2015 年度 第 12 回岩内町長杯 全道少年 U

2015 年度 第 12 回岩内町長杯
準決勝(A コート)
全道少年 U-10 サッカー岩内大会
L-WAVE.FC
VS
アンフィニ MAKI.FC U-12
0 ― 1
L-WAVE.FC
0 ―
2
アンフィニ MAKI.FC U-12
0 ― 3
第 12 回目となる全道少年 U-10 岩内大会。大会初日はあいにくの雨天の中予選リーグが行われ
たが、その後天候も回復し、晴天の穏やかなコンディションの中最終日を迎えた。今年も各チー
ム均衡した試合が行われ、ベスト 4 には札幌地区 3 チーム、苫小牧地区 1 チームが残った。
準決勝 A コートは札幌地区の対決。L-WAVE.FC とアンフィニ MAKI.FC U-12 の試合が行われた。
午前 9:30、徐々に気温が上がる中、キックオフのホイッスルが鳴り響く。
前半開始。キックオフはアンフィニ。開始直後から両者ともに激しくアプローチすることで主
導権を手に入れようと、中盤でのボールの奪い合いが続く。
前半4分。L-WAVE⑩の中央付近からのロングシ
ュートはキーパー正面に。アンフィニは、細かく
速くボールを動かしてチャンスを作ろうとする。
対する L-WAVE は、よく動いてプレッシャーをかけ
て素早くゴールを狙う。
前半7分。アンフィニは左から中央へ。⑩から
のスルーパスを⑧が左足でシュートするも、飛び
出した GK に阻まれ得点ならず。さらにアンフィニ
㉖。左サイドからドリブルで抜け出していくが L-WAVE の GK がこれもクリア。L-WAVEGK のファイ
ンセーブが得点を許さない。
前半9分、ついに拮抗が破られる。アンフィニ⑩の中央からのパスを左サイドでうけた㉖が GK
をうまくかわしてシュート。角度のないところからゴールを決める。前半は、アンフィニのリー
ドで終了。L-WAVE の選手からは「絶対にとりかえすぞ!」「まだまだいける!」との力強い声。
ハーフタイム。
L-WAVE ベンチは、
「ゴールに向かおう!」
「自分たちのサッカーをやれば大丈夫。
」
との力強い言葉。選手の目にも力が宿り、後半の巻き返しに士気が高い。対するアンフィニベン
チは、守備の意識を高くもって戦うことを確認し後半に備える。
後半開始。L-WAVE は何とか主導権を取り戻
そうとよく動く。アンフィニは㉖がインター
セプトから力強いシュートでゴールを狙うも
L-WAVE のGKが必至のセーブを見せ、追加点
を許さない。
後半3分のアンフィニ。再三チャンスを作
っている㉖が左サイドを抜け出し、速いボー
ルをゴール前に送る。ボールは必至のクリア
を試みる L-WAVEDFに当たりゴールに…。アンフィニに待望の追加点が入る。
後半5分。何とか取り返したい L-WAVE。素早いカウンターから⑪がシュートを試みるもゴール
を大きく右に外れる。その直後、アンフィニが左から右へ素早くサイドチェンジ。中央㉒から右
サイドの⑨へパスが通る。
GK の位置をよく観た⑨のシュートがゴール右下に決まり3点目を奪う。
点差はついたが、L-WAVE は諦めない。⑩がドリブル突破やシュートを試みるもアンフィニの固い
守備に阻まれチャンスを作れない。
後半10分。L-WAVE に得点のチャンス。中央⑪から左へパスが通り、⑩が左足で放ったシュー
トは惜しくもサイドネット外へ。L-WAVE は厳しいプレスからボールを奪いゴールを目指すが得点
を奪うことができず、そのまま 3-0 で試合終了。アンフィニが決勝にコマを進めた。
素早いアプローチで厳しくボールを奪い合う展開であったが、24 分間の試合はノーファール。
試合終了後には両チームにグリーンカードが出される好ゲームであった。
準決勝(Bコート)
苫小牧泉野サッカークラブ
VS
コンサドーレ札幌 U-12A
0 ― 4
苫小牧泉野サッカークラブ
0 ― 0
コンサドーレ札幌 U-12A
0 ― 4
静かに試合へのモチベーションを高めていくコンサドーレとチーム一丸となって大きな声を出し盛
り上げていく苫小牧泉野。緊張感が高まる中、準決勝もう一つの試合が始まった。
コンサドーレのキックオフで試合開始。開始早々右サイドから⑪がドリブルで切り込みシュート。惜
しくもバーに当たる。ファーストシュートはコンサドーレ。
前半 2 分、泉野もゴール前に攻め込む。スピードとパワーを生かしてコンサドーレゴールに迫る。ゴ
ールを奪おうという気迫が感じられる攻撃だっ
たが惜しくもクリアされる。
前半 3 分、センターサークル付近からコンサ
ドーレ⑧のスルーパス。それを⑪が持ち込みシ
ュート。しかし、泉野 DF に阻まれる。
4 分、ついにゲームが動く。コンサドーレ⑨が
ドリブルで持ち込み、センター付近にポジショ
ニングしていた⑪にパス。それを⑪がゴール右
隅に押し込み、ゴール。待望の先取点はコンサ
ドーレが奪う。
5 分、さらにコンサドーレの攻撃が続く。⑪が右サイドをドリブルで切れ込んで、ゴール前に持ち込
みシュート。それがゴールに突き刺さり、追加点が入る。
6 分、泉野がパスを回すがコンサドーレ⑪がそれをカット。そのままミドルシュートを打ち、3 点目
が入る。⑪はこのゴールでハットトリック。
9 分、泉野のコーナーキック。⑮がシュートを打
つが DF に阻まれる。そのこぼれたボールをコンサ
ドーレ⑪が拾い、③へ縦パス。それを③がそのまま
ドリブルで持ち込んでシュート。4 点目を入れる。
コンサドーレ猛攻のまま前半が終了した。
後半は泉野のキックオフで試合開始。泉野はハー
フタイム、みんなで声を出し逆転を目指す。
泉野の攻撃にはその気迫が感じられる。後半 1
分泉野⑪がドリブルでゴールに迫るが、コンサドーレ DF が防ぐ。
後半 2 分、コンサドーレが立て続けにゴールに迫る。しかし、泉野 GK が体を張ってセーブ。ゴール
を死守する。
後半 3 分、コンサドーレがドリブルで攻めてくるのを泉野⑩が体を張ってディフェンス。押し倒され
てもプレーを続けようという姿にグリーンカードが出る。
後半 7 分、コンサドーレ、コーナーのチャンス。それに合わせてコンサドーレは選手をどんどん入れ
替えてくる。
中盤で繋いで崩そうとするコンサドーレ。体を張ってディフェンスし、一瞬の隙を突いてゴールを目
指す泉野。後半は一進一退の攻防が続く。
後半 9 分、泉野にゴール正面絶好の場所からのフリーキックのチャンス。キッカーは⑩。しかし、シ
ュートはコンサドーレ GK がキャッチ。コンサドーレはなかなかゴールを割らせない。
終盤は泉野が何度もゴールに迫るが、なかなかチャンスを得点につなげることができない。
最後に泉野は FK のチャンスを得るが、コンサドーレの壁にぶつかり、ゴールならず。
そのプレーを最後に終了のホイッスル。後半は0-0。結果0-4でコンサドーレが決勝に進んだ。
前線から強い気持ちを持って積極的にボールを奪いに行った泉野。それを高い技術で崩そうとしたコ
ンサドーレ。ファールも少なく、準決勝にふさわしい試合であった。
決勝(A コート) アンフィニ MAKI.FC
U-12
VS
コンサドーレ札幌
U-12A
1 ― 1
アンフィニ MAKI U-12
0 ― 0
1
コンサドーレ札幌 U-12A
― 1
延 長
0
― 0
1 ― 1
P K
1 - 3
決勝は札幌勢同士の試合となった。名門クラブチーム同士の対決。両チームとも準決勝を無失
点、3 得点以上をとって勝ち上がってきただけに、攻守においてレベルの高い試合が予想される。
キックオフはアンフィニ。
前半 1 分、コンサドーレ⑪が右サイドからドリブル。シュートを打つがDFの好プレーに阻ま
れる。それによって得たCK。コンサドーレが
あげたボールがアンフィニDFにあたりゴー
ルに吸い込まれた。決勝先制点はオウンゴール
という波乱の幕開けとなった。
前半 5 分、アンフィニ㉖がドリブルで攻め込
むが、ファールを受ける。アンフィニFKを獲
得。キッカーは⑬。直接ねらったシュートはゴ
ールバーを直撃。さらにアンフィニはそのボー
ルを詰めるもコンサドーレの体を寄せたディ
フェンスに阻まれる。
前半 7 分、コンサドーレのCK。キッカーは⑧。いいボールが上がり⑪がヘディングで合わせ
るが、ゴールを大きく外れる。
前半 9 分、中央でボールを奪ったアンフィニ⑩が右サイドにポジションを取っていた㉖にパス。
それを㉖が左足で力強いシュート。それがゴール右隅に決まり。アンフィニが同点に追いつく。
両チームとも中盤で激しくボールを奪い、一進一退の攻防が続く中、1対1のまま前半は終了。
ハーフタイム。アンフィニは、
「運動量豊富にディフェンスに行き続けた」ことが前半の善戦に
つながったことを伝え、選手の奮闘をたたえた。その上で「練習通り、いつもと同じ事をやる」
ということを再確認し、選手を送り出す。
対するコンサドーレは、
「慌てないでやる」、「ボールを持っている選手にみんなで関わる」「球
際を強く」ということを確認し、選手はピッチへと向かっていった。
後半開始。ファーストシュートはコンサドーレが放つ。⑨がボールを奪い、左サイドからミド
ルシュート。強烈なシュートだったが、ゴール右へ外れる。
後半 2 分、後ろで繋いでいたコンサドーレの
ボールをアンフィニ⑧が予測してインターセプ
ト。いい場所、いいタイミングで奪ったが、シ
ュートはGK正面に。
後半 4 分、今度はコンサドーレが積極的にデ
ィフェンスし、アンフィニのパスを⑤がカット。
そのままシュートにいくがゴールならず。
後半 7 分、コンサドーレのCK。それをアン
フィニが大きくクリア。それが絶好のカウンターとなるが、コンサドーレも得点を許さない。お
互いに激しいボールの奪い合いが続く。
後半 10 分、左サイドスローインからゴール前に入ったボールをコンサドーレ⑪がゴール前に切
り込み強烈なシュートを放つ。決定機かと思われたが、GKの正面に。得点を奪えず。
どちらも相手に主導権を握らせないまま、後半終了のホイッスル。試合は前後半 3 分ずつの延
長戦に突入する。
アンフィニのキックオフで延長がスタート。開始早々コンサドーレの⑧が左サイドをドリブル
で突破。そのセンタリングに⑪が合わせる。素晴らしい攻撃だったが、アンフィニGKにあたり、
得点を奪えず。さらにその後のCKもコンサドーレ⑨が合わせゴールと思われたが、これもアン
フィニのGKが防ぎ、ゴールを死守。得点は動かない。
延長の 3 分はあっという間である。前半終了のホイッスルがなり、すぐ後半がスタート。
延長後半開始直後ゲームが動く。アンフィニがゴール前からクリアしたボールをコンサドーレ
⑩が奪い、ゴール正面でシュート。それがゴールの左に吸い込まれる。激しい試合の均衡を破る
待望の追加点がコンサドーレに入る。
残り時間はわずか。何とか追いつこうと必死にボールを奪いにいくアンフィニの選手達。
アンフィニ⑧がゴール前でボールを奪い、GK をかわしてシュートをねらったが上手く合わせる
ことができない。そのこぼれ球をアンフィニ㉖がボレーシュート。しかし、ボールはゴールのは
るか上。チャンスを作るが、なかなかゴールを奪うことができない。
後半終了間際。最後まであきらめないアンフィニ。アンフィニ㉖が粘り強くボールを追いかけ、
ボールを奪う。それをゴール前⑩に入れる。⑩は状況をよく観て素晴らしいターンでかわし、そ
のプレーにアンフィニ⑪も絡むが、コンサドーレのディフェンスも粘り強く、簡単にはゴールを
奪わせない。しかし、そのこぼれたボールをアンフィニ⑧がコースをねらいシュート。それが劇
的な同点ゴールとなる。一瞬の間に多くの選手がからんだ素晴らしいプレーにより、試合は終了
間際振り出しに戻った。
そのままホイッスルが鳴り、決着は PK 戦でつけることとなった。
PK 戦は1-3。コンサドーレが危なげなく 3 本のシュートを全て決め、決着。
コンサドーレ札幌 U-12A が2年ぶりに第 12 回全道少年 U-10 サッカー大会の頂点に立った。
最後は涙するアンフィニの選手にコンサドーレの選手が声をかける場面もあり、グリーンカード
が出された。ベンチに戻る瞬間まで、両チームの選手の意識の高さが光る、決勝にふさわしい好
ゲームとなった。
本大会を通じて、1対1の守備の強さの重要性を確認することができた。最終日に残ったチー
ムには、1stDF の力強いアプローチ、ボールを蹴り出すのではなく「ボールを奪う」という意識
の高さがうかがえた。また、一人で守るのではなく、チャレンジする味方選手を観てカバーリン
グのポジションをとろうとする選手も育ってきている。得点シーンも、奪ったボールを素早くゴ
ールに結びつけるプレーが多かった。U-10 世代でこれだけのプレーができる選手達の可能性は測
り知れない。すべての選手の今後の活躍に期待している。
(文責 小樽地区サッカー協会 4 種技術委員会)
優勝 コンサドーレ札幌U-12A
準優勝 アンフィニMAKI.FC U-12