族信託とは 信託とは、財産の所有者 とは、財産の所有者 とは、財産の所有者が、その その財産の管理・運用・処分などを他の人 財産の管理・運用・処分などを他の人 任せ、その財産から得られる利 財産の管理・運用・処分などを他の人に任せ、 その財産から得られる利 益を受取ることをいいます。 益を受取ることをいいます。家族信託は「家族による家族のための信託」です。 家族信託は「家族による家族のための信託」です。 <信託契約> 預ける人 預かる人 息子 父 管理・処分権限 委 託 者 受 託 者 <信 託 財 産> 利益を得る人 父 受 益 者 財産給付・分配<受益権> -1- 2 家族信託のイメージと機能 ① 元気なうちから本人に代わり財産の管理・処分を託す ≪委任契約の代行≫ ② 本人の判断能力低下後における財産の管理・処分を託す ≪後見制度の代用≫ ③ 本人の死亡後の資産の承継先を自由に指定できる ≪遺言の代用≫ 上記の3つの機能を1つの「信託契約」で実現することが可能です! 3 家族信託の代表的なメリット・デメリット メリット ① 後見制度に代わる柔軟な財産管理が実現できる ② 法定相続の概念にとらわれない“想い”に即した資産承継が実現できる ③ 不動産の共有問題・将来の共有相続への紛争予防に活用できる デメリット 強いて挙げるなら、税務的なメリットが特段生じない -2- ケース1 1軒家から老人施設へ移住する〔認知症等の対策〕 相談者:79 歳女性(子供 1 人) ◎現在家に一人暮らし そろそろ安心できる老人施設を探したい ◎家は、将来必要があれば、貸しても売ってもいい (自宅) (老人施設) 一般の場合 母 79 歳 長男 54 歳 移り住む ★ 母が認知症などになると、自宅は売ることも、賃貸することも困難になる 家族信託の場合 信託財産 委託者 受益者 受託者 信契約託 処分/賃貸 長男 54 歳 母 79 歳 ★ 受託者である長男が手続きをすれば自宅を処分・賃貸することができる -3- 売却代金は信託財産 ケース2 高齢者不動産オーナーの資産管理〔認知症等・承継の対策〕 父 84 歳(長男 58 歳、長女 53 歳) ◎父が所有し自分で管理している 2 棟のアパートがある 一般の場合 父 84 歳 長男 58 歳 長女 53 歳 ★父が万一判断能力がなくなると・・大規模修繕、売却、建替え、賃貸借契約、管理委託契約等が困難 家族信託の場合 受託者 将来引き継ぐ物件ごとに信託契約締結 信契約託 長男 58 歳 委託者 父 84 歳 ※受託者ごとに大規模修繕、売却、建替え、 賃貸借契約、管理委託契約等ができるよう 受益者 にしておく 長女 53 歳 -4- ケース3 家督相続と孫への資産承継〔承継の対策〕 相談者 86 歳男性(子供 2 人) ◎現在長男家族と同居中で、長男家族には子どもがいない(家督相続を重視したい) ◎不動産を、自分から妻へ、妻から長男へ引き継がせたい ◎最終的には、次男の子ども(孫)へ引き継がせたい 収益物件 ★遺言で妻への引継のみ可能 一般の場合 妻80歳 長男の嫁 長男 52 歳 相談者 86 歳 次男の嫁 次男 50 歳 長男の嫁の親族 次男の子(孫)30 歳 ★長男の嫁の遺言が無ければ、大半の財産が長男の嫁の親族に引き継がれてしまう -5- 家族信託の場合 委託者 第 2 受益者 第1 1受益者 妻80歳 歳 相談者 86 8 歳 信託契約 長男 長男の嫁 第 4 受益者 長 52 歳 長男 次男の嫁 次男 50 歳 第 3 受益者 孫((次男の子) 受託者 信託財産(収益物件) -6- 残余信託財産の帰属者 後見制度と信託の仕組みの併用も視野に入れ ◎ 社会的弱者にとって、安心できる生活の確保 (身上監護と財産管理) ◎ 両親の“想い”が確実に届けられる仕組み (資産承継) これらを実現するための手法が 「家族信託」です。 「家族信託」 -7-
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