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御 宿 海 岸 利 活 用 計 画
(案)
「素足で歩ける白い砂浜を 未来へ!」
平成 28 年 2 月
御
宿
町
目
次
序.計画の目的等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
1)計画の目的
2)計画対象範囲
3)計画対象期間
4)委員会での審議
1.「御宿町まち・ひと・しごと創生総合戦略」と本計画の位置づけ・・・・・・・・・・・・・
2
1)地域産業の創生と雇用の拡大
2)高齢者が安心して住み続けられる環境づくり
2.御宿海岸の特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
1)御宿海岸の魅力
2)御宿海岸の利用動向
3)ブルーフラッグについて
3.レジャーの動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
14
1)国内居住者のレジャー動向
2)訪日観光客の動向
4.御宿海岸の利用活性化に向けた課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
16
1)総合的な課題
2)ハード対策に関する検討課題(海岸保全・施設整備)
3)ソフト対策に関する検討課題
4)関連分野に関する検討課題
5.御宿海岸の将来像・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
17
6.将来像の実現に向けた各課題への取組方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
19
1)各課題への取組方針の概要
2)取組主体と実施時期
3)各分野別取組方針
序.計画の目的等
1)計画の目的
御宿海岸は、御宿町のシンボルであり、県内有数の風光明媚な砂浜海岸で、年間を通じて多くの観
光客が訪れる海岸であるが、主要な観光シーズンである夏季の海水浴客の減少、良好な砂浜の保全・
維持管理、環境保全等、多くの課題を抱えている。
本計画は、これらの課題を検討し、町民はもとより、町外からも多くの観光客が訪れる魅力ある海
岸づくりのために、砂浜の保全、海岸利活用に係るハード・ソフト対策についての取組方針等をまと
めたものであり、平成 27 年 10 月に策定した「御宿町まち・ひと・しごと創生総合戦略」の海岸部に
おける事業化計画の基となるものである。
2)計画対象範囲
計画対象範囲は、岩和田海水浴場、中央海水浴場、浜海水浴場を中心とした海岸部及びその前面の
水面としている。
3)計画対象期間
本計画の対象計画期間は、10 年程度としている。
4)委員会での審議
本計画を策定するにあたり、学識者、関係団体推薦者、町議会議員、行政関係者からなる「御宿海
岸利活用計画策定委員会」
(委員長:鎌田元弘千葉工業大学副学長)を組織し、計画内容を審議・検討
した。
-1-
1.
「御宿町まち・ひと・しごと創生総合戦略」と本計画の位置づけ
「御宿町まち・ひと・しごと創生総合戦略」
(平成27年10 月、御宿町)では、既存の施策や事業
を再編するとともに、新たな施策や事業を立案するなど、町独自の人口減少対策が必要であるとし、
以下の5つの基本目標を掲げている。
1 基本目標:A 地域産業の創生と雇用の拡大(本計画に関連する分野)
2 基本目標:B 移住促進と交流人口の増加
3 基本目標:C 安心して子育てできるまちづくり
4 基本目標:D 高齢者が安心して住み続けられる環境づくり(本計画に関連する分野)
5 基本目標:E 好循環を支えるまちづくり
1)地域産業の創生と雇用の拡大
御宿町では、宿泊業・飲食店・小売業の従業員数が多く、宿泊業は稼ぐ力も強い。御宿町の産業の
中核を担うこれら事業所の多くは御宿海岸近傍に集積している。
地域の産業・雇用創造チャート
(出典:平成 24 年経済センサス 総務省統計局)
「御宿町まち・ひと・しごと創生総合戦略」では、地域産業の創生と雇用の拡大の実現に向けた施
策の一つとして「観光資源の発掘と時代のニーズに対応した取組み」を掲げており、その取り組みの
一つに「御宿海岸利活用事業」を掲げている。
本計画は、この「御宿海岸利活用事業」の具体的な内容検討を進めるものである。
-2-
2)高齢者が安心して住み続けられる環境づくり
「御宿町まち・ひと・しごと創生総合戦略」では、
「高齢者が安心して住み続けられる環境づくり」
を基本目標の一つに掲げている。
御宿海岸を利用した海気浴やノルディックウォーキング等は、高齢者の健康維持に有効であり、社
会参加のきっかけともなり、
「高齢者が安心して住み続けられる環境づくり」として期待される御宿町
版 CCRC※1作りの重要な要素となりうる。
※1 「継続的なケア付きリタイアメントコミュニティー(Continuing Care Retirement Community)
」の略。高
齢者が自立して生活できるうちに入居して、社会活動に参加し、介護が必要になった場合も医療を受けながら
暮らし続ける仕組みのこと。
2005 年→2010 年の年齢階級別人口移動
2010 年の人口ピラミッド
(出典:国勢調査)
高齢化率は千葉県最高値。
・平成 22 年高齢化率約 40%
・平成 27 年高齢化率約 47%
(出典:千葉県年齢別・町丁字別人口の結果)
前期高齢者
前期高齢者(65~74 歳)が多い。
まだ元気な高齢者の社会参加と、
健康維持が重要な行政課題である。
御宿海岸を利用したマルシェやカフェ、
朝市、様々なイベントの展開は、高齢者
の社会参加の機会を広げることにつなが
る。
-3-
(出典:国勢調査)
2.御宿海岸の特徴
1)御宿海岸の魅力
・自然豊かな景観
御宿海岸の両端が海蝕崖で構成されたビーチで、中央部は波が穏やかで海水浴に適しており、東部
の岩和田海水浴場付近はサーフィンに適した波に恵まれているなど、多様な水域がある。
中央
海水浴場
浜
海水浴場
岩和田
海水浴場
岩和田
漁港
御宿
漁港
Imgec2016DigitalGlobe
御宿海岸は、突堤や離岸堤などの人工構造物がない。
海岸中央部の広く平坦な白砂の浜と市街地との間は砂丘と海岸林で構成される
砂浜の奥には砂丘・海岸林が続いている
-4-
・砂浜の形成過程(推察)
御宿の砂浜は「広い」「白い」「(ふか
ふかして)素足で歩ける」などの特徴が
ある。
地形学的には両端を岬に囲まれた「ポ
ケットビーチ」で、南房総地域の岩石海
岸に多く見られる海蝕崖を有する夷隅
丘陵の谷間に形成された堆積平野であ
る。流入河川の流域は狭く扇状地や河口
デルタ地形が見られないことや、砂浜背
後に砂丘が形成されていることから、海
浜砂は主に海蝕崖崩落土砂や海成堆積
物を供給元として形成されたと推察さ
れる。
(出典:房総の海岸地形の分布(千葉県の自然誌、本編 2、千葉県の
大地)
周辺の海蝕崖は勝浦層と呼ばれるシルト岩が卓越する砂岩・シルト岩の互層で構成された、房総半
島東部にのみ分布する白色系の地層であるため、御宿海岸が関東地方では珍しい「白い」砂浜となっ
た可能性がある。
また、シルト岩が卓越した地層や海成堆積物が供給元であれば土粒子も小さい。土粒子が小さけれ
ば砂浜の勾配は緩くなり平坦な「広い」砂浜が形成される上に、飛砂や波による攪乱も生じやすい。
ゆえに、砂丘が発達し、汀線付近は波により流動しやすいため、常に「ふかふか」とした「素足で歩
ける」ような物理環境が維持されていると推察される。
御宿海岸の「広い」
「白い」
「
(ふかふかして)素足で歩ける」などの特徴は、以上のような、ご当地
特有の地形形成過程による貴重な環境と言える。
(出典:房総の海岸地形の分布(千葉県の自然誌、本編 2、千葉県の大地)
-5-
・近年の砂浜の変化
自然的要因によりポケットビーチ内の海浜土砂が減少することは無い。ただし、海岸線付近に構造物
が建設され海岸線の位置が変化し、局所的に海岸線が後退することはある。また、砂浜海岸では、入射
波向の季節的変動に伴う沿岸漂砂や、高波浪来襲時に発生する岸沖漂砂等の「短期変動」は生じるが、
これらは時間経過とともに振動するメカニズムであり、侵食とは異なる。
近年の砂浜の変化を見るため、最も古い空中写真(1947 年米軍撮影)と 2014 年の衛星写真
(GoogleEarth を引用)を用いて、約 70 年間の海岸線と砂浜の陸側縁線の位置の変化を比較する。な
お、1947 年空中写真は解像度が悪く海岸線が明瞭ではないが、海岸中央部に湾入した水面が数箇所確
認でき、これらは九十九里浜等でも見られる水際線前面の干潮時に露出するような幅広の沿岸砂州と推
察されるため、汀線(平均海面の海岸線)はこの湾入地形の陸側と判断し、位置を読み取った。
これによれば、1947 年頃の砂丘地を含む砂浜幅は約 200~300m であったが、近年の砂浜幅は 80~
100m 程度と狭くなっている。海岸線の位置は中央部で 20~30m 程度後退し、陸側縁線は概ね 200m
程度海側に前進した。場所にもよるが、砂浜幅の 6~7 割は陸側の土地利用の前進によって消失した。
なお、前述した汀線前面の沿岸砂州地形は最新の衛星写真では確認できず、この 70 年間で汀線より海
側の土砂(主に細かい粒分)が減少した可能性はある。減少の要因として、かつては岬から溢れる程の
土砂供給があったのに対して、沿岸開発や海蝕崖侵食防止等により土砂供給量が減り、土砂収支がマイ
ナスになったことや、漁港や河川の浚渫、飛砂等により損失した可能性がある。
今後、詳細な解析に基づくメカニズム解明やモニタリングが必要であるが、以上より、現時点で大
局的に見れば、御宿海岸では著しい侵食は見られず、比較的安定した環境といえる。
-6-
1947 年
空中写真(米軍撮影)
2014 年
衛星写真(GoogleEarth)
-7-
・多様な海浜植生と動物
ハマヒルガオ、ハマボウフウ等海浜植生
があり、ウミガメの産卵もみられる。
ウミガメ産卵箇所の保全
ハマヒルガオの群生
・きれいな水質
(生活排水の流入防止対策が必要)
南房総は水質 A,AA のきれいな水質の海
水浴場が多い。
御宿海岸も水質 AA1か所、水質 A2箇
所できれいな水質である。
生活排水による海岸部での水質悪化対策
としては施設の整備や啓発などのハード・
ソフト両側面からの取組が進められつつあ
る。
(出典:水環境総合情報サイト・水浴場水質測定データ
https://www2.env.go.jp/water-pub/mizu-site/)
-8-
2)御宿海岸の利用動向
・夏季利用者数の減少
御宿町の観光入込は昭和 60 年 166 万人であったが、平成 25 年観光統計では 32 万人に激減してい
る。その最大の要因は、夏場の海水浴客の減少である。
・海岸利用の多様化(通年化)
一方、サーフィン・ライフセービング大会・ビーチバレー大会・学校の合宿・トレイルランニン
グ・散策等、海岸利用のメニューは多様化している。
海水浴
海の家
サーフィン
ライフセービング大会
ビーチバレー大会
-9-
観光入込客数推移
夏季を除く観光入込客数推移
(出典:御宿町史編さん委員会『御宿史』、御宿町『おんじゅく広報 町勢特集号』)
トレイルランニング
学校の合宿
- 10 -
3)ブルーフラッグについて
・ブルーフラッグとは
ブルーフラッグは、世界 50 の国と約 4,000 箇所
で取得されているビーチやマリーナを対象とした
環境認証(認証機関:国際環境教育基金)。
ブルーフラッグでは、この環境認証の取得・維持
を通じ、ビーチの持続可能な発展の実現を目指して
いる。
フランスが発祥の地で、その後、ヨーロッパから
世界へ普及。
しかし、日本ではブルーフラッグ認証を取得した
ビーチはまだなく、現在、2自治体(鎌倉市、高浜
町)がブルーフラッグ認証取得を目指して取り組
んでいる。
・認証について
ブルーフラッグを取得するためには地元自治体
やビーチ、マリーナの管理・運営者等が中心となり、
主に 4 つのカテゴリー(環境教育と情報提供、水質、
環境マネジメント、安全とサービス)に関する 33
の基準を達成することが求められる。
なお、認証後も、毎年更新申請が必要となる。
■ブルーフラッグの特徴
・ブルーフラッグは環境教育を軸としたビーチの認証プログラム。
・プログラムの申請と認証を通してビーチと周辺地域の発展を促進。
・4つのカテゴリー、33 の認証基準が設定されている。
・認証の継続にあたっては、毎年更新申請が必要。
・日本では認証ビーチはないが、現在、2自治体で申請中。
- 11 -
・認証取得までの流れ(フローチャート)
地元関係団体と調整の上、国内運営組織に申請
国内審査委員会による審査
国際審査委員会による審査
ブルーフラッグ認証取得/1年毎に更新申請
(ブルーフラッグパンフレットを一部加工)
・ブルーフラッグのプログラムイメージ
(出典:Foundation for Environmental Education
- 12 -
www.fee.global/)
・御宿海岸における現状分析(案)
基 準
番号
必須 努力
御宿海岸において、今後、新たに(強化して)必要と思われる主な整備・取組内容
ハード分野
ソフト分野
項 目 ・ 内 容
Ⅰ 環境教育活動と情報提供
基準1
基準2
○
○
基準3
○
基準4
○
基準5
○
基準6
○
認証に関する情報の掲示
ビーチ利用者への環境教育活動
ビーチの水質に関する情報の掲示
ビーチの生態系や環境問題に関する情報の掲示
ビーチにおける関連施設を示す地図の掲示
ビーチや周辺地域の利用に関連する法令を反映した行動規範の掲示
掲示板・地図の設置
環境教育活動の検討、実施
掲示板・地図の設置
Ⅱ 水 質
基準7
基準8
○
○
基準9
○
基準10
○
基準11
○
水質測定基準と頻度についての要件
水質測定分析についての基準と要件
産業排水や下水等の排水のビーチエリアへの影響
ふん便性大腸菌、腸球菌(連鎖球菌)の測定指標制限値
水質に関する物理的・化学的な測定指標制限値
水質調査の実施
今後の水質調査結果による評価・対策(下水処理等)
Ⅲ 環境マネジメント
基準12
基準13
基準14
基準15
基準16
基準17
基準18
基準19
基準20
基準21
基準22
基準23
基準24
基準25
基準26
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
BF ビーチ管理委員会の設立
ビーチに関連するすべての規制への順守
影響を受けやすい自然環境地域の管理
ビーチの清掃管理
生態系保護
ごみ箱の設置、維持管理
ごみ分別、リサイクル
トイレや洗面所の設置数
トイレや洗面所の清掃管理
下水処理
無許可のキャンプや車両の進入、不法投棄
ペット管理
建物とビーチ設備の維持管理
ビーチの近隣にあるサンゴ礁や海藻藻の保護
交通手段の整備
管理委員会の設立(準備組織も必要)
管理頻度の向上
環境調査、保全・保護活動
トイレ、洗面所の設置・管理
下水処理・合併浄化槽の普及(民家、海の家等)
流入負荷の軽減(台所での対策等)
ペット利用に関するルールづくり(利用可能区域の設置等)
交通看板
公共交通利用の一層の推進
Ⅳ 安全とサービス
基準27
基準28
○
○
基準29
基準30
○
○
基準31
基準32
○
基準33
○
○
公共安全管理対策の実施
救急設備の設置
汚染リスクに対する緊急対策
トラブルや事故の防止
ビーチ利用者への安全対策
ビーチでの飲料水の供給
身体障がい者向けのアクセスと設備
対策方法の検討
水飲み場、ウォーターサーバーの設置
バリアフリー設備設置(スロープ、手すりの設置など)
※上記の記載は、町事務局において現状を判断したもので、認証機関の判断ではありません。
- 13 -
3.レジャーの動向
1)国内居住者のレジャー動向
・参加人口の多い旅行・外食
余暇活動の参加人口(2014 年)
2014 年の余暇活動実態調査によると、 余暇活動の種目
参加人口が多いのは、国内旅行、
外食、
参加人口(万人)
国内旅行(避暑、避寒、温泉等)
5,400
読書で、前年と比べ、街や野外で「歩く」 外食(日常的なものは除く)
5,000
種目に増加傾向がみられるという特色が
読書(仕事・勉強などを除く)
4,990
ある。
ドライブ
4,870
ウィンドウショッピング
4,510
(出典:レジャー白書 2014 公益財団法人 日本生産性本部)
・消費支出の多い旅行と外食
自由時間関連年間消費支出額(円/世帯)
2010 年
2010 年と 2014 年の家計調査年報によ
2014 年 増減率
ると、自由時間関連の消費支出の内、ス
スポーツ
29,318
31,695
8.1%
ポーツ・外食・旅行が増加し、耐久消費
一般外食
148,183
155,988
5.3%
財(自動車、家電製品等)
・教養娯楽・そ
旅行
113,182
117,494
3.8%
の他(小遣い等)が減少している。
教養娯楽
195,309
190,492
-2.5%
その他(小遣い等)
201,468
168,689
-16.3%
的に少ないので、金額面でみると、外食・ 耐久財(自動車、家電製品等)
57,020
24,313
-57.4%
自由時間関連支出合計
658,142
632,663
-3.9%
3,482,930 3,494,322
0.3%
ただし、スポーツの消費支出額は相対
旅行の増加が目立っている。
消費支出
(出典:家計調査年報 総務省統計局)
・潜在需要が多い旅行系種目
2014 年の余暇活動実態調査によると、
余暇活動の潜在需要
余暇活動の種目
参加希望率(%)
将来参加したい種目は上位から、海外旅
海外旅行
31.4
行、国内旅行、クルージングと、旅行系
国内旅行
21.0
の種目で占められている。
クルージング
19.7
バーベキュー
15.5
温浴施設
14.0
(出典:レジャー白書 2014 公益財団法人 日本生産性本部)
- 14 -
・減少する海水浴参加人口
2005 年に2千万人近くあった海水
海水浴参加人口の推移
2,500
浴参加人口は、2007 年から減少し始
め、2011 年には1千万人を下回った
が、その後は、1千万人弱で下げ止ま
参加人口(万人)
2,000
1,500
っている。
1,000
500
0
(出典:レジャー白書 2014 公益財団法人 日本生産性本部)
・若い女性が多い海水浴客
海水浴参加者の中心は 30・40 代であ
海水浴客の性年代別構成
15
13.9 14.1
13.2
る。
10・20・30 代の女性が多いため、ト
イレは清潔感があるなど、女性のニー
10
7.8
5.7 6.3
ズに答えられる海水浴場であること
が求められる。
男性(%)
女性(%)
7.5
7.1
5.7
5
3.1
2.7
4.3 4.8
3.7
0
10代
20代
30代
40代
50代
60代
70代
(出典:レジャー白書 2014 公益財団法人 日本生産性本部)
2)訪日観光客の動向
・急増する訪日観光客
海外旅行者数と訪日外国人数の推移
2011 年ころから訪日外国人が
急増し、2014 年には 1341 万人に
達した。
(出典:観光白書
- 15 -
国土交通省)
4.御宿海岸の利用活性化に向けた課題
御宿海岸の利用活性化に向けた現況調査及び関連事業者ヒアリングの結果、以下のような課題が抽
出された。
1)総合的な課題
・御宿の知名度の回復
・利用者数減少から増加への転換
2)ハード対策に関する検討課題(海岸保全・施設整備)
・砂浜の保全
・休憩施設等更新(快適なトイレ・シャワー・休憩所)
・歩行者動線確保(遊歩道等)
・海岸全体のバリアフリー化(休憩施設、砂浜へのアプローチ等)
3)ソフト対策に関する検討課題
・海水浴場の水質改善
・清潔な海岸環境の維持
・海岸利用者の安全管理
・海浜の自然環境の保全
・環境学習機会づくり
・ビーチマナーの向上(バーベキュー規制、騒音規制、入れ墨規制など)
・ビーチスポーツ及び水上スポーツの振興
・海岸を利用した健康増進プログラム開発
・ブルーフラッグの認証(ビーチの国際ブランド化に向けて)
(本計画と並行して別途検討すべき課題)
ハード・ソフトの検討課題を解決し御宿海岸の魅力を高めることは、その成果を御宿町の活性化
へとつなげることが目的であり、そのための課題として、下記の項目が抽出された。これらに関し
ては、本計画と並行して別途対策の検討が望まれる。
・漁港施設の利用活性化
・月の沙漠記念館リノベーション
・ウォーターパークの利用活性化(通年利用等)
・既存宿泊施設の活性化
・リゾートマンション空室利用促進
・リゾート関連産業の立地促進(宿泊・物販・飲食・サービス等)
・町営住宅用地の利活用に向けた漁業協同組合との協議調整
・大型客船誘致に向けた体制づくり
・訪日外国人旅行への対応
・大学との連携
- 16 -
5.御宿海岸の将来像
1.「御宿町まち・ひと・しごと創生総合戦略」
における本事業の位置づけ
2.御宿海岸の特徴
・地域産業の創生と雇用の拡大
・高齢者が安心して住み続けられる環境づくり
御宿海岸利活用計画
「素足で歩ける白い砂浜を 未来へ!」
・自然豊かな景観
・素足で歩くことができる白くて広い砂浜
御宿海岸の将来像
・多様な海浜植生と動物
・きれいな水質
①豊かで清らかな自然に包まれたビーチ
・夏季利用者数の減少
・海岸利用の多様化、通年化
②四季を通じて来訪者の絶えないビーチ
③御宿町民にも来町者にも喜ばれるビーチ
3.レジャーの動向
・参加人口の多い旅行・外食
・スポーツ・外食・旅行が増加
①豊かで清らかな自然に包まれたビーチ
・潜在需要が多い旅行系種目、
・減少する海水浴参加人口
・若い女性が多い海水浴客
・急増する訪日観光客
4.御宿海岸の利用活性化に向けた課題
■総合的な課題
御宿の知名度の回復、利用者数減少から増加への転換
■ハード対策に関する検討課題
砂浜の保全、休憩施設等更新、歩行者動線確保、海岸全
体のバリアフリー化
■ソフト対策に関する検討課題
水質改善、海岸環境の維持、安全管理、自然環境の保全、
環境学習機会づくり、ビーチマナーの向上、ビーチスポー
ツ及び水上スポーツの振興、海岸を利用した健康増進プロ
グラム開発、ブルーフラッグの認証
首都圏の海水浴場の中で、御宿海岸の最大の魅力は、素足で歩くことが
できる、きれいで、幅が広く、白い砂浜である。また、海にも陸にも人工
物が目立たず、様々な海浜生物の営みがみられる、穏やかで豊かな自然に
ある。
この特徴を生かすため、砂浜を保全するとともに、ゴミなどがないきれ
いな状態を維持するものとする。また、海岸整備にあたっては、人工構造
物が目立つこと無く自然に溶け込むように配慮し、水質の維持向上や海浜
動植物を保全し、豊かで清らかな自然に包まれたビーチの形成に努めるも
のとする。
②四季を通じて来訪者の絶えないビーチ
夏場の海水浴客をはじめ、サーフィン、ビーチスポーツ、運動系・文化
系の合宿、浜辺の散策、文化・芸術面での活動の場等、様々なビーチ利用
を迎え入れて、四季を通じて来訪者の絶えないビーチをめざす。
③御宿町民にも来町者にも喜ばれるビーチ
御宿海岸の日常的な利用者は町民であり、海岸から 1km 以上離れた御宿
台から散策にくる人も少なくない。町民に愛され日常的に利用される海岸
とする。
さらに、海水浴客の利用をはじめ、サーフィンや砂浜を利用したビーチ
(本計画と並行して別途検討すべき課題)
漁港施設の利用活性化、月の沙漠記念館リノベーショ
ン、ウォーターパークの利用活性化、既存宿泊施設の活性
化、リゾートマンション空室利用促進、リゾート関連産業
の立地促進、町営住宅用地の利活用、大型客船誘致に向け
た体制づくり、訪日外国人旅行への対応、大学との連携
スポーツや海浜保養地にふさわしい文化・芸術等に関連したイベントの振
興で、町外からの来訪者の増加を図るとともに、高齢化の進行とともに増
加傾向を見せている「癒し旅行」への対応として、美しい海岸の風景の中
での散策のほか、町全体で宿泊・温泉・食事などを総合的に提供できる環
境づくりをめざす。
- 17 -
- 18 -
6.将来像の実現に向けた課題と取組方針
1)課題と取組方針の概要
分野
総合分野
課題
a.御宿の知名度の向上、利用者数増加への転換
a.砂浜保全
御
宿
海
岸
利
活
用
計
画
に
お
け
る
検
討
分
野
b.休憩施設等の魅力増進
ハード分野
c.海水浴場を繋げる歩行者動線の確保
d.海岸全体のバリアフリー化
a.海浜の自然環境の保全
b.環境学習機会づくり
c.海の家の排水処理
ソフト分野
海浜保養地としての原点を踏まえ、美しい浜辺と光あふれる南国のイメージにふさわしい海浜保養地文化を育てることに努める。
多くの人々が御宿町を訪れるきっかけ作りとして、各種イベントや大会などの開催に、これまで以上に活発に取り組んでゆく。
御宿町の知名度を向上させるため、ホームページ、ブログ、雑誌、テレビ等のメディアを使って、御宿町の魅力を積極的に情報発信する。
砂浜を維持するための潮流調査等を実施し、必要に応じて対応策を検討する。
対策の検討にあたっては、景観や海へのアクセスの利便性等に配慮する。
海岸への入り口にふさわしい魅力施設の形成、老朽施設の更新を行う。
休憩機能の充実、インフォメーション機能の充実
排水の浄化処理
浜・中央・岩和田海水浴場をつなげ、海の景観を楽しめる歩行者動線を整備する。
堤防など人工構造物のある場所では、人工構造物との関係に配慮しつつ周囲の自然景観に合った設計とする。
人工構造物の無い箇所では、木道など砂浜の植生保全に配慮した工法で遊歩道を整備する。
駐車場、休憩施設、砂浜間での身体障がい者の移動を容易にする。
浜・中央・岩和田の各海水浴場の休憩施設等は身体障がい者の利用に配慮したユニバーサル設計とする。
海浜の植生や動物調査を行い。維持保全方法を検討する。
自然環境の保全に向けた体制を構築する。
環境教育で達成すべき目標と具体的な行動計画を定める。
環境学習の教材作り。環境学習の仕組み作りを行う。
雑排水による環境悪化を避けるための排水処理方法を検討する。
d.海水浴場の水質検査
ブルーフラッグ認証基準を考慮した水質検査を実施する。
e.清潔な海岸環境の維持
浜辺の清掃頻度、清掃方法、ごみ箱の配置、ごみ処理方法等を定める。ボランティア等による海岸のごみ集め運動の強化を行う。
各種大会実施時のごみ処理の対応に関する指導を行う。トイレ・シャワー室の清掃を行うための施設管理体制を作る。
ビーチマナー向上リーフレットを作成する。
規制条例の検討(ペット規制、バーベキュー規制、騒音規制、入れ墨規制など)
ライフセーバーを配置する。レスキュー器材を配置する。海岸の汚染や安全リスクに対応するための緊急計画を策定する。
事故防止のため海面利用をエリアわけする。熱中症対策のための飲料水を提供する(ブルーフラッグ認証項目)。
中央海水浴場にある広く平坦な砂浜を維持する。各種ビーチスポーツ及び水上スポーツ大会を開催する。
海気浴等による健康増進プログラムの開発を行う。健康増進プログラムの実行組織を形成する。
環境と情報、水質、環境マネジメント、安全とサービスが優れていることを認証するブルーフラッグの国際認証を得、ビーチの国際的ブランド化をめざす。
そのため、ステークホルダーが参加する検討組織を立ち上げ、対応策を検討し、認証取得後の実行体制を計画する。
f.ビーチマナーの向上・ルールづくり
g.海岸利用者の安全管理
h.スポーツ振興と健康増進プログラム開発
i.ブルーフラッグの認証
関連分野
取組方針の概要
御宿海岸への流入河川の水質改善
漁港施設の利用活性化
月の沙漠記念館リノベーション
ウォーターパークの利用活性化
既存宿泊施設の活性化
リゾートマンション空室利用促進
リゾート関連産業の立地促進
町営住宅用地の利活用に向けた協議調整
大型客船立ち寄りの可能性検討
(注)本計画との相乗効果で地方創生をより一層促進するために、関連各分野における取組むべき課題。
具体的な取組方針については、各分野において検討されるものと想定する。
- 19 -
2)取組主体と実施時期(案)
実施主体
分野
課題
県
御宿町
分 総 御宿の知名度の向上、
野 合
○
利用者数増加への転換
ハ
ー
ド
分
野
○
事業者
前期
後期
長期
○
○
中央
等
進
↑調査
←設計
○
浜
←工事
○
の魅力増
宿
本計画期間
町民
↓協議検討
砂浜の保全
休憩施設
御
実施時期
岩和田
○
←設計
↓工事
←設計
↓工事
海
海水浴場を繋げる
岸
○
歩行者動線の確保
利
活
海岸全体のバリアフリー
用
化
計
海浜の自然環境の保全
○
○
○
○
○
○
○
○
←設計
↓工事
←設計
↓工事
←対策案
↓実施
←行動計画
↓実施
画
環境学習機会づくり
に
お
海の家の排水処理
け
←方法検討
る
取
組
分
野
海水浴場の水質検査
ソ
フ
ト
分
野
○
ビーチマナーの向上・ルー
ルづくり
海岸利用者の安全管理
○
○
○
○
○
○
ビーチスポーツ振興と
○
健康増進プログラム開発
ブルーフラッグの認証
↓実施
○
清潔な海岸環境の維持
←対策実施
○
○
○
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年、長期:概ね 11 年目以降
- 20 -
←対策計画
↓実施
←ルール作り
↓運用
←緊急計画
↓実施
ビーチスポーツ振興・康増進プログラム開発
↓委員会運営
認証↑
3)各分野別取組方針
①総合分野
●総合分野
現状と課題
a.御宿の知名度の向上、来訪者数増加への転換
(現況)
・江戸時代、房総半島は、船旅の目的地として文人墨客に愛されていた。明治
中期以降、鉄道の発展と共に、海水浴をはじめとして、多くの人々が房総半
島に訪れる海浜保養地になった。印象派の画家が光あふれる南フランスに憧
れたように、日本の画家の多くは、南房総の光に憧れて作品を残している。
・特に、大正から昭和初期に叙情的な挿絵画家として人気を博した加藤まさを
の代表作である“月の沙漠“は御宿海岸のイメージと結びつき、全国に広く
知られるようになった。
・御宿町では 1970 年代から海水浴が大ブームとなり、利用客数は一時、年間
100 万人を超えたが、その後、海水浴の沈滞とともに減少した。
(課題)
・知名度を向上させるため、御宿町の魅力を多くの人々に伝えることが課題で
ある。
・来町者数を増加させ、御宿町内での観光消費を増やし、地域経済を活性化す
ることで、地方創生につなげることが課題である。
取組方針
・海浜保養地としての原点を踏まえ、美しい浜辺と光あふれる南国のイメージ
にふさわしい海浜保養地文化を育てることに努める。
・多くの人々が御宿町を訪れるきっかけ作りとして、スポーツ、健康、文化・
芸術分野などのイベント、大会、ツアー、体験プログラムの開催等に、これ
まで以上に活発に取り組んでゆく。
・御宿町の知名度を向上させるため、ホームページ、ブログ、雑誌、テレビ等
のメディアを使って、御宿町の魅力を積極的に情報発信する。
取組主体
・御宿町、町民、事業者
実施時期
・前期以降継続
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 21 -
②ハード分野の取組みの基本(PI 方式の採用※1)
ハード分野は基本的に公共工事として実施するが、そのプロセスにおいては、住民参画方式(PI 方
式)を基本とする。
計画案策定段階から、ワークショップなどの方法で、住民、事業者、NPO、大学など、その分野に
知識と関心を持つ関係者の参画のもとに検討を進めるものとする。
※1:PI(Public Involvement)
公共事業を構想、計画、事業の立案する段階から実施にいたるまで、事業の進め方、経緯、内容等の情報
を広く公開し、住民の意見を聞きながら事業を進めていく仕組み。
●ハード分野
現状と課題
a.砂浜の保全
(現況)
・1940 年代には国道 128 号沿道に市街地が広がっており、そこから海岸に至
るエリアは広大な砂浜と砂防林となっていた。その後、海寄りの町道周辺の
市街化により、砂浜や砂防林も減少したが、砂が動きづらいポケットビーチ
の特性で波打ち際の位置は比較的安定している。
・御宿海岸の砂浜の変動に関して、継続的な調査はなされていない。
・砂浜の奥行きが狭い浜海水浴場周辺と岩和田海水浴場周辺は、高さ TP5.0m
程度の防波堤が整備されている。
・中央海岸周辺は防波堤が無いが、砂浜の幅が広く、陸側には砂丘が形成され
ており、隣接する建物敷地まで波の影響が及ぶことはまれである。
(課題)
・砂浜変動の経緯・実態等を把握し、必要に応じて対応を図ることが課題であ
る。
取組方針
・経年的な航空写真解析・地形・地質・海流等の調査を実施し、砂の供給、移
動、流出を解析して、砂浜の変動に関する実態を把握する。
・上記に基づき、必要な対策を検討する。
取組主体
・調査:御宿町
・対策検討【必要な場合】
:御宿町(水産庁所管分)
、千葉県(国土交通省所管
分)
実施時期
・調査:前期
・対策検討【必要な場合】
:後期以降
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 22 -
●ハード分野
現状と課題
b.休憩施設等の魅力増進(b-1 中央海水浴場)
(現況)
・トイレ棟(汚水:汲み取り、雑排水:浸透、老朽化が進んでいる)
・シャワー室・警察詰所・案内所棟(雑排水:浸透)
・倉庫棟(一部はコンテナ利用、老朽化が進んでいる)
・駐車場料金所
・監視塔(老朽化が進んでいる)
・月の彫刻、ラクダの彫刻
・砂丘橋(老朽化が進んでいる)
トイレ・シャワー・案内所等が整備されているが、雑排水を未処理で排出し
ており、多目的トイレが無い、浜に行く斜路が急で車いすでの利用に適さない
などの問題がある。案内所はあるが情報掲示板は無く、休憩スペースは用意さ
れていない。
(課題)
・御宿海岸全体のビジターセンターとしての情報掲示や休憩施設の充実
・汚水・雑排水の浄化処理、障がい者対応、老朽施設の改善
取組方針
・老朽化や排水処理に課題のあるトイレ、シャワー室・警察詰所・案内所、倉
庫を除却し、御宿海岸のビジターセンターとして新築する。ビジターセンタ
ーには、トイレ(多目的トイレを含む)、シャワー室・警察詰所・案内所、
倉庫のほかに情報表示等の機能をもつロビーを配置する。
・休憩機能を強化するため、ビジターセンターに隣接する展望広場やイベント
広場と、広場から砂浜に直接アクセスできる身障者対応の動線を設ける。
・広場にはベンチを配置するとともに、オープンカフェやマルシェなどを開催
する場所としても活用する。
・大地震や津波、台風など災害時の情報伝達のためにデジタル防災行政無線を
導入する。
・海岸利用者のためにフリーWi-Fi の導入を検討する。
取組主体
・御宿町
実施時期
・調査設計:前期
・対策工事:前期
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 23 -
中央海水浴場休憩施設等平面図イメージ(例)
屋上展望台
駐車場
休憩施設等(2階)
展望広場
斜路
浄化槽
休憩施設等(1階)
中央海水浴場休憩施設等断面図イメージ(例)
注)これらのイメージ図は、施設の一例をイメージとして示したものです。
実際の施設の形状は関係者等との協議の上、施設設計段階で決まります。
- 24 -
●ハード分野
現状と課題
b.休憩施設等の魅力増進(b-2 浜海水浴場)
(現状)
・トイレ及び案内所棟(多目的トイレあり、汚水:合併処理)
・駐車場(防波堤よりも海側のため高潮の影響を受けやすい)
・海水浴場のエントランスとして人を引き付ける魅力が感じられない
(課題)
・海水浴場のエントランスとして人を引き付ける魅力づくり
取組方針
・町有地を用いて、下記の整備をおこなう。
・堤防外の駐車場を排し、休憩機能を強化するため、展望広場を設ける。
・広場の周囲は緑化し、ベンチを配置して来訪者の休憩場所として魅力的な空
間を作る。
・周辺の道路から、新設広場の存在が感じられるようにするため、広場の一部
は堤防高さを超える盛土を行い、中高木の植栽をおこなうなどの工夫をす
る。
・中央海水浴場・岩和田海水浴場につながるフットパスの一部として、ホテル
棟南部にある町有地を用いて浜辺伝いに海浜植生園を整備し、その中央に自
然観察路を整備する。
取組主体
・御宿町
実施時期
・調査設計:後期
・対策工事:後期以降(後期以降の海岸保全施設工事に伴い必要に応じて改修)
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 25 -
浜海水浴場休憩施設等平面図イメージ(例)
浜海水浴場休憩施設等断面図イメージ(例)
注)これらのイメージ図は、施設の一例をイメージとして示したものです。
実際の施設の形状は関係者等との協議の上、施設設計段階で決まります。
- 26 -
●ハード分野
現状と課題
b.休憩施設等の魅力増進(b-3 岩和田海水浴場)
(現状)
・トイレ棟(多目的トイレあり、汚水:合併処理)
・シャワー室、警察官詰所、放送室(雑排水:側溝へ未処理排水)
車いすで浜に行く動線が無い、放送室はあるが情報掲示板は無い、休憩スペ
ースが無い、シャワー室棟の外壁の汚れなどの問題がある。
(課題)
・休憩施設の充実、障がい者用斜路、シャワー室棟の外壁の塗装
取組方針
・既存の堤防がある箇所では、堤防の整備に合わせて、ウッドデッキの広場の
整備を行うことについて検討を行う。
・休憩施設にはベンチ、各種情報表示、公衆無線 LAN を備える。
・休憩施設から浜へのバリアフリー斜路を設ける。
・休憩施設とシャワー棟との間は横断歩道でむすび、トイレ棟との間は堤防添
いの歩行者スペースで結ぶことで一体的に利用可能にする。
取組主体
・御宿町
実施時期
・調査設計:後期
・対策工事:後期以降(後期以降の海岸保全施設工事に伴い必要に応じて改修)
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 27 -
スロープ
スロープ
岩和田海水浴場休憩施設等平面図イメージ(例)
車道
岩和田海水浴場休憩施設等断面図イメージ(例)
注)これらのイメージ図は、施設の一例をイメージとして示したものです。
実際の施設の形状は関係者等との協議の上、施設設計段階で決まります。
- 28 -
●ハード分野
現状と課題
c.海水浴場を繋げる歩行者動線の確保
(現状)
・御宿の砂浜は、市街地との境界部分の延長が約 1.7km あるが、そのうち遊
歩道が整備されているのは、月の沙漠記念館から堺川までの 500m 弱に限ら
れている。
・上記以外で既存堤防が整備されている箇所では遊歩道が無く、歩行者は堤防
脇の狭い空間を通行している。
・砂浜を歩く人は多いが、靴に砂が入るなどの不便がある。一方、海浜植生が
分布するエリアを人が歩くことにより、植生に被害を与えている箇所もあ
る。
(課題)
・御宿の砂浜を連続して歩ける散策ルートの確保
・散策ルートと自然植生保全とのバランスの確保
取組方針
・既存の堤防がある箇所では、堤防の整備に合わせて、遊歩道の整備を行うこ
とについての検討を行う。
・既存の堤防がない浜海岸から月の沙漠記念館にかけては、植生景観の保全と
形成に努め、植生環境に配慮した自然観察路として遊歩道を整備する。自然
観察路については、環境学習施設としての活用にも考慮して設計を行う。
・休憩所周辺は休憩所の整備と合わせて早期に整備を行う。整備に際しては、
周囲の遊歩道整備を検討する上で参考となるように配慮する。
・特に、浜海水浴場休憩所付近の町有地では、海浜植生の維持繁殖と一体とな
った自然観察路整備を行う。
・遊歩道の整備にあたっては、飛砂による埋没への対応も考慮して設計を行う。
取組主体
・御宿町
実施時期
・調査設計:前期(休憩所付近)~後期以降(休憩所付近以外)
・対策工事:前期(休憩所付近)~後期以降(休憩所付近以外)
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 29 -
海水浴場を繋げる歩行者動線の確保に関わるイメージ(例)
海浜植生に配慮した遊歩道の例(石狩)
注)これらのイメージ図は、イメージを例示したものです。
実際の形状は設計段階で決まります。
- 30 -
●ハード分野
現状と課題
d.海岸全体のバリアフリー化
(現状)
・中央海水浴場:多目的トイレ無し。視覚障がい者用の点字表示や点字ブロッ
クなどが無い。
・浜海水浴場:多目的トイレ有り。駐車場から浜への斜路の勾配がきつく車椅
子利用に適さない。視覚障がい者用の点字表示や点字ブロックなどが無い。
・岩和田海水浴場:多目的トイレ有り。駐車場から浜へアクセスする斜路が無
い。視覚障がい者用の点字表示や点字ブロックなどが無い。
(課題)
・海岸部での身体障がい者の移動を支える対策が必要である。
取組方針
・各海水浴場の休憩施設整備に合わせ、多目的トイレの設置、浜へアクセスす
るバリアフリー斜路の設置(ブルーフラッグ認証に必要)、視覚障がい者対
応の点字表示、点字ブロックの設置等の対策を実施する。
取組主体
・御宿町
実施時期
・調査設計:前期~後期
・対策工事:前期以降
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 31 -
③ソフト分野
●ソフト分野
現状と課題
a.海浜の自然環境の保全
(現状)
・浜海水浴場、中央海水浴場に接して、砂浜と市街地の間に堤防が無いエリア
があり、海水面から砂浜を経て海浜植生、砂丘部の植生に至る砂浜海岸の多
彩な生態系が形成され、ウミガメの産卵もみられる貴重な場所となってい
る。
(次頁参照)
(課題)
・砂浜海岸の多彩で豊かな生態系を維持し、環境学習の場として生かすため、
適切な保全対策を検討することが課題である。
取組方針
・内陸性の植生と海浜性の植生がバランスよく分布する状態を形成するよう
に、関係団体と協力して植生の保全と管理を進めていく。
・御宿の海岸の地形と生態系を総合的に調査し、これを保全するために必要な
対策案をまとめる。
・対策案にもとづく環境保全を継続的に進めるため、住民や学校をはじめ自然
環境の保全に関わる関係者による体制を作り、活動する。
取組主体
・対策案まとめ:住民、学校、御宿町、千葉県
・対策実施
実施時期
:住民、学校、御宿町、千葉県
・対策案まとめ:前期
・対策実施
:前期以降毎年継続
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 32 -
●ソフト分野
現状と課題
b.環境学習機会づくり
(現状)
・小学校での磯観察による海浜環境学習の実施
・河川の生態系に関する学習(ミヤコタナゴの生体学習)
・小学校での水辺での安全指導(ウォーターセーフティ―の実施)
・中学校での「命の海洋教育」
(自助、共助に関する体験学習)
・中学校での海洋体験学習
(課題)
・一般向けの学習機会 が少ない。
取組方針
・環境教育で達成すべき目標を設定し、それに向けた具体的な行動計画を策定
する。
(行動計画の例)
環境教育検討組織を作り下記の事項を実行する。
環境教育メニューを開発する。
環境教育実施のための指導員(ファシリテータ)を養成する。
環境教育メニューを実践する。
(対象は学校、地域住民、観光客等)
・行動計画にもとづき、毎年、成果の測定評価を行い、必要な改善策を検討し
て、次年度の行動計画を策定する。
・環境教育活動の実施状況を情報として掲示する。
取組主体
・行動計画:住民、学校、御宿町、千葉県
・実施
実施時期
:住民、学校、御宿町、千葉県
・行動計画:前期
・実施
:前期以降毎年継続
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
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●ソフト分野
現状と課題
c.海の家の排水処理
(現状)
・海の家は、浜海水浴場1軒、中央海水浴場5軒、岩和田海水浴場4軒
・汚水:タンク貯蔵、搬出
・厨房、シャワー排水:浸透処理(岩和田では厨房排水はポンプアップして処
理)
(課題)
・海浜環境の改善のため、雑排水(厨房、シャワー排水)の処理が課題となる。
取組方針
・費用負担を含め海の家の事業者と協議の上、対応方法を決め実施する。
(対応方法例)
a.各海の家でグリストラップ設置、自然分解しやすい洗剤やシャンプー使
用で環境負荷を小さくした上で浸透処理する。(下記参考例参照)
b.排水を一旦溜桝に入れた後に搬出し、処理施設で浄化処理する。
c.浜からポンプアップし、配管で処理施設につなぎ、浄化処理する。
取組主体
・方法検討:海の家事業者、一般社団法人御宿町観光協会、御宿町
・対策実施:海の家事業者、一般社団法人御宿町観光協会、御宿町
実施時期
・方法検討:前期
・対策工事:前期~後期(対応方法によって異なる)
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
(参考例)
平成 27 年度海の家の営業に関するルール(鎌倉市海浜組合連合会)抜粋
(適切な排水等の処理)
第 13 条
海の家は、排水を浸透枡で処理する場合には、一辺の長さ 180cm、深さ 90cm以上で、シャワー
や調理場等の水の最大使用量を処理できる構造及び容量とする。
2 廃油を廃棄物として別に処理することや、グリストラップ(油水分離槽)を設置する等により排水
から油分を可能な限り除去すること、自然に分解しやすいシャンプーや洗剤を使用する等の努力によ
り、環境負荷の軽減に取り組む。
- 34 -
●ソフト分野
現状と課題
d.海水浴場の水質検査
(現状)
・海水浴場オープン前に各海水浴場1か所で検査を実施。調査項目はふん便性
大腸菌群数、油膜の有無、COD、透明度の4項目。
(課題)
・ブルーフラッグ認証基準に対応可能なものとすることが課題である。
取組方針
・ブルーフラッグ認証基準に合わせるため、下記の事項に配慮した調査を実施
する。具体的な実施内容は県と協議の上決定する。
調査項目に腸球菌を加える。
調査地点に水路や川の河口周辺を加える。
調査回数は、海水浴シーズンに5回以上、1か月1回以上とする。
(申請初年度は 20 回以上)
取組主体
・千葉県、御宿町
実施時期
・前期以降毎年継続
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 35 -
●ソフト分野
現状と課題
e.清潔な海岸環境の維持
(現状)
・町が主催する町民による海岸清掃のほか、海水浴場のオープンに合わせて、
御宿町商工会青年部などによる海岸清掃が実施されている。
学校や、住民、NPO 等による清掃も随時実施されている。
また、海岸を利用した大会の実施時には大会関係者による清掃も行われてい
る。
(課題)
・海岸清掃に関しては様々な団体が活動しているが、個別バラバラな状態であ
り、体系的な清掃方針を整理し、通年で海岸の清潔が維持できる方策を検討
する必要がある。
取組方針
・海岸の清潔度に関する調査(漂着ゴミ、海岸利用者によるゴミ)を体系的に
整理し、収集方法、収集頻度、処理方法など、ゴミ対策についての計画を策
定する。
・海岸利用者は自ら海岸にゴミを捨てないようにする。そのため、ゴミの持ち
帰りや、ゴミ箱の利用に関するマナーの普及に向けた活動を行う。
・海岸での各種イベント主催者には、イベントで発生するゴミを適切に処理す
ることを義務付ける。
・個別の海岸清掃活動とともに、海岸の清潔度を通年観察し、情報公開する。
取組主体
・対策計画:御宿町、町民、海岸管理者
・実施:海岸利用者、イベント主催者、御宿町、町民、海岸管理者
実施時期
・調査:前期
・実施:前期以降毎年継続
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
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●ソフト分野
現状と課題
f.ビーチマナーの向上、ルールづくり
(現状)
・海岸への車の乗り入れ、海岸におけるキャンプ、バーベキュー、海岸への不
法投棄、音響設備の使用は、自然公園法、千葉県及び町の条例・要項・要領
等で規制、制限、協力の呼びかけ等を行っている。
・海岸へのペットの連れ込みに関しては、制限していないが、排泄物の持ち帰
りを義務化している。
・入れ墨客は禁止しておらず、海水浴シーズンには少なからず見かける。
(課題)
・ペットの連れ込み、入れ墨客について、対応を検討することが課題である。
取組方針
・自然公園 法、条例制定による対応。
・千葉県要領、要綱による開設・管理の実施。
・ブルーフラッグ認証取得に向けた情報発信。
・利用者自身が適正な海岸利用あり方を理解し、自主的にこれを守ることがで
きるように、環境教育の一環として“ビーチマナー”の教育を実施。
取組主体
・海岸利用者、イベント主催者、御宿町、町民
実施時期
・前期以降毎年継続
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
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●ソフト分野
現状と課題
g.海岸利用者の安全管理
(現状)
・海水浴場等安全確保要綱、海水浴場等安全確保実施要領の規定にもとづく安
全管理を実施している。
・海水浴場では専門的な救助方法を習得した有資格者の監視人(日本赤十字社
救助員、日本ライフセービング協会のアドバンス・サーフ・ライフセーバー
又はベーシック・サーフ・ライフセーバー、左記と同等の資格であると認め
られるもの)を配置している。
(平成 27 年度の監視員の人数は、中央海水浴
場 9 人、岩和田海水浴場 6 人、浜海水浴場 4 人)
・各海水浴場監視台正面に、レスキュー器材として、レスキューボード、レス
キューチューブを配置している。
・御宿海岸全域をパトロールできる、救命ボート 1 艇、救助用マリンジェット
1 台を配置している。
・遊泳区域等を示すブイや遊泳の可否を知らせる旗などを設置している。
・緊急計画の要素の一つである津波避難については、地域防災計画および海水
浴場等安全確保要綱において、情報伝達や避難誘導について記載している
が、海洋汚染などへの対応は未検討。
・遊泳エリアを設定し船舶やサーファーの侵入を規制し、遊泳者の安全を確保
している。
・自動販売機を設置し、熱中症防止のために飲料水の提供をおこなっている。
(課題)
・緊急計画の充実
・ライフセーバーの上位資格取得
・情報告知板の設置
・老朽化した監視台の修理
・老朽化したレスキュレスキュー器材の更新
・器材保管場所の整備
・船舶免許取得によるパワークラフト操縦者の育成
取組方針
・津波や海洋汚染等に対応するための緊急計画の策定
・人材育成のための補助(資金、講習機会の提供など)
・監視員の労働環境等の改善(長時間勤務への配慮など)
・情報案内板の整備(ブルーフラッグ認証に基づく公開内容)
・老朽化した資器材等の更新
・各海水浴場にライフセーバーの活動に必要なレスキュー器材の配置
取組主体
・御宿町、一般社団法人御宿町観光協会
実施時期
・前期以降毎年継続
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 38 -
●ソフト分野
現状と課題
h.スポーツ振興と健康増進プログラム開発
(現状)
浜辺と水面は夏の海水浴の他に、様々なスポーツの場として四季を通じて利
用されており、健康増進にとっても有効な場所として様々な活動に利用され
ている。現在取り組まれている主なアクティビティは下記のとおりである。
・海水浴
・スポーツ大会等(ライフセービング大会、オーシャンスイムレース、ビーチ
バレー、ビーチサッカー、アームレスリング、オーシャンスイムスクール、
サーフィン、ウインドサーフィン、オーシャントレイルラン)
・散策
・ラジオ体操
・ノルディックウォーキング
(課題)
通年化による海岸利用の活性化に向け、更なるスポーツ振興と健康増進プロ
グラム開発が課題である。
取組方針
・多様な海浜スポーツ・アクティビティの振興(例:シーカヤック、SUP、
カイトサーフィン、スプラッシュウォーターパーク)
・健康増進プログラムの開発と普及(例:タラソテラピー)
取組主体
・千葉県、御宿町
実施時期
・前期以降毎年継続
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
- 39 -
●ソフト分野
現状と課題
i.ブルーフラッグの認証
(現状)
・ブルーフラッグとは、環境教育と情報、水質、環境マネジメント、安全とサ
ービスの4大項目、全 33 小項目の基準をクリアした海岸に対して国際環境
教育基金が与える認証のことで、“ビーチやマリーナに訪れる利用者が受け
るサービスの多様性や質を体系的に示したもの”である。
・2016 年末現在、世界 50 の国と地域、約 4,000 か所で認証されているが、日
本国内では、ブルーフラッグの認証を受けた海水浴場は無い。
(課題)
・各認証基準について検証し、不足する部分については対策することが課題と
なる。
・会議による十分な協議が必要となる。
取組方針
・ブルーフラッグ取得に向け、関係する事業者、住民、御宿町、千葉県等が幅
広く参加する検討組織(※1)をつくる。
・検討組織での協議をへて、認証要件への対応方針を決定する。
・申請図書を作成し、認証手続きを実行する。
取組主体
・関係事業者、住民、御宿町、千葉県
実施時期
・前期
注)前期:概ね 5 年以内、後期:概ね 6~10 年
ブルーフラッグ認証取得までに必要なプロセス
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※1:ブルーフラッグ取得に向けた検討組織
検討組織の構成は今後協議の上決定する。(下記は例示)
・参加組織:御宿町、観光協会、関係事業者、学校、住民、千葉県、学識経験者等
・組織構成:下図
施設整備部会(ハード課題1~5対応)
海浜関連施設整備計画(トイレ整備、障がい者対応、通信を含む)検討
ブ
ル
ー
フ
ラ
ッ
グ
取
得
検
討
全
体
会
議
環境教育部会(ソフト課題1・2対応)
全
体
調
整
・
広
報
等
環境教育の実行体制づくり、教育プログラム開発、ファシリテータ確保等
水質部会(ソフト課題3・4対応)
水質測定実施、排水による水質への影響分析、水質改善の必要性対策検討
環境マネジメント部会(ソフト課題5・6対応)
清掃・ゴミ処理・リサイクル、海浜の利用ルール、ビーチ管理委員会検討
安全サービス部会(ソフト課題7・8対応)
ライフセーバー配置、レスキュー器材配置、緊急計画検討、利用活性化検討
事務局(御宿町)
検討資料準備、会議運営等
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