平成28年度当初予算案について

平成28年度当初予算案について
平成28年2月24日
Ⅰ.予算編成の特徴
平成28年度の当初予算は、中期財政計画に基づき、これまでの行財政改革の取組みを継続していくものと
し、「地方創生」 と 「中期財政計画」 を両立しながら、「新泉佐野創生」 を目指す予算編成とした。
予算の特徴として、「子育て支援」、「教育環境の充実」、「防災対策」、「まちの活性化・賑わいの創出」 など
をはじめとする施策を中心に重点的に配分した一方で、総合文化センターのセール・アンド・リースバック方
式の導入や窓口業務委託の拡大、ふるさと応援寄附金の拡充など、絶えまぬ行財政改革の取組みによる財
源確保に努めて安定的な財政運営を図ることとしたものである。
Ⅱ.予算の規模
(単位:千円)
区 分
一般会計
28年度当初 27年度当初
54,455,600
44,309,722
増減額
10,145,878
増減率
22.9%
(繰上償還・借換債除く)
43,960,775
39,979,722
3,981,053
10.0%
特別会計
事業会計
合 計
33,033,920
4,535,506
92,025,026
32,981,748
4,318,626
81,610,096
52,172
216,880
10,414,930
0.2%
5.0%
12.8%
79,320,201
74,905,896
4,414,305
5.9%
(繰上償還、借換債、
繰上充用金除く)
■ 一般会計は前年度比101億4,600万円(22.9%)の増で過去2番目の規模、繰上償還及び借換債を
除くと実質的には39億8,100万円(10.0%)の増
Ⅲ.一般会計の内訳
1.歳入
(1) 市税
■ りんくうタウン地域の府有地売却や新増築により固定資産税で5,400万円、都市計画税で3,200万円、
旧3級品の特例税率廃止等により市たばこ税で4,000万円の増があり、市税全体で1億7,300万円の
増(0.8%)
(単位:千円)
区 分
市民税
28年度当初 27年度当初
6,083,039
6,079,983
うち法人
1,588,668
1,655,617
固定資産税
10,005,358
9,951,218
うち現年家屋
3,649,907
3,622,930
うち現年償却
2,395,488
2,402,493
うち現年交付金
484,902
491,195
市たばこ税
2,442,895
2,403,217
空港連絡橋利用税
386,000
369,000
その他
1,764,379
1,705,479
市税合計
20,681,671
20,508,897
(うち空港関連税収)
5,330,144
5,292,013
増減額
3,056
△ 66,949
54,140
26,977
△ 7,005
△ 6,293
39,678
17,000
58,900
172,774
38,131
1
増減率
0.1%
△ 4.0%
0.5%
0.7%
△ 0.3%
△ 1.3%
1.7%
4.6%
3.5%
0.8%
0.7%
ピーク時(H9)
21,988,621
7,709,946
H9-28比較
94.1%
69.1%
(2) 地方譲与税等一般財源
■ 消費税率引き上げの平年度化により、地方消費税交付金が増加、地方交付税は27年度の実績
から見込む
(単位:千円)
区 分
28年度当初 27年度当初
地方消費税交付金
2,291,700
1,854,400
地方交付税(普通・特別)
1,804,000
1,688,000
増減額
437,300
116,000
増減率
23.6%
6.9%
(3) 寄附金
■ ふるさと応援寄附金を27年度の見込より、当初で10億円と見込む
(単位:千円)
区 分
寄附金
28年度当初
1,012,876
27年度当初
10,772
増減額
1,002,104
増減率
9,302.9%
(4) 繰入金
■ 財政調整基金で5億8,800万円減の反面、地方債の繰上償還のための減債基金繰入金で皆増、
公共施設整備基金繰入金で財源確保
(単位:千円)
区 分
28年度当初 27年度当初
財政調整基金繰入
12,000
600,000
減債基金繰入
10,288,225
0
公共施設整備基金繰入
1,780,000
1,009,000
2.歳出
(1) 性質別内訳
区 分
義務的経費
人件費
公債費
扶助費
普通建設事業費
補助
単独
一般施策経費
補助費等
繰出金
物件費
積立金
貸付金
その他
合 計
増減額
△ 588,000
10,288,225
771,000
増減率
△ 98.0%
皆増
76.4%
(単位:千円)
28年度当初 27年度当初
30,676,993
25,102,146
5,273,162
5,752,263
16,558,614
10,896,378
8,845,217
8,453,505
3,275,211
1,540,742
549,696
310,250
2,725,515
1,230,492
20,503,396
17,666,834
6,206,208
5,355,624
5,629,927
5,441,572
6,577,769
5,880,914
1,848,381
756,166
20,000
20,000
221,111
212,558
54,455,600
44,309,722
増減額
5,574,847
△ 479,101
5,662,236
391,712
1,734,469
239,446
1,495,023
2,836,562
850,584
188,355
696,855
1,092,215
0
8,553
10,145,878
増減率
22.2%
△ 8.3%
52.0%
4.6%
112.6%
77.2%
121.5%
16.1%
15.9%
3.5%
11.8%
144.4%
0.0%
4.0%
22.9%
(2) 歳出の主なもの
あ) 人件費
■ 職員数の減、職員給与の減額措置の減額率変更に伴う効果は継続し、定年退職者の減により、
全体では4億7,900万円(8.3%)の減
また、普通会計の職員数は、ピーク時のH9.4.1からは552人、△54.3%の減少
普通会計職員数
区 分
人 数
(人)
H26.4.1
504
H27.4.1
H28.4.1予定 ピーク時(H9)
479
465
1,017
2
い) 公債費
■ 利子で減少するが、元金の繰上償還の皆増(101億3,000万円)、借換債の減(39億5,900万円)など
から前年度比56億6,200万円(52.0%)の増
(単位:千円)
区 分
公債費
28年度当初 27年度当初
16,558,614
10,896,378
増減額
5,662,236
増減率
52.0%
う) 扶助費
■ 障害者福祉費及び生活保護費の増加などにより、全体で前年度比3億9,200万円(4.6%)の増
(単位:千円)
区 分
扶助費
うち障害者福祉費
うち生活保護費
28年度当初 27年度当初
8,845,217
8,453,505
2,010,913
1,943,332
3,696,688
3,465,744
増減額
391,712
67,581
230,944
増減率
4.6%
3.5%
6.7%
え) 普通建設事業費
■ これまでの財政健全化計画に盛り込んでいた継続事業や国府補助事業、並びに危険性・緊急性の
高い事業を緊急防災減債事業債を活用することから前年度比では、17億3,400万円(112.6%)の増
(単位:千円)
区 分
普通建設事業費
28年度当初 27年度当初
3,275,211
1,540,742
増減額
1,734,469
増減率
112.6%
お) 補助費等
■ 高齢者への臨時福祉給付金の増やふるさと応援寄附謝礼品の取組拡充による謝礼品の増、清掃
施設組合やりんくう総合医療センターの負担金の増加などにより、全体で8億5,100万円(15.9%)
の増
(単位:千円)
区 分
28年度当初
27年度当初
増減額
増減率
452,000
182,000
270,000
148.4%
清掃施設組合負担金
1,160,414
1,088,124
72,290
6.6%
りんくう総合医療セン
ター負担金
986,000
924,000
62,000
6.7%
444,000
3,163,794
6,206,208
150,000
3,011,500
5,355,624
294,000
152,294
850,584
196.0%
5.1%
15.9%
ふるさと応援寄附謝礼品
臨時福祉給付金
その他
合 計
か) 繰出金
■ 保険給付費の増などにより、介護保険事業会計、後期高齢者医療事業会計、国民健康保険事業
会計は増加、事業費の増などにより下水道事業会計は増加
(単位:千円)
区 分
介護会計
28年度当初 27年度当初
1,265,302
1,223,255
後期高齢者医療会計
1,363,586
1,345,362
国保会計
1,094,014
992,372
下水道会計
1,556,026
1,530,677
公共用地先行取得会計
350,999
349,906
合 計
5,629,927
5,441,572
増減額
42,047
18,224
101,642
25,349
1,093
188,355
3
増減率
3.4%
1.4%
10.2%
1.7%
0.3%
3.5%
き) 物件費
■ 総合文化センターのセール・アンド・リースバック方式の導入により、文化会館等管理運営事業で
7億3,100万円の増など全体で6億9,700万円(11.8%)の増
(単位:千円)
区 分
物件費
28年度当初 27年度当初
6,577,769
5,880,914
増減額
696,855
増減率
11.8%
3.地方債現在高(普通会計+病院分含む)の推移
■ 27年度は投資事業の減少に伴い、新規発行が減少するとともに、28年度は総合文化センターの
繰上償還が進むことで残高が減
(単位:百万円)
26年度末
91,875
27発行
27償還
7,144
27年度末見込
11,370
87,649
28発行
28年度末見込
16,911
76,060
28償還
5,322
4.基金残高の推移
■ 当初予算では、繰上償還のため減債基金と、財源手立てとして財政調整基金及び公共施設
整備基金からあわせて120億8,000万円を取崩
(単位:百万円)
(当初予算後)
区 分
基金残高
27年度末見込 28年度末見込
26年度末
4,461
16,575
6,126
平成28年度の主な施策事業
○「子育て支援」
① こども医療費助成事業
2億2,700万円 (拡充4,700万円)
こども医療費助成の拡大(通院分の対象を小学4年生から中学3年生まで)
② 初期急病センター運営事業
木曜日の夜間帯での診療を拡充
6,100万円 (拡充1,600万円)
③ こども園整備事業
こども園の遊戯室に空調設備を設置
2,800万円
④ 放課後児童対策事業
1億2,300万円 (拡充300万円)
大木小学校留守家庭児童会を開始し、これにより全13小学校区での実施
○「教育環境の充実」
① 中学校プール整備事業
佐野中学校に50mプールを設置
1億8,200万円
② 中央小学校整備事業
校舎にエレベータを1基設置
6,800万円
○「防災対策」
① (仮称)泉佐野南部公園整備事業
6億6,900万円
旧樫井酪農団地用地を活用し、市の防災機能強化を図るため防災公園を整備
4
② 庁舎等整備事業〔主に本庁舎耐震工事〕 (建設工事)
5億8,500万円
災害時に市民及び職員の安全を確保するための庁舎耐震補強工事及び公共施設
再配置計画のための改修等工事
③ 南部市民交流センター整備事業
2億8,500万円
新耐震基準以前建築の南部市民交流センター(RC造4階建、3,594㎡)の耐震工事
④ 北部市民交流センター整備事業
2億4,400万円
新耐震基準以前建築の北部市民交流センター(RC造5階建、2,733㎡)の耐震工事
⑤ 木馬園整備事業
6,300万円
新耐震基準以前建築の木馬園(RC造2階建、637.8㎡)の耐震工事
⑥ 消防施設整備事業(消防団)
4,100万円
新耐震基準以前建築の消防団長滝分団車庫の改築工事(S造平屋建80㎡)
○「まちの活性化・賑わいの創出」
① 都市計画関連業務事業
1,900万円
りんくう公園予定地へのスケートリンク誘致や泉佐野駅前広場の上空利用によるホテル
誘致などに対応するための都市計画見直し
② 熊取駅西地区整備事業
1億7,200万円
JR熊取駅西側の本市域内地区を市街化区域に編入し、優良な住宅環境の形成を推進
③ 住宅総合助成事業
6,700万円
市内で新築住宅等を建築・購入した場合、登記費用、引越費用を助成
平成28年度から一定条件を満たした住宅リフォーム工事についても助成拡充
○「その他」
① 文化会館等管理運営事業
9億9,300万円
総合文化センターのセール・アンド・リースバック方式の導入に伴うリース料及び
H28年度から生涯学習センター、佐野・長南公民館を含めた文化会館の指定管理料
② 窓口業務等委託事業
5,500万円
公務員でなければできない業務以外はすべて委託化を検討する中、窓口業務の委託化を推進
H28年度からは、国保年金課等の窓口業務等の一部を民間業者へ業務委託
③ 臨時福祉給付金事業
65歳以上の高齢者等に対し、臨時福祉給付金を給付
5億900万円
④ 成長戦略事業
5億5,900万円
ふるさと応援寄附金制度のお礼の品の充実や積極的なPR活動を展開
5
平成28年3月議会上程議案の概要について
平成 28 年 2 月 24 日
1.一般会計補正予算(第 5 号)
○補正予算総額----- 1,496,406千円の増額
(1)地方創生加速化交付金事業
27 年度の国の補正予算に計上された交付金を活用して、「泉佐野市まち・ひと・しごと創生総合戦
略」に沿った事業展開を行うもの
①地域経済活性化プラットフォーム事業 ( 55,800 千円)
・ EC(電子商取引)分野において活躍できる人材の育成、その人材雇用のための事業者への必
要な支援や、創業を希望する者への初期的経費等の必要な支援も行うもの。
ア)地域雇用バンク事業・・・大都市圏等に在住する経験豊富な人材を必要な人材を求める
市内中小企業者等に派遣し、雇用マッチングを図り、また新たな雇用を創出する。
イ)販路拡大支援事業・・・新たに EC サイトに出店する事業者の初期経費、販路拡大に向け
たセミナー受講費用の一部を助成する。
ウ)チャレンジ起業支援事業・・・新たに市内で創業する起業家(第二創業を含む)の事務所
設置等の初期経費等の一部を助成する。
②シビック・モール事業 ( 55,780 千円)
・ 民間的発想と経営感覚を持った人材の育成と、来訪者が必要としている社会基盤を整備する
ことで、効率的かつ効果的な集客向上を図っていくもの。
ア)シビック・モール整備事業・・・フリーWi-Fi 整備、多言語案内等の社会基盤整備
イ)プロモーション活動事業・・・泉佐野産(もん)普及促進、海外向けプロモーション活動
ウ)シビック・モール運営支援事業・・・DMO 人材育成
③都市と地方をつなぐ就労支援カレッジ事業 ( 31,905 千円)
・ 青森県弘前市と連携し、都市部から受け入れた若年無業者等の個々の状態に応じた訓練プロ
グラムに基づいた農業技術カリキュラムや、地方移住などの研修を実施することで、農業分野
での一般就労及び都市間交流、さらには地方移住を推進していくもの。
(2)地域少子化対策重点事業 ( 14,451 千円)
地方創生加速化交付金と同時に 27 年度国の補正予算に計上された補助金を活用して少子化対策
のための事業展開を行うもの
・ 出会いの場創出事業・・・セミナー等を通じて出会いの場を創出し、カップリングを促進して、婚
姻数の増加を図るもの。
(3)ふるさと応援寄附に係る基金積立
27 年度のふるさと応援寄附金(H28.1 末時点)10 億 5,447 万 5 千円を寄附目的に応じてそれぞれ
の基金に一旦、積み立てるもの。
【主なもの】 公共施設整備基金に 7 億 5,566 万 5 千円、奨学金貸付事業に 1 億 4,832 万 9 千円、
地域経済振興基金に 4,756 万 7 千円など
2.条例案件等
(1)
泉佐野市ワタリガニの普及の促進に関する条例制定について
大阪府内で有数の漁獲量を誇るワタリガニの魅力を市の内外に発信することにより、ワタリガニ
の普及の促進を図るもの。
施行日・・・公布の日(平成 28 年 3 月末)
(2)
健康都市宣言について
市民一人ひとりが、お互いを支え合いながら、生涯にわたる健康づくりに取り組むことで「すべて
の市民が健康なまちいずみさの」をめざし、健康都市を宣言するもの。
記念行事・・・平成 28 年 5 月 11 日(水) 宣言プレート除幕式、記念講演
平成 28 年 5 月 29 日(日) ウォーキングイベント
(3)
泉州南部初期急病センター条例の一部を改正する条例制定について
現在の土日・祝日・年末年始に加え、新たに平日木曜日の夜間帯(20 時から 23 時まで)での小
児科での診療を開始するもの。
施行日・・・平成 28 年 4 月 1 日
診療開始日・・・平成 28 年 6 月 2 日(予定)