エコビ通信裏面

指定管理制度とは、公共の施設の管理運営を自治体、行政が行うよりも民間団体に委託した方が効
率的に運営できるとの観点から委託されるもので想定される運営費を一定額減額し、入札によって決
まります。不足分は運営団体が当該施設の利用料や事業収入で賄うものです。本施設の場合は行政の
試算した運営費用(維持管理にかかる水道光熱費、通信費、人件費のみ)の 70%が指定管理費用でし
た。減額された 30%は運営団体の負担です。
指定管理を行うに当たり、業務として示された事柄は「情報発信と都市交流」でした。情報発信に
ついては、施設を活用した様々な事業を企画、実施してその内容は情報誌発行、インターネットを介
した発信、テレビ、新聞へと発信を行って来ました。各種の事業内容は町発行の『広報よしか』では
あまり取り上げていただけませんでしたが、山陰中央新報・中国新聞・朝日新聞等各新聞社には多く
の記事を掲載して頂きました。
こうした情報発信は町内のみならず県内、山口、広島方面等との広域的且つ日常的な交流につなが
る効果となりました。10 年間において来館者数は年間平均 6,000 人余を記録し、県外から多くの視察
を受け入れる事にもなりました。
契約期限が本年 3 月となり、町担当課に次年度方針の打診を昨年 4 月に行ったところでしたが、動
きがなく 6 月末再度問い合わせを行い、昨年末になって初めて方針が私共に伝えられました。前回よ
りも格段に厳しい内容(業務、予算)ではありましたが、町の活性化の為になると考え、再度応募。
それを受けて開かれた指定管理者検討委員会では事業内容、予算共にご理解を頂き了承されましたが、
12 月議会では否決されたところです。
私ども法人は 2 期 10 年間、指定管理要綱に基づき運営をしてまいりました。その内容について指
定管理に基づく事業報告は町に提出。特定非営利活動に基づく自主事業の報告は認可を受けた県に提
出をしてまいりました。そして事業内容については昨年度末県当局より表彰という形で評価して頂き
ました。10 年の間、NPOの取組について他の自治体や各種団体からは多くの視察を受けてきました。
しかし、指定管理業務の活動内容や経理について問合せをしてこられた議員の方はほとんどおられず、
なぜ否決という結果になったのか解りません。私共法人に原因があるとも思えず苦慮しているところ
です。
この施設はエコビレッジ構想という地域活性化の取組の拠点という位置づけで行政と民間の協働
を実践する場としての位置づけで、私たちが取組んできた事は民間と行政が互いにパートナーとして
事業に取り組む事例として民間の範となるべく活動してきたつもりです。その事が町議会や当局の皆
様に伝わらなかった事は残念に思っています。すべては理事長である私の責任と痛感しております。
平成 28 年度からは場所を移し、私共法人の設立理念に基づいた事業のみの活動となります。
『100 年後も住み続けられるむらでありたい』をスローガンに様々な取組みを行ってまいります。
こんにちまで各事業にご協力頂いた多くの方々に改めて御礼を述べさせて頂きますとともにこれから
も変わらぬご支援、ご協力をお願い致します。
有難うございました。
理事長
井川
保