子宮頸がんの放射線治療(腔内照射)を受ける方へ 放射線治療の目的 子宮頸がんの外部照射は、子宮の入り口(子宮頸部)にできた腫瘍および骨盤部のリン パ節領域(±腹部のリンパ節)に治療を行います。放射線治療は、外部照射と腔内照射を 組み合わせて行います。 放射線治療の実際 外部照射 原則的に、月曜日から金曜日までの週 5 回、 合計 25~28 回(5~6 週間)照射します。X 線 という放射線で、1 回 1.8 ~ 2.0 Gy(放射線の 単位で、グレイと発音します)、合計 45~50 Gy 程度を照射します。 子宮の腫瘍と、骨盤内のリンパ節領域を含め て治療を行います。直腸の被ばく線量を抑える ため、途中で、センターシールドというブロッ クを入れることがあります。 放射線治療にかかる時間は、治療室に入ってから出るまで、10~20 分程度、実際に放射 線が出ている時間は 1~2 分程度で、痛みや熱さなどはまったくありません。 腔内照射 外部照射の途中から、腔内照射を組み合わせて治療を行います。 腔内照射では、放射線源(放射性同位元素)が小さな金属容器に密封されたものを用いま す。これを小線源と言います。この小線源から放出されるガンマ線で治療を行います。 小線源はワイヤの先に取り付けられており、ラルス(RALS)と呼ばれる機械で、子宮の腫 瘍の近くに送り込みます。 *腔内照射では、子宮頸部に放射線を集中して照射できることが利点です。 腔内照射では、週 1~2 回、合計 2~4 回の治療が行われます。腫瘍の大きさや効副作用の 程度などによって、回数を調整します。 浜松医科大学 放射線腫瘍学講座
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