福島相双復興官民合同チーム 福島相双復興官民合同チームの取組状況について 平成 27 年 10 月9日 福島相双復興官民合同チーム 福島相双復興官民合同チーム(以下、官民合同チーム)では、平成 27 年8月 24 日のチーム創設以来、市町村、商工会議所、商工会をはじめ関係者の皆様のご協力 を得ながら、対象事業者の方々を個別に訪問し、事業の現況や今後の事業展開、生 活の再建等に関するご意見・ご要望等についてお話を伺ってきました。この度、チ ーム創設から9月末日までの取組状況等について取りまとめましたのでご報告しま す。 1. 商工業者に対する個別訪問の状況 (1) 平成 21 年経済センサス統計によれば、被災 12 市町村における事業者数は 7,942 です。 (2) これまでの間、商工会から同意をいただいた事業者を中心に個別訪問を実施し てまいりました。9 月末日までの約 1 ヶ月間において、637 件の事業者に対し連 絡を行い、343 件の事業者に訪問をいたしました。 事業者連絡(架電)延べ件数 うち事業者連絡(架電)件数 (※) 訪問件数 訪問予定件数 日程調整中 訪問辞退件数 連絡不通 1,280 件 637 件 343 件 67 件 99 件 99 件 29 件 (※) 10 月7日時点での事業者連絡(架電)件数は 894 件。 (3) 訪問した事業者のうち、帰還先で事業を継続・再開している事業者は 20%、帰 還先以外で事業を継続・再開している事業者は 45%、このうち、将来、帰還先 で事業を再開したいと考えている事業者が 21%います。 休業中の事業者は 26%で、このうち、将来、帰還先での事業継続・再開を考え ている事業者が 12%いる一方で、11%の事業者は、事業の継続・再開は難しい と考えています。 帰還先で事業を継続・再開している事業者、及び再開したい事業者の合計は 53%になります。 帰還先で事業を継続/再開済み 帰還先以外で事業を継続/再開済み 将来、帰還先で事業を継続/再開したい 将来も帰還先以外で事業を継続/再開したい 休業中 将来、帰還先で事業を継続/再開したい 将来、帰還先以外で事業を継続/再開したい 将来の事業の継続/再開は難しい 事業を再開しない(廃業) その他 1 20% 45% (21%) (23%) 26% (12%) (3%) (11%) 3% 6% 合計 53% (4) 個別訪問を実施する中で、事業者からは、主に以下のようなご意見やご要望を いただいております。 今回のような訪問を1回限りではなく何度も行って、帰還して事業を再開し てからも、生活が成立つ目処がつくまで、きめ細かく支援していただけるよ う期待する。 住民が戻らないと商売にならないので、事業者への支援策以上に住民の帰還 を促進する支援策がほしい。 受注はあるが雇用が確保できないため苦労した。従業員を確保できる支援策 が必要。 支援策の相談先として、ワンストップサービスで交通整理してくれる窓口が ほしい。 補助金の審査期間をもっと短く出来ないか。また、申請書作成が難しいと感 じたので、簡素化や代行ができないか。 2. 営農再開支援の状況 (1) 震災直後から、国、県、市町村、JA等が連携し、農業者の意向調査や営農相談、 栽培技術指導、農業機械・施設の導入など営農再開を支援してきました。その結 果、南相馬市、広野町、川内村、田村市での約 1,400ha での米の作付けや、野菜、 畜産が再開するとともに、新たに花きの栽培が開始されました。 (2) 営農再開グループ(農林水産省東北農政局及び福島県農林水産部)では、こうし た動きを更に促進するために、市町村が行う農業者の意向把握やこれを踏まえた 地域農業の将来像の策定を支援することとしており、このため、市町村、JA等 との打合せや農業者を交えた懇談会において意見・要望を把握しました。 (3) 9月末日までに、12 市町村において、計 23 回の打合せ等を行い、延べ 228 人の 農業関係者が参加しました。また、地元で営農を再開した農業者等を延べ 255 回 訪問し、技術指導等の支援を行いました。 12 市町村等訪問回数 市町村等との打合せ、懇談会等への農業関係者延べ参加数 農業者等の訪問支援延べ回数 23 回 228 人 255 回 (4) 農業関係者からは、主に以下のようなご意見やご要望をいただいております。 植物工場や花きの生産を検討している。 流通販売に関するコンサルの支援がほしい。 風評被害のため、売れる作物の選定が難しい。実証栽培により検討していき たい。 3. 今後の取組について (1) 各方面から訪問対象となる事業者の情報提供をいただき、訪問活動を加速させ ます。 (2) 事業者への再訪の実施。既に訪問を行った事業者への再訪問を積極的に実施 し、前回頂いた要望等に対する対応を丁寧に行っていくとともに、事業者の 方々との関係やコミュニティーとの繋がりを強化していきます。 2 (3) 各事業者への再訪問等を通じて、専門家によるコンサルティングを開始してい きます。 (4) 営農再開に向けては、市町村、JAと連携し、地域ごとの営農再開ビジョン等 の作成目標を定め、集落座談会や訪問により農業者の意向確認を行い、営農再 開ビジョン等の作成を支援します。 (5) 本年末を目途に、官民の取組状況を再点検し、支援体制のあり方や自立支援策 の拡充について検討を行います。 3
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