改正省エネ法(工場・事業場) 説明資料 2010年2月 経済産業局 資源エネルギー環境部 エネルギー対策担当 注:事業場には、オフィス、小売店、飲食店、病院、ホテル、学校、サービス施設などすべての事業所が含まれます。 省エネ法の規制対象 工場を設置して事業を行う者 工場・事業場 事業場(病院、ホテル、学校など)を設置して事業を行う者 ・ 対象となるエネルギー 燃 料 熱 電 気 ①原油及び揮発油(ガソリン)、重油、その他石油製品 ②可燃性天然ガス ③石炭及びコークス、その他石炭製品 ④燃焼その他の用途に供するもの 上記に示す燃料を熱源とする熱(蒸気、温水、冷水など) 上記に示す燃料を起源とする電気 注:廃棄物からの回収エネルギー、風力・太陽光などの自然エネルギーは対象外。 1 事業者単位の規制体系の導入(1/2) 設置しているすべての工場・事業場の年間のエネルギー使用量の合計が1,500kl(原油換算)以上である事業者を「特定事業者」として国が 指定します。 フランチャイズチェーン本部(連鎖化事業者)については、設置しているすべての工場・事業場と一定の条件を満たす加盟店のエネルギー使用 量の合計が1,500kl(原油換算)以上である事業者を「特定連鎖化事業者」として国が指定します。 特定事業者、特定連鎖化事業者は事業者単位(加盟店含む。)での中長期計画・定期報告、役員クラスのエネルギー管理統括者、それを補 佐するエネルギー管理企画推進者の選任等が必要となります。 なお、3,000kl以上の工場・事業場については、「第1種エネルギー管理指定工場等」、 1,500kl以上の工場・事業場については、「第2種 エネルギー管理指定工場等」として国が引き続き指定します。 エネルギー管理指定工場等については、エネルギー管理者もしくはエネルギー管理員の選任等が必要となります。 改正前 改正後 事業者全体としてのエネルギー管理 工場・事業場ごとのエネルギー管理 (製造業等) 工場 (その他) 事業所 工場 事業所 事業所 事業所 営業所 事業者単位の定期報告 エネルギー管理 統括者(役員クラス) 定期報告 エネルギー管理 企画推進者 ≧3,000kℓ 3,400kℓ ≧3,000kℓ 1,600kℓ ≧1,500kℓ 第一種 第二種 第一種 エネルギー管理指 エネルギー管理指 エネルギー管理指 定工場として指定 定工場として指定 定工場として指定 定期報告 定期報告 中長期計画 中長期計画 エネルギー 管理者 エネルギー 管理員 定期報告 1,000kℓ 600kℓ <1,500kℓ <1,500kℓ 対象外 対象外 50kℓ 定期報告 事業者単位の中長期計画 (実務レベル) 3,600kℓ 定期報告 (製造業等) (その他) 工場 工場 事業所 事業所 事業所 事業所 対象外 第一種 エネルギー管 理指定工場とし て指定 エネルギー 管理者 第一種 第二種 エネルギー管 エネルギー管 理指定工場とし 理指定工場とし て指定 て指定 エネルギー 管理員 エネルギー 管理員 3,600kℓ + 3,400kℓ + 1,600kℓ + 1,000kℓ + 600kℓ エネルギー 管理員 営業所 <1,500kℓ + 50kℓ 10,250kℓ ≧ 1,500kℓ この場合、事業者全体で1,500kl以上となるため、 特定事業者として指定 2 事業者単位の規制体系の導入(2/2) 【現 行】 【改正後】 ○フランチャイズチェーン店、 中堅スーパー、ビジネスホテルは、 ほぼ全てが規制対象外 【現行省エネ法の指定工場制度】 【事業者単位のエネルギー管理規制(イメージ)】 <特定連鎖化事業者> 例)フランチャイズチェーン店 (例:コンビニ、外食産業等) エネルギー管理 統括者(役員クラス) 非指定 エネルギー 使用量の 合計量が 一定以上 の場合 本部 ○エネルギー使用量の合計量が 一定以上の場合は規制対象に エネルギー管理 企画推進者 (実務レベル) 事業者単位の定期報告 事業者単位の中長期計画 本部 1店舗:約40∼50原油換算kl 1店舗:約40∼50原油換算kl <特定事業者> 例)中堅スーパー、ビジネスホテル等 エネルギー管理 統括者(役員クラス) 非指定 本社 1事業場:1,500原油換算kl未満の場合 エネルギー 使用量の 合計量が 一定以上 の場合 エネルギー管理 企画推進者 (実務レベル) 事業者単位の定期報告 事業者単位の中長期計画 本社 1事業場:1,500原油換算kl未満の場合 3 エネルギー使用量の把握 事業者全体で把握すべきエネルギー使用量は・・・? 事業者が工場等で使用するエネルギーはすべて把握する必要がある。 工場、事業場等には工場や事業場だけでなく、本社、営業所、事務所、出張所、研究所、店舗、 倉庫などの無人施設、福利厚生施設などすべてが含まれる。 把握する期間は前年度(平成22年においては、平成21年4月から平成22年3月まで)の1年 間とし、この間に使用したすべてのエネルギーを原油換算し集計する。 全工場のエネルギー種別ごとの使用量を合計し、原油換算する。 この量が1,500kℓ以上であれば、平成22年においては、7月末までにエネルギー使用状況 届出書を作成し、本社の所在地を管轄する経済産業局に届け出る。 エネルギー使用量の把握にあたって留意事項 ・原則として、事業者が把握しなければならないエネルギーの範囲は法人格の範囲であり、子会社などのグループ会社であっても、 法人格が違えば、別事業者となる。 ・工場等とは、一区画内において、継続的かつ反復的に一定の事業活動(注)を行うために設置している事業所をいう。 ・対象となる業種は全業種であり、営利・非営利は問わない。 (注)営業車両等で構外で使用するエネルギー、工事現場、仮設事務所、また社宅、社員寮などの住居部分は報告の対象外。 【年間のエネルギー使用量が1500kl以上となる事業者の目安】 エネルギー使用量は同じような業種であっても事業形態や規模をはじめとした 様々な要因により大きく異なるが、目安としては次の通り。 ■年間電気使用量 約600万kWh以上 ■小売店舗 床面積 約3万㎡以上 ■ホテル 客室数 300∼400 以上 ■病院 病床数 500∼600 以上 ■コンビニエンスストア 30∼40店舗 以上 ■ファーストフード店 約25店舗 以上 ■ファミリーレストラン 約15店舗 以上 ■フィットネスクラブ 約8店舗 以上 4 フランチャイズチェーンの加盟店のエネルギー使用量の報告について A社本部が約款等において、加盟店のエネルギー使 用量を把握することができ、加盟店のエネルギー消費 設備の機種等を指定している場合。 ◆A社フランチャイズチェーンの場合 A社 本部 加盟店 加盟店を設置し ている事業者 (B社) A社は、加盟店を含むフランチャイズチェーン 全体 のエネルギー使用量を報告。 A社:①1,000kl+②500kl=1,500kl ※この場合、A社は特定連鎖化事業者の指定 を受けることとなります。 直営店 ◆加盟店を設置している事業者(B社)の 場合 加盟店を設置している事業者(B社)は、加盟 店のエネルギー使用量も報告する必要があり ます。 ①エネルギー使用量; 1,000kl ②エネルギー使用量; 500kl A社フランチャイズチェーン ③エネルギー使用量; 1,000kl B社:②500kl+③1,000kl=1,500kl ※この場合、B社は特定事業者の指定を受ける こととなります。 5 テナントビルにおけるエネルギー使用量の報告範囲 現行の運用 テナント専用部のうち、テナント側にエネルギー 管理権原がある設備のエネルギー使用量はテ ナント側に報告義務。 <報告対象のイメージ> ビル全体 テナントA WH WH イ AC オーナーは、上記以外の部分について報告義 務。 空調 エネルギー ㋺ コンセント ① オーナーは、現行と同じ範囲について報告義 務。※ビル全体のエネルギー使用量からテナントにエネ ルギー管理権原がある設備のエネルギー使用量を除い た量について報告義務。 オーナーは、テナントに対し、テナント専用部 のエネルギー使用量について可能な範囲で情 報提供することが必要になります。(判断の基 準にも規定) テナントは、実測値を報告することが困難な場 合、推計値で報告してもよいこととします。 テナントに管理権原がある 設備 HP 照明 空調 エネルギー ㋥ 運用変更 テナントはエネルギー管理権原の有無に関わ らず、テナント専用部の全てのエネルギー使用 量について報告義務。 WH WH ① テナントB AC オーナーの設備 PAC ※エネルギー管理権原・・・設備の設置・更新権限を有し、 エネルギー使用量を実測値として把握できること 改正後の運用 テナントの設備 照明 WH WH ハ ② コンセント パソコン WH WH ② 冷蔵庫 α 電力会社等 WH、ガスメータ WH:電力量計 HP:ヒートポンプ AC:空調機 PAC:持込型空調機 (補足1)PAC、パソコン、冷蔵庫はテナントが持ち込んだ設備 (補足2)照明はオーナー所有の設備 (補足3)αはビル全体のエネルギー使用量(オーナーのみ把握) (補足4) ㋺ ㋥ に関しては空調設備で消費する一次エネルギーを報告する 現行の運用 オーナーは「α−①−②」を報告 テナントAは「①」を報告 テナントBは「②」を報告 改正後の運用 オーナーは「α−①−②」を報告(現行どおり) テナントAは「㋑+①+㋺」を報告(㋑㋺はオーナーからテナントに情報提供) テナントBは「㋩+②+㋥」を報告(㋩㋥はオーナーからテナントに情報提供) 6 産業部門における地縁的一体性を持った複数事業者の取扱い 1.産業部門において、一定の条件を満たす場合に限り、A事業者がb1工場の省エネ上のエネルギー管理義務を負うことが できるとする。 2.エネルギー管理義務とは、例えば、A事業者はb1工場のエネルギー使用量をa2工場のエネルギー使用量とみなし、b1 工場のエネルギーの使用の合理化に努めるとともに、省エネ法上の定期報告等も行うこと。(この場合、B事業者はb1工場 の定期報告等の報告をする必要はありません) ※条件の一例; 両工場に地縁的一体性が認められること。(同一敷地内 or 隣接した敷地 に両工場が設置され、両工場にエネルギー管理上の結びつきがあるもの。) B事業者 A事業者 a1工場 a2工場 b2工場 b3工場 b1工場 A事業者がb1工場の省エネ上のエネルギー管理義務を負う場合、 その件についてA事業者とB事業者両者が合意をしなければなりま せん。 その際、右図のような覚書(例)をもって合意することが必要となり ます。 覚書は国に提出する必要はございませんが、A事業者、B事業者 両者が保管をしておく必要があります。 7 燃料・熱・ガス・電気などの原油換算方法 ① 使用した燃料や電気については右表に記載されている 単位(電気:千kWh、重油:kl、ガス千㎥など)で把握。 原油 原油のうちコンデンセート(NGL) 揮発油(ガソリン) ナフサ 灯油 軽油 A重油 B・C重油 石油アスファルト 石油コークス ② この量に、燃料の換算係数、電気の換算係数を乗じて 熱量(GJ)に換算し合計。なお、換算係数については、 右表の色つきの部分の数値を用いること。右表の色つ きの部分に出ていない燃料は、「その他の燃料」の空欄 の部分に記入。 ③ 「産業用蒸気」、「産業用以外の蒸気」、「温水」、「冷水」 の場合は、原則右表の換算係数を用いること。ただし熱 供給業者の燃料構成などにより、この数値と異なる場合 は、根拠となる資料を添付すれば、右表の係数と異なっ てもよい。 使用量 エネルギーの種類 液化石油ガス(LPG) 石油系炭化水素ガス 液化天然ガス(LNG) その他可燃性天然ガス 原料炭 一般炭 無煙炭 石油ガス 燃 料 可燃性 天然ガス 石炭 及 び 熱 その他の 燃料 ④ この合計熱量に原油換算係数 0.0258(kl/GJ)を乗じ て年間のエネルギー 使用量(原油換算値)を算出。 石炭コークス コールタール コークス炉ガス 高炉ガス 転炉ガス 都市ガス 熱量 GJ 0 0 0 0 19 1 243 0 0 0 21 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5,833 0 0 601 0 0 0 0 0 千m 3 t 千m 3 t t t t t 千m 3 千m 3 千m 3 * ** GJ GJ GJ GJ 小計① その他 697.3 37.7 9,501.3 1,066.8 261,318.4 613.0 数値 38.2 35.3 34.6 33.6 36.7 37.7 39.1 41.9 40.9 29.9 50.8 44.9 54.6 43.5 29.0 25.7 26.9 29.4 37.3 21.1 3.41 8.41 44.8 1.02 1.36 1.36 1.36 単位 GJ/ k l GJ/ k l GJ/ kl GJ/ kl GJ/ kl GJ/ kl GJ/ kl GJ/ kl GJ/ t GJ/ t GJ/ t GJ/千m 3 GJ/ t GJ/千m 3 GJ/ t GJ/ t GJ/ t GJ/ t GJ/ t GJ/千m 3 GJ/千m 3 GJ/千m 3 GJ/千m 3 GJ/* GJ/** GJ/GJ 273,234.5 昼間買電 千kWh 41,030 409,069.1 9.97 GJ/千kWh 夜間買電 千kWh 13,339 123,785.9 9.28 GJ/千kWh 上記以外の買電 千kWh 486 4,743.4 9.76 GJ/千kWh 自家発電 千kWh 一般電気事業者 電 気 小計② 千kWh 合 計 GJ (③=①+②) 下記のURLにて右図の簡易計算ツールをダウンロード可能。 http://www.eccj.or.jp/law06/xls/03_00.xls 本表に、各エネルギー使用量とガスの換算係数を入力すれば、熱量GJの 計算及び原油換算を行うことができます。 数値 千m 3 産業用蒸気 産業用以外の蒸気 温水 冷水 ⑤ ④の合計量が1500kl以上となった場合、平成22年7月 末までに事業者の本社所在地を管轄する経済産業局 へエネルギー使用状況届出書を提出。 単位 kl kl kl kl kl kl kl kl t t t 換算係数 原油換算 kl ( ) 54,855 GJ/千kWh 537,598.4 810,832.9 20,919.5 0.0258 kl/GJ ※換算係数の色つきの部分及び、 「産業用蒸気」、「産業用以外の 蒸気」、「温水」、「冷水」の換算係数は省令で規定されている数値 8 燃料・熱・ガス・電気などの原油換算方法 ∼つづき 【換算を行うにあたっての注意事項】 プロパンガス(LPG)の換算係数について LPGの供給事業者からの使用量が立方メートルで表示されている場合は、ガス会社に㎥からトンへの換算 係数を確認の上、換算する。換算係数が不明な場合は、下の表の数値を用いてt(トン)に換算する。 都市ガスの熱量換算係数について 都市ガスについては、ガス事業者により異なるため事業者に確認のこと。 電気の換算係数について • 省エネ法上の昼間買電は 平日休日を問わず8時∼22時、夜間買電は22時∼翌8時となっている。電力会 社の昼間買電、夜間買電の時間帯とは、異なるので注意。 いう欄が • 電気の「高圧電力」や「季時別」という契約種別では、請求書などに「力率測定用有効電力量」と ある(略して「力測用有効」などと記載されている場合もあり)。これが省エネ法でいう昼間買電に該当。また 夜間買電は、全使用電力量から力率測定用有効電力量を差し引けば算出できる。なお昼間と夜間毎の量が わからない場合はすべて昼間として計算してもよい。 種類 1㎥当たりの t(トン)への 換算係数 プロパン 1/502 t ブタン 1/355 t プロパン・ ブタンの混合 1/458 t 省エネ法上の昼間買電:8時∼22時 省エネ法上の夜間買電:22時∼翌8時 ・高圧電力、季時別などの契約は、 昼間買電=力率測定用有効電力量 夜間買電=全使用電力量−力率測定用有効電力量 で計算する。 ・従量電灯、低圧電力などの契約の場合で、力率用有効電力量 が分からない時は、全て昼間買電として計算してもよい。 9 法に基づく手続きのスケジュール 経済産業大臣 事業者 エネルギー使用状況届出書 弁明の機会の付与 届 出 受理 通 知 弁明通知書 受理・個別対応 特段の弁明がある場合(弁明書) 弁明がない場合(手続き不要) 特定事業者・特定連鎖化事業者、エ ネルギー管理指定工場等 として指定を受ける エネルギー管理統括者・企画推進者・管理者・ 管理員の選任 エネルギー管理統括者・企画推進者・管理者・ 管理員選任届出書 一定期間経過後 指定通知 指定 ※ 改正省エネ法に基づき特定事業者又 は特定連鎖化事業者を指定。 (現行法でのエネルギー管理指定工 場は平成21年度末で失効し、該当す る工場・事業場は新たに指定される。) 届 出 報 告 定期報告書 受理 受理 受理 提 出 中長期計画書 事業所管 大臣 受理 受理 10 エネルギー管理統括者・企画推進者の資格要件と選任数 今回の省エネ法改正により、特定事業者、特定連鎖化事業者はエネルギー管理統括者、エネルギー管理企画推進 者を選任することが必要。 エネルギー管理統括者は事業者のエネルギー管理の統括管理、エネルギー管理企画推進者はその補佐を行うこと が主たる職務。 エネルギー管理統括者は「事業の実施を統括管理する者」から、エネルギー管理企画推進者は「エネルギー管理講 習修了者又はエネルギー管理士」から選任することが必要。 選任時期: エネルギー管理統括者:指定後遅滞なく (選任すべき事由が生じた日から遅滞なく) エネルギー管理企画推進者:指定後9ヶ月以内に選任(平成23年度以降は、選任すべき事由が生じた日から6ヶ月以内) エネルギー管理統括者 特定事業者 資格要件:特になし。ただし、事業経営の一環として、事業者 特定事業者の 代表者 エネルギー管理 統括者 エネルギー 管理者 エネルギー 管理員 従業員 従業員 補佐 エネルギー管理企画推進者 従業員 第1種 指定工場等 第2種 指定工場等 エネルギー管理 企画推進者 全体の鳥瞰的なエネルギー管理を行い得る者。 (役 員クラスを想定) 役割 : ①経営的視点を踏まえた取組みの推進。 ②中長期計画のとりまとめ。 ③現場管理に係る企画立案。 選任人数 : 事業者全体で1名。 その他工場等 従業員 その他工場等 資格要件:エネルギー管理講習修了者 又は エネルギー管理士の資格を有している者。 役割 : エネルギー管理統括者の職務を実務面から 補佐する。 選任人数 : 事業者全体で1名。 【現場での取組】 11 エネルギー管理者・管理員の資格要件と選任数 工場・事業場において年間のエネルギー使用量が原油換算で1500kl以上3000kl未満の場合 は、「第2種エネルギー管理指定工場等」、3000kl以上の場合は、「第1種エネルギー管理指 定工場等」の指定を受ける。 事業者は、各エネルギー管理指定工場等に、下記に示す数のエネルギー管理者・管理員の選 任が必要。 エネルギー管理者・管理員は、現場の省エネルギー推進の中核となる業務(実務)を担う。 エネルギー管理者の資格要件 ○エネルギー管理士免状の交付を受 けている者。 工場・事業場ごとの エネルギー使用量 第1種指定工場等 100,000kℓ以上 コークス製造業、 電気供給業 ガス供給業、熱供給業 2人 エネルギー管理員の資格要件 ○エネルギー管理士免状の交付を受け ている者 又は ○エネルギー管理講習修了者。 その他の製造業 鉱業 左記業種の事務所 その他の業種 4人 3人 50,000kℓ以上 1人 1人 20,000kℓ以上 2人 第2種 指定 指定工場等 なし 1人 3,000kℓ以上 1,500kℓ以上 1,500kℓ未満 エネルギー管理者 エネルギー管理員 エネルギー管理者 エネルギー管理員 1人 − 12 エネルギー管理士試験、エネルギー管理講習等の実施状況 エネルギー管理士 以下のいずれかの方法により、経済産業大臣からエネルギー管理士免状の交付を受けた者 (エネルギー管理士免状の交付を受けるには、経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー対策課に申請が必要です) 〔試験〕 エネルギー管理士試験に合格し、エネルギーの使用の合理化に関する実務に1年以上従事した者 (※実務経験は試験合格前でも後でも可) 指定試験機関(財団法人省エネルギーセンター) 実施日:年1回(一日) 毎年8月第一土曜日 試験地10会場(札幌、仙台、東京、名古屋、富山、大阪、広島、高松、福岡、那覇) 〔研修〕 エネルギーの使用の合理化に関する実務に3年以上従事した者で、エネルギー管理研修(修了試験有り)を修了した者 (※実務経験は研修を申し込む時点で必要) 登録研修機関(財団法人省エネルギーセンター) 実施日:年1回(一週間) 毎年12月中旬 研修地6会場(仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡) エネルギー管理講習修了者 エネルギー管理講習(新規講習)を受講し、修了した者。 (エネルギー管理企画推進者又はエネルギー管理員に選任されている者は3年に1度、資質の向上を図るための講習(資質向上講習)を受ける必要があります) 指定講習機関(財団法人省エネルギーセンター) (新規講習) 実施日:年2回(一日) 毎年6∼7月、10∼11月 平成22年度は年3回開催する方向で検討中。 講習地10会場(札幌、仙台、東京、名古屋、富山、大阪、広島、高松、福岡、那覇) (資質向上講習) 実施日:年1回(一日)毎年2∼ 3月 講習地10会場(札幌、仙台、東京、名古屋、富山、大阪、広島、高松、福岡、那覇) 21年度 実施状況 (平成22年度の予 定については4月 以降に順次発表さ れます。) 申込時期 実施時期 エネルギー管理士試験 5/25(月) ∼6/15(月) 8/1(土) エネルギー管理研修 10/5(日)∼26(月) 12/14(月)∼12/20(日) エネルギー管理講習(新規講習) (上期)4/24(金)∼5/18(月) (下期)8/24(月) ∼9/15(火) (上期)6/23(火)∼ 7/15(水) (下期)10/27(火) ∼11/18(水) エネルギー管理講習(資質向上講習) 12/1(火)∼22(火) H22年2/23(火) ∼3/12(金) 13 法に基づく必要な手続き 1.各種書類の提出時期 提出先(改正後) 改正後 改正後 (22年度) (23年度以降) 使用状況届出書 7月末日まで 5月末日まで 定期報告書 11月末日まで 7月末日まで 中長期計画書 11月末日まで 7月末日まで エネルギー管理統括者・企画推 進者・管理者・管理員の選任・ 解任届 選任・解任のあった日後、随 時 (最初の7月末日まで) 選任・解任のあった日後、 随時 (最初の7月末日まで) 事業者の主たる事務所(本社)所在地を 管轄する経済産業局 事業者の主たる事務所(本社)所在地を 管轄する経済産業局及び当該事業者が 設置している全ての工場等に係る事業の 所管省庁(地方局が設置されている場合 は、所管省庁の地方局) 事業者の主たる事務所(本社)所在地を 管轄する経済産業局 2.エネルギー管理統括者等の選任期限について 事業者等の区分 特定事業者、特定連鎖化事業者 選任すべき者 期限 要件等 エネルギー管理統括者 (事業者全体で1名) 指定後 遅滞なく 特に資格要件なし。ただし、事業経営の一環として、事業者全体 の鳥瞰的なエネルギー管理を行い得る者(役員クラス)。 エネルギー管理企画推進者(事 業者全体で1名) 指定後9ヶ月以内 (但し23年度以降 は指定後6ヶ月以 内) エネルギー管理講習修了者(注)又はエネルギー管理士であってエ ネルギー管理統括者を補佐する者。 (注)エネルギー管理講習修了者の場合、当該講習受講後、原則3 年に1度の資質向上講習の受講義務が生ずる。 第一種エネルギー管理指定工場等(製 造業等5業種) エネルギー管理者 指定後 ※選任すべき人数等については、 6ヶ月以内 業種、エネルギー使用量により 異なる。(16頁参照) エネルギー管理士の資格を有する者 第一種エネルギー管理指定工場等(製 造業等5業種以外)又は第二種エネル ギー管理指定工場等 エネルギー管理員 (指定工場等毎に1名) エネルギー管理講習修了者(注)又はエネルギー管理士の資格を 有する者。 (注)エネルギー管理講習修了者の場合、当該講習受講後、原則3 年に1度の資質向上講習の受講義務が生ずる。 指定後 6ヶ月以内 14 エネルギー使用状況届出書・定期報告書等に関する罰則 エネルギー 使用状況 届出書 届出をしなかった場合 虚偽の届出をした場合 50万円以下の罰金 定期報告書 中長期計画書 提出をしなかった場合 虚偽の報告をした場合 50万円以下の罰金 エネルギー管理統括者 エネルギー管理企画推進者 エネルギー管理者 エネルギー管理員 ◎選任・解任の届出 届出をしなかった場合 虚偽の届出をした場合 20万円以下の過料 ◎選任しなかった場合 100万円以下の罰金 15 定期報告書の改正内容 特定事業者、特定連鎖化事業者は毎年度、事業者全体のエネルギーの使用状況について報告をすることが義務付 けられます。 また、エネルギー管理指定工場を有している場合は、事業者全体のエネルギーの使用状況に加え、エネルギー管理 指定工場の情報を内訳として報告する必要があります。 指定されていない工場等については、報告事項を簡素化しております。 エネルギー使用量15kL/年未満の工場等であり、総エネルギー使用量の1%未満の範囲の工場等については、国に 最初にエネルギー使用量を報告する際(使用状況届出書)に用いた値と同じ値をその年度のエネルギー使用量とし て報告することができます。 改正後における定期報告書の主な記載内容 ■特定事業者又は特定連鎖化事業者の内容 ○名称・所在地等 ○エネルギー使用量及び販売した副生エネルギー等の量(全工場・事業場の合計量) ○全体又は事業分類ごとのエネルギ−消費原単位等 ○過去5年度間のエネルギー消費原単位の変化状況 ○過去5年度間のエネルギー消費原単位が年平均1%以上改善できなかった場合の理由等 ○ベンチマーク指標の状況等(該当する事業者のみ) ○判断の基準の遵守状況 ○エネルギー管理指定工場等の一覧 ○エネルギー管理指定工場等に指定されておらず、新たにエネルギー使用量が1,500kl以上となる工場等の一覧 ■内訳としてエネルギー管理指定工場等の内容 ※現行法における定期報告書の内容とほぼ同様の情報を記載 16 エネルギー使用量15kl未満の工場等であり、総エネルギー使用量の1%未満の範囲の工場等 定期報告書の提出にあたり、エネルギー使用量15kL/年未満の工場等であり、総エネルギー使用量の1%未満の範囲の工場等について は、国に最初にエネルギー使用量を報告する際(使用状況届出書)に用いた値と同じ値をその年度のエネルギー使用量として報告するこ とができます。 (例) 総エネルギー使用量;2,040kl 本社 ※営業所A∼Eは、エネルギー使用量が15kl未満の工場等 エネルギー使用量; 1,400kl 支店 営業所A 営業所B 営業所C 営業所D 営業所E エネルギー使用量; 600kl エネルギー使用量; 5kl エネルギー使用量; 6kl エネルギー使用量; 8kl エネルギー使用量; 9kl エネルギー使用量; 12kl 小計:19kl ※19kl÷2,040kl=0.93%<1% 営業所A、B、Cについては、国に最初にエネルギー使用量を 報告する際(使用状況届出書)に用いた値と同じ値をその年度 のエネルギー使用量として報告することができる。 ※本社、支店、営業所D、Eについては、毎年度、計測が必要。 17 エネルギー使用者の努力義務等 ○省エネ法第4条 エネルギーを使用する者は、基本方針の定めるところに留意して 、エネルギー使用の合理化につとめなけれ エネルギーを使用する者は、基本方針の定めるところに留意して、エネルギー使用の合理化につとめなけれ ばならない。 ○省エネ法第5条 工場(事業場含む。)においてエネルギーを使用するすべての事業者が省エネ実践のために取り組むべき基準となるべき事項 工場(事業場含む。)においてエネルギーを使用するすべての事業者が省エネ実践のために取り組むべき基準となるべき事項 を定めた「工場・事業場におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断基準」 を公表。 を定めた「工場・事業場におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断基準」を公表。 判断基準の遵守はエネルギーを使用する全ての事業者が対象 (判断基準) Ⅰ エネルギーの使用の合理化の基準 ①管理 ←遵守すべき6分野※に関連する設備毎に管理すべき事項を具体的に規定 ②計測及び記録 ←管理標準を定めるべき計測・記録事項を具体的に規定 ③保守及び点検 ←管理標準を定めるべき保守・点検事項を具体的に規定 ④新設に当たっての措置 ※燃料の燃焼の合理化 、加熱及び冷却並びに伝熱の合理化、廃熱の回収利用、熱の動力等への変換の合理化、 放射、伝導、抵抗等によるエネルギーの損失の防止、電気の動力、熱等への変換の合理化 Ⅱ エネルギーの使用の合理化の目標及び計画的に取り組むべき措置 努力目標:エネルギー消費原単位を中長期的に見て年平均1%以上低減 ★一定規模以上の工場・事業場における義務 年間のエネルギー使用量が1500kl(原油換算値)以上の工場・事業場に対しては、エネルギー使用状況 の定期報告と省エネ目標達成のための中長期計画の作成・提出、エネルギー管理者の選任等を義務付ける ことにより、計画的・自主的なエネルギー管理を徹底。 18 エネルギー管理のフロー エネルギーを使用し事業を営む者はすべて省エネ法のもとエネルギー使用の合理化に努 めなければなりません。 一般的なエネルギー使用合理化を推進するための管理の流れは下記のようになっています。 事業者はまず適切なエネルギー管理を行うために管理組織を整備し、自らのエネルギー使 用量を把握することから始めなければなりません。 特定事業者の義務内容 エネルギー管理組織の整備 エネルギー使用状況届出 エネルギー使用実態の把握 日常管理 判断基準に基づくエネルギー管理標準の設定 これによるエネルギー管理の実践 日常のエネルギー使用実績の把握 及び原単位の管理 PDCA エネルギー管理統括者・管 理企画推進者及びエネル ギー管理者・管理員の選任・ 解任届出 省エネ改善検討と実行 年間管理 年間のエネルギー使用実績の把握及び 原単位分析と全体評価 PDCA 定期報告書の提出 中長期計画書の提出 エネルギー使用合理化の中長期計画の策定 とこれに基づく省エネ対策の実行 19 エネルギー使用状況届書の書き方と記入例(様式第1) ① 平成22年度は7月末日までに提出。 (平成23年度以降は毎年5月末日までに提出。) ○○経済産業局長 平成 22 ②事業者の主たる事務所(通常は本社)の所在地を管轄 する経済産業局長へ提出。 提出は郵送でも持参でも可。 ③法人の場合氏名欄には、法人名・代表者役職名・代表者氏 名を記入の上、代表者印を押印。法人の代表者以外の者 (管理統括者に選任される予定の方等)が省エネ法に係る 諸手続の委任を受けている場合には、委任状(様式等は提 出先の経済産業局に問い合わせのこと)を添付し、委任さ れた者の役職・氏名を記入。 ④登記上の会社住所ではなく、実際に本社として機能している 事務所の所在地を記入。 ⑤事業者全体のエネルギー使用量を整数で記入。また、使 用した年度を記入。 ⑥フランチャイズチェーンなど連鎖化事業者に該当する場合に は、「該当する」に丸印。該当しない場合には、「該当しない」 に丸印。(必ずどちらかに○をつける。) 7 20 東京都○○○○ 株式会社 □△○工業 代表取締役社長 経済 太郎 株式会社 □△○工業 104-○○○○ 東京都○○○○ 平成21 20,797 933-0000 高岡工場 富山県高岡市○○ 本社 東京都○○○○ 104-0000 2 2 2 1 製鋼・製鋼圧延業 2 2 0 0 主として管理事務を 行う本社等 11,038 1,854 104-○○○○ 東京都○○○○ 株式会社 □△○工業 エネルギー環境技術部 次長 省エネ 二郎 ××−××−×××× ××−××−×××× 20 エネルギー使用状況届書の書き方と記入例(様式第1)∼つづき ⑦エネルギーの使用量が1,500Kl以上の工場等の名称・住所・エ ネルギー使用量を記入。記入欄が足りない場合には、別紙一 覧表を作成の上、添付。 • • • ○○経済産業局長 平成 22 株式会社 □△○工業 104-○○○○ 東京都○○○○ 平成21 ⑨勤務する事務所の代表番号ではなく、使用状況届出書の内 容に関する 問い合わせ先電話番号を記入。 • 国は、届出担当者の連絡先あてに弁明通知書や指定通知 書を送付するため、明確に記入のこと。 20 東京都○○○○ 株式会社 □△○工業 代表取締役社長 経済 太郎 エネルギー使用量の多い順に記入。 届出書が複数枚になった場合、両面印刷は避け、通常の ステープル1カ所綴じとする。 工場等の名称は、通称でなく、社内組織図等根拠のあるも のを使用。 ⑧⑦に該当する工場・事業場を、日本標準産業分類の細分類番 号(4桁)ごとに分類し、分類の名称、番号を記入。ひとつの工 場等で事業分類の異なる複数の事業を行っている場合は、日 本標準産業分類の決定方法に基づき、主要な経済活動に よって決定。 日本標準産業分類は総務省統計局のHPを参照。 http://www.stat.go.jp/index/seido/sangyo/19index.htm 7 20,797 933-0000 高岡工場 富山県高岡市○○ 本社 東京都○○○○ 104-0000 2 2 2 1 製鋼・製鋼圧延業 2 2 0 0 主として管理事務を 行う本社等 11,038 1,854 104-○○○○ 東京都○○○○ 株式会社 □△○工業 エネルギー環境技術部 次長 省エネ 二郎 ××−××−×××× ××−××−×××× 21 エネルギー管理統括者・企画推進者の選任・解任届出書の書き方と記入例(様式第4) ①該当項目に丸印。(両方とも同時に届け出る場合 には両方に丸印。) ②事業者の主たる事務所(通常は本社)所在地を管轄 する経済産業局へ提出。 ① ② ③ ○○経済産業局長 平成 22 東京都○○○○ 株式会社 □△○工業 代表取締役社長 経済 太郎 ③選任・解任を行った日以降、随時。(最初の7月末日ま でに提出。) ④法人名・代表者役職名・代表者氏名を記入の上、代表者 印を押印。 ⑤特定事業者番号(又は特定連鎖化事業者番号) (注) ・事業 者の名称・実際に本社として機能している事務 所所在地を記入。 (注)経済産業局が指定する際に通知。 ⑥エネルギー管理統括者の選任日(指定された日以降で、 選任期限内の日) ・職名・氏名を記入。 ⑦初めて提出する場合、”新規指定のため”と記入。 ⑤ ×××・・・×× 株式会社 □△○工業 東京都○○○○ 平成 22 10 ⑥ 1 取締役(環境・ CSR担当) 省エネ 一郎 新規指定のため ⑦ ⑧ ⑧エネルギー管理企画推進者の選任日(指定された日以降 で、選任期限内の日)・職名・氏名・生年月日を記入。 ⑨エネルギー管理士免状番号又は講習修了番号を記入。 ⑨ ⑩ 新規指定のため ⑩指定後、初めて提出する場合、”新規指定の ため”と記入。 ⑪勤務先の代表番号ではなく、内容確認ができる担当者に 直接連絡がとれる連絡先を記入。 ④ 10 25 104-○○○○ 東京都○○○○ 株式会社 □△○工業 ⑪ エネルギー環境技術部 次長 省エネ 二郎 ××−××−×××× ××−××−×××× 2222 エネルギー管理者・管理員の選任・解任届出書の書き方と記入例(様式第7) エネルギー管理指定工場等毎に作成し、 本社等でとりまとめて提出。 ①該当項目に丸印。 ②事業者の主たる事務所(通常は本社)所在 地を管轄する経済産業局へ提出。 ③選任・解任を行った日以降、随時。(最初の7月末日 までに提出。) ④法人名・代表者役職名・代表者氏名を記入の上、代表 者印を押印。 ⑤特定事業者番号(又は特定連鎖化事業者 番 号)(注)・事業者の名称・実際に本社として機能し ている事務所所在地を記入。 (注)経済産業局が指定する際に通知。 ⑥エネルギー管理指定工場等指定番号を記入。 ⑦エネルギー管理指定工場等の指定区分(第1種又は第 2種)を丸で囲む。 ⑧工場の名称・所在地・当該工場に係る事業の名称・日 本標準産業分類の細分類番号(4桁)を記入。 ⑨選任日(指定された日以降で、選任期限内の日)を記入。 ⑩職名・氏名・生年月日・エネルギー管理士免状番号又 は講習修了番号を記入。 ⑪指定後、初めて提出する場合、“新規指定のため”と記 入。 ⑫勤務先の代表番号ではなく、内容確認ができる担当者 に直接連絡がとれる連絡先を記入。 ① ② ③ ○○経済産業局長 平成 22 10 25 東京都○○○○ 株式会社 □△○工業 代表取締役社長 経済 太郎 ⑤ ④ ×××・・・×× 株式会社 □△○工業 東京都○○○○ ⑥ 0000000 高岡工場 富山県高岡市○○○○ 製鋼・製鋼圧延業 平成22 10 1 施設課 課長 省エネ 三郎 昭和37 8 10 **-2006–3-* **** 新規指定のため ⑦ 2 ⑧ 2 2 1 ⑨ ⑩ ⑪ 104-○○○○ 東京都○○○○ 株式会社 □△○工業 エネルギー環境技術部 次長 省エネ 二郎 ⑫ ××−××−×××× ××−××−×××× 23 中長期計画書と定期報告書の提出方法 特定事業者及び特定連鎖化事業者は、毎年度、中長期計画書と前年度のエネルギー使 用に係る定期報告書を国に報告しなければならない。 定期報告書は国が定めた様式に基づき、事業者全体の使用量等について、特定第1表か ら第12表までを記入し国に提出する。 さらに、エネルギー管理指定工場等を設置している事業者は、指定工場等毎に指定−第 1表から第9表までを記入した上で、事業者全体の報告書に添付し国に提出する。 中長期計画書 中長期計画書 様式第8 事業者全体の報告 (事業者がエネルギー管理指定工場等の情報も含めてとりまとめ、1つ の計画書として提出。) 定期報告書 定期報告書 様式第9 事業者全体の報告 特定 – 第1表 ∼ 第12表 エネルギー管理指定 工場等ごとの報告 指定 – 第1表 ∼ 第9表 (事業者がエネルギー管理指定工場等の情報も含めてとりまとめ 1つの報告書として提出。指定工場等が複数ある場合は、指 定工場等毎に記入。) 24 中長期計画書の書き方と記入例(様式第8のⅠ) ① 提出宛先は、 事業者の主たる事務所(通常は本社)の所在地を 管轄する経済産業局長 及び 設置している全ての工場等に係る事業の所管省庁。 ② 平成22年度は11月末日までに提出。 (平成23年度以降は毎年7月末日までに提出。) ○○経済産業局長 ① 平成 22 10 ② 23 ③ 東京都○○○○ ③ 法人名・代表者役職名・代表者氏名を記入の上、押 印。 ④ 経済産業局から通知された指定番号を記入。 株式会社 □△○工業 代表取締役社長 経済 太郎 ⑤ 実際に本社として機能している事業所の所在地を記 入。 ④ ×××・・・・×× ⑥ 選任されているエネルギー管理統括者の職名・氏名 を記入。 ⑦ 選任されているエネルギー管理企画推進者の職名・ 氏名・免状番号又は講習修了番号・勤務地・連絡先 を記入。 ⑧ 未選任の場合には、作成実務者名等を記入。氏名 の後ろに(作成実務者)と追記。 ⑨ 勤務先の代表番号ではなく、該当者に直接連絡がと れる連絡先を記入。 株式会社 □△○工業 104-○○○○ 東京都○○○○ 取締役(環境・CSR担当) 省エネ 一郎 ⑤ ⑥ ⑦ エネルギー環境技術部 次長 省エネ 二郎 **-2006–3-***** 104-○○○○ 東京都○○○○ ×× ×× ×××× ×× ×× ×××× ⑨ 25 中長期計画書の書き方と記入例(様式第8のⅡ) ① 内容欄は主に、設備投資等を伴う 省エネ計画を記入。 ② Ⅱの「該当する工場等」の欄には、 複数の工場等が該当する場合は それぞれの工場等の名称を記入 し、工場及び本社や営業所等を 含む全ての工場等が対象となる 場合は、全ての工場等と記入。 ③ Ⅱの「実施期間」の期間の目安は、 3∼5年とする。 ④ Ⅱの「エネルギー使用合理化期 待効果」の欄には、基準年に対す る計画完了時点の年間削減量を 原油換算(kl)で記入。(基準年と は報告年度。) ⑤ 検討の対象となる設備について は、中長期計画作成のための指 針を参照。「専ら事務所等による 中長期計画作成のための指針」 は現在策定中(年度内に告示予 定)。 ② ① 55台の空気圧縮機のうち32台を順次ブロ アに更新する 高圧変圧器の66台を順次更新 高効率アモルファス変圧器へ更新 全ての 工場等 154kL /年 全ての 工場等 平成22年 ∼ 平成25年 38kL /年 平成22年 ∼ 平成23年 30kL /年 揚水ポンプ(30kW×6台)のうち3台の 更新 (1) 高効率電動機の採用(29千kWh) (2) インバーター化(121千kWh) 高岡工場 溶解炉設備の更新時に炉圧制御及び排ガ スO2監視装置設置による効率改善 仙台工場 高効率照明ランプ、灯具への更新(1,200 本) ③ 平成22年 ∼ 平成25年 平成22年 本社、全工場 平成23年 の管理棟 26kL /年 25kL /年 外気導入量の適正化制御(CO2濃度制 御) 本社 平成23年 20kL /年 避難誘導灯の高効率ランプへの更新 本社 平成22年 8kL /年 蒸気バルブ等の断熱強化 全工場 平成22年 5kL /年 26 中長期計画書の書き方と記入例(様式第8のⅢ、Ⅳ) 改正省エネ法の施行に合わせて、社長の命により、従来からの「省エネ推進責任者会 ① 1議」を改組し、エネルギー管理統括者として選任予定の環境・CSR担当役員を委員長、 ① エネルギー管理企画推進者に選任予定のエネルギー管理部次長を副委員長とし、全拠 点から1名の部長を委員とする「省エネ委員会」を平成21年3月に立ち上げた。 主たるミッションは、省エネルギーの推進とCO2排出量の削減に関して全社の組織を 見渡した中長期基本計画の作成と、そのローリングプランとしての年度計画の作成、及 び毎四半期毎の年度計画の達成状況のチェックである。 本中長期計画は、この「省エネ委員会」において認証されたものである。 2 また、本年(平成22年)より、全社的に固定エネルギー削減計画をスタートさせ、この一 環として4年間で順次高効率変圧器への転換、高効率型照明等の導入を図る計画であ る。 Ⅲには、定量的に記入できないエネル ギーの使用の合理化に向けた計画等 について記入。また、この欄のみでは 記入が困難な場合は、CSR 報告書等 の関係資料を添付することができる。 ② ② Ⅳには、Ⅱ・Ⅲについて、前年度と比 較して、削除・終了した計画や追加した 計画を記入。(平成22年度の報告に おいては、平成21年度に提出した第1 種エネルギー管理指定工場の中長期 計画書と比較し、当該指定工場におい て削除・終了した計画や追加した計画 があれば、それらについて記入するこ とが望ましい。) 27 定期報告書の書き方と記入例(様式第9 特定-第1表 ) 特定−第1表には事業者の名称・連絡先等について記入する。 ① 提出宛先は 事業者の主たる事務所(通常は本社)の所在地を 管轄する経済産業局長 及び 設置している全ての工場等に係る事業の所管省庁。 ② 平成22年度は11月末日までに提出。 (平成23年度以降は毎年7月末日までに提出。) ① ② ○○経済産業局長 平成 22 ③ 東京都○○○○ <環境省HPで事業者の特定排出者番号を検索可能> http://www.env.go.jp/earth/ghgsanteikohyo/search/index.html ⑨ 未選任の場合には、作成実務者名等を記入。氏名の後ろに(作成 実務者)と追記。 ⑩ 勤務先の代表番号ではなく、該当者に直接連絡がとれる電話番号 を記入。 ⑪ 前回の報告から変更が有る場合は、変更前の名称・所在地を記入。 所在地が経済産業局の管轄を超えて変更した場合や、合併など の名称変更の場合については、提出前に相談。 23 株式会社 □△○工業 代表取締役社長 経済 太郎 ③ 法人名・代表者役職名・代表者氏名を記入の上、押印。 ④ 経済産業局から通知された指定番号を記入。 ⑤ 特定排出者番号を記入。 ⑥ 実際に本社として機能している事業所の所在地を記入。 ⑦ 選任されているエネルギー管理統括者の職名・氏名を記入。 ⑧ 選任されているエネルギー管理企画推進者の職名・氏名・免状番 号又は講習修了番号・勤務地・連絡先を記入。 10 ×××・・・・×× * * * * * * * * ④ * ⑤ 株式会社 □△○工業 104-○○○○ 東京都○○○○ ⑥ 取締役(環境・CSR担当) 省エネ 一郎 エネルギー環境技術部 次長 省エネ 二郎 ⑦ ⑧ **-2006–3-***** 104-○○○○ 東京都○○○○ ×× ×× ×××× ×× ×× ×××× ⑩ ⑪ 今後、各経済産業局のHPに特定事業者・定期報告書の自動計算シートを掲載する予定です。ご活用ください。 28 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第2表 ) 事業者全体のエネルギーの使用量及び販売した副生エネルギーの量を記入する。 ① 報告の対象となる年度(報告日の前年度)を記入。 ② 熱量GJの単位をTJ(テラジュール)やPJ(ペタジュール)で 記入可。 ③ エネルギー供給を主たる事業として行っている工場等での 販売のために生産されたエネルギーは含めない。「副生エ ネルギー」とは、エネルギー供給を主たる事業としていない 工場等において、事業を行う際に発生した副生エネルギー のこと。「販売した副生エネルギーの量」の欄には、この副 生エネルギーを他社に販売した場合に記入。 1㎥当たりの t(トン)への 換算係数 プロパン 1/502 t ブタン 1/355 t プロパン・ ブタンの混合 1/458 t ① 平成21 ④ 使用していないエネルギー の種類の使用量欄等は、 無記入とする。 ⑤ LPGの供給事業者からの使 用量が立方メートルで表示 されている場合は、ガス会 社に㎥からトンへの換算係 数を確認の上、換算する。 換算係数が不明な場合は、 右上の表の数値を用いてt (トン)に換算する。 種類 ③ ② ④ 19 1 243 697 38 9,501 ⑤ 21 1,067 29 定期報告書の書き方と記入例(様式第9 特定−第2表) ∼つづき ① 記載されているエネルギー種別以外の燃料やエネルギー種類の特定できないエネルギー はここに記入(推計により算出したエネルギー使用量で、エネルギー種別が特定できない 場合など)。 ② 都市ガスの使用量は「その他の燃料」に記入するが、地域により発熱量が異なっているこ とから、供給を受けているガス会社に熱量への換算係数を確認が必要。なお、特定−第2 表において、当該係数の記入は必要なし。(指定−第2表では欄外に当該係数を記入す る必要あり(45頁参照)。) ③ 「産業用蒸気」には、外部の製造業に該当する工場から供給された蒸気を書く。また、「産業 用以外の蒸気」、「温水」、「冷水」には、熱供給事業者などの外部から受け入れた熱量を記 入。 ①② 5,833 601 ③ 41,030 13,338 486 54,855 261,318 613 273,234 409,069 123,777 4,743 537,589 810,823 20,919 98.8 30 定期報告書の書き方と記入例(様式第9 特定−第2表) ∼つづき ① 電力会社の昼夜間の時間帯と省エネ法の昼夜間の時間帯は異なるので注意。電力会 社の検針票等に「力率測定用有効電力量」という欄がある場合には、これが省エネ法で の昼間買電に当たる。夜間買電は、全使用電力量から力率測定用有効電力量を引い て算出。(11頁参照。) ② 自家発電した電気のうち、自らが使用した電気の量を記入。 ③ 他社に販売した電気の量は、「自家発電」の「販売した副生エネルギーの量」の欄に記入。 ④ 使用量、販売した副生エネルギーの量の数値、熱量GJ、合計GJ、原油換算量は、 小数点第1位を四捨五入して整数として記入。 ⑤ 対前年度比は、百分率(%)で計算し、小数点第2位を四捨五入して小数点第1位まで 記入。(平成22年度は記入可能な場合に限り記入。 ) 省エネ法上の昼間買電:8時∼22時 省エネ法上の夜間買電:22時∼翌8時 5,833 ・高圧電力、季時別などの契約は、 昼間買電=力率測定用有効電力量 夜間買電= 全使用電力量−力率測定用有効電力量 で計算する。 ・従量電灯、低圧電力などの契約の場合で、 力率用有効電力量が分からない時は、全 て昼間買電として計算してもよい 601 613 41,030 13,338 486 273,234 409,069 123,777 4,743 ① ② 261,318 54,855 537,589 810,823 20,919 98.8 ③ ④ ⑤ 31 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第3表 ) 事業者全体及び事業分類ごとのエネルギーの使用に係る原単位等を記入する。 ① ② ③ すべての工場・事業場を、日本標準産業分類の細分類番号(4桁)ごとに分類し、集計して記入。ひとつの工場等 で事業分類の異なる複数の事業を行っている場合は、13頁及び30頁参照。) 日本標準産業分類の細分類を調べるには下記URLを参照。 総務省統計局HP http://www.stat.go.jp/index/seido/sangyo/19index.htm 複数の工場・事業場における事業(分類番号)が同一であっても、密接な関係を持つ値Ⓔが異なる場合には、事 業分類を分けて記入してもよい。 エネルギーの使用量と密接な関係を持つ値の記入は、補助単位として千又は百万を使用してもよい。原則、毎 年度同一の単位を使用し、やむを得ない事情により単位を変更する場合には、その理由と新旧単位による生産 数量等の(時系列)対比表を別紙に記入。また、生産数量の換算を行った場合には、換算の考え方を余白又は 別紙に記入。事業分類が4分類以上になる場合は、行の追加を行うこと。 ① 102,390 製鉄・製鋼圧延業 18,943 0 18,943 90.6 1,854 0 1,854 8.9 122 0 122 0.5 2 2 2 1 主として管理事務 を行う本社等 0.185 0.187 98.9 89.6 0.056 0.057 98.2 8.7 0.061 100 0.5 33,000 2 2 0 0 その他の管理、 補助的経済活動を 行う事業所 粗鋼量 トン 延床面積 ㎡ 2,000 2 2 0 9 延床面積×営業時間 ② 0.061 ㎡×時間 20,919 0 20,919 98.8 32 定期報告書の書き方と記入例(様式第9 特定−第3表) ∼つづき 【エネルギーの使用と密接な関係を持つ値(原単位の分母)を事業者全体で1つに設定できる場合】 ① ② ③ 日本標準産業分類の細分類に基づいた事業ごとに、 Ⓐ欄にエネルギーの使用量を原油換算klで記入。 Ⓑ欄 に、販売副生エネルギーの量を記入。 Ⓒ欄にはⒶ−Ⓑの量を記入。 Ⓐ Ⓑ Ⓒ Ⓔのそれぞれの合計値を Ⓢ Ⓣ Ⓤ Ⓥ に記入し、 Ⓤ /Ⓥにより事業者全体の「エネルギー使用に係 る原単位 Ⓦ 」を算出。Ⓦの算出が難しい場合には次頁を参照。 上記過去の年度の原単位 Ⓧ 及び対前年度比 Ⓨ は平成22年度は記入可能な場合に限り記入。対前年度比 は、百分率(%)で計算し、小数点第2位を四捨五入して小数点第1位まで記入。 ② ① 婦人服小売業 5,000 0 5,000 2,500 0 2,500 500 0 500 5 7 3 1 かばん・袋物 小売業 5 7 9 1 洋品雑貨・小間物 小売業 ② 5 7 9 3 ② 4,300 8,000 0 8,000 売上高 (百万円) 1.860 1.862 99.9 33 定期報告書の書き方と記入例(様式第9 特定−第3表) ∼つづき 【エネルギーの使用と密接な関係を持つ値(原単位の分母)を事業者全体で1つに設定できない場合】 ① 日本標準産業分類の細分類に基づいた事業ごとに、エネルギーの使用量、生産数量と密接な関係を持つ値を記入し、 エネルギー消費原単位を算出。 ② 各事業分類ごとのエネルギー使用量 Ⓒ の構成割合( Ⓓ )を算出する。 (Ⓓは、合計して100%になる ようにする。 100%にならない場合は、一番大きい値で調節。) ③ 前年度の原単位 Ⓖ 及び対前年度比 Ⓗ の欄は、平成22年度は記入可能な場合に限り記入。 ④ エネルギーの使用に係る原単位の対前年度比 Ⓗ に Ⓓ の構成割合を乗じて「エネルギーの使用に係る 原単位の 対前年度比の寄与度 Ⓘ 」を算出。 Ⓘ = Ⓓ × Ⓗ /100 ⑤ この事業ごとの寄与度を合計した値( Ⓩ )を、事業者全体のエネルギー消費原単位の対前年度比とする。対前年度比 は、百分率(%)で計算し、小数点第2位を四捨五入して小数点第1位まで記入。 ⑥ Ⓥ Ⓦ Ⓧ Ⓨ は記入不要。 ④ ② 18,943 0 ①18,943 90.6 1,854 0 1,854 8.9 122 0 122 0.5 製鉄・製鋼圧延業 102,390 2 2 2 1 主として管理事務 を行う本社等 粗鋼量 トン 0.185 0.187 98.9 89.6 0.056 0.057 98.2 8.7 0.061 0.061 100 0.5 33,000 2 2 0 0 その他の管理、 補助的経済活動を 行う事業所 ③ ① 延床面積 ㎡ 2,000 2 2 0 9 延床面積×営業時間 ㎡×時間 20,919 0 20,919 98.8 ⑤ 34 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第4表 ) 事業者の過去5年間のエネルギー使用に係る原単位の変化状況を記入する。 ① 平成22年度は記入可能な場合に限り過去の年度の原単位及び対前年度比を右詰 めにより記入。(なお、特定−第3表で、対前年度比のみを計算した場合は原単位の 記入は不要。) ② 5年度間の平均原単位変化の欄に、過去5年度間の対前年度比をそれぞれ乗じた 値を4乗根し、小数点第2位を四捨五入して小数点第1位まで記入。 ( Ⓙ × Ⓚ × Ⓛ × Ⓜ )1/4 (%) ③ ②で、過去5年度間の対前年度比の欄が満たされていない場合には、 5年度間の平 均原単位変化の欄は記入の必要なし。 ① 平成20 平成21 1.862 ② 1.860 ③ 99.9 ② ( Ⓙ × Ⓚ × Ⓛ × Ⓜ )1/4 (%) 35 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第5表 ) 事業者の過去5年度間の原単位が年平均1%以上改善できなかった場合は、 その理由を(イ)に記入、事業者の報告対象年度の原単位が前年度に比べ改善できな かった場合はその理由を(ロ)に記入する。 ① 平成22年度は、過去の原単位変化状況が分かる場合のみ記入。 ② 過去5年度間のエネルギーの使用に係る原単位が平均1%以上改善できなかった場合(第 4表の5年度間平均原単位変化が99.0%を超えた場合)は、その理由を(イ)に具体的に 記入。 前年度に比べエネルギーの使用に係る原単位が改善できなかった場合(特定−第4表の対 前年度比 Ⓜ が100.0%以上の場合)は、その理由を(ロ)に具体的に記入。 ③ ④ 「(ロ)の理由」が「(イ)の理由」と同様になる場合には、「(イ)と同じ」と記入しても可。 ③ <改善できなかった理由等の事例> ①製品価格の低下、付加価値生産額の減少、出荷・販売金額の減少 ②生産構成の変動(分社化、外注化、海外移転、自社製造化等) ③経済情勢の変化対応(市場ニーズ対応、為替変動等) など 36 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第6表 ) 事業者の行う事業に関連するベンチマーク指標がある場合のみ、 ベンチマーク指標の状況を記入する。 ① ② 事業者が判断基準別表第6に定めるベンチマーク対象事業を行っている場合のみ、記 入。対象事業を行っていない場合には、斜線を引く。 実施しているセクターごとに判断基準別表第6に示された事業の名称を記入。 ③ 対象事業のエネルギー使用量を記入。 ① ③ ② 電炉による普通鋼製造業 0.185 18,943 37 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第7表 ) 事業者が判断基準別表第6に定めるベンチマーク対象事業を行っている場合のみ、判断基 準のベンチマークの状況に関し参考となる情報(例:未達理由)などを記入する。 ① 対象事業を行っていない場合には、斜線を引く。 ② 目指すべき水準と比較するなど分析し、未達の理由や当該事業者が置かれている事 情等、参考となる情報を記入。 ① ベンチマークの対象事業所は、高岡工場、高岡第二工場です。 基準ベンチマークとの差は、0.143-0.185=▲0.042となります。 ② <未達理由> 基準ベンチマークに比べ、“0.042”が未達であった。この未達分のうち、景気 後退により工場の稼働率が8割に落ち込んだことによる影響が70%を占め、 残り30%の要因は環境対策の強化のため、EP(電気集塵機)を増強したこ とにより固定電力量がアップしたため。 38 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第8表 ) 判断基準の事業者としてのエネルギーの使用の合理化に関する判断の基準の遵守 状況について、チェックを行う。 ① 下記のア∼カまでの各項目に対する判断基準に従って、遵守状況を記入する。該当するものにレ印又 は■印をつける。「整備していない」に該当する項目については整備完了予定年度を記入。 ② エネルギー管理統括者を中心とした全社的なエネルギー管理組織が整備され、エネルギー管理統括 者・企画推進者、エネルギー管理者・管理員(エネルギー管理指定工場等を有する場合)を選任し、届 出している場合には、アの「整備している」及びイの「配置している」の項目にレ印又は■印をつける。 ① ② 23 ① 39 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第8表 )∼つづき ① ウの「エネルギーの使用合理化の取組方針」とは、エネルギー管理組織や体制、省エネの目標、省エネ設備 の新設、更新等に関する事項を規定したものであり、これを社内文書として明確に規定し整備している場合に は「整備している」の項目にレ印又は■印をつける。 ② 各工場等の省エネが、取組方針に基づいて実施されているか評価する。全ての工場等で適切に実施されて いる場合には、エの「実施している」の項目にレ印又は■印をつける。 ③ 策定された取り組み方針とその評価方法の定期的な見直しがなされ、(必要に応じ)改正がなされている場合 には、オの「実施している」の項目にレ印又は■印をつける。 ① 23 ② ③ 40 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第9表 ) 当該年度にエネルギーの使用の合理化に関し実施したソフト面の省エネルギー活動等 の実施状況を記入する。 特定工場等のみで実施の場合には、当該工場の名称の記入 する。 1.省エネ推進責任者会議(6回/年)、省エネ事例発表会開催(2回/年)を実施。なお、特 に省エネ効果の高い優秀事例3件については社長表彰を実施した。 2.第一種エネルギー管理指定工場等の高岡工場では下記の省エネ管理を実施。 ○省エネパトロール:職場における生産設備・空調・照明等の維持管理状況の 確認を実施(上期1回、下期2回)、省エネ推進連絡会:従業員を対象として実施 ○省エネ月間行事の推進(2月) 3.第2種エネルギー管理指定工場である本社、その他営業所等については、パト ロールを省エネ月間(2月)に実施した。 41 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第10表 ) 事業者の設置する全てのエネルギー管理指定工場等の所在地等を記入する。 ① 特定事業者及び特定連鎖化事業者が設置するすべての工場等のうち、エネルギー管理指定工 場等の指定を受けている工場等すべて記入。 ② 使用量の変化等により指定区分の変更が必要な場合には、(指定区分の変更手続きが必要□) の欄にレ印又は■印を付すこと。 ③ この表に記入した工場等は、定期報告書の指定−第1表∼9表にも記入。 一 二 0000000 ② 0000000 高岡工場 本社 933-0000 富山県高岡市○○ 104-0000 東京都○○○○ 2 2 2 1 2 2 0 0 製鋼・製 鋼圧延 業 主として管 理事務を行 う本社等 − 以下余白 − 42 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 特定-第11表 ) 現在エネルギー管理指定工場の指定を受けていない工場等であって、エネルギー使 用量が1500kl以上の工場等の所在地等を記入する。 この表に記入した工場等は、定期報告書の指定−第1表∼第9表には記入の必要はない。 ① 平成22年度は記入不要。(平成23年度以降は、定期報告書提出時点でエネルギー管 理指定工場等の指定を受けていない工場等であって、報告対象年度のエネルギー使用 量が1,500kl以上の工場等をすべて記入。) ① 高岡第二工場 933-0000 富山県高岡市○○ 2 2 2 1 製鋼・製鋼 圧延業 1542kl 43 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 指定-第1表 ) エネルギー管理指定工場等の指定を受けている工場等は、指定−第1表∼第9表 までを添付。指定−第1表では、指定工場・事業場の名称、指定工場番号などを記入する。 ① 指定工場番号、名 称、所在地、エネル ギー管理者(員)の 職名・氏名・連絡先 等を記入。 0000000 株式会社 □△○工業 高岡工場 933-0000 富山県高岡市○○○○ 生産技術課 副長 省エネ 三郎 **-2006–3-***** ×× ×× ×××× ×× ×× ×××× ② 指定−第1表∼指 定−第9表は、指定 工場単位に分割が 可能な形にまとめる。 指定−第○表 指定−第2表 指定−第○表 指定−第2表 指定−第1表 指定−第1表 A工場 B工場 44 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 指定-第2表 ) 指定−第2表の記入方法は、 特定−第2表とほぼ同一。 したがって、 特定−第2表を参照方。 ただし、都市ガス等の「その他の燃 料」の取扱いが異なる。詳しくは次頁 を参照。 45 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 指定-第2表 )∼つづき 13A ①4,555 204,064 451 613 36,391 9,994 486 214,150 362,818 92,744 4,743 46,871 460,306 674,455 17,401 − ※都市ガス13Aの熱量換算は○○GJ/千㎥として計算 ② ① ② 「その他の燃料」の欄には、当表の燃料以外の燃料、または推計によりエネルギー種 別の特定ができない場合に記入。(推計により算出した場合、エネルギー種別を特定で きないケースのエネルギー使用量はここに記入。) 都市ガスの使用量は「その他の燃料」に記入するが、地域により発熱量が異なっている ことから、供給を受けているガス会社に熱量への換算係数を確認し、欄外に記入。 46 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 指定-第3表 ) エネルギー管理指定工場等におけるエネルギーを消費する主要な設備の概要、稼働状況 及び新設、改造又は撤去の状況を記入する。 ① ② ③ ④ 判断基準のⅠ「新設に当 たっての措置」に該当する 機器、エネ革税制の対象設 備、中長期計画指針、その 他省エネに係る設備を記入。 年間稼働日数と1日の平均 稼働時間を記入。 原則として、各設備の年間 のエネルギー消費量の総計 が、当該工場の総エネル ギー使用量の8割を網羅す るように記入。 新設や改造、撤去を行った 場合には、設備の名称の後 に括弧書きで「新設」、「改 造」、「撤去」のいずれかを 記入の上、「新設、改造又は 撤去の状況」に記入。 ① 高効率変圧器 (新設) 500kVA×1台 ④ ③ 変圧器 機械加工設備 電気乾燥炉 メッキ・塗装設備 空気圧縮機 貫流ボイラー 365日/年 24時間/日 ④ ② 500kVA×3台 200kVA×4台 合計 870 kW (70台) トンネル炉 (75kW×4台) 合計 280 kW 110kW×10台 55kW× 5台 37kW×15台 2t/h×3台 平成21年 テスト導入 365日/年 24時間/日 250日/年 10時間/日 365日/年 24時間/日 250日/年 10時間/日 250日/年 10時間/日 250日/年 10時間/日 47 定期報告書の書き方と記入例 (様式第9 指定-第4表、第5表 ) 指定−第4表は、指定工場のエネルギー原単位の分母となる値(エネルギー使用量 と密接な関係をもつ値)を、指定−第5表は、指定工場の原単位を記入する。 ① エネルギーの使用量と密接な関係を持つ値(原単位の分母)の名称と単位(分母の種 類)を記入。単位を数式とする場合は、式を構成する内容(例:延べ床面積×営業時間、 売上×営業時間等)を記入。 なお原則、毎年度同一の単位を使用し、やむを得ない事情により単位(分母の種類)を 変更する場合には、その理由と新旧単位による生産数量等の(時系列)対比表を別紙 に記入の上、添付のこと。 ② 対前年度比は百分率(%)で計算し、小数点第2位を四捨五入して小数点第1位まで記 入。(平成22年度は記入可能な場合に限り記入。) ③ 原則、有効数字4桁で記入。 平成21 粗鋼量:トン ① ― 94,096 ② 平成21 0.1849 ③ ― 48 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 指定-第6表、第7表 ) 指定−第6表は、エネルギー管理指定工場等について、過去5年度間のエネルギーの使用に 係る原単位の変化状況について記入。 指定−第7表は、エネルギー管理指定工場等の過去5年度間の原単位が年平均1%以上改 善できなかった場合は、その理由を(イ)に記入、事業者の原単位が前年度に比べ改善できな かった場合は、その理由を(ロ)に記入。 指定−第6表の記入方法は 特定−第4表を参照方。 平成 21 0.1849 指定−第7表の記入方法は 特定−第5表を参照方。 49 定期報告書の書き方と記入例 ( 様式第9 指定-第8表 ) 指定-第8表は、指定工場等における判断基準の遵守状況を記入する。 判断基準は事務所①と工場 ②とで別々に設定されてい るため、各々のエネルギー 管理指定工場等ごとに判断 基準に従って、遵守状況を 記入する。ただし、工場の中 に本社ビル等の事務所があ り、それらが一体で管理され ている場合などは、工場の 判断基準に従って、その遵 守状況を記入することも可。 (判断基準及び管理標準に ついては、「Ⅴ.判断基準と 管理標準」を参照。) ① ② 50 定期報告書の書き方と記入例(様式第9 指定−第8表) ∼つづき 工場の場合の記入例を示す。 ① 設備ごとに設定状況を選択 し、一部設定済の場合は概 ね何%の進捗状況かを整 数記入。 ② 自ら定めた管理標準がどの 程度遵守されているか、そ の実施状況を選択。 ③ 当該年度に新設・更新が無 ければ「該当なし」に■かレ 点を記入。 ④ 工場に設置されていない設 備等については、当該項目 の欄を斜線で削除。 ① ② ③ ④ 51 判断基準の意義 判断基準は、事業者がエネルギー使用の合理化を図るに当たって、具体的に取 り組むべき事項を国が定めたものです。 事業者は、この判断基準に基づき、エネルギーの使用の合理化に係る取組方針 や管理標準を作成し、エネルギー使用の合理化に取組まなければならない。 特定事業者(又は特定連鎖化事業者)が毎年国に提出する定期報告において判 断基準の遵守状況を記載することが求められている。 この遵守状況が著しく悪い場合には合理化計画の作成指示などの法的措置がと られることがある。 なお、下記のURLにアクセスしていただければ、判断基準の内容を見る ことができます。 http://www.eccj.or.jp/law06/pdf/topics_080801_handankijyun.pdf 52 判断基準の構成と内容 ① 法改正に伴う判断基準全体の構成の変化 判断基準は、従来と同様に基準部分と目標部分とに分かれている。 今回の法改正により、基準部分と目標部分、双方において、事業場(専ら事務所その他こ れに類する用途に供する工場等)と、工場(専ら事務所以外の工場等)に分けて基準が定 められた。 また基準部分の前段には、事業者が設置している工場・事業場等を俯瞰して、事業者全 体として取り組むべき基準が定められた。 目標部分には、法が工場単位から事業者単位に法改正されたことに伴い、事業者全体と してエネルギー消費原単位を中長期的にみて年平均原単位1%以上改善することが定め られた。 ■現行の判断基準の構成 ■改正後の判断基準の構成 Ⅰ Ⅰ エネルギーの使用の合理化の基準 エネルギーの使用の合理化の基準 前段:事業者が設置している工場・事業場を俯瞰して取り組む内容 1.工場等であって専ら事務所その他これに類する用途に供するものに関 する事項 改正 2.工場等(1に該当するものを除く)に関する事項 Ⅱ Ⅱ エネルギーの使用の合理化の目標及び計画的 に取り組むべき措置 努力目標:原単位年平均1%以上低減 1.エネルギー消費設備等に関する事項 2.その他エネルギーの使用の合理化に関する事 項 エネルギーの使用の合理化の目標及び計画的に取り組むべき措置 努力目標:事業者全体で原単位年平均1%以上低減 1.エネルギー消費設備等に関する事項 ①専ら事務所に関するもの ②その他の工場等に関するもの 2.その他エネルギーの使用の合理化に関する事項 53 判断基準の構成と内容 ② 判断基準の基準部分:事業者として取り組むべき事項 今回の法改正により新しく規定された基準部分における事業者として 取り組むべき事項は下記のア∼カまでの6項目。 事業者として定めるエネルギー使用合理化推進のための取組方針には事業者全体として のエネルギー管理組織や体制、省エネの目標、省エネ設備の新設、更新等に関する事項 を規定すること。 この取組方針と次に述べる管理標準をあわせ、エネルギー管理規定として定めてもよい。 ア.事業者はその設置している工場等について、全体として効率的かつ効果的なエネル ギーの使用の合理化を図るための管理体制を整備すること。 イ.ア.で整備された管理体制には責任者(特定事業者及び特定連鎖化事業者にあって は「エネルギー管理統括者」)を配置すること。 ウ.事業者は、その設置している工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する取 組方針(以下「取組方針」という。)を定めること。その際、取組方針には、エネルギー の使用の合理化に関する目標、設備の新設及び更新に対する方針などを含むこと。 エ.事業者は、その設置している工場等における取組方針の遵守状況を確認するとともに、 その評価を行うこと。なお、その評価結果が不十分である場合には改善を行うこと。 オ.取組方針及び遵守状況の評価手法については、定期的に精査を行い必要に応じ変更 すること。 カ.事業者は、その設置している工場等に係る名称、所在地及びエネルギー使用量を記 載した書面を作成、更新、保管することにより、状況を把握すること。 54 判断基準の構成と内容 ∼つづき ③ 判断基準の基準部分:事業場におけるエネルギーの使用の 合理化に関する事項 事業場(専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等)においては、事務所等で 設置している下記に示す主要な設備ごとに、エネルギーの使用の合理化に関する事項 について定めている。 1 専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等における エネルギーの使用の合理化に関する事項 (1) 空気調和設備、換気設備に関する事項 (2) ボイラー設備、給湯設備に関する事項 (3 )照明設備、昇降機設備、動力設備に関する事項 (4) 受変電設備、BEMSに関する事項 (5) 発電専用設備及びコージェネレーション設備に関する事項 (6) 事務用機器、民生用機器に関する事項 (7) 業務用機器に関する事項 (8) その他エネルギーの使用の合理化に関する事項 55 判断基準の構成と内容 ∼つづき ④ 判断基準の基準部分:工場等におけるエネルギーの使用の 合理化に関する事項 ここでは、主に工場等でのエネルギーの使用の合理化に関する事項を定めてい る。 工場等においては設備が多岐にわたるため、従来と同様に燃料の燃焼の合理 化や廃熱の回収利用などエネルギーの使い方ごとに、エネルギーの使用の合 理化に関する事項について定めている。 2 工場等(1に該当するものを除く)におけるエネルギーの使用の合理化に関する 事項 (1)燃料の燃焼の合理化 (2) 加熱及び冷却並びに伝熱の合理化 (2−1)加熱設備等 (2−2)空気調和設備、給湯設備等 (3)廃熱の回収利用 (4)熱の動力等への変換の合理化 (4−1)発電専用設備 (4−2)コージェネレーション設備 (5)放射、伝導、抵抗等によるエネルギーの損失の防止 (5−1) 放射、伝導等による熱の損失の防止 (5−2)抵抗等による電気の損失の防止 (6)電気の動力、熱等への変換の合理化 (6−1)電動力応用設備、電気加熱設備等 (6−2)照明設備、昇降機、事務用機器、民生用機器等 56 管理標準の意義 事業者は、国が定めた判断基準に従って、エネルギー使用合理化のための 準(エネルギーの管理マニュアル)を作成することが必要。 管理標 この管理標準には、特に国が定めた様式などはないが、事業者は判断基準に従って、基準部 分に規定されている事項を遵守するための内容をマニュアルとしてしっかり記載することが重 要。 日常管理、 計測記録、保守点検や設備新設にあたっての措置などを管理標準に具体的に網 羅することが必要。従って原則として、工場等ごとに管理標準を作成する必要があるが、エネ ルギー管理指定工場等に指定されていない工場等に設置された設備であり、包括的に管理標 準を作成できる設備(例えば、空調、照明、OA機器等)については、会社全体で包括的に管理 標準を作成することも可。 既にエネルギー管理指定工場等に指定されている工場等においては、従来のものをそのまま 使うことも可。(ただし、管理標準に対応する判断基準の番号を記載している場合には、新しい 判断基準の番号に対応させる必要がある。) 管理標準を定め、判断基準を遵守することはエネルギー管理指定工場等として 指定されて いるかに関わらず、全てのエネルギーを使用し事業を営む者に対して求められていることに注 意が必要。 57 管理標準の書き方と記入例 事業場に関しては 「空気調和設備、換気設備」 「ボイラー設備、給湯設備」 「照明設備、昇降機、 動力設備」・・・など7つの設備分野ごとに「管理」 「計測・記録」「保守・点検」「設備新設時の措置」と いう4項目に関し、管理標準を作成し、これに基づ きエネルギー管理を実践することが必要。 工場に関しては判断基準の基準部分に定められ た6分野、「燃料の燃焼の合理化」「過熱及び冷却 並びに伝熱の合理化」「廃熱の回収利用」・・・など について「管理」「計測・記録」「保守・点検」「設備 新設時の措置」という4項目に関し各々管理標準 を作成し、これに基づきエネルギー管理を実践す ることが必要。 工場や事業場の判断基準の基準部分には「空気 比」「廃ガス温度」「廃熱回収率」など守るべき数値 が具体的に明記されている項目が5つあるので注 意が必要。 右表は、判断基準に定められている空気調和設備 の管理標準の「管理」の部分の例。 丸で囲まれたところは、判断基準に定められた項 目。 58 管理標準の書き方と記入例 ∼つづき 右表は、判断基準に定められている空気 調和設備の管理標準の「計測・記録」「保 守・点検」「設備新設時の措置」 の部分の 例。 判断基準にない項目でも、省エネに役立て ば記入することも可。 テナントとして入っている場合で、テナント 専有部に設備の管理権原がなくとも、エネ ルギーを使用する機器について管理標準 を定めることが必要。 下記のURLにて管理標準の例をダウンロード可能。 http://www.eccj.or.jp/law06/com-judg/index.html 59 中国経済産業局の省エネ窓口 ○中国経済産業局 資源エネルギー環境部 エネルギー対策担当 〒730−8531 広島市中区上八丁堀6−30 TEL082−224−5741 FAX082−224−5648 ○法律の内容や、条文、様式集は中国経済産業局のHPを活用して ください。 http://www.chugoku.meti.go.jp/energy/shouene/index.htm 60
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