2 .C-D間のデータの流れ図 2.C D間のデータの流れ図 CD 間のデータの流れは基本的に以下の通りである。転送については特段記述のない限りイン ターネット経由で行われている。CD 間、テーマ C 参画機関間のデータの流れの模式図を図2-1 に示す。 海洋研究開発機構(JAMSTEC)横浜研究所の Earth Simulator(ES)で計算された気象研究所 全球20km 及び60km 格子大気大循環モデル(AGCM20/AGCM60)、気象研究所5km 及び2km 格 子領域気候モデル(NHRCM05/NHRCM02)のデータは、ES と同じく JAMSTEC 横浜研究所に 導入されたテーマ E サーバ(comet3)のディスク装置に一旦格納した後、筑波大に導入したテー マ C サーバ(luft)へ転送される。comet3にデータを格納することで、ES におけるモデル計算 実行の際に必要なディスク資源の不足が原因で計算実行を見合わせる事態を回避することがで き、ES での計算を計算資源の許す限り迅速に実行できるようになった。comet3を経由して ES より luft へ転送されたデータはテープメディアを用いてバックアップが作成される。その後、領 域気候モデルによるダウンスケーリング計算実行のために使用される側面境界データは、luft の ディスク容量の都合からディスクより削除される。残りの全データのうち、テーマ D で必要と されるものが、luft より京都大学防災研究所(DPRI)のテーマ D サーバへ転送される。 その他、CD 間連携に関連するデータの流れとして以下がある。 ( 1 ) テーマ D 参画機関のうち、土木研究所水災害・リスクマネジメント国際センター (ICHARM)については、DPRI とは独立して必要なデータ(AGCM20/AGCM60)を luft より入手している。 ( 2 ) テーマ D 参画機関のうち、東北大学については、AGCM60のデータの他に、マルチ GCM×マルチ RCM ダウンスケーリングアンサンブル実験のデータを HDD を利用して 転送している。 ( 3 ) Event Attribution(EA)実験実施のためのデータが気象研究所(以下 MRI)より DPRI に送られ、DPRI で数値計算が実施された。その結果が luft および luft を経由して MRI に送られ、解析・論文作成が行われている。 ( 4 ) ES から luft へ転送されたデータは、MRI に設置されたテーマ C サーバ(clpc077)に送 られる。MRI は利用上のネットワーク帯域の制限が厳しいため、別途フレッツ回線を 導入し転送している。 ( 5 ) 筑波大(T2K/COMA)、MRI、東京大学大気海洋研究所(AORI)、防災科学技術研究所 (NIED)がそれぞれ保有する領域気候モデルを用いたマルチ GCM×マルチ RCM ダウ ンスケーリングアンサンブル実験のデータは、luft にすべて転送、保管される。必要に 応じ luft よりデータ提供がなされる。 ( 6 ) luft より、名古屋大学地球水循環研究センター(HyARC)、統計数理研究所(ISM)、 NIED、AORI、東京大学生産技術研究所(IIS)へ全球モデル(AGCM20/AGCM60)のデー タが送られる。 ( 7 ) luft より HyARC へ、極端台風再現実験のために必要な側面境界データが送られる。 ( 8 ) テーマ C には外国研究機関に研究協力者がいる。彼らの研究のために全球モデル (AGCM20/AGCM60)のデータが、それぞれの研究機関に送られている。そのうちの 一つ米国大気海洋庁(NOAA)地球流体力学研究所(GFDL)の研究協力者の作成した AGCM20/AGCM60の台風経路データは、テーマ D に提供されている。 ( 9 )(図には記載していないが、 )MRI で蓄積している第 5 次結合モデル相互比較実験 (CMIP5)のデータが luft を経由して DPRI に送られている。 (10) 革新プログラムにて実施された AGCM20/AGCM60のデータは MRI 内のサーバと IIS に 設置されている地球環境情報統融合プログラム(EDITORIA)のサーバ(DIAS)に格 納されている。これらのデータの一部は創生プログラムでも利用されるため、luft へ転 送の上、統合整理され、luft よりテーマ D へ提供されている。 94 - 2.C D間のデータの流れ図 図2-1 CD 間連携におけるテーマ C とテーマ D 間およびテーマ C 内のデータの流れの模式図。テー マ C、テーマ D のそれぞれの参画機関は青色ボックス、橙色ボックスで表示。灰色のボックスは創 生プログラム以外の機関・研究プログラム。図中の G、R は、それぞれ全球モデル、領域モデルを表 し、矢印の向きはデータの流れを表す。 - 95
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