診断薬とバイオサイエンスのエーディア株式会社

平成 19 年2月 22 日
各
位
会 社 名 三 光 純 薬 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 神保正男
(JASDAQ・コード8126)
問合せ先
役職・氏名 取締役兼執行役員
辻村耕次
電 話
03−3866−0348
遺伝子シグナル増幅技術「PALSAR−Ⅱ」が日本で特許成立
三光純薬株式会社(本社:東京都、社長:神保正男)は、独自に開発した遺伝子シグナル
増幅技術「PALSAR法」(パルサー法、Probe alternation link self‐assembly reaction、日本・
米国・欧州において特許成立済み)に続き、測定時間の短縮、等温反応の温度域の拡大
などが可能となる「PALSAR−Ⅱ」技術に関し、平成 19 年2月9日、日本において特許が成
立しました。
なお、欧州では平成 18 年 10 月 4 日(現地時間)、米国では平成 18 年 10 月 17 日(現地
時間)に特許が成立しています。
現在、三光純薬とエーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)の共同出資会社で
ある株式会社パルマビーズ研究所(本社:東京都、社長:神保正男)において、PALSAR法
を利用した製品の研究開発を進めています。
「PALSAR法」の事業化については、積極的に検討を進めています。新製品の発売時期
等事業化の詳細については、決まり次第、公表する予定です。
■ PALSAR−Ⅱ
・ 日本特許番号
3912595
・ 日本特許登録日 平成 19 年2月9日
以 上
[本件に関する問い合わせ先]
三光純薬株式会社
IR担当
Tel: 03−3865−4311
-1-
仁科
[技術の概要]
1. PALSAR法
PALSAR法には、あらかじめ用意した互いに相補的な3つの領域からなる2
種類のDNAプローブを使用します。この2種類のDNAプローブに標識物を付
け、それらがハイブリダイゼーションによる自己集合反応を繰り返すことにより蜂
の巣のような形で結合して大きなDNAの塊となり、これが増幅シグナルとなりま
す。
そして、検出したい遺伝子にこの大きな DNA の塊が結合することによって、そ
の増幅したシグナルを捕捉して検出遺伝子の存在が確認できるというものです。
このハイブリダイゼーションには核酸合成酵素を必要とせず、短時間に反応
し(30 秒から 30 分)、一定の温度で反応が進み(40℃から 70℃)、標的とするD
NA、RNAのどちらも高感度に検出できるという特徴があります。
PALSAR法は、医療、食品、環境、農業・畜産等の診断・検査など幅広い分
野での応用が可能と考えており、現在、株式会社パルマビーズ研究所で研究
開発を進め、感染症領域等において検査薬の製品化を目指しています。
2. PALSAR−Ⅱ
PALSAR法では、2種類のDNAプローブを使用するのに対し、PALSAR
−Ⅱは、2 組のダイマープローブ(塩基配列の設計を独自に工夫した4種類のD
NAプローブ)を使用して、ハイブリダイゼーションによる自己集合反応によりダ
イマープローブ同士が結合して大きなDNAの塊にさせる技術です。
PALSAR−Ⅱは、PALSAR法に比べ、①反応スピードが速い(数秒∼数
分)、②等温反応(一定温度における反応)における温度域が広い(30℃から
70℃)などの特徴があります。
[日本・米国・欧州におけるPALSAR法の特許成立の状況]
1. 米国では平成 13 年 7 月 17 日(現地時間)に、日本では平成 14 年 1 月 11 日
に、欧州では平成 17 年9月7日(現地時間)に特許成立しています。
2. PALSAR法の特許取得状況については適時公表しています。これらの資料
(リリース)は、弊社ホームページに掲載しています。
URL=http://www.sanko-junyaku.co.jp
-2-
[用語解説]
・DNAプローブ
・ 目的の遺伝子を探り出すために用いる短いD
(オリゴヌクレオチド・プローブ):
NA断片のことです。
・ハイブリダイゼーション
・
(hybridization:
ハイブリッド形成)
・ダイマープローブ
・
互いに相補的な塩基配列を持つ2本のオリゴ
ヌクレオチド鎖が結合して、二重らせん構造を
形成することです。
2 種類のDNAプローブが相補的に結合した
ものです。
[ご参考]
PALSAR法(パルサー法)の名前は、短いDNA断片(Probe)が互い違いに
( alternation ) 結 合 し て ( link ) 、 自 ら 集 ま り 大 き な 塊 を 作 る ( self‐assembly ) 反 応
(reaction)という方法名の頭文字から取りました。
<Probe alternation link self‐assembly reaction>
[三光純薬株式会社の概要]
代 表 者
神保正男
本店所在地 東京都千代田区岩本町一丁目 10 番 6 号
医薬品(臨床検査薬)、研究用試薬、医療機器等の研究開発、
事業内容
製造、販売、輸出入
52 億 62 百万円[平成 18 年3月 31 日現在]
資 本 金
(エーザイ株式会社 50.59%出資)
[株式会社パルマビーズ研究所の概要]
代 表 者
神保正男(三光純薬㈱代表取締役社長)
本店所在地 東京都千代田区岩本町一丁目 10 番 6 号(三光純薬㈱内)
神奈川県川崎市川崎区南渡田町 1 番 1 号
研究施設
(JFE 渡田地区研究 C 棟内)
事業内容
医薬品(臨床検査薬)の研究開発
50 百万円[平成 18 年3月 31 日現在]
資 本 金
(エーザイ株式会社 50%出資、三光純薬 50%出資)
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