スマートな店舗に向けた 消費者位置情報の活用 - ネットワーク

IoTリファレンスモデル
スマートな店舗に向けた
消費者位置情報の活用
2016年2月
富士通株式会社
0
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
小売業を取り巻く状況
来店客の多様化
晩婚化、未婚者の増加、子
供の有無や出産年齢の広が
り、共働き世帯の増加など、
ライフスタイルの多様化が進
んでいる
外国人観光客数が急増し、
2015年9月現在百貨店の
インバウンドの売上高・購入
客数ともに前年度同月比
300%近くになっている
2020年に開催される東京オ
リンピックに向けて、更に外国
人観光客への対応が求めれ
られる
スマホ端末の普及
ネットショッピングの普及
2013年末でインターネットの人口普及率は8割を超えている
15,000
100
10,000
50
5,000
利用者数
人口普及率
0
0
平成16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26年末
インターネットの利用者数及び人口普及率の推移
※総務省 情報通信白書データ
上記のうち、スマートフォンの
利用は5割近くであり、世帯
保有率も2013年末で6割を
超えた
外国人観光客への対応に加え、店舗長期滞在の来店者スマホの
ためのWi-Fi環境需要も高まっている
1
インターネットの利用目的は
「商品・サービスの購入・取
引」の20代~50代で5割を
超えている
ネットのショッピングサイトでは
アクセスログから、購買前後で
「どこのページから」「なんの
キーワードで」「どのページをみ
たか」の分析がすでに可能
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
小売店舗での現状・課題
【現状】
 ライフスタイルの多様化・インバウンドの増加など、小売店舗利用者の変化
に対してネットショッピングで行えるような分析をする必要があるが、
実店舗でのリアルタイムな対応は難しい
 店舗側でも公式のスマートフォンアプリを導入するなどの対応をしてはいるが、
来店者のスマホを活用し切れていない
 「ネットショッピングサイトのショールーム化」への対策が求められている
【課題】
多様化した顧客のニーズ
や行動の的確な把握
来店者の持っているスマホ
端末などを利用した、
最適なタイミングでの販促
2
来店した人が店舗で
買いたい・また来たいと
思えるような施策
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
リアル店舗に求められるサービスコンセプト
驚き、発見がある
期待以上
わくわく
試せる、体験できる
非日常経験
自分磨き
美と健康
思いもよらない
あの店員さんがいるから
思い出、記憶に残る
最高のアドバイス
人の意見を聞きたい
夢がかなう
ライフスタイルの提案がある
信頼関係
また行きたいお店とは
ショッピングの
インサイト
楽しい会話
地域・人との繋がり
先読みしてくれる
気軽に
おもてなし
弊社20~30歳代
ブレスト
居心地が良い
時節に応じた
自分の好みにあった
垣根のない売り場
気遣い
誰かを喜ばすために
ネットとの連携
オンリーワン
Concept・・・One to Oneのおもてなし×体験型ショッピング
Keyword
①先読みする接客の提供
③仲間と共有・共感できる買い物の提供
⑤自分だけで楽しく買い物
②思いもよらない商品との出会いを創出
④お客様と店員とのコミュニケーション向上
⑥自分磨きをトータルにサポート
⑦驚き・ワクワクする体験を提供
3
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
サービスコンセプトを具現化するための仮説シナリオ
Home
In Store
興味
(商品)
興味
(店舗)
来店前
検討/会計
商品検討
商品選択
・情報収集
・比較検討
・口コミ検索
・コーディネート
・在庫確認
・支払方法選択
・情報収集
・店舗比較/商品選択
・クーポン取得(スマホなど)
①先読みする接客
②商品との出会い
外部プロモーション
・店舗HP
・電子メール
・ダイレクトメール
・電子チラシ
③仲間と共有共感
自宅
評価/拡散
・商品評価
・商品情報拡散
(口コミ、メール)
⑥自分磨き
④お客様とスタイリストのコミュニケーション
Keyword
百貨店側
アクション
満足
入店/買いまわり
情報収集
お客様
行動パターン
共感
共有
拡散
⑤自分だけで
買い物
調査/内部プロモーション
⑦ワクワク体験
接客支援/決済
・スタイリストアドバイス
・在庫検索
・シンクライアンPOS
・ポイントカード/クレジット/電子マネー
・館内案内
・来場者分析(パッサーデュアル)
・店内プロモーション(サイネージ)
・テナントリーシング
4
継続プロモーション
・サンキューレター
・クーポンレター
・各種ご案内
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
実店舗内での価値提供 ~来店者から消費者へ~
店舗での各アクションを来店者の行動に合わせて的確に行うためには?
 IoTを活用することで、来店者の行動をデータ化・分析できるようになり、
今まで感覚でしか分からなかった来店者の動向がより明確に分かるようになる
 また、POSデータと紐づけることにより消費者分析だけでは分からなかった、
買わなかった人の行動や、購入前後の行動傾向が見えてくるようになる
来店者行動
POSデータと紐づけた行動
 どんな人(性別・年齢層)が
いつ来店しているのか
 まず最初にどこに行くのか
 どのエリアにどのくらいの時間滞在して
いるか
:
 購買行動の間にどこを通ったのか
 購入した場所での滞在時間はどのく
らいか
 滞在したのに購入しなかったエリアはど
こか
:
5
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
店舗内位置情報収集技術の動向
 監視カメラやスマホなどの活用により、来店者の位置情報が収集できるようになってきている
概要
精度
メリット
デメリット
Wi-Fiアクセスポイントの端
末アクセス情報から、端末の
位置情報を検出できる。
数十m~
100m
既存の無線LANシステムの
流用が可能であり、新たな
コストがかからない。
Wi-Fiにアクセスしている端末のみ
が対象であり、それ以外の来店者
の情報は取得できない。
Wi-Fiアクセスポイントの電
波強度から端末の位置を計
算する。
数m~
数十m
既存の無線LANからの展
開が容易。
電波強度を取得システムを導入す
るコストが高価。
周辺の環境に影響して誤差が生じ
る場合がある。
Beacon
Bluetooth発信機の情報
から、位置情報を分析する
ことができる。発信機と受信
機のどちらかを固定して移動
する側の場所を検出する。
1m~数m
必要電力が少ないため、電
池での運用が可能。
発信機を固定し、スマホなどの端末
を受信機にする場合は端末に専
用アプリの導入が必要。
周辺の環境に影響して誤差が生じ
る場合がある。
音波
人には聴こえない音波を発
信し、スマホ端末のマイク等
で集音して位置データを取
得する。
1m~数m
マイク搭載の端末すべてに
対応することができる。
端末に専用アプリの導入が必要。
また、音波を複製されることの対策
が必要。
発信装置が高価。
カメラ
複数台設置し、画像処理
をかけることで来店者の位置
情報を取得できる。
カメラの解像
度および画
像解析の質
による
i端末所持等の制約が無く、 顔を撮影するため、個人情報の取
その場にいる全ての人の
り扱いや来店者からの悪印象など
データを属性とともに取得す の問題がある。
ることが可能。
Wi-Fi
(アクセスロ
グ)
Wi-Fi
(電波強度
測位)
6
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
Wi-Fiを利用した来店者の位置情報取得
 Wi-Fiを利用する場合のメリット
 スマホ端末の通信用に無料Wi-Fiを取り入れる商業施設が増えており、
すでに無料Wi-Fi環境を用意している場合にはログを取得するだけでWi-Fiによる
位置情報収集が可能
 Wi-Fiに接続した端末のデータを取得でき、端末側にアプリなどの専用システムを
導入しなくても簡易の情報収集が可能
 Wi-Fiにアクセスする際にアンケートなどを実施すれば、来店者の属性による
フィルタリング表示や分析が可能
来店者端末のアクセス
ポイント接続情報を取得
クラウドデータベース
取得した端末情報を
収集しクラウドに格納
可視化アプリケーション
クラウドのデータから来店者の
位置情報を可視化
来店者端末
店舗内Wi-Fiネットワーク
店舗管理者端末
7
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
情報収集後の流れ
 STEP1:位置情報の可視化
 Wi-Fiのアクセスポイントで取得した情報から、どのエリアに来店者が
どのくらいの人数いるのか、どの程度の滞在時間なのかを表示
 STEP2:POS情報との連携
 購買情報とWi-Fi情報を組み合わせて比較することで、来店者の移動と
購買の関係を表示
 STEP3:POS情報と位置情報を合わせた来店者・消費者行動分析
 今まで購買した部分でしかできなかった消費者行動分析に位置情報を加えること
で、「買わなかった場合」「買っていない時間の行動」を加えた、
新たな視点からの分析の実現
8
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
店舗内の来店者行動可視化
 Wi-Fiのアクセスポイントが設置してある場所を中心としたエリアに対し、
来店者(Wi-Fi接続している端末)がどのくらいいるのかを表示
 それぞれのエリアでの滞在時間がどのくらいか、滞在時間ごとの人数がどのくらいかなど、
目的に合わせた表示が可能
 催事場に行った人がその後どこに向かったか、それともそのまま帰ってしまったかなど、
イベントのシャワー効果も確認可能
画面例2:各フロアの1時間ごとの接続人数
画面例1:1日の接続人数ヒートマップ
9
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
POSデータと組み合わせた来店者行動可視化
 POSデータと来店者スマホを紐付けることにより、POSによる購買数と、
そのエリアの滞在人数を比較表示できる
 POSデータの分析で得られた来店者のグルーピングにより可視化するデータを
フィルタリングすることで、来店者の属性グループごとの行動を表示することができる
画面例3:各フロアの時間毎のWi-Fi接続人数と購買数の比較
10
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
POSデータによる消費者行動分析への新たなデータ提供
 POSデータからの消費者分析では、
買った時の情報のみで分析を行って
おり、買わなかった時の情報を含める
ことはできなかった
グループ化
 店舗内の位置情報を組み合わせるこ
とで、購買情報だけでなく立寄っただ
けのエリア情報を加えることができる
 また、どんな情報を参照し、購買に
至ったのかという購買契機を把握する
ための参考情報にもなり、行動分析
の幅を広げることができる
トレンドセッター
11
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
システムコンポーネント概要
POSデータ連携・データ分析
顧客購買情報
(個人情報)
クラウド環境
ポイント
電子マネー
③ CHANNEL Value
④ 消費者行動分析サービス
APデータ蓄積
② IoT Platform
Internet
データ見える化
可視化アプリケーション
⑤ UIアプリケーション
ビジネスネットワーク
Wi-Fiネットワーク/APデータ収集
店舗内Wi-Fiネットワーク
① FENICS ビジネスWi-Fi
①’ Cisco Wi-Fi AP+CMX
無線LANアクセスポイント
12
来店者端末
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
システムコンポーネント一覧
項
商品名
商品説明
商品形態
①
FENICS ビジネスWi-Fi
無線LAN管理機能のクラウド提供/無線アクセスポイント(AP)のレン
タル提供
サービス
①’
Cisco Wi-Fi AP+CMX
Cisco社製無線LAN機器を利用した、来店者様用向けの独自公
衆Wi-Fi環境 + 位置情報活用ソリューション
個別
②
IoT Platform
共有するデータをクラウド上に保管、参照するためのサービス
サービス
③
CHANNEL Value
SaaS-PF
ポイントや電子マネーなどを統合的に管理し、消費行動の様々な証
跡情報(ポイント利用、サイト利用、電子マネーチャージなど)を収
集・可視化する情報利活用ビジネスプラットフォーム
SaaS
④
消費者行動分析サービス
消費行動の可視化を行い分析したうえで、小売業のお客様とともに
消費者ごとの消費行動のストーリーに沿った施策を検討・実行する
ワークショップ形式のサービス
PROPOSE
⑤
UIアプリケーション
収集データの見える化および各PF連携を行うサービス。画面テンプ
レートとカスタマイズサービスを提供
SI
13
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
コンポーネント詳細: FENICSⅡ ビジネスWi-Fiサービス
管理機能のクラウド型提供、レンタルAPの提供により、お客様資産を増やさずにサービスとして無線
LAN環境が利用可能。
 無線LAN環境に必要となる認証・管理などの機能を当社クラウドで構築し、お客様拠点のアク
セスポイントを集中管理。
 導入後は遠隔で電波状況の確認や設定の変更など無線LAN環境の運用を実施。
お客様センター
 簡単導入、運用負荷の軽減
業務サーバ
ADサーバ
 アクセスポイント、アクセスポイントを管理するコントローラ
やツール、認証基盤をFENICSから提供
 管理基盤より、お客様拠点に設置されたアクセスポイン
トの状態を遠隔監視
お客様拠点
富士通
データセンター
社内用
SSID
AP管理基盤
レンタルAP
 安心、安全な接続環境
認証基盤
 お客様業務用イントラネット接続とご来訪者用インター
ネット接続の両サービス形態に対応
 イントラネット接続は、強固な認証・暗号化方式に対応
FENICS
ID/PW
証明書
FENICS ID
AD ログインID
ユニバーサル
コネクト基盤
ゲスト用
SSID
事前共有鍵
Internet
来訪者(ゲスト)
14
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
コンポーネント詳細: FENICSⅡ ビジネスWi-Fiサービス
 CMX(Cisco:Connected Mobile Experiences)を仮想インフラへ導入し、
イントラ経由で直接CMXの画面を参照
 CMXで提供する画面の種別は大きく以下の2パターン
 ANALYTICS
訪問回数や平均滞在時間、動線傾向など、人の位置に関する統計データが参照可能
 LOCATION
フロアマップ上でクライアント端末(Wi-Fiの接続有無)、AP(接続クライアント情報)、ビーコン(ステータス
情報)を表示可能
富士通IDC
CMX
(仮想インフラ)
AP管理基盤
位置情報活用WEB
FENICSビジネスネットワーク
R
無線AP
R
無線AP
ビーコン
お客様
拠点
お客様
拠点
ユーザ管理者
エンドユーザ
15
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
コンポーネント詳細: IoT Platform
 IoTデータ活用基盤サービス「FUJITSU Cloud Service IoT Platform」は、人や
モノからの大量のセンサーデータをリアルタイムかつ効率的に扱うための各種機能をクラ
ウドサービスとして提供するIoT専用のプラットフォームサービス
 お客様はIoTに必要な機能を自ら開発することなく利用でき、短期間にコストを抑え
て、IoTを活用したビジネスを開発可能
16
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
コンポーネント詳細: CHANNEL Value
 小売業を中心としたデータ利活用のSaaS型サービス
CHANNEL Valueの果たす役割
・蓄積された情報を基に新しい企業協業(ビジネスモデル)を創出。
・情報を介して、人とモノの出会い、消費者への新しい体験を提供。
消費者
O2Oサービス
(専門店)
CHANNEL Value
MD
ECサイト
企業内業務間GW
GWサービス
統合顧客情報
02O
ゲートウェイ
仮想統合
(リアル・ネット)
取引先ポータルサイト
(小売・取引先)
企業間GW
取引先サイト
サービス
・店舗・メーカ
在庫の共有
・売上・支払い
情報の共有
・
・
・
WiFi動線サービス
(ネットワーク)
動線分析
サービス
キャリア
小売業
動線情報
免税クラウドサービス
訪日外国人
分析サービス
統合
統合顧客基盤
統合名寄せサービス
動線、接続
サイトの情報
・国籍×
購買情報
消費行動
(購買、乗降)
消費行動分析サービス
データ利活用
小売業
購買情報
消費者との
チャネルサービス
グループポイント
サービス
免税・外貨決済
積立型
電子マネーサービス
百貨店・SC
取引先
生活者
旅行者
:2014・2015年導入サービス
17
チャージ型
電子マネーサービス
旅行者案内
EC
サービス
販促
オファーリング
サービス
介護サービス
eレシート
サービス
安否確認
消費者との
コミュニケーションサービス
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
コンポーネント詳細: UIアプリケーション
 お客様の要望にあわせ、必要な情報を可視化するアプリケーション
18
Copyright 2016 FUJITSU LIMITED
19