医療連携だより - 川口市立医療センター

川口市立医療センター
医療連携だより
医療センターキャラクター
総合相談室・がん相談支援センター院外広報誌
みみた
平成27年1月26日 第26号
新年のご挨拶
川口市立医療センター
病院事業管理者
栃木
武一
新年明けましておめでとうございます。新しい年を迎え、地域の医療機関の皆様にご挨
拶申しあげます。
旧年中は地域の医療機関の皆様から多くの患者様をご紹介頂き誠にありがとうございま
した。厚くお礼申し上げます。特に3師会(医師会・歯科医師会・薬剤師会)の先生方と
共に堅い絆のもと、川口市に於ける地域医療の発展の為に「顔の見える医療連携」を展開
することが出来ましたことを心から感謝申し上げます。3師会と共に歩む地域医療に於け
る役割とは、市民の皆様に平等に役立つ保健・医療・福祉・介護を中心とした医療連携体
制の構築を通じて地域医療ケアの提供及び災害時に役立つ連携体制の構築ばかりでなく、
地域の医療産業として川口市への貢献等数多くあります。これらの役割を実現するために
は、各医療機関が一医療機関としての機能に終始するのではなく、各医療機関の立場を尊
重し、お互いに協力し合う地域医療連携体制が必須であることは言うまでもありません。
現在、国が進めている病床機能報告制度を通じて、今後展開される地域医療構想(ビ
ジョン)の中で、正に真価が問われるのは、和と協調の精神のもと、に構築される地域医
療連携であります。医療制度改革により、医療は地域での完結型医療へと変貌し、病院や
診療所の連携ばかりでなく、市民の皆様の参加のもと、地域での切れ目のない医療体制の
実現が最終目標とされております。これから迎える高齢化社会に於いて、この目標達成に
は医療機関の自己中心的思考でなく、参加して下さる市民の皆様の視点に立って川口の元
気のために、生きた地域医療構想が実を結ぶものと確信しております。この実現のために
も、是非とも3師会の先生方の協力を宜しくお願い申し上げます。
当医療センターは、川口地域に於ける地域医療を束ねる中核病院として、市民の皆様や
地域が求める医療サービスを提供するため、市民に信頼され、安全で質の高い医療を提供
する基本理念のもと、地域医療の充実に今後とも努めて参る所存であります。
当医療センターは、診療案内誌を通じて顔の見える医療連携体制の充実
に努め、心の通じ合える信頼関係のもと、当医療センターを安心してご利
用頂けるように、今年も日々努力をして参りますので、ご指導ご鞭撻の程
宜しくお願い申し上げます。
~院内部門紹介~
麻酔科
部長
堺
勝弘
麻酔科というと手術室業務が大半を占め
ており、他科と異なり地域連携という面に
おいて関係が薄いためこの場をお借りして
紹介させていただきます。
当院の手術室は全8部屋あり、麻酔科常勤
医6人と複数名の非常勤麻酔科医にて麻酔を
行っています。
近年、手術適応が広がり高齢者・ハイリスク患者の手術の割合も
格段に増加しており、術前から各科との連携のもと術前コンサルト
を行い、より安全に手術を受けられるような体制をとっています。
当院はご存じの通り救命救急センター及び周産期センターを持っ
ているため緊急手術の件数が多いのが特徴です。
しかしここ数年における手術件数の増加(麻酔科管理手術件数
年間3,100件超)、また腹腔鏡下手術の増加に伴う手術時間の
長時間化もあり、連日手術室は午前中からフル活動状態のことも多
く、緊急手術に対しては極力調整をかけて対応はしていますがどう
しても対応できない状況が起こっているのも現状です。また、7対1
看護による看護師不足の影響による手術室スタッフ不足も問題点と
なっており、スタッフの増員を含め今後当院の課題と考えていま
す。
また、毎週火・金曜の午前中にペインクリニック外来を行ってお
りますので慢性疼痛をはじめ、御紹介いただ
けたら幸いです。
なかなか地域連携の表面上には出ていかな
い科ではありますが、これからも縁の下にて
安全に手術が行えるよう努めて参りますので
宜しくお願いいたします。
~院内部門紹介~
手術看護認定看護師
大澤
栄子
私は手術室と外科系病棟勤務を経て、周手術期看護を学
びたいと思い、病院の教育支援を受けて手術看護認定看護
師の資格を取得しました。患者が安全に手術を受け早期に
社会復帰ができるように、認定看護師として日々関わって
いることを紹介させていただきます。
認定看護師の役割には「実践」「指導」「相談」があり
ます。「実践」では手術を中心に担当しています。また、
様々なリスクを持った患者の手術が安全に終了できるように、各科医師や麻酔科医師、
病棟・手術室看護師などの合同カンファレンス開催のコーディネートを行っています。
器械調整では、手術物品の過不足がなく手術が円滑に行われるように、術式の情報共有
や器械・機材の準備や調整などを目的に、各科の医師等と手術前カンファレンスを行っ
ています。また、新しい器械を導入する際には臨床工学技士や滅菌委託業者と協働し、
器械の取り扱いや滅菌方法などの勉強会を開催するための調整を行っています。
「指導」「相談」では手術室や院内看護師の周手術期看護全般の教育を担っておりま
す。手術前の情報収集は、手術中の問題点を予測するうえでとても重要となります。経
験の浅い手術室看護師に基礎疾患・既往歴・治療方針などから看護問題を抽出する方法
や、術中看護の実践、患者の心理支援などを職場全体で教育できる体制づくりを心掛け
ています。また、病棟看護師を対象として、術中の患者の実際の状態を知るために手術
見学制度を取り入れることや、術前・術後の継続看護に生かせるように術式・麻酔・看
護のポイント等に関する勉強会を病棟で開催しております。当センターは救命救急セン
ター、地域周産期母子医療センターを有し、地域がん診療連携拠点病院であり、様々な
リスクを持った患者への対応を要求されます。その際には院内にいる11名の他分野の認
定看護師と連携をはかって対応できる体制が整っており、患者が最良の看護を受けられ
るよう、院内全体で取り組んでいます。
当センターでは院外教育として認定看護師が主体となって地域公開講座を開催してい
ます。周手術期看護分野も近隣医療機関看護師の方々が参加できる「周手術期看護講
座」を開催しています。また、埼玉県内の施設で情報交換や
勉強会が行えるよう「埼玉県手術室情報交換会」を埼玉県内
の手術室師長及び手術看護認定看護師が主体となって年2回開
催しており、サポート役を担っております。日程や内容はま
だ未定ですが、皆様の参加をお待ちしております。また、周
手術看護でお困りのことがありましたらお気軽にご相談くだ
さい。
~地域の先生から~
青木中央クリニック
院長
青木
悟
先生
青木中央クリニックは、地域に根ざした医療・介護・リハビリ
テーションの充実を図りこれを提供いたすため、平成25年2月
に柳崎三丁目に開設いたしました。
当クリニックには、整形外科・リハビリテーション科・内科・
消化器内科・脳神経外科・肛門外科・歯科があります。特に整形
外科は、9:00~19:00の時間は年中無休(年末年始を除
く)にて診療をおこなっています。
また有床診療所として、救急時の入院や在宅で治療をうけている方々が緊急で入院が必要に
なった時、安心していつでも入院治療が受けられるよう19床のベッドを確保しています。様々な
病状の末期患者の看取り治療も可能です。
私は、開業医となった自分に出来ることや地域に必要なことを常に考え、3つのキーワードを
基に治療にあたっています。
1つめは、「年中無休」。「あそこに行けば、いつでも診てくれるよ。」と言ってもらえるよ
うな治療の実践。
2つめは、「在宅医療の充実」。通院の出来ない方々に対し、医師のほうから入り込んでいく
姿勢。
3つめは、「この地域のどの世代でも、リハビリテーションを受けられるシステムをつく
る」。若いときは医療保険で、高齢になったら介護保険で送迎つきの通所リハビリテーション
を、通院が困難になったら在宅での訪問リハビリテーションの提供です。
今後は、外来診療・入院診療・在宅診療でよりよい質の高い医療を提供し続けます。
そして介護施設では、リハビリの家川口柳崎・川口元郷の二施設にて、24時間看護師が入所
者の看護にあたって行きますし、訪問介護でも訪問看護師・訪問介護士・ケアマネジャー等のス
タッフミーティングを充実し、患者様やご家族様にとって健やかな生活の日々が送れるよう頑
張って参ります。
そのためには、周囲の医療機関や介護事業所との連携を密に図っていくことはもちろん、当ク
リニックの考え方に賛同して頂ける医師・看護師・コメディカル等の協力が必要不可欠であると
思っております。
これから一年をかけて、職員一丸となって地域医療包括システムの構築に頑張って参ります。
~地域の施設から~
訪問看護ステーションけやき
管理者
黒川
洋子
様
訪問看護ステーションけやきは、平
成25年4月1日川口市赤山に開設致
しました。
「住み慣れたご自宅で安心して療養生
活ができるように支援します。何を必
要としているかを把握し、一人一人の
ニーズに応じた看護を提供いたしま
す。」をスローガンに掲げ、当初は3
名だった看護師も現在では5名の看護師が24時間、365日元気
いっぱい頑張っております。
病院などでの看護とは違い常にそばにいるわけではありません。だ
からこそ直接的な医療処置だけでなく、この先の変化を予測し医療機
関の医師・看護師・相談員の方・薬剤師・ケアマネジャー・訪問介護
スタッフ・訪問入浴の方々と連携を取りながら、利用者様やご家族が
安心して生活をして頂けるように支援を行います。
在宅での看取りも実践しております。
住み慣れたご自宅で最期を迎え、旅立った後もご家族様より自宅で
の看取りを選択して良かったと言って頂く事もありました。グリーフ
ケアにも力を入れ行っております。家族のそばで一緒に戦った日々を
振り返り思い残す事のない様に語り合い、称え、敬い、労い、これか
らまた前向きに生きて行くお手伝いをしております。
神根東地区を拠点とし、皆様の療養生活を円滑に過ごしていただく
様努めてまいります。
また日頃より医療センター相談室
の方々にはお世話になりありがとう
ございます。より一層努力させてい
ただきます。
~医療センターから~
☆ 第9回地域連携推進懇話会の開催について
【日 時】
平成27年6月を予定しております
【内 容】
詳細は後日ご案内いたします。
【会 場】
川口市立医療センター3階講堂
19:00~20:45(予定)
【対象者】 川口市近隣の医療機関医師及び地域連携担当者
訪問看護ステーション看護師等 医療センター医師及び関係職員
問合せ先
総合相談室・がん相談支援センタ-
放射線科治療の診察予約方法について
平成27年1月から、放射線科治療の予約につきましては、各診療所・病院ご担当者様から電話にて直接予約
できるようになりました。
受付時間
連絡先
:月曜日~金曜日 午前9:00~15:00まで
:048-287-2525(代表)
放射線科治療室(内線)2078
予約の流れ:①診療の予約は電話で直接、放射線科治療室へ。
②予約日時が決まったら、当センターから紹介元にご連絡。
③紹介患者の診療情報提供書を病診連携担当(048-280-2525)までFAX送信。
*書式は問いません
④受診に必要な書類一式
・診療情報提供書(原本)・検査画像(CD-R等)・検査結果
・処方内容がわかるもの(お薬・お薬手帳・健康補助薬等)
受診当日 :患者さんは、予約時間30~60分前には新患窓口受付(1階)にお越しいただき、受付にて書類一
式を提出し、放射線科治療室(地下1階)へ。
※放射線科治療に関して、セカンドオピニオン外来も行っております。詳細につきましては、
当センターホームページをご参照ください。なお、ご不明な点がありましたら、総合相談室・
がん相談支援センターまでお問い合わせください。
問い合わせ先:地域医療連携担当
西内 髙橋栄
【編集後記】
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い
いたします。
インフルエンザが流行しておりますが、皆様の体調はいか
がでしょうか。まだまだ寒い日が続きますのお体御自愛くだ
さい。
川口市立医療センター 発行:総合相談室・がん相談支援センター
発行責任者
〒333-0833 川口市西新井宿180番地
電 話 048-287-2525(代) 内線 2125・2126・2127 内線 2138 (病診連携)
048-280-1565(病診予約直通)
FAX 048-280-2525
E-mail [email protected]
大塚 正彦
みみた