このPDFは,CQ出版社発売の「現代エレクトロニクスの基礎知識」の一部分の 見本です.内容・購入方法などにつきましては,是非以下のホームページをご覧下さい. http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/15/15221.htm ―4― 14 アナログ・テレビ放送の原理 テレビ放送システムはアナログ技術の集大成 テレビは,真空管しかなかった時代にアナログ 回路の組み合わせにより確実に画像を伝送するこ とを考えて設計されました. モリがなかった時代に滑らかに動かす工夫です. 走査線の輝度情報だけでは画面を表示できませ ん.その線のスタート・タイミングを示す水平同 テレビ放送では,画面を横に525本(実質有効 期信号と,1枚の画面の始まりとなる線がどれか 480∼485本)の線(走査線)に分割しています(図 ということを示す垂直同期と呼ばれる信号が必要 4-14-1).この分割した線の1本1本について,順 です. 番に明るさと色の情報を送り出し,受信側はこの 水平同期−輝度信号(走査線 1 本分)−水平同 線を並べてもとの画像を構成して表示します. この525本(480本)の線で構成された画面を1秒 初めの走査 次の走査 あたり30枚作り,図4-14-2のように2回に分け て(これをインターレス方式または飛び越し走査 という)伝送することで,テレビ画面が出来上が ります.これは,動きのある画像をデジタル・メ 525本 の線 ブラウン管式テレビ は横線を並べて画像 を表示する 2回分を合わせると 1枚の画像になる 図4-14-1 示する ブラウン管式テレビは横線を並べて画像を表 図4-14-2 飛び越し走査(インターレス) 走査線1本分の色と明るさ カラー信号の 位相基準信号 走査線の左端 図4-14-3 走査線1本分の信号 106 第4章 電波 (光) 画像伝送の基礎知識 走査線の右端 水平位置を戻す 信号(水平同期)
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