広報誌 No.50 平成27年4号

地 域に根ざした豊かな医 療と福 祉を創 造する
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h o u s e i k a i
広報誌
No.50
平成27年4号
発行/平成27年10月
第6回豊生会グループフォーラム(◎記念講演/◎開会の挨拶/◎シンポジウム/◎取り組み発表)
健康教室・ワクワク広場
第26 回全国介護老人保健施設大会
平成27年度介護職員初任者養成研修
弥生さくら館の紹介!
(有)おいらーく デイサービス てんやわんや夢 夏祭り特集
第3回 体力測定会を行いました
第2回考流学舎収穫祭
豊生会グループ企画 和みツアー
表紙案内: 東苗穂訪問看護ステーション(元町)の利用者様が制作した作品です。
≪十五夜ポンポコ祭≫利用者様のご家族様が色紙を切りピンセットで装飾し、季節季節の彩りを作ってくれます。癒されます。
≪ベッドサイドで飾り花≫ 終日ベッドで生活する利用者様ですが、寝ながら花の形に紙を切り花芯を作り細かいところも芸術的に仕上げます。
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第6回 豊生会グループフォーラム
「連携から融合へ」この街で最期まで暮らしたい
日時
平成27年8月23日
(日) 12:30∼
会場
札幌サンプラザ
記念講演
「命といのち
―ものがたりを大切に、人、地域―」
佐 藤 伸 彦 ( ものがたり診療所 所長)
えている、それが80回起きている、100回起
きているという事なのです。診療所のスタッフ、
特にケアスタッフには「ケアさん、あなた達の仕
フォーラムのテーマの連携から融合へいくため
に、なにかそこに力がいるとすると、やはり「も
のがたりの力」だなというふうに思います。
「畳の上で死にたい」そこに秘められたものは、
自分が生まれ育った所、慣れ親しんだ所、病院で
はない生活の臭いや音がする環境の中で最期をむ
かえたいって言うのが、畳の上で死にたいってい
う一つの言葉で象徴されていると思います。
どこで、誰と、どのようにして最期をむかえる
のか、選べる時代にしましょうと言うのをスロー
ガンに仕事をしてきました。この3つを出来るだ
け満たしてあげたいと言う事を考えながら仕事を
しております。
嫁の世話にだけはなりたくない、施設に入りた
いと言う人も結構おられます。在宅が一番いいと
いうふうには思っておりません。在宅の良さもあ
りますが、在宅でずっと頑張って悲惨な例になっ
てしまった事も沢山あります。ですから在宅にこ
だわることは無いと思います。その人たちと良く
話をし、その人達の希望、願いを聞いて、何処で、
誰と、どのようにして欲しいと言う事を叶えてい
くのが、私達の仕事ではないかと思います。私も
悩む、ケアマネも悩む、患者も悩む。そういう中
で物事を決めて行くところが、医療の一番大事な
ところではないでしょうか。
「最後の最期まで生ききる生を支える」これは
私がよく終末期の医療をやっていると、「最期の
人の死をコーディネートしていますね」とよく言
われるのですが、私は死をコーディネートしてい
るつもりは無くて、一回限りの1人の生を常に考
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事は何か?」最後の最期まで、死ぬ直前まで人間
は生きているのだから、その生を支えるのがあな
た達介護者の仕事ですと伝えています。
今は、尊厳死や平穏死という言葉がありますが、
そう言う言葉で、目指す物を見つけてしまうのも
良くはありません。全員が全員平穏で死ぬわけで
はなくて、そこに入れない方や
れてしまう方も
沢山います。そう言う方々を私たちは診て行かな
ければいけない時に、「まあ色々あったけど、そ
れなりに良い人生だったよ」と言えるぐらいのと
ころで、あまりどういう「死」って言う物を見定
める必要は無いと思っております。
漢字の「命」とひらがなの「いのち」のどこに
バランスを持って行くかと言う事を常に頭に入
れ、臨床という現場に立って頂きたいと思います。
例えば、60歳の人が突然札幌駅前で倒れたら、
平仮名の「いのち」とかという問題ではなく、ま
ず漢字の「命」を救わなければなりません。それ
には医療が行われています。でも90歳の人が、
段々ご飯を食べなくなってきた時、まず肝心の「命
」をきちっと把握したうえで、その人の物語られ
る90年間の「いのち」の最期をどうしたいのか、
確認する事が大切だと思います。連携から融合へ
という中で、連携、例えば情報の共有という連携
もありますが、情報だけの共有でも駄目です。顔
の見える関係とも言いますが、相手の顔が見える
だけでも駄目で、顔の向こうにその人柄が見えな
いといけない連携をしているのです。その連携に
意見や思いを付けなければならないのです。
次のページに続く
物語と言うのは色々な全然違うであろう次章を意味付け、1人の人間として理解するために必要な物語と
いうそういう力があります。ひとつひとつは理解できていても、今日ここにいてくださり、生まれてから色々
な事があったけれどもなんでここに居るのですかと伺った時に、それを証明できる話が出来るのが物語的な
力で、そう言う事を大事にして行かなければと思っております。
連携から融合へ、患者さんがどういう生き方をしてどうしていきたいのか、出来るだけその思いに寄り添っ
た医療をして頂きたいと思います。1人の人の生き方に寄り添うのに医者は医療的な技術で、介護士は介護士、
看護師は看護師の力で支援し職種の違いはあっても決して上下関係は無いはずです。その人にどうやって寄
り添うか真剣に考えたら、そこに必要なのは物語という、「そうだよね、そう言う事ってあるよね」という感
覚だと思います。連携から融合へ、これからの高齢化社会に向けて作って頂ければ、本当に素晴らしい社会
になると思っております。どれだけ皆さんのお役に立てたか分かりませんが、このような事を考えて地域医
療をやっていると、患者さんの良い顔が見れるという事です。是非皆さん頑張って、患者さんの思う最期ま
でこの町で暮らしたいっていう願いを叶えて頂ければと思います。
開会の挨拶
シンポジウム
理事長 星野
豊
基調講演
■連携から融合へ
医療と介護、これは数年前
までは豊生会での強みなのだ
というお話をしておりました
が、これは当然常識でありま
す。それを今度更にもう一歩
進めて太いパイプで繋がっていくことが必要になる
と思います。施設への入所や入居・入院についても
何を目的としているのかを考え、地域の中で暮らし
ていく、可能であればご自分の自宅に戻られる…
やっぱりそこが一番でなければならない。これから
は、施設から在宅に向けて意識的に取り組んでいか
なければならないのではないかと思っています。更
に病気になられ、介護が必要になってからではな
く、やはり地域の中の生活をされている日常生活の
中で色々なことを相談し、それが更に重くならない
ように、あるいは病気にならないようにしていく。
そういう所にしっかり我々が取り組めると、地域か
らも更に信頼されるのではないかと思います。そ
のためには、更に連携が必要になってくるのであ
ろうと思います。
北海道大学名誉教授
ひまわりきょうごくクリニック所長
前沢 政次
■ファイルメーカー/ iPAD を利用した
医療情報の連携 ∼現在、緊急往診中∼
丘珠明陽医院
院長 原田 伸宏
■豊生会 看護交流報告 ∼私達が目指す看看連携とは∼
東苗穂病院
看護部長 亀畑 祥子
■動き出した介護事業部 ∼地域包括ケアシステム構築に向けて∼
介護事業部
介護事業部長 堀 良子
■「おいらーく」連携の輪(和)
∼小規模多機能と医療の連携報告∼
おいらーく えくぼ東雁来
所長 藤田 善子
取り組み発表
法人グループ内での日々の取り組みを共有するため、代表 6 名が発表を行いました。各施設、
各部署にて様々な創意工夫がなされておりました。
ひかりの 理学療法士
柴田 加奈
えくぼ東雁来 介護職員 東苗穂病院 健康推進室
佐々木 康男
太田 晶子
うらら伏古 介護支援専門員
富樫 英生
東苗穂にじいろ歯科クリニック 特定非営利活動法人 ニルスの会
歯科医師
事務局長
赤沼 正康
田原 伸一
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平成
27年度
介護職員初任者養成研修
健康教室・ワクワク広場
「介護職員初任者研修」が平成27年7月よ
りスタートしました。この講座は、テキスト
を使い、介護保険制度、医療基礎、認知症の
方や高齢者のこころとからだなどについて講
義で学ぶほか、車いすの操作、食事、口腔ケ
アなど基本的な介護技術の演習も行います。
今回は、豊生会グループ11名を含む18名の
受講生となり、講師は豊生会の経験豊富な職
員37名が担当し、分かりやすい講義・演習を
行っています。修了式である11月25日まで講
義は続きますが、受講生の皆様が合格し、介
護の現場で活躍されることを期待します。
26 第 回全国介護老人保健施設大会
この度、第 26 回全国介護老人保健施設大会(横浜)に参加させて頂きました。
どの施設も自分たちの支援、ケアについて真剣に考え、実践していることにあらためて素晴らし
いと感じました。実践したことを振り返り、評価をし次の支援、ケアに繋げていくことが大切だと
いうことを思いました。
日々の業務も「やりたい」
「変えたい」と考えてはいても、
業務が忙しいという現実もあり、実行できないことがありま
す。そのうちに、達成感ややりがいを感じないまま、強い思
いも薄れていくという悪循環となっていると感じます。
「やり
たい」と思ったらスピード感と、
実行力が必要だと感じました。
あらためて気づくことが多く良い経験となりました。
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弥生さくら館の紹介!
当別町にある弥生さくら館では毎月第 1、第 2、第 3 火曜日お食事中心のサロンを展開してい
ます。参加の方は毎回平均 22 名前後、主体は弥生さくら館応援隊と言われるボランティアスタッ
フ 12 名で運営しています。昨年から豊生会でもお手伝いをさせていただいています。昼食が開
始される の時間帯を利用してデュアルタスク運動、ミニ講座(介護予防・認知症とは等)を
開催しています。今後も地域の方と交流を深め地域の頼れる憩いの場となれる様に弥生さくら
館応援隊の方々と協力していきたいと思います。
また、10 月 1 日(木)より「居宅介護支援事業所 ゆかり」が弥生さくら館1F に移転しました。
今まではデイサービス、グループホームと同一建物の中で地域の方に親しまれていましたが、
地域の中心部に移動となり、今後より一層地域の相談窓口となるよう関わりを増やしながら取
り組んでいきたいと考えています。
ミニ講座の風景
ここが新事業所!
デイサービス てんやわんや夢
8月8日
(土)
デイサービスセンターてんやわんや夢が東苗穂13条にオープン致しました。おいらー
く 4 か所目のデイサービスです。
てんやわんや夢は、公園のような広い庭に面した明るく開放的なデイサービスです。夢のみずう
み村方式を取り入れ、
「また行きたい!」
「通いたい!」と思う仕掛けづくりと工夫が満載のデイサー
ビスです。最新式のマシーン、ウォターベット、パン作り、カラオケ、麻雀などの活動のほか、ボラ
ンティアによる本格的な趣味活動など、豊富なプログラムメニューから自分が参加したいものを選
択し、一日のスケジュールを組むことができます。できることは自分でし、できないことを手助け
させていただく、いつも笑いの絶えない人生現役養成道場を目指しています。入浴は個浴、大浴、
機械浴ができる設備が整っていてより重たい方の入浴も可能なデイサービスです。ご見学希望の方
はご一報いただければご案内させていただきます。
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第2回考流学舎収穫祭
9 月 12 日(土)に、東苗穂のひだまりにて
第 2 回考流学舎収穫祭が行われました。
数日前よりボランティアの方々が準備を開始
し、前日は夜遅くまで仕込みをしていました。
赤飯・キノコごはん・いかめし・石狩鍋など新
鮮な食材を使用した美味しい料理を、沢山の
方々が食し
ていまし
た。小さな
交流場面で
も社会参加
ではないか
と感じる収
穫祭となり
ました。
豊生会グループ企画
和みツアー
豊生会グループ全ての事業所との慰安旅行の
『和みツアー』を 5 月 10 日
(日)
から 11 月 1 日
(日)
まで開催しました。今年の参加職員は 730 名で家族を含め 790 名の皆さんが参加しました。今
年は初の大阪USJコースをはじめ、ディズニーランド、道内温泉旅行の宿泊コースを3つ企画
し、毎年好評の夕食コースはしゃぶしゃぶ・焼肉・お寿司の3コース、その他には劇団四季・果
物狩り・野球観戦・ラフティングの全 10 コースを企画しました。なかでも夕食のコースの参加
者は 400 名と大盛況でした。約 4 か月にわたって行われたツアーは、怪我もなく無事に終え、職
員の親睦を図ることができ、実りある旅行になりました。
コース
司・海鮮
市場の寿
ス
ッツ鑑賞コー
劇団四季キャ
ツアー
ラフティング
肉コース
肉の田村で焼
旅行
リゾート1泊2日
東京ディズニー
USJ1泊2日旅行
戦コース
ファイターズ観
ぶコース
しゃぶしゃ
黒毛和牛
・小樽コース
マッサン!余市
基本理念
地域に根ざした豊かな医療と福祉を創造する
「心とからだのよりよい環境づくり」をテーマに。いつも、あたたかく、やさしく、そして何よりも
優れた医療と福祉を─。私たち豊生会グループ一同は、理念に一歩づつ近づきたいと日々努力
し、私たちの最善を地域の皆様に提供していきたいと思っています。
豊生会グループ
介護老人保険施設
介護老人保健施設
東苗穂病院
在宅療養支援診療所
ひまわり
☎ 011- 781-8800
☎ 011- 784-1121
在宅医療
東苗穂たんぽぽクリニック
東雁来すこやかクリニック
東苗穂にじいろ歯科クリニック
東苗穂訪問看護ステーション
☎ 011- 784-6300
☎ 011- 791-9991
在宅医療
元町ひまわりクリニック 丘珠明陽医院
☎ 011- 783-5100
☎ 011- 781-1145
☎ 011- 780-5514
在宅医療
居宅介護支援事業所
訪問看護ステーション なごみ
ひまわりネットワーク
☎ 011- 780-6610
居宅介護支援事業所
☎ 011- 783-1166
居宅介護支援事業所
パワフルひまわり
☎ 011- 781-6322
☎ 011- 721-2500
居宅介護支援事業所
ゆかり
☎ 0133-
25-2100
デイサービス
デイサービスセンター
デイサービスセンター
きらら伏古
サンシャイン
☎ 011- 780-6543
☎ 011- 733-6700
デイサービスセンター
パワフルひまわり
☎ 011- 721-2200
デイケア
元町ひまわりクリニック
ひまわり
☎ 011- 789-6666
複合型サービス
☎ 011- 781-8800
認知症対応型通所介護
デイサービスセンター
25-2800
訪問介護
☎ 011- 787-1331
☎ 011-
総合支援センター
グループホーム
☎ 0126-
39-3411
☎ 011- 790-2200
グループホーム
総合支援センター
すぎの子の家
グループ会社
生活支援サロン
☎ 011- 782-0706
25-2800
豊生会
ひかりの
24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護
ケアステーション なないろ
☎ 011- 780-5522
東苗穂ナーシングケアセンター
ひだまり
☎ 0120-749-007
特別養護老人ホーム
グループホーム
すぎの子
グループホーム
☎ 011- 789-5177
すぎの子の郷
☎ 0133-
25-2801
社会福祉法人
特別養護老人ホーム
豊生会 ひかりの
☎ 011- 790-1400
考流学舎
おいらーく
☎ 011- 788-7573
☎ 011- 780-6500
豊生会
http: //www.houseikai.or.jp/
NI JIIR O
NE T W O RK
社会福祉法人
サービス付き高齢者向け住宅
789-8111
はつらつ当別
編集後記
認知症対応型通所介護
デイサービスセンター
訪問介護・定期巡回
複合型サービス事業所
さらに詳しくは
コチラ!
ここね
☎ 011- 780-8200
複合型サービス なごみ ヘルパーステーション 虹
有限会社
☎ 0133-
デイサービスセンター
新篠津つむぎの家
認知症対応デイサービス
通所リハビリテーション
通所リハビリテーション
☎ 0133-
デイサービスセンター
ひまわり健康倶楽部
検 索
美味しいものがいっぱいの秋!と浮かれていると、外は雪虫がたくさん飛び交い、あっという間
に冬が訪れようとしております。わたしたち豊生会グループとして、各事業所が、連携・協力を
し、切れ目のないサービスを提供させていただき、地域の皆様の暮らしを少しでも支えていける
よう努力していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
医療法人社団 豊生会 広報誌/第50号 平成27年4号/発行:平成27年10月
医療施設
※2015年10月現在