2015 年 9 月 29 日、10 月 2 日 3.2. 不完備情報下のゲーム理論 不完備情報下の配分問題においては 社会状態 に関係なく 「共通の」メカニズム ( M , g , x) が利用される メカニズムは から独立にデザインされている ( についての情報をプレーヤーから引き出すための仕組み) メカニズム ( M , g , x) による不完備情報下の配分問題を ゲーム理論によって分析しよう 1 不完備情報ゲーム(Game with incomplete information) 完備情報下における標準形ゲームの拡張形 ( N , M ,(i )iN , ,(ui (, ))iN , ) M Mi iN Mi ui (, ) : M R プレーヤー i のメッセージ(行動)集合 利得関数は行動プロファイル m M の関数 2 戦略はどのように定義されるか? 完備情報の場合(標準形ゲーム) 「戦略=行動」 不完備情報下のゲームでは 「戦略 行動」 si : i M i 戦略とは「行動の計画」のことである 「もし私のタイプがi i ならば行動 si (i ) M i を選択する」 「もし私のタイプがi i ならば行動 si (i) M i を選択する」 s ( ) ( si (i ))iN , where (1 ,..., n ) 3 不完備情報ゲームにおける優位戦略 A strategy for player i , si Si , is said to be a dominant strategy in the game with incomplete information ( N , M ,(i )iN , ,(ui (, ))iN , ) if for every (i , i ) , and for every m i M i , ui (( si (i ), m i ), ) ui (m, ) where we denote for all mi M i m (mi , m i ) . 任意の社会状態 について 行動 si (i ) M i が標準形ゲーム ( N , M ,(ui (, ))iN ) の優位戦略になっている ただし、 si (i ) は state ではなくタイプ i にのみ依存している点に注意! 4 定理 3-1: メロン問題における二位価格入札(せり上げ、プロキシ)では、各入札者 i にとっ * て正直戦略 si 、つまり si* (i ) i for all i i [0, ) は不完備情報ゲームにおける唯一の優位戦略である。 証明:定理2-1より自明。 5 (やや上級) 不完備情報ゲームにおけるナッシュ均衡 事後均衡(Ex-Post Equilibrium) A strategy profile s S is said to be an ex-post equilibrium in the game with incomplete information ( N , M ,(i )iN , ,(ui (, ))iN , ) if for every (i , i ) , and for every i N , ui ( s ( ), ) ui (mi , s i ( i ), ) where we denote for all mi M i s i ( i ) ( s j ( j )) jN \{i} . 任意の state において行動プロファイル s ( ) M がナッシュ均衡になっている しかし各プレーヤーの行動選択 si (i ) は 自身のタイプ i にしか依存しない 6 事後均衡は 相手が事後均衡をプレイする限りにおいてベスト よって優位戦略のプロファイルより弱い均衡概念である。 しかしだからと言って 完備情報下のナッシュ均衡のように 広範囲のゲームで存在するわけではない。 なぜなら 各プレーヤーの行動選択は state ではなく タイプ i にしか依存させることができないからである 事後均衡は主に Interdependent Values の分析において使われる この講義ではあまり扱わない 7 以下のケースは Private Values: 宿題2:来週木曜5時までに教務に提出 問1:メロン問題。入札者二人。 (1 , 2 ) 。社会状態集合を if and only if either [100 1 200 and 0 2 100 ] or [100 2 200 and 0 1 100 ] と定義する。 (どちらかの財評価が 100 以上 200 以下、他方が 100 未満。)事後均衡をわかる 限りすべて答えよ。 8
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