クローズドベンチレータ用エレメントの定期メンテナンスの重要性について

No. 20160211 1/2
クローズドベンチレータ用エレメントの定期メンテナンスの重要性について
ポスト新長期規制(平成 21年自動車排出ガス規制)の車両よりクローズドベンチレータにおいてエレメント
を装着しております。 また、 このエレメントは定期メンテナンスが必要な部品となっております。
今回、 改めてクローズドベンチレータのエレメントの役割とメンテナンスの重要性をご紹介させていただき
ます。 つきましては確実な定期メンテナンスの実施をお願い致します。
1.対象車両
ポスト新長期車 (E13C・A09C・J05E・J07E・J08E エンジン搭載 トラック・バス)
2.クローズドベンチレータ用エレメントについて
2‐1.エレメントの搭載位置
エレメント
注)本図はJ08E
エンジンの例
クローズドベンチレータ
2‐2.クローズドベンチレータ用エレメントの役割
クローズドベンチレータシステムは、エンジン内部で発生するブローバイガスを大気開放せず
ブローバイガス中の油分を分離させた後、インテークパイプに導くシステムです。
その中で、エレメントは油分を捕える事で液化させ、オイルパンへ戻す役割を持っております。
クローズドベンチレータ
+
エレメント
ターボ
ブローバイガスの流れ
オイルの流れ
インテークパイプ
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2‐3.クローズドベンチレータ用エレメントの定期メンテナンスの重要性
クローズドベンチレータ用エレメントは定期交換部品であり、 交換時期を過ぎた状態で使用を続
けますと、 エレメントが目詰まりを起こして、 以下のようなエンジン故障に繋がるおそれがあります。
【交換時期を過ぎた状態で使用し続けた場合】
クローズドベンチレータの
セフティバルブ開弁
吸入空気へ
オイル混入
ターボコンプレッサ部
オイル汚れによる
出力低下
燃焼室内へ
オイルが流入し
エンジン吹け上がり
クローズド
ベンチレータ用
エレメントの
目詰まり
エンジンオイル
消費大
エンジンクランク
ケース内圧上昇
各オイルシール部
の機能低下
クランクシール部からのオイル漏れ事例
エンジン外部への
オイル漏れ
エンジン潤滑不足
による重大な故障
ターボコンプレッサ部のオイル汚れ事例
3.クローズドベンチレータ用エレメントのメンテナンスについて
■E13C、A09Cエンジン搭載車 及び E系、A系エンジン搭載 消防車
エレメントの交換時期
E13C、A09C
消防車
1年または90,000㎞走行ごと
1年または1,100時間運転ごと
■J05E、J07E、J08Eエンジン搭載車 及び J系エンジン搭載 消防車
エレメントの交換時期
J05E、J07E、J08E
消防車
1年または100,000㎞走行ごと
1年または1,250時間運転ごと