APC NEWS 第155号

IEC 活動推進会議(IEC-APC)
APC ニュース第 155 号
IEC活動推進会議(IEC-APC)の活動を振り返って
古川 栄司
(IEC活動推進会議 前事務局長)
2010 年 7 月に財団法人日本規格協会(当時)の IEC 活動推進会議(IEC-APC)事務局に事
務局長として着任してから約 4 年半、このたび出向元に戻ることとなりました。
思い起こせば、着任当時、IEC や IEC-APC についてはまったく知識も経験もなく、文字通
り右も左もわからない状態で本当に IEC-APC 事務局長という大役が務まるのか大変不安でし
た。しかし、会員各位や三役の方々をはじめとする委員各位、日本代表委員や経済産業省、
日本規格協会の各位、更には事務局各位のご指導・ご協力をいただき、何とか務め上げること
ができました。この場を借りて深く御礼申し上げます。
着任直後の 2010 年 8 月、
「IEC マスタープラン 2011」の策定に向けて、IEC 幹部(当時の
Regis 会長や Amit 事務総長)と日本産業界幹部との意見交換会を何もわからないままに、当
時の八木 CB 委員のご指導のもと、会員企業の皆様やこれまた当時の経済産業省 情報電気標
準化推進室の青山氏、土田氏、岡澤氏とともに準備から運営を実施したことが今となっては
懐かしい思い出です。
2010 年は、IEC においても、トーマスエジソン賞や Young Professionals Programme とい
う新しい試みがスタートした記念すべき年でもありました。今はそれらも定着しましたし、
Young Professionals Programme に関しましては、国内のヤングプロフェッショナル・ジャパ
ン・プログラムという広がりにもつながっております。
また、在任中には、2010 年の IEC シアトル大会を皮切りに東京大会まで全 5 回の IEC 大会
を経験させていただきました。その間、IEC 事務総長の交代や、日本人で三人目の野村会長
の就任、IEC 会長・事務総長による情報発信イベント(2014 年 2 月)
、IEC で 4 番目の認証
システムである IECRE(IEC System for Certification to Standards Relating to Equipment for Use
in Renewable Energy Applications)の発足、CAB のガバナンス強化、そして IEC 東京大会と、
大変貴重な場面に立ち会わせていただきました。
更には、
IEC/SMB のシステムアプローチの第一号である SEG 1 Smart Cites(SEG: Systems
Evaluation Group)の立ち上げ、運営という、国際的に見ても貴重な経験をさせていただきま
した。
これらの経験は、望んでも簡単には叶わない大変貴重な経験であり、苦労もありましたが、
大変充実した 4 年半でした。これらの活動を通じて IEC に対する日本のポジションアップに
微力ながらも貢献できましたことは大変大きな喜びです。
IEC 東京大会というビックイベントも成功裏に開催され、これからは、IEC をはじめとする
国際標準化活動を日本の産業界としての更なる活用につないでいくことが肝要です。皆様各
位のさらなるご発展とご健勝を祈念しますとともに、約 4 年半という長きにわたり、皆様方
からの温かいご支援をいただきましたこと、この場を借りてあらためて御礼申し上げます。
以上