オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社(AIS社)を

○ オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社(AIS社)を担当しております
伊藤でございます。
○ これより、AIS社の2015年度の事業方針および車載事業の成長戦略につきま
してご説明いたします。
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○ 本日の内容はご覧のとおりです。
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○ まず、2014年度の実績につきましてご説明いたします。
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○ 2014年度の実績はご覧のとおりです。
○ 売上、営業利益はいずれも対前年、対計画とも達成いたしました。
○ 売上は、ICT分野において不採算事業の撤退・縮小などがあったものの、前年
に引き続き車載関連事業が好調に推移したことや為替の追い風もあり、2兆
7,825億円、前年比102%の増収となりました。
○ 営業利益は、構造改革効果を刈り取ることで前年から365億円増加し、利益率
も3.8%に改善いたしました。
○ フリーキャッシュフロー(FCF)は、各年の変動が激しいため、 2年累計で見ます
と、2,423億円となり、CV2015中期計画値を大きく上回りました。運転資金の良
化などが寄与しました。
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○
昨年、この場で、2014年度は、構造改革の成果を刈り取り、加えて反転攻
勢、成長への布石を打つ年であるとお話しました。
○
これまでの取り組みと成果について簡単に説明いたします。
○
まず、構造改革です。2013年度にAIS社が発足してからこの2年間で、ここに
挙げるような課題事業の改革に取り組んできました。
○
2014年度は大きな手は打ち終え、その成果を確実に刈り取ることにより、大
幅な増益に繋げることができました。
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○
そして、成長への布石です。
○
AIS社は車載、産業を成長エンジンとして、グローバルに成長していくことを目指し、
ここ1年で大きな投資決断を行ってきました。
○
その一つが米国の電気自動車メーカー、テスラモーターズ社が北米に建設するギ
ガファクトリーへの参画です。昨年10月に、ギガファクトリー内に、リチウムイオン電
池セルの生産子会社を設立いたしました。テスラ社と密連携し、需要を精査しなが
ら段階的な投資を進めていきます。
○
また、スペインの自動車部品メーカー、フィコサ社と資本業務提携に合意いたしまし
た。本提携は、関係当局の承認は完了しており、近々クロージングの予定です。既
に、フィコサ社とは電子ミラーの共同開発に向けた準備を進めており、事業化を加
速させてまいります。
○
この他にも、グローバルで成長するための組織再編にも取り組んでいます。欧州で
は、車載事業の強化を狙い、これまで旧事業体単位で分散していた販売会社を一
社化し、顧客対応力の強化を図りました。中国では、統括会社を設立し、AIS社のみ
ならずパナソニック全社のB2B事業を推進、牽引する役割を担ってまいります。ま
た、これら以外にも後ほどご説明いたしますが、事業部再編も行っております。
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○
次に、本年度2015年度の事業方針につきましてご説明いたします。
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○
2015年度の経営目標は、ご覧のとおりです。
○
売上高は2兆8,350億円、前年比101%、営業利益1,425億円、対前年プラス
261億円、利益率5%を目指します。
○
売上高は、依然としてICT向けの販売減が続くものの、車載電池や車載エレク
トロニクス、FAや蓄電システムなどの車載・産業向けを中心に販売を伸ばし、
増収を目指します。
○
キャッシュフローは、設備投資の拡大などにより、前年実績を下回りますが、3
年累計ではCV2015計画の2,650億円をクリアする見通しです。
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○
いまご説明いたしましたように、15年度は+382億円の増収を計画しております
が、営業利益は、このスライドにありますように+261億円の増益を計画してお
ります。
○
成長分野である車載・産業向けで開発投資や設備投資拡大による減価償却費
が増加いたします。しかし、これら車載・産業向け事業を中心とする販売増によ
る増販益や、赤字事業の縮小・撤退による製品ミックスの改善および合理化な
どにより、増益に結び付けてまいります。
○
2015年度は、成長に向けた投資を実行に移していく年と位置づけ、積極果敢に
打って出ますが、収益についても着実な改善を図ってまいります。
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○
続きまして、成長に向けた設備投資戦略をご説明いたします。
○
このスライドは、2015年度の設備投資金額とその内訳を示したものです。
○
CV2015中期計画では、設備投資を減価償却費の範囲にとどめ、収益改善を
図っていくこととしておりましたが、反転攻勢し、成長のために必要な投資は機
を逃さず行っていきます。
○
2015年度は、戦略投資を含め中期計画比で約2.2倍、前年比で約1.5倍となる
1,650億円を計画しております。なお、この戦略投資にはギガファクトリー内に建
設する北米リチウムイオン電池工場への設備投資も含まれています。
○
分野別には、全体の約6割を車載分野に振り向け、同分野への積極投資で、
2018年度に向けた成長を加速させていきます。
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○
次に、成長に向けた組織再編についてご説明いたします。
○
2015年4月、AIS社では、組織の大括り化を行いました。
○
具体的には、当社が注力する「車載」と「産業」分野において高度かつ複雑になるエ
レクトロニクス化・システム化の加速に対応し、顧客起点でのモジュール・システム
提案力を強化するため、カンパニー内のリソース・技術を11の事業部に統合再編し
ました。
○
オートモーティブ事業ではシステム事業を強化するため、スピーカや超音波セン
サ、車載カメラなどを一体化。エナジー事業では技術プラットフォームで統合し、車
載・蓄電分野を強化します。インダストリアル事業は商品レイヤーを上げたお客様
対応を目的に再編。ファクトリーソリューション事業については工場全体を視野にス
マートファクトリー事業へ参入します。
○
これにより、これまでの単品・単体・単機能・売り切り中心から、モジュール・システ
ム・ソリューション中心のビジネスへとレイヤーアップし、顧客価値のさらなる向上に
貢献してまいります。
○
このうち、パナソニック全社の大規模6事業に位置づけられておりますインフォテイ
ンメントシステムと二次電池について、2015年度の取り組みをご説明いたします。
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○
最初に、インフォテインメントシステム事業部です。
○
インフォテインメントシステム事業部では、東日本大震災やタイの洪水の影響
もあり、サプライチェーンの再構築を優先したため、積極的な受注活動ができ
ず、2015年度の売上は5,400億円、前年比102%と小幅な成長にとどまりま
す。
○
一方、2014年度は反転攻勢をかけ、将来の成長に繋がる大型件名や新規件
名など目標を上回る受注を獲得することができました。
○
これら受注は、概ね2017年以降の販売増に寄与するものであり、2015‐16年
度はそのための開発ボリュームが増加します。
○
AVC社の開発資産を活用しつつ、開発費増加に対しては、車載マルチメディ
ア機器の標準プラットフォームの横展開や、インド・中国でのオフショア開発
を活用することにより、効率化を図ってまいります。
○
これら開発費効率化の取り組み等により、営業利益は253億円、利益率
4.7%と改善を目指します。
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○
続いて、二次電池事業です。
○
二次電池事業は、車載・産業向け事業の拡大を図ることにより、成長性と収
益性を確保します。
○
旧小型二次電池事業部と旧車載電池事業部の統合により技術プラットフォー
ムを一元化し、車載・産業向けを中心に強いセルに加え、モジュール・システ
ムへと事業のレイヤーを上げて付加価値の取り込みを図ってまいります。
○
特に、蓄電事業では、海外の協業パートナーと組み、中期的には大型蓄電
への展開も図ってまいります。
○
このような取り組みを通じ、2015年度の売上高は4,060億円、前年比107%、
営業利益は227億円、利益率5.6%と大きく改善させます。
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○
ここからは、AIS社の主力事業である車載事業の成長戦略につきましてご説
明いたします。
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○
まず車載電子機器市場をどのように見ているかについてお話させていただき
ます。
○
自動車市場は、グローバルでは年率4%程度の安定成長が見込まれておりま
す。その中にあって、安全運転への意識の高まりや、電気自動車やハイブリッ
ド車など環境対応車の需要拡大により、クルマの電子化・電動化が進展し、当
社がターゲットとする車載電子機器需要は、クルマの市場成長を上回る年率
8%もの成長が見込まれます。
○
当社は、このように成長が期待される市場で、2018年度に売上2.1兆円、年率
17%の高成長を目指します。
○
当社のヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)技術やモバイル通信技術お
よび車載用電池技術などがカーメーカー様に高く評価されたことが、国内外で
の大型件名の受注に結びついており、2018年度売上目標の7割は見えていま
す。2.1兆円は、実現可能な目標と考えております。
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○
このスライドは、車載2.1兆円へ向けた戦略の全体像です。
○
快適領域では、当社のDNAである家電AV、モバイル技術を車載へ応用し、コッ
クピット事業を強化してまいります。
○
安全領域では、強みであるセンシング技術、画像処理技術により、ADAS事業
の拡大を図ります。
○
環境領域では、全種類の電池技術を保有する強みと電源デバイス技術によ
り、車載電池と電源システム事業のさらなる飛躍を図ってまいります。
○
次のスライドからは、快適、安全、環境の各領域における具体的な取組み、進
捗についてご説明いたします。
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○
まず、快適領域です。
○
快適領域では、コックピットを含めたインフォテインメント事業でNo.1を目指して
まいります。
○
既存のナビ、オーディオはコモディティ化が進み、金額成長が見込めない中、
得意とするHMI表示技術を核に、AVC社の保有する光学技術を活用し、より投
資効率の高いヘッドアップディスプレイや電子ミラーなど新事業による事業領
域の拡大を図ってまいります。また、ネットワーク型 ディスプレイオーディオで
はプラットフォームを標準化、これを横展開することで販売拡大を図ってまいり
ます。既に、2014年度に複数の大型件名を受注しており、これらが増販に寄
与する見込みです。
○
2018年度の快適領域の売上は、2015年度比+3,300億円の9,300億円を見込
んでおります。
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○
次に、安全領域です。
○
安全領域では、業界No.1シェアの車載カメラモジュールや超音波センサなど
センシングデバイスにAVC社が保有する画像処理技術を融合させ、先進安全
運転支援システム(ADAS)事業の強化を図ってまいります。
○
当社に不足する技術については、カーメーカー様も含め他社協業も視野に事
業化を進めます。
○
ADASは、クルマの周辺の情報を検知するセンサ、その情報を判断するECU、
ドライバーに見やすく表示するコックピットからなりますが、当社の強みはこの
表示系のインフォテインメント領域で高いシェアを保有しているところにありま
す。
○
これらにより、2018年度の安全領域の売上は、2015年度比+1,600億円の
4,700億円を見込んでおります。
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○
最後に、環境領域です。
○
環境領域では、特に、リチウムイオン電池で高容量・高信頼性といった当社
の特長が認められ、当社製を採用するお客様が増えてきております。
○
円筒形では、テスラ社ギガファクトリー内に設立しました新工場で、2016年に
量産を開始する予定です。
○
角形リチウムやニッケル水素も含めた車載電池全体で、これまで累計40車
種に納入してきましたが、新たに23車種向けに受注活動を展開しており、こ
のうち9車種の受注を獲得することができました。
○
このように車載電池を中心に納入先の拡大を図ることにより、2018年度の環
境領域の売上は、2015年度比+2,800億円の7,000億円を見込んでおりま
す。
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○
ご説明は以上です。
○
昨年この場で、「2018年度の創業100周年に向け、AIS社全体で売上高3.6兆
円を目指す」とご説明いたしました。
○
車載事業は、ただいまご説明してきました戦略を着実に実行することで、AIS
社の成長エンジンとして2018年度には売上高の58%を占めるまで拡大する
見込みです。車載事業は成長エンジンであると同時に収益ドライバーでもあ
ります。収益を生み出す事業に積極的に投資し、事業シフトを加速させ、持
続的な増収・増益が実現できるよう取り組みを進めてまいります。
○
引き続きご理解とご支援いただきますようお願いいたします。
○
ご清聴ありがとうございました。
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