JSoFF の歴史

JSoFF の歴史
2015 年 8 月 JSoFF 理事会
[FSF の発足と ICoFF の開催]
1986 年京都女子大学で日本農芸化学会大会が開かれた折に、食品分野の若手有志が集ま
って自由に意見交換する場が持たれた。これがフードサイエンスフォーラム(FSF)の発足
につながり、1989 年にその会則が整い、事務局が名古屋大学農学部の大澤俊彦助教授(当
時)の所に置かれた。FSF 研究会を重ねる過程で、食品成分によるがん予防をテーマにし
た国際学会を日本で開く話が持ち上がり、それが 1995 年の「国際フードファクター学会
(ICoFF)
」として具体化した。なお、FSF はその事務局が他大学に移動した後も、若手食
品研究者の意見交換・交流の場として現在まで続いている。
[JSoFF の設立とその後の発展]
1995 年の ICoFF には FSF の会員に加えて国内外から多くの食品系、医学系、薬学系研
究者が参加した。そこでは、がん予防に加えて、神経系、循環系、内分泌系、細胞分化、
生体防御、免疫および消化系等、すべての生体調節機能に関わる食品因子(ファンクショ
ナルフードファクター)研究の重要性が強く認識され、出席した 1000 人近い参加者から「こ
のままで終わるのはもったいない」との声が挙がった。特に日本の研究者の間で ICoFF の
継続的な開催準備を念頭に置いた「機能性食品因子」に関する学会設立の機運が高まり、
その結果として「日本フードファクター学会」
(JSoFF)が設立された。当初は幹事会が置
かれ、代表幹事に大澤俊彦名古屋大学教授が就任し、事務局は東京農業大学の渡邊
昌教
授が担当した。また第 1 回の JSoFF が 1996 年国立がんセンターで開催された。機関誌と
しての JSoFF Letter は 1997 年から発行され、現在も(株)食品化学新聞社から発行され
ている月刊誌”Food Style 21”に連載されている。なお、設立当初の幹事はすべてその後の
JSoFF の大会長を務めており、また多くが”Food Style 21”の編集アドバイザーとして活躍
中である。一方、ICoFF は 4 年に 1 度の間隔で開催されることが不文律となり、4th ICoFF
までは日本で開催され、5th ICoFF は台湾で、6th ICoFF は韓国のソウルで開催されるこ
ととなった。JSoFF 事務局は 2012 年 11 月まで(株)食品化学新聞社に置かれていたが、
その後、東京農業大学の上原 万里子教授の研究室に置かれるようになった。また 2005 年
より、幹事会・代表幹事の体制から理事会・理事長の体制となった。この間、JSoFF は毎
年、開催され、
「機能性食品因子」の若手研究者が分野を問わず集い、形式にとらわれない
で徹底的に意見を交換する貴重な場を提供している。