伝統の曲物技術を使った灯りが生み出す幻想的な空間

北方文化博物館(2015)
伝統の曲物技術を使った灯りが生み出す幻想的な空間
丸い輪っかに和紙が組み合わされた小さな
この灯り展は、
“ゆきほのか”の光で空間
灯りは、よく見ると曲げわっぱをつくる技術
を穏やかに彩るインスタレーション作品で
で作られています。檜の曲げ輪を桜皮で閉じ
す。素朴な灯りは、空間を幻想的に、そして
た枠に、フルイや裏ごしの網を張るのと同じ
穏やかな世界に変換する力を秘めています。
技法で張られた和紙。長岡市小国地区で作ら
現代人は、スマートフォンやパソコンなど
れている、伝統の小国和紙が用いられ、楮(こ
から絶え間なく送られてくる情報にさらされ
うぞ)の繊維が残る和紙が、柔らかく光を透
ていますが、時には情報を遮断し、照明を落
過させます。
として、何も考えず呼吸にだけ集中するよう
2014 年に開発されたこの灯りは“ゆきほ
なリラックスできる時間が必要なのではない
のか”と名付けられました。寺泊山田と小国。
でしょうか。空間を優しく温かく包み込む柔
二つの地域の伝統技術で作られた灯りは、主
らかな灯りによって作られた空間で、そんな
張することなく空間に静かに溶け込みます。
穏やかな時間を感じて頂ければと思います。
北方文化博物館(2015)
北方文化博物館(2015)
著莪の里ゆめや(2015)
著莪の里ゆめや(2015)
江戸時代より続く新潟県唯一の曲物工房 “ 足立茂久商店 ”
新潟県の日本海沿いの集落“寺泊山田”に
また、
先代が一般生活者向けに開発した「電
ある足立茂久商店は、江戸時代から続く老舗
子レンジで使えるわっぱ」もロングセラー商
の曲物工房。フルイや裏ごし、わっぱなどの
品の一つ。その味わいのある質感と使いやす
曲物の生産地として栄えた寺泊山田ですが、
さから、県外のセレクトショップやオンライ
ステンレス製品の台頭や生活様式の変化によ
ンショップでも扱われるようになりました。
り、その需要は減少していきました。
寺泊山田の曲物は、長岡市の無形文化財の
そして、昭和 50 年代には、寺泊山田で曲
指定を受ける伝統工芸。足立茂久商店では、
げ物を生業とするのは足立茂久商店ただ一軒
使う人の希望に合わせて多品種の曲物を手作
となりました。11 代目の足立照久氏は、新
りで生み出し、伝統の技を現代に伝えていま
潟県でただ一人の曲物職人。旅館や割烹、和
す。修理をしながら何十年も使っていける曲
菓子店などの食のプロのためにフルイや裏ご
物は、私たちに道具との本来あるべき付き合
しの製造・修理を行っています。
い方を教えてくれているように思います。
電子レンジで使えるわっぱ
足立茂久商店 11 代目・足立照久
新潟駅
会場 新潟ふるさと村アピール館 ふるさと庭園内 ふるさとの家(真ん中の民家)
紫竹山
入館料 無料
休館日 会期中無休
開館時間 午前 9 時~午後 5 時
女池 IC
黒埼 IC
新潟西 IC
国道 116 号
自動車 黒埼インターから 5 分。国道 8 号線沿い、長岡方面へ向かって左手
*関東・関西方面から関越・北陸道をご利用の方は、新潟西 IC を下りて黒埼インター経由でお越しください
*福島方面から磐越道をご利用の方は、新潟中央 IC を下りて女池インター経由でお越しください
車
動
自
陸
北
バス 新潟駅前 BRT 萬代橋青山ライン乗車、青山で大野・白根線・味方線に乗換。
「新潟ふるさと村」下車徒歩 1 分
国道 8 号
IC
弁天 IC
新潟中央 IC
磐
越
自
動
車
道
日本海東北自動車道
新
潟
亀
田
IC
新潟駅から タクシー約 20 分
道
交通案内
国
道
8
号
桜木 IC
国
道
4
9
号
〒 950-1101 新潟市西区山田 2307
TEL 025-230-3030(新潟ふるさと村アピール館)
URL http://furusatomura.pref.niigata.jp/