せん妄への非薬物的介入についての効果を検証したメタアナリシスです

■せん妄への非薬物的介入についての効果を検証したメタアナリシスです。
Hshieh TT, et al. Effectiveness of multicomponent nonpharmacological delirium
interventions: a meta-analysis. JAMA Intern Med. 2015; 175: 512-520.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25643002
過去に報告されているせん妄に対する多くの種類から成る非薬物的介入について検討を行
い、介入がせん妄を減らすのか、せん妄に関連する指標の悪化を防ぐのかについて検討が
行われています。
1999 年 1 月から 2013 年 12 月末までの 14 の研究が選択され(Table 1 に記載)て、うち
12 の研究で早期離床(Early mobility)が介入の一つとして含まれています。14 研究 4267
名のメタアナリシスの結果、介入によりせん妄発生率は 53%低下しました。また、4 研究
1038 名のメタアナリシスの結果、介入により転倒の発生率は 62%低下しています。その一
方で、社会的要因が影響する在院日数については有意差を認めませんでした。結論として
は多種から成る非薬物的介入はせん妄の発生率を減らし、転倒を予防すると結論付けてい
ます。