上勝町地域創生人口ビジョン.

上勝町地域創生人口ビジョン
平成27年9月
徳島県上勝町
上勝町地域創生人口ビジョン
(目次)
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
Ⅰ.人口問題に対する基本認識・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
1.住民との認識の共有が最も重要
・・・・・・・・・・・・・・・1
2.「人口減少」の状況と影響
・・・・・・・・・・・・・・・1
(1)町の人口減少は続き、深刻化している。・・・・・・・・・・・・・・・3
(2)町の人口は、年少人口・生産年齢人口・老年人口ともに減少 ・・・・・4
(3)人口減少のこれ以上の進行は、地域経済社会に甚大な影響を与え、
町の存続にかかわる。
・・・・・・・・・・・・・・・6
Ⅱ.今後の基本的視点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
1.人口減少問題に取り組む積極的な姿勢
・・・・・・・・・・・・・・・7
2.今後の基本的視点
・・・・・・・・・・・・・・・7
(1)4つの基本的視点からの取り組み。
・・・・・・・・・・・・・・・7
(2)「地域再生計画」、今後創設が見込まれる「地方創生特区」等を積
極的に活用した戦略。
・・・・・・・・・・・・・・・8
Ⅲ.目指すべき将来の方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
1.いっきゅうと彩の里・かみかつ
・・・・・・・・・・・・・・・9
2.持続可能な美しいまちづくりで、2040年「1,000人」程度の人口を確保
する。
・・・・・・・・・・・・・・・10
(1)転入を増やし転出を減らす「社会増」を進める。 ・・・・・・・・・・10
はじめに
上勝町の人口減少の克服と持続可能な美しいまちづくりのため、この度、国の「まち・
ひと・しごと創生長期ビジョン(以下「長期ビジョン」という。」及び「まち・ひと・し
ごと創生総合戦略(以下「総合戦略」という。)」に基づき、「上勝町地域創生人口ビジ
ョン(以下「上勝町人口ビジョン」という。)」及び「上勝町地域創生総合戦略(以下「上
勝町総合戦略」という。)」を策定する。
この「上勝町人口ビジョン」は、町の人口の現状と将来の姿を示し、人口問題に関する
住民の認識の共有を目指すとともに、今後、取り組むべき将来の方向を提示することを目
的とし、これにより少子高齢化、人口減少による経済、地域社会の課題に対して、住民と
論議し一体的・持続的に取り組む。
Ⅰ.人口問題に対する基本認識
1.住民との認識の共有が最も重要
日本は「人口減少時代」に突入し、2008年に始まった人口減少は今後加速度的に進むと
推計されている。国の長期ビジョンが指摘するように、人口減少がこのまま続けば、将来
的には経済規模や生活サービスの更なる縮小・低下を招きかねない。このため、国全体の
人口の現状と将来の姿と併せ、町の人口の現状と将来の姿についても、まずは、住民の皆
さんと認識を共有し、国・県・近隣市町村と力をあわせて取り組んでいくことが何よりも
重要である。そこで、町の人口の現状と将来の姿を提示する。
2.「人口減少」の状況と影響
7,000
7,000
上勝町年齢別人口の推移(総人口)
上勝町年齢別人口の推移(総人口)
人
6,356
上勝町年齢別人口の推移(総人口)
人
%
70
6,000
6,263
60
5,915
6,000
5,000
高齢化率
52.4%
5,003
5,000
48.5%
4,000
50
65歳以上
40
15~64歳
65歳以上
14歳以下
15~64歳
44.1%
3,967
4,000
3,587
3,000
30
28.6%
2,918
3,000
年少人口割合
14歳以下
年少人口割合
生産年齢人口割合
36.0%
生産年齢人口割合
高齢化率
高齢化率
2,712
2,450
2,000
年少人口割合
2,318
2,124
2,000
1,955
1,783
20
生産年齢人口割合
年少人口割合
高齢化率
生産年齢人口割合
1,000
年少人口割合
高齢化率
10
1,000
高齢化率
0
0
(
)
)
)
)
)
)
)
)
平
成
二
平十
成二
二年
十二
二〇
年一
二〇
〇年
一
〇
年
(
平
成
十
七
年
二
〇
〇
五
年
(
)
)
平
成
十
七
年
二
〇
〇
五
年
(
)
平
成
十
二
年
二
〇
〇
〇
年
(
(
)
)
平
成
七
年
平
成
一
十
九
二
九
年
五
年
二
〇
〇
〇
年
(
(
)
平
成
二
年
平
成
一
七
九
年
九
〇
一
年
九
九
五
年
(
昭
和
六
十
年
一
九
八
五
年
(
)
平
成
二
年
一
九
九
〇
年
(
)
昭
和
五
十
五
年
一
九
八
〇
年
(
(
)
)
昭
和
五
十昭
年和
一六
九十
七年
五一
年九
八
五
年
(
(
)
)
昭
和
四
十
昭
五
和
年
五
十
一
五
九
年
七
〇
一
年
九
八
〇
年
(
(
)
)
昭
和
四
昭十
和年
五一
十九
年六
一五
九年
七
五
年
(
(
)
)
昭
和
四
十
五
年
一
九
七
〇
年
昭
和
三
十
五
年
一
九
六
〇
年
(
(
昭
和
三
十
年
一
九
五
五
年
(
昭
和
二
十昭
五和
年四
一十
九年
五一
〇九
年六
五
年
(
)
)
昭
和
三
十
五
年
一
九
六
〇
年
(
昭
和
三
十
年
一
九
五
五
年
(
(
昭
和
二
十
五
年
一
九
五
〇
年
生産年齢人口割合
1
0
上勝町人口ピラミッド1955年(昭和30年)
<総人口:6,263人>
上勝町人口ピラミッド1955年(昭和30年) <総人口:6,263人>
0
100歳以上
0
0
95~99歳
1
0
90~94歳
3
2
85~89歳
13
80~84歳
19
27
75~79歳
47
42
70~74歳
74
63
65~69歳
81
93
60~64歳
101
151
55~59歳
153
50~54歳
155
45~49歳
98
86
137
115
40~44歳
125
200
35~39歳
142
166
30~34歳
197
208
25~29歳
245
229
20~24歳
279
252
15~19歳
249
202
10~14歳
336
342
5~9歳
428
429
0~4歳
384
450 400 350 300 250 200
150 100
50
0
389
0
50 100
150 200 250 300 350 400 450
(国勢調査)
上勝町人口ピラミッド1985年(昭和60年)
<総人口:2,712人>
上勝町人口ピラミッド1985年(昭和60年) <総人口:2,712人>
0
100歳以上
0
0
95~99歳
0
1
90~94歳
9
85~89歳
15
21
80~84歳
38
54
75~79歳
51
62
70~74歳
56
126
65~69歳
76
102
60~64歳
108
125
55~59歳
146
131
50~54歳
138
134
45~49歳
106
117
40~44歳
65
100
35~39歳
79
72
30~34歳
60
43
25~29歳
44
20~24歳
53
54
37
15~19歳
50
46
10~14歳
102
50
62
0~4歳
40
450 400 350 300 250 200 150 100
77
5~9歳
66
0
46
0
50 100 150 200 250 300 350 400 450
(国勢調査)
上勝町人口ピラミッド2015年(平成27年)
<総人口:1,541人>
上勝町人口ピラミッド2015年(平成27年) <総人口:1,541人>
1
100歳以上
2
95~99歳
17
90~94歳
15
40
85~89歳
50
65
80~84歳
83
99
75~79歳
77
93
70~74歳
69
94
65~69歳
75
51
31
60
60~64歳
56
55~59歳
52
50~54歳
30
37
45~49歳
27
35
40~44歳
47
25
35~39歳
27
30~34歳
19
9
20~24歳
11
26
15~19歳
22
10~14歳
18
5~9歳
4
20
24
19
0~4歳
16
50
33
25
25~29歳
16
450 400 350 300 250 200 150 100
5
0
16
0
50 100 150 200 250 300 350 400 450
2
(平成 27 年 4 月 1 日徳島県人口
移動調査に基づく推計人口)
(1)町の人口減少は続き、深刻化している。
日本の総人口が2008年以降、減少局面に入り、国立社会保障・人口問題研究所(以下「社
人研」という。)によると2040年代頃には毎年100万人程度の減少スピードにまで加速する
とされている。
町の人口は、1950(昭和25)年の6,356人をピークに減少し、2015(平成27)年4月1日
現在の推計人口は1,534人となっている。国立社会保障・人口問題研究所(以下「社人研」
という。)の推計では、今後も減少傾向が続き、2040(平成52)年には、884人にまで減少
する見込みである。
生産年齢人口(15~64歳)は、2015(平成27)年4月1日現在の推計人口では581人で、
社人研の推計では、今後も減少傾向は続き、2040(平成52)年325人にまで減少する見込み
である。
年少人口(0~14歳)も、2015(平成27)年4月1日現在の推計人口では115人で、生産
年齢人口と同様、減少傾向が続き、2040(平成52)年には75人にまで減少するとされてい
る。
社会増減の推移については、徳島県人口移動調査によると、通年転出が転入を上回る「転
出超過」の状況の中、1998(平成10)年、2002(平成14)年、2003(平成15)年、2004(平
成16)年、2009(平成21)年、2011(平成23)年、2012(平成24)年の7年間は転入が転
出を上回っている。
総人口に与えてきた自然増減と社会増減の影響(上勝町)
10
1975
社会増減数
始点
0
▲100
▲80
▲60
▲40
▲20
0
1980
20
40
自
然
増
減
数
▲10
1995
1990
▲20
1985
1998
2003
2000
2004
▲30
2005
2012
2009
2010
▲40
2002
2011
▲50
3
(2)町の人口は、年少人口・生産年齢人口・老年人口ともに減少を続けており、自然動
態(出生・死亡) の減少が第一の原因で、次いで町から徳島市等への若年層を中心とした「転
出」が多いことがあげられる。
小学校卒業時期の世帯での転出、また中学校、高校及び大学の卒業時期の若年層を中心
とした転出による社会減の影響が大きく、さらに大学等卒業後の町への再転入及び新転入
が極めて少ない。出生数の低さという「自然減」に加えて、将来世代の形成が期待される
若い世代が大量に流出する人口の「社会減」が重なり合い、人口減少に拍車をかけている。
図表8-1 年齢階級別人口移動の推移・男性(上勝町)
20
10
75~79歳→80~84歳
80~84歳→85~89歳
85歳~→90歳~
75~79歳→80~84歳
80~84歳→85~89歳
85歳~→90歳~
70~74歳→75~79歳
65~69歳→70~74歳
60~64歳→65~69歳
55~59歳→60~64歳
50~54歳→55~59歳
45~49歳→50~54歳
40~44歳→45~49歳
35~39歳→40~44歳
30~34歳→35~39歳
25~29歳→30~34歳
20~24歳→25~29歳
-60
15~19歳→20~24歳
)
-50
10~14歳→15~19歳
(
-40
5~9歳→10~14歳
-10
純
移 -20
動
数 -30
人
0~4歳→5~9歳
0
-70
図表8-2 年齢階級別移動の推移・女性(上勝町)
20
10
70~74歳→75~79歳
65~69歳→70~74歳
60~64歳→65~69歳
55~59歳→60~64歳
50~54歳→55~59歳
45~49歳→50~54歳
40~44歳→45~49歳
35~39歳→40~44歳
30~34歳→35~39歳
25~29歳→30~34歳
20~24歳→25~29歳
-60
15~19歳→20~24歳
)
-50
10~14歳→15~19歳
(
純 -20
移
動 -30
数
人 -40
5~9歳→10~14歳
-10
0~4歳→5~9歳
0
-70
-80
県別人口移動の状況(上勝町)
1980年→1985年
1985年→1990年
1990→1995年
1995年→2000年
2005年→2010年
2000年→2005年
4
平成24年 転入者・転出者(上勝町)
(人)
40
30
24
20
10
0
-10
1
0
2
0
-1
0
5
-2
1
-1
5
0
1
2
0
-2
5
3
0
1
0
0
0
1
1
0
0
-1
-1
-1
-1
0
0
-1
-1
-8
-20
転入
-30
転出
-28
-40
-50
-60
-70
北
海
道
40
埼
玉
県
東
京
都
千
葉
県
神
奈
川
県
福
井
県
山
梨
県
大
阪
府
兵
庫
県
奈
良
県
和
歌
山
県
岡
山
県
広
島
県
山
口
県
香
川
県
徳
島
県
愛
媛
県
長
崎
県
熊
本
県
平成25年 転入者・転出者(上勝町)
(人)
33
30
20
10
0
-10
0
-1
2
1
2
-4
-4
-3
0
-3
2
0
5
5
-1
-3
2
1
-1
0
3
0
-1
-1
1
0
-20
転入
-30
転出
-40
-50
-60
-62
-70
出生率について国の長期ビジョンでは、
現在の出生率「1.39」、仮定として2020年に「1.6」、
埼
玉
県
東
京
都
神
奈
川
県
愛
知
県
三
重
県
滋
賀
県
京
都
府
大
阪
府
5
兵
庫
県
奈
良
県
徳
島
県
香
川
県
宮
崎
県
そ
の
他
出生率について国の長期ビジョンでは、現在の出生率「1.39」、仮定として2020年に「1.6」、
2030年に「1.8」まで向上し、2040年に「2.07」が達成されるケースを前提としている。
本町の出生率は 1983(昭和58)年~1987(昭和62)年 =「1.98」
1988(昭和63)年~1992(平成 4)年 =「1.86」
1993(平成 5)年~1997(平成 9)年 =「1.63」
1998(平成10)年~2002(平成14)年 =「1.54」
となっており、社人研の推計値による2020(平成32)年に「1.75」、2030年~2040年「1.72」
を出生率として想定し、若い世代のしごと・結婚・子育てなどの生活環境を快適に整備し
続けることで、出生率を確保する。
(3)人口減少のこれ以上の進行は、地域経済社会に甚大な影響を与え、町の存続にかか
わる。
人口減少は、農林業等の後継者不足を招き、高齢化の進展もあいまって、いわゆる限界
集落が増加する。地域によっては日常の買い物や医療サービスなど住民生活や、集落機能
の維持に欠かせない社会・生活サービスを、いかに確保していくかが重要な課題である。
産業別就業者数の推移(上勝町)
産業(3部門)別就業者数割合の推移(上勝町)
39.9 %
1980(昭和55)年
35.0 %
1985(昭和60)年
44.7 %
1990(平成2)年
42.7 %
29.0 %
30.7 %
1995(平成7)年
39.9 %
29.3 %
2000(平成12)年
41.5 %
24.5 %
2005(平成17)年
41.7 %
0%
10%
第1次産業
20%
30%
第2次産業
6
50%
60%
第3次産業
26.1 %
0.12 %
26.5 %
0.07 %
33.8 %
37.3 %
14.8 %
40%
0.18 %
30.8 %
21.0 %
45.3 %
2010(平成22)年
24.9 %
39.6 %
70%
分類不能
80%
0.00 %
0.09 %
0.00 %
0.23 %
90%
100%
産業大分類別人口(上勝町)
500
400
<平成22年>
(人)
364
300
206
200
100
75
29
7
0
林
業
・
狩
猟
業
漁
業
・
水
産
・
養
殖
業
鉱
業
0
農
業
建
設
業
56
製
造
業
60
卸
・
小
売
業
5
26
1
金
融
保
険
・
不
動
産
業
運
輸
・
通
信
業
電
気
ガ
ス
・
水
道
業
52
サ
ー
ビ
ス
業
公
務
2
分
類
不
能
総人口
Ⅱ.今後の基本的視点
1.人口減少問題に取り組む積極的な姿勢
国の長期ビジョンが指摘・示唆するように、人口減少への認識を住民の皆さんと共有し
つつ、適格な施策を集中的かつ持続的に展開することで、人口減少を克服し、持続可能な
美しいまちづくりを成し遂げる。
その上で、壮大な意欲をもって、国、県、近隣自治体等をはじめ関係機関・企業等とと
もに力を合わせて、積極的かつ迅速に取り組んでいく。
2.今後の基本的視点
(1) 4つの基本的視点からの取り組み。
人口減少への対応は、大きく2つの方向性が考えられる。
1つは、国の長期ビジョンが指摘するように、出生者数を増加させることで人口減少に
歯どめをかけ、将来的に人口構造そのものを変えていく。
もう1つは、転入者の増加、転出者の抑制による社会増を拡大していくための「積極的
戦略」を発展的・持続的に行う。
この2つの対応を同時並行的・相乗的に進めていくことが、人口減少の歯止めに大変重
要となる。
この取り組みにあたっての基本的視点は次の4点。
① 若年層を中心とした人口流入の促進
本町の主産業である農林業の就業支援や、第三セクターの健全な経営、起業者の育成、
地域おこし協力隊の活動、交流人口の持続的増大とUIJターンの移住拡大等による若年
層を中心とした人口流入の増加を図る。
② 若者層の人口流出の抑制と歯止め
子どもが小中学校卒業後に進学等のため世帯で転出したり、就業による若者層の転出な
ど、人口流出の抑制と歯止めを行う。
③ 若い世代のしごと・結婚・子育てなどの生活環境を快適に整備
人口減少を克服するため、若い世代が安心して働き、出会いや結婚・出産・子育てを行
い、快適に生活できる環境を実現・充実する。
7
また、子育て環境の充実(出生率の向上)により、健康な生活環境を求めて町外からの
交流や定住化等の促進を図る。
④ 超高齢者化のまちで、元気な高齢者をはじめとした健康長寿の一層の推進
元気な高齢者が健康であることが人口減少の抑制につながり、介護、医療等の社会的負
担が軽減され、集落活動の維持と持続可能な美しいまちづくりにつなげる。
本町は百歳長寿に恵まれた地域であり、百歳になってもますます元気な健康長寿を推進
し、介護、医療等の社会的負担の軽減と、壮年後期・高齢者層を中心とした一層の健康化
により健康寿命の向上、地域経済力も含めた社会活力の増進を図る。
また、高齢者等が若い世代の子育てを支援することで子育て世帯の負担を軽減するとと
もに、高齢者等の知恵などを次代の子どもたちに伝える大切な一角を担うことで、高齢者
等が健康で幸せな暮らしづくりを行う。
(2) 「地域再生計画」、今後創設が見込まれる「地方創生特区」等を積極的に活用した
戦略。
雇用を創出し、町へのUIJターン等による定住・移住環境等を整えていくことで、住
民と移住者で住みよい持続可能な美しいまちづくりを実現する。
そのうえで、人口減少対策を本格的に進めるため、上記(1)の4つの基本的視点の推
進にあたって、多様な戦略的視点が非常に重要であり「地域再生計画」や、今後創設が見
込まれる「地方創生特区」など、地方創生の柱となる各種制度の積極的な適用を可能な限
り受け、地域間の活発な連携により、相互と相乗効果を活かした発展的で末永い展開を図
る。
Ⅲ.目指すべき将来の方向
人口減少段階
人口減少は、次の3段階を経て進行するとされている。
※ 第1段階:老年人口の増加、年少人口及び生産年齢人口の減少
※ 第2段階:老年人口の維持・微減、年少人口及び生産年齢人口の減少
※ 第3段階:老年人口の減少、年少人口及び生産年齢人口の減少
上勝町の「人口減少段階」
2010年
2040年
2010年を100と
(平成22年) (平成52年) した場合の
2040年指数
老年人口
935
484
52
生産年齢人口
703
325
46
年少人口
145
75
52
1,783
884
50
総人口
8
人口
減少
段階
3
2040年推計人口
0~14歳人口
15~64歳
うち0~4歳
人口
人口
総人口
65歳以上
人口
20~39歳
女性人口
2010年
1,783
145
43
703
935
104
2040年
884
75
22
325
484
60
15~64歳
人口
65歳以上
人口
20~39歳
女性人口
-46.2%
-51.8%
-57.7%
推計人口の増減率
0~14歳人口
総人口
2010年
~2040
年への
増減率
うち0~4歳
人口
-49.6%
-51.7%
-51.2%
上勝町人口の将来展望
上勝町人口の将来展望
上勝町人口の将来展望
1800
1800
60.0%
1600
%
1800
人
1600
1,609
1400
60.0%
1400
50.0%
1200
60.0%
1000
50.0%
40.0%
800
50.0%
600
800
40.0%
30.0%
400
40.0%
600
200
1200
1000
推計値
1,458
1,429
1,315
1,259
1600
1,192
目標値
1,087
1,112
1200
987
884
2015年
2020年
2025年
2030年
2035年
0.0%
0.0%
15~64歳
1200
30
生産年齢人口割合
20
生産年齢人口割合
高齢化率
年少人口割合
年少人口割合
高齢化率
2015年
2020年
2025年
2030年
二〇一五年
二〇二〇年
二〇二五年
二〇三〇年
二〇三五年
二〇四〇年
二〇三〇年
二〇三五年
二〇四〇年
600
生産年齢人口割合
年少人口割合
生産年齢人口割合
400
生産年齢人口割合
高齢化率
高齢化率
2015年
2020年
高齢化率
200
0
2035年
1400
800
14歳以下
生産年齢人口割合
年少人口割合
高齢化率
10
20.0%0
1
65歳以上
2040年 0
20.0%
10.0%
10.0%
70
600 40
200
0.0%
10.0%
1600
65歳以上
14歳以下
800 50
1000
年少人口割合
15~64歳
年少人口割合
0
30.0%
80
1000 60
1,000
200
400
1800
1400
400
30.0%
20.0%
90
2040年
0
20
いっきゅうと彩の里・かみかつ
二〇一五年
二〇二〇年
二〇二五年
1800
【町の将来像】
二〇一五年
二〇二〇年
二〇二五年
二〇三〇年
二〇三五年
二〇四〇年
1600
☆ 循環型社会をリードする町
《環境保存》
1400
☆ 地域経済の活性が図られる町
《経済・雇用》
1200
☆ 若者が住みたくなるような魅力ある町 《人口定住》
1000
(以上「上勝町活性化振興計画」より)
800
600
9
400
200
0
2015年
2020年
2
持続可能な美しいまちづくりで、2040年「1,000人」程度の人口を確保する。
(1)転入を増やし転出を減らす「社会増」を進める。
人口推計では、2040年総人口は884人と見込まれているが、まちに「しごと」をつく
り、仕事をもった若者や子育て世帯を呼び寄せる施策等により、上記数値を達成する。そ
のために、町の環境を最大限に活かし住みよいまちづくりに取り組む。
人口減少のスピードに歯止めをかけ
2040年に「1,000人」の確保をめざす
町の人口の現状と今後の見通しは非常に厳しい。しかし、夢のある持続可能な美しいま
ち上勝町を次代の若者やこどもたちにつなげるため ①若年層を中心とした人口流入の促
進 ②若者層の人口流出の抑制・歯止め ③若い世代のしごと・結婚・子育てなどの生活
環境を快適に整備 ④超高齢化のまちで、元気な高齢者をはじめとした健康長寿の一層の
取り組みを進めていく。
日本の超高齢化をリードする小さな町の挑戦。地方から課題解決・推進へと率先してチ
ャレンジする。
10