http://azuma-clinic.wix.com/cancer-philosophy HGG

がん哲学の花
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一般社団法人「がん哲学外来」関西支部ニュースレター 第 18 号
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発行日:2015 年 8 月 15 日
一般社団法人「がん哲学外来」関西支部の website ができました。各カフェのスケジュールや連絡先を掲載しています。
http://azuma-clinic.wix.com/cancer-philosophy
■□■がん哲学外来コーディネーター養成講座では、毎回必ずグループワークを行います。そのグループワークのファシリテータ
ーを何度もしてくださっている小林真弓さん。実は小林さんからがん哲学外来の魅力を感じて、興味をもってくださった方が少な
からずいらっしゃいます。そんな小林さんにとってのがん哲学外来を綴っていただきました。原稿をお寄せいただいたとき、たい
へん驚いたのは「東久留米がん哲学外来」を「HGG」と略されたことでした。そういえば、もうお一方、ご寄稿いただいた上杉有希
さんのお話に登場する「お茶の水クリスチャンセンター」は「OCC」と略します。
「がん哲学外来」も通称と言えば言い過ぎですが
「がん哲」
。最近は何でも短くするのが流行りですが、関西初のがん哲カフェは名前が長いですね・・・大阪がん哲学外来メディカ
ルカフェあずまや・・・OGMA?・・・イエイエ、
「あずまや」です。■□■
HGG(東久留米がん哲学外来)にご縁をいただいて
HGG スタッフ
小林 真弓
2008 年 5 月、悪性リンパ腫になった。半年後、化学療法が終わり寛解。これで全て元の生活に戻れると思っ
ていた。でも、それは終わりではなくスタートだった。
体の不調は続き、体の変化に頭は以前のまま。折合いが中々つかなく不安になっていた頃、樋野先生と出逢っ
た。
2010 年 6 月、夫婦で樋野先生の面談を受けた。私の話を聴いていた樋野先生は最後に『週に一度くらいは、
家族全員で食事をしたらどうですか。
』私の頭の中は、
『??』でもスッキリ。面談後、隣で行われていたカフェ(当時は、面談 OB
とスタッフと樋野先生との交流会)に私だけ参加。みなさんのお話は、心療内科やカウンセリングを受けても満たされなかった私
の心を落ち着かせてくれた。美味しいお茶とお菓子を頂いていると、私の中で「がん」の優先順位がいつのまにか下がっていった。
それは、まさに HGG メディカルカフェのキャッチコピー通りだった。
『さりげなく、何気なく、温かく、居心地のいいカフェ』
私にがんとの付き合い方を教えてくれた HGG。居心地がよくて、毎回通うようになった。みんなが温かくむかえてくれ、タノシ
イ。いつの間にか私が、みんなにお茶を入れていた。ウレシイ。
カフェには、たくさんの方が訪れる。緊張して入ってきた方がお茶を飲んで落ちつきを取り戻して帰っていく。笑顔になる。カ
フェの参加者がカフェのスタッフになる、カフェを立ち上げる。みんなの変わりようが嬉しくて、また楽しみになる。もちろん、
厳しいことも辛いこともあるが、みんながいてくれる。
2012 年 9 月、佐久で実施されたコーディネーター養成講座、市民学会に参加した。この二日間が、私の哲コ(がん哲コーディネ
ーター)の原点となった。素晴らしい出逢いがあった。
2013 年からはスタッフとして参加。毎回たくさんの出逢いがあり、日本中に仲間が広がる。仲間は、各地でカフェを開き、養成
講座ではファシリテーターに。がん哲の広がりと共に、仲間は、日本中のそれぞれの場で活躍している。がんになる前の人生では
出会うことがない方々と知り会うことができた。
HGG にご縁を頂いて 6 年。多くの出逢いがあり、心豊かにしてくれた。感謝。
ひとつのカフェにひとりのがん哲ナースを~がん哲ナースの輪を広げたい~
がん哲学外来ナース部会代表
東京都保健医療公社東部地域病院 看護師 上杉 有希
「看護師として何かできることはないか」と、OCC(お茶の水クリスチャンセンター)メディカルカフェに
集う看護師を中心に 2014 年 10 月に立ち上げたのが「がん哲学外来ナース部会」です。がん哲学外来の下部組
織として承認していただき、樋野先生を顧問に迎え活動しています。各がん哲カフェのスタッフとしてファシリ
テーター等を基軸として、ニュースレターの発行や、シンポジウムの開催、がん哲学外来市民学会での報告など
活動の場を広げています。
がん哲学カフェは現在全国に約 80 か所開催されていますが、全てのカフェに医療者がいるわけではなく、カフェで一緒にスタッ
フとして活動する中で、看護師の存在が参加者さんにとっても、スタッフにとっても、必要な存在であることを日々感じています。
理想はひとつのがん哲カフェに、スタッフとして関わっている看護師がひとりはいて欲しいということです。現在はスタッフと
して関わる看護師の数はまだまだ少なく、首都圏を中心にひとりが数か所のカフェに関わり、日にちが重なって全てには出席でき
ない状況です。
毎月の OCC メディカルカフェの後の部会は、カフェでの関わりの振り返りや共有の場であり、日々の業務のあれこれを話し解
消する場であり、部員にとって癒しの場です。和気あいあいと楽しみながら活動しています。
樋野先生の「来年のシンポジウムは全国展開で!」の言葉から、がん哲を知ってもらい、関西の看護師さんに「偉大なるお節介
症候群」の種をまくために、ナース部会シンポジウムでも基調講演をしていただいた東先生に、この紙面をお借りすることができ
ました。
サバイバーナースも!健康なナースも!離職中のナースも!ナースのたまごさんも!ぜひがん哲スタッフになってください。日
常の看護にもがん哲を生かしてください。がん哲で医療の隙間を埋め、患者さんに良い距離で寄り添ってください。ひとりの人間
として患者さんと対等に対話することで、白衣を着ていては聞けない患者さんの本音を聞くことができ、日頃の看護で見えなかっ
たことが見えてきます。
樋野先生のことばの処方箋は、がん患者だけでなく、看護師自身にとっても人生を考え、生きやすくなるヒントがたくさんあり
ます。
がん哲で不安を解消された患者さんの表情が変わる瞬間をぜひスタッフとして一緒に体験してください。癒すつもりでいたのに、
あなた自身もきっと癒されます。がん哲カフェに参加して、ぜひがん哲ナースになってください。
問い合わせ先:[email protected]
ナース部会ブログはじめました。
「がん哲学外来ナース部会~ひとつのがん哲にひとりのがん哲ナースを~」
http://blogs.yahoo.co.jp/gantetsugakugairains
<<編集後記 by あず>>
8 月 10 日(ハートの日)、一般社団法人がん哲学外来在宅部会が設立し、東
英子(大阪がん哲学外来メディカルカフェあずまや
主催 / 一般社団法人がん哲学外来関西支部長 / あずま在宅医療クリニック院長)が代表に就任した。一般社団法人がん哲学外来
内に、市民学会、ナース部会、在宅部会という 3 つの会ができたことになる。在宅部会に特徴的な活動として、在宅がん哲学外来
や出張カフェ(仮称)への取り組みを考えていく。在宅部会にご興味のある方はぜひご連絡ください。
問い合わせ先:[email protected]
在宅部会メンバーになるには、がん哲学外来メディカルカフェへの参加経験と登録書の提出が必要です。
※関西のがん哲学外来メディカルカフェの <<お知らせ>> は別紙メディカルカフェの連絡先
一覧に掲載されています。