申請書等の作成 - 高齢・障害者雇用支援機構

3 申請書等の作成 (
STEP3
)
申請書等は、次の(1)又は(2)のいずれかの方法により作成します。
(1)申告申請書作成支援シート(マクロ機能付き)
申告申請書作成支援シート(マクロ機能付き)を使用すると、作成が必要な次の書類全てを作成できます。
イ
ロ
ハ
ニ
報奨金及び在宅就業障害者特例報奨金支給申請書
障害者雇用状況等報告書(Ⅰ)
障害者雇用状況等報告書(Ⅱ)[短時間労働者以外の常用雇用労働者用]
障害者雇用状況等報告書(Ⅱ)[短時間労働者用]
なお、次の書類は、該当する場合のみ作成が必要な書類です。
作成手順①
「申告申請書作成支援シート(マクロ機能付き) ver.5.0.0」のダウンロード
当機構ホームページ http://www.jeed.or.jp/ からダウンロードします。
※ 旧バージョン(4.0.1 以前)のものは使用できません。
パソコンの推奨環境 : Microsoft Windows Vista、7、8、8.1
Excel2007、2010、2013
Microsoft Internet Explorer 8、9、10、11
◎ 上記以外は推奨環境外となりますので、利用できない恐れがあります。
ダウンロードしたファイル(作成支援シート)のマクロが適正に起動するように、「マクロ
を有効にする」設定を行います。
作成手順②
「バックアップデータ」の取り込み
前年度作成した申請書のバックアップデータを活用して、平成 28 年度の申請書を
作成します。
作成手順③
申告申請書作成支援シートの入力
申告申請書作成支援シートのメニューシートの項目を順番に入力します。
作成手順④
申告申請書等作成書類の印刷
作成手順③で入力した情報から、申請書等の書類を一括印刷します。
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概 要
ホ 在宅就業契約報告書
※ 在宅就業障害者特例報奨金の申請を行う場合で、在宅就業障害者に、直接、仕事を発
注した場合に作成するものです。
ヘ 発注証明書(在宅就業契約報告書)
※ 在宅就業障害者特例報奨金の申請を行う場合で、在宅就業支援団体を介して仕事を発
注した場合に作成するものです。(在宅就業支援団体が必要事項を記入の上、発注事業主
(この特例報奨金の申請事業主)に提出し、申請事業主は事業主番号を記入します。)
ト 報奨金及び在宅就業障害者特例報奨金の分割支給先一覧表
※ 報奨金又は在宅就業障害者特例報奨金の申請を行う場合で、分割支給の申請を行う場
合に作成するものです。
※ 分割支給の申請を行うことができる事業主は、障害者雇用率算定の特例について厚生労
働大臣の認定を受けている事業主で、親事業主、特例子会社、関係会社、関係親事業主、
関係子会社、事業協同組合等、特定事業主に、分割して支給を受けることができます。
障害者雇用納付金申告書、障害者雇用調整金及び在宅就業障害者特例調整金支給申請書
並びに報奨金及び在宅就業障害者特例報奨金支給申請書作成支援シート(Version5.0.0)
以下の項目を1から順に入力して下さい。
1.申告・申請年度
平成
28
年度
入力済
↑申告・ 申請する年度を直接入力して 下さい。
(例:平成28年度 =H27年4月~H28年3月の申告・申請内容)
2.事業主情報入力
入力・修正
入力済
↑クリックし、事業主情報を入力して 下さい。
3.事業所情報入力
新規入力
入力済
↑クリックし、新規事業所情報を入力して 下さい。
内容確認・修正・削除
↑クリックすると、登録済み事業所の一覧が表示されます。
概 要
4.障害者情報入力
新規入力
入力済
↑クリックし、新規障害者情報を入力して 下さい。
内容確認・修正・削除
↑クリックすると、登録済み障害者の一覧が表示されます。
※バッ クア ッ プデータを活用される場合は、 所定及び実労働時間等の確認・ 修正が必要で す。 申告・ 申請対象期間の情報が
入力されて いるか確認して く ださい。
作成にあたっては、P47の『申告申請書作成支援シート(マクロ機能付き)を活用した申請書の作
成方法』により行ってください。
(2)手書き様式
作成が必要な書類について、手書きで作成します。(3部:正、申告申請窓口控、事業主控)
作成手順①
「障害者雇用状況等報告書(Ⅱ)[短時間労働者以外の常用雇用労働者]」 及び
「障害者雇用状況等報告書(Ⅱ)[短時間労働者]」 の作成
平成27年4月から平成28年3月までの間に雇用されていた障害者の雇用状況
を、事業所ごとに記入します。
作成手順②
「障害者雇用状況等報告書(Ⅰ)」の作成
平成27年4月から平成28年3月の各月における常用雇用労働者数と、「障害者
雇用状況等報告書(Ⅱ)」に記入した障害者に係る各月の数を、事業所ごとに記入し
ます。
作成手順③
「在宅就業契約報告書」又は「発注証明書(在宅就業契約報告書)」の作成
在宅就業障害者特例報奨金を申請する場合のみ作成します。
作成手順④
「報奨金及び在宅就業障害者特例報奨金支給申請書」の作成
「障害者雇用状況等報告書(Ⅰ)」に記入した各月ごとの常用雇用労働者数及び
雇用障害者数を、全事業所分を合算し記入の上、報奨金等の金額を算出します。
(報奨金等の分割支給を申請する事業主は、「分割支給先一覧表」も作成する必要
があります。)
作成にあたっては、P79の『手書き様式による申請書の作成方法』により行ってください。
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(3)申請書等の作成に当たっての留意事項
イ 特例子会社等
法においては、障害者の雇用機会を確保し、法定雇用率以上の障害者を雇用することは
個々の事業主(企業)ごとに義務づけられていますが、障害者の雇用の促進及び安定を図る
ため事業主が、次の①~④のような措置を講じた場合には、その特例が認められています。
この特例を受けている事業主については、 報奨金の申請については、親会社等が特例子会
社等分を含めて行ってください。
① 特例子会社制度について (法第44条)
障害者の雇用の促進及び安定を図るため、障害者の雇用に特別の配慮をした子会社(特例
子会社)を設立し、一定の要件を満たす場合には、その特例子会社で雇用される労働者を親会
社に雇用された労働者とみなして、雇用率を算定できます。
③ 企業グループ特例について (法第45条の2)
親会社の責任の下、グループ全体で障害者雇用を進めることとし、一定の要件を満たす場合
は、特例子会社を持たない場合でも、企業グループ全体で雇用率を算定できます。
④ 事業協同組合等特例について (法第45条の3)
個々の企業では障害者雇用のノウハウ・仕事の確保等が不十分な場合等において、複数の企
業が事業協同組合等(事業協同組合、水産加工業協同組合、商工組合、商店街振興組合)を
活用して共同して障害者の雇用を進めることとし、一定の要件を満たす場合は、組合員である事
業主(特定事業主)に雇用される労働者を事業協同組合等に雇用された労働者とみなして、雇
用率を算定できます。
⑤ 障害者雇用納付金制度に係る適用時期等
○ 適用時期
上記①~④の特例に係る認定の申請が行われた日の属する年度の初めから適用されま
す。ただし、当該認定の申請が、障害者雇用納付金の申告並びに障害者雇用調整金及び在
宅就業障害者特例調整金の申請期限内(4月1日から5月16日まで)に行われた場合には、
前年度の初めから適用されます。
(例)納付金等の申告申請期限内に認定申請した場合
平成28年度申告申請(適用時期H27.4.1から)
H27.4.1
H28.3.31
H28.5.16
関係会社認定申請
平成28年度申請対象期間
○ 申請単位
親会社において特例子会社等を事業所として申請してください。
報奨金の申請に当たっては、特例子会社ごとに、障害者雇用状況等報告書(Ⅰ)及び障害
者雇用状況等報告書(Ⅱ)を作成してください。
※ 特例の認定要件等については、管轄のハローワークにお問い合わせください。
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概 要
② 関係会社特例について (法第45条)
特例子会社を持つ親会社と親子関係にある関係会社が特例子会社の障害者雇用に貢献して
いる場合で、一定の要件を満たす場合には、関係する子会社も含め、企業グループ全体で雇用
率を算定できます。
ロ 年度の中途で事業を開始・廃止した場合等の取扱い
「事業を開始した」とは、事業を新たに開始した場合及び合併により新たに法人を設立した場合を
いい、開始日は法人の設立登記をされた日をいいます。
「事業を廃止した」とは、事業を廃止した場合及び合併又は相続により事業を廃止した場合をいい、
この場合、合併又は相続のあった日に事業を廃止したものとします。
なお、4月1日に事業を開始したとき及び3月31日に事業を廃止したときは、年度の中途とはみな
しません。
概 要
他の事業主への吸収、合併、事業の譲り受け(相続を含む。)、分割、独立及び事業の廃止等があ
る場合には、「吸収、合併、分割、廃止等届」(P88)を提出してください。また、併せて、直近の障害者
雇用納付金等の申告申請書に記載した住所、名称及び代表者名等に変更がある場合には「住所、
名称等変更届」(P86)を提出してください。
なお、「吸収、合併、分割、廃止等届」における吸収、合併、分割の発生月日とは、法人登記簿に
当該事項が登記されている日をいいます。
① 平成27年度中に新規に事業を開始した場合 (平成28年度申請)
新規に事業を開始した日の属する月の翌月以降分について、常用雇用労働者の総数に係る月
数の基準が下記の〔表1〕に該当する場合のみ、平成28年度の申請を行うことになります。また、分
割により新たに設立された事業主についても同様の取り扱いとなります。 (⇒P36事例(1))
② 平成28年度中に事業を廃止した場合 (平成29年度申請)
事業を廃止した日の属する月の前月までの分について、常用雇用労働者の総数に係る月数の
基準が下記の〔表2〕に該当する場合のみ、事業を廃止した日から45日以内に平成29年度の申
請を行うことになります。
なお、事業を廃止した場合とは、倒産(破産、再生手続開始、更正手続開始、整理開始又は特
別精算開始の申し立てがされることをいいます。)の事実によっては事業を廃止したとはみなさず、
常用雇用労働者の数が0人となったこと等に伴う労働保険関係消滅申請の認可又は雇用保険適
用事業所廃止届が提出された場合をいいます。 (⇒P36事例(2))
③ 平成28年度中に法人である事業主が合併した場合 (平成29年度申請)
複数の企業の合併(吸収合併した場合を含む。)により設立された合併法人(合併後存続する
法人若しくは合併により設立した法人)分の平成29年度の申請については、合併法人である事業
主が、平成28年度中に雇用していた常用雇用労働者の数に基づき平成29年度に行うことになりま
す。
被合併法人(廃止した法人)分の平成29年度の申請は、合併の日(=廃止の日)から45日以
内に受継事業主である合併法人が、被合併法人の申請を行うことになります。合併法人が被合併
法人分について申請する場合は、被合併法人に付番された事業主番号で申請を行ってください。
合併法人及び被合併法人の申請についても、下記の〔表1〕、〔表2〕の基準に基づいて行いま
す。 (⇒P36事例(3))
④ 平成28年度中に個人である事業主が事業の全部を相続した場合 (平成29年度申請)
相続事業主分の平成29年度の申請については、相続人である事業主が平成28年度中に雇用
していた常用雇用労働者の数に基づき平成29年度に行うことになります。
被相続事業主分の平成29年度の申請は、相続の日(=廃止の日)から45日以内に相続人で
ある事業主が、被相続事業主の申請を行うことになります。上記の③の被合併法人分と同様の扱
いになります。 (⇒P37事例(4))
⑤ 平成28年度中に事業の全部を譲り渡した場合 (平成29年度申請)
事業の全部を譲り渡したことにより事業を廃止した場合は、上記②により平成29年度の申請を
行うことになります。ただし、事業を廃止しない限り、通常の申請を平成29年度に行います。 (⇒P
37事例(5))
35
〔表1〕 年度の中途において事業を開始した場合の報奨金等の申請の基準
事業を開始した月
①
申請の対象となる
月
② ①のうち、常用雇用
労働者の総数が 100
人以下の月数の基準
③ 申請期限
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
1月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
1月
2月
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
8 か月 7 か月
以上
6 か月
5 か月
4 か月
3 か月
2 か月
以上
以上
以上
以上
以上
以上
2月
3月
3月
対象
外
1 か月
事業を開始した翌年度の 4 月 1 日から 7 月 31 日まで
事業を廃止した月
①
4月
申請の対象となる 対 象
月
外
5月
4月
② ①のうち、常用雇用
労働者の総数が 100
人以下の月数の基準
③ 申請期限
④ 報奨金・在宅就業障
害者特例報奨金支給
1 か月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
4月
4月
4月
4月
4月
4月
4月
~
~
~
~
~
5月
6月
7月
8月
9月
~
10 月
1月
4月
~
~
11 月
12 月
2月
3月
4月
4月
~
~
1月
2月
2 か月
3 か月
4 か月
5 か月
6 か月
7 か月
8 か月
以上
以上
以上
以上
以上
以上
以上
事業を廃止した日から 45 日以内
※ 45 日を過ぎると当該年度の報奨金及び在宅就業障害者特例報奨金の申請はできません。
申請を受理した日から3か月以内に支給します。
年度の中途で事業を開始・廃止した場合等の取扱い事例
前述〔表1〕又は〔表2〕の「報奨金等の申請の基準」に該当する事業主のみ、申請をすることになり
ます。
事例(1) 新規に事業を開始した場合
A事業主が6月1日に事業を開始した。
→ 事業を開始した日の属する月の翌月以降(7月~翌年3月)分について、A事業主が翌年
度の4月1日から8月1日までに申請をすることになります。
事例(2) 事業を廃止した場合
B事業主が12月15日に事業を廃止した。
→ 事業を廃止した日の属する月の前月まで(4月~11月)の分について、事業を廃止した日
から45日以内に、B事業主が申請をすることになります。
事例(3) 法人である事業主が合併された場合
① C事業主が7月10日にD事業主に吸収合併された。
→ C事業主は7月10日に事業を廃止したものとみなして、C事業主の合併された日の属す
る月の前月まで(4月~6月)の分について、事業を廃止した日から45日以内に、D事業主
が申請をすることになります。
② E事業主及びF事業主が8月15日に合併し、新たにG法人を設立した。
→ E事業主とF事業主はそれぞれ8月15日に事業を廃止したものとみなして、E事業主及び
F事業主の合併された日の属する月の前月まで(4月~7月)の分について、事業を廃止し
た日から45日以内に、G事業主が申請をすることになります。
また、G事業主は合併された日の属する月の翌月以降(9月~翌年3月)分について、翌
年度に申請をすることになります。
36
概 要
〔表2〕 年度の中途において事業を廃止した場合の報奨金等の申請の基準
事例(4) 個人である事業主が事業の全部を相続した場合
I 事業主が9月20日にH事業主から相続した。
→ 被相続H事業主は9月20日に事業を廃止したものとみなして、相続された日の属する月
の前月まで(4月~8月)の分について、事業を廃止した日から45日以内に、 I 事業主が申
請をすることになります。
事例(5) 事業の全部を譲り渡した場合
① J事業主が10月5日に事業の全部をK事業主に譲り渡した。
→ J事業主が事業を廃止しない限り、J事業主が翌年度に申請をすることになります。
②
→ しかしながら、事業の全部を譲り渡した日以降の11月10日にJ事業主が事業を廃止した
ときは、J事業主の事業を廃止した日の属する月の前月まで(4月~10月)の分について、
事業を廃止した日から45日以内に、K事業主が申請をすることになります。
* 平成28年は、7月31日が日曜日のため、翌日の8月1日が期限となります。(平成29年は、7月31日)
申請を行う
申請の対象及び対象月
申 請 期 限
事 例
事業主
概 要
(1)
A事業主
(2)
B事業主
①
(4)
4月~11月
12月15日から45日以内
4月~6月
7月10日から45日以内
D事業主分
4月~翌年3月
(7月~合併分含む)
翌年度の4月1日から7月31日まで
E事業主分
F事業主分
4月~7月
8月15日から45日以内
G事業主分
9月~翌年3月
翌年度の4月1日から7月31日まで
H事業主分
4月~8月
9月20日から45日以内
I 事業主分
4月~翌年3月
(9月~相続分含む)
翌年度の4月1日から7月31日まで
J事業主
J事業主分
4月~翌年3月
翌年度の4月1日から7月31日まで
K事業主
K事業主分
4月~翌年3月
翌年度の4月1日から7月31日まで
J事業主分
4月~10月
11月10日から45日以内
K事業主分
4月~翌年3月
(11月~譲渡分含む)
翌年度の4月1日から7月31日まで
D事業主
G事業主
(5)
②
翌年度の4月1日から8月1日まで
B事業主分
I 事業主
①
7月~翌年3月
C事業主分
(3)
②
A事業主分
K事業主
(4)申請において誤りが多い例
以下は、申請において誤りが多い例を示しています。申請書等の作成に当たっては、十分確認
してください。
イ 常用雇用労働者数に関して
算入すべき常用雇用労働者の計上漏れ
・ 1年を超えて引き続き雇用されると見込まれる週所定労働時間30時間以上、又は
20時間以上30時間未満の契約社員、パートタイマー等、有期雇用労働者の計上漏れ
→ いわゆる正社員だけではなく、契約社員、パートタイマー、アルバイト等、名称
を問わず、有期雇用労働者であっても、週所定労働時間が20時間以上である場合
は常用雇用労働者となります。
・ 年度途中又は雇用契約期間中に自己都合により退職した労働者の計上漏れ
→ 各月の常用雇用労働者の総数を計上しますので、年度の途中で退職した場合はそ
の途中の月までの各月の常用雇用労働者の総数を、また、雇用契約期間に関わらず
期間の途中で退職した場合はその途中の月までの各月の常用雇用労働者の総数を
計上することとなります。
・ 他の法人の出向労働者、労働者派遣事業における登録型の派遣労働者の計上漏れ
→ 出向労働者については、他の法人へ出向している場合であっても、本人に対して
37
直接賃金を支払っている場合には計上することとなります。逆に、出向先の法人に
あっては、本人に対して直接賃金を支払っていなければ、計上することはできませ
ん。
→ 登録型の派遣労働者については、週所定労働時間が20時間以上であり、P14に
記載する全ての要件を満たしている場合には常用雇用労働者となります。
算入できない常用雇用労働者の誤計上
・ 専任役員及び雇用関係がない職場実習生等の誤計上
→ 役員は、通常労働基準法の使用者とされますので、常用雇用労働者ではありませ
ん。ただし、役員を兼務している労働者(雇用保険の一般被保険者等に該当する労
働者)は常用雇用労働者となります。
ロ 雇用障害者数に関して
算入すべき雇用障害者数の計上漏れ
・ 採用年月日等の把握誤りや年度途中に障害者となった労働者の把握誤り、吸収合併時の
雇用障害者数の把握誤りによる雇用障害者数の計上漏れ
→ 年度の途中で採用した障害者、年度の途中に障害者となった者は、それぞれ採用
月又は障害者となった月(P29の表中「カウント開始日」に記載する身体障害を有
することとなった日、精神障害を有することとなった日)から計上します(算定基
礎日に在職していない場合は、採用月又は障害者となった月の翌月から計上しま
す。)。
算入できない障害者の誤計上
・ 離職又は転出した障害者の誤計上、身体障害者手帳等の交付日等の前から障害者
として誤って計上
→ 算定基礎日に在職する者のみ計上します。カウント開始日は、P29の表中
「カウント開始日」に記載する日からとなります。
・ 精神障害者保健福祉手帳の有効期限が切れ、申請期間中、精神障害者であることの確
認ができない労働者の誤計上
→ 有効期限を経過した期間や、精神障害者保健福祉手帳の交付に際し断続した期間
がある場合、その間は障害者として計上することはできません。
・ 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている者以外の者を精神障害者として誤計上
→ 障害者雇用納付金制度上、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている者のみを
精神障害者として計上できます。
・ 申請の対象とならない週所定労働時間20時間未満の障害者である労働者の常用雇用労
働者又は短時間労働者への誤計上
→ 障害者であることのみをもって計上はできません。障害者として計上できるの
は、「雇用(契約)期間の定めがなく雇用されている労働者等であって週所定労働
時間が20時間以上の労働者」であり、障害者手帳などにより「障害者であること
の確認ができる方」です。
・ 週所定労働時間と実労働時間との間に常態的な乖離があり、実労働時間により雇用区
38
概 要
その他
・ 算定基礎日における常用雇用労働者数の算定の対象が、賃金支払対象者のみに限られる
として誤認
→ 当該算定の対象は、在職している者であり、賃金支払対象者ではありません。よ
って、例えば、育児休業者などの当該月の賃金の支払い対象でない者も在職してい
れば含まれます。
・ その他単純な集計誤り及び転記誤り 等
分を判断した結果、「短時間以外の常用雇用労働者」又は「短時間労働者」に該当しな
くなった者の誤計上
→ 障害者については、週所定労働時間と実労働時間に乖離がないか確認し、常態的
な乖離がある場合は、実労働時間により雇用区分の見直しを行います。これにより
「常用雇用労働者に該当しない労働者」となった場合には、障害者として計上でき
ません。
・ 障害者であることが確認できる書類(身体障害者手帳の写等)の不備(事業主が法令
上の書類備付義務を認識していないケース)
→ 事業主は、雇用する障害者について、施行規則第45条に基づき障害者であるこ
とを明らかにすることのできる書類(P29の表「確認方法」に示したもの)を備
え付け、保管しなければなりません。これらの書類がなく、障害者であることが確
認できない方については、障害者として計上できません。
概 要
その他
・ 身体障害者手帳等におけるJR等の割引区分である「1種又は2種」の表記を障害等
級と誤解
→ 「旅客鉄道株式会社 旅客運賃減額 第1種」などの記載は、障害等級ではあり
ません。身体障害者手帳等の記載を十分確認の上、正しい障害等級を確認、把握し
てください。
・ 重度知的障害者として計上した障害者について、重度以外の表記がされている療育手帳
のみ保管しており、重度であることを証明する判定機関の判定書を保管していない
→ 重度知的障害者として計上する場合は、重度以外の表記がされている療育手帳だけ
ではなく、重度であることを確認できる「判定書」についても保管する必要がありま
す。この重度であることを確認できる書類がなければ、重度障害者として計上するこ
とはできません。
・ その他単純な集計誤り及び転記誤り 等
※ 報奨金申請等に係る事務を担当される方の交替の際、障害者の雇用管理や関係書類の引き継ぎが
十分ではないために、返還が生じることもありますので、ご注意ください。
39