学校便り

【本校教育目標】
◇自ら学ぶ力(英知) ◇強い意志(自律)
◇豊かな心
「
【重点教育目標】(平成26年度設定)
『目標に向かって努力を継続できる生徒』
◎学習習慣を身につけ、主体的に学ぶ生徒の育成
(感性) ◇健やかな体(健康) ◎集団を通じて共生・協働の心から活動できる生徒
今年は、見て聞いて話して・・・
校 長
」
樋 川
広
穏やかな正月で新年を迎えることが出来ましたが、学校が始まる頃には、例年と変わ
らない寒さ厳しい1月となりました。保護者や地域の皆様におかれましては、ますます
ご健勝のことと拝察いたします。今年も上ノ国中学校の教育活動推進に向け、皆様のご
援助をいただきたいと考えております。
3学期が始まり10日程が過ぎましたが、冬期休業中も含め生徒や教職員には大きな
事故もなく、元気な様子で毎日を過ごしております。
さて、今年は「申年」です。今年の年賀状に多く使われていた絵柄に「三猿」があり
ました。「三猿」といえば、日光東照宮にある「見ざる、言わざる、聞かざる」の彫り
物が有名です。この三猿の姿は、「全てをはっきりさせると、都合が悪いことや妨げに
なることがあるので、余計なことは言わないように、聞かないようにしたほうが良い場
合もある」という例によく使われています。日本人らしい奥ゆかしさを表した言葉だと
思います。特に最近の人間関係は、価値観の多様化と煩雑な情報に伴い複雑になってき
ています。そのために、良かれと思いしたことでも他人の誤解を招くこともあるようで
す。
もうひとつ覚えてもらいたい言葉があります。それは「見て、聞いて、話せば分かる」
という言葉です。教育現場でも「いじめ」が問題になり、生徒のコミュニケーション能
力が問題視されています。自分が周囲と上手に協調していくために、どのようにしなけ
ればいけないのか、悩んでいる生徒も多いと思います。中学生として、「自分の話を聞
いてほしい」「自分を認めてほしい」「善し悪しをきちんと伝えたい」「自分もやれば出
来る」など様々な感情や行動意欲を持ち、その時々を過ごしているはずです。大学生や
社会人に成長して、周囲の状況を考えない言動は困りますが、中学生としての分別の中
で、考えを素直に言葉や行動に出せるくらいの方が頼もしいこともあります。自分の目
で見て確かめ、耳で聞いて理解を深め、話すことで交流の輪を広げ、初めて知ることや
認識を深められることも沢山あるはずです。そのひとつひとつが後々の成長への糧にな
ると信じています。
これから成長するうえで、何かの壁に直面するかも知れませんが、苦労しながら問題
を解決していくことで、将来的に自分なりの解決策を探せるようになるのではないでし
ょうか。
上ノ国中学校では、今年も教職員全てが努力する生徒の援助に向けて力を注ぎたいと
思います。保護者・地域の皆様方には、昨年同様本校教育活動へのご理解ご協力をよろ
しくお願い致します。
今 年 度 の 4 月 に 実 施 し た 、「 新 体 力 テ ス ト ・ 運 動 習 慣 」( 中 学 2 年 生 対 象 ) の 調
査結果が発表になりました。調査は、上記の新体力テスト 8 種類と、食生活や運
動習慣・身体等に関するものでした。8種目体力合計の平均では、女子は全道平
均を上 回り全 国平均 並み、 男子は 全国・ 全道平 均を下 回る結 果とな りまし た。
■上ノ国中学校男子の特徴
①身長・体重ともに全道平均を上回っている。
* 特 徴 : 2 年 生 男 子 全 体 の 15 % が 肥 満 傾 向
② 「 上 体 起 こ し 」 が 全 国 ・ 全 道 平 均 を 上 回 り 、「 シ ャ ト ル ラ ン 」 が 全 道 平 均 を 超 え
ているが、それ以外の6種目は全国・全道平均を下回っている。
③ 「 柔 軟 性 」( 長 座 体 前 屈 )、「 敏 捷 性 」( 反 復 横 跳 び )、「 瞬 発 力 」( 立 ち 幅 跳 び ) が
全道・全国平均を下回っている。
■上ノ国中学校女子の特徴
①身長・体重ともに全道平均を上回っている。
* 特 徴 : 2 年 生 女 子 全 体 の 8%が や せ て い る 傾 向
② 「 握 力 」「 上 体 起 こ し 」「 反 復 横 跳 び 」「 立 ち 幅 跳 び 」「 ボ ー ル 投 げ 」 の 5 種 目 が 、
全国・全道平均を上回り、それ以外でも全道平均を上回っている。
③運動部所属生徒が多く、運動に接する機会が多いため運動能力が高いものと言え
る。
■今後の取組
①男女とも1週間の総運動量は全道・全国平均を上回っている。また男女とも朝食
を毎日食べているのがほとんどある。この生活習慣を維持していくことが大切で
ある。
②体育の授業では準備運動に補強運動を加えた授業づくりを進め、体力向上に努め
る。
③ 携 帯 ・ ス マ ホ の 使 用 時 間 が 1 日 に 1 時 間 か ら 3 時 間 な の は 、男 子 30 % 、女 子 は 40
%と、全国・全道の平均よりかなり高くなっている。テレビ・ゲームの利用時間
も含めて一日の生活の見直しが必要である。
男
女
■ 8種 目体力 合計平 均 ■
本 校平均
全 道平均
全 国平均
子
3 8.3
4 0.1
41. 9
子
4 8.9
4 4.8
49. 0
男 子 大 回 転
4位
1B 小間
夢斗
5位
1A 木下
颯麻
* 1 年 生 の 4 人 は 中 体 連 ス キ ー 全 道 大 会 ( 1 月 1 5日 ・ 1 6日
旭川カムイスキー場)に出場し健闘しました。
女 子
1位
3位
4位
大
3B
1B
1A
回 転
武田
優紀香
中井
閑
草間
綾禎
始業式翌日全校集会が開かれ、各学級の代表と生徒会執行部は、2学期の反省のもと
1 月 2 6 日 、「 あ ま の が わ 総 合 学 習 発 表 交 流 会 」 が
開催されました。自分たちが住む上ノ国に視点を据
え 、「 ふ る さ と を 愛 し 、 ふ る さ と と 共 に 生 き る 力 を 育
てる」ことに重点を置いて計画的に取り組んできた
成果を発表しました。
1年生は、上ノ国の歴史的遺産「勝山館」の学習
から学んだことを発表しました。墓、館の構造、出
土品、交易、和人とアイヌの関係、当時の食べ物な
どについて、自分たちが抱いた疑問を根拠に基づく
予想をもとに調べ、まとめました。授業では和人と
アイヌの関係についての白熱した討論もなされ、こ
の間の学習は上ノ国歴史をもっと知りたいという興
味を高めるものになりました。
2年生は職場体験学習についての発表でした。
医療・福祉、接客業、農業、安全・点検(消防署等)
等、実際の現場で3日間汗を流すことで、働くこと
の 意 味 に つ い て 深 く 考 え る こ と に な り ま し た 。「 現 場
では自分の夢を叶えるとともに町や周りの人のため
に 働 い て る 」「 苦 労 の な い 職 業 は な い 」 と い う こ と を
改めて感じたと発表しました。
3年生は、上ノ国の良さや課題を聞いた工藤町長
の講話会を契機に、その課題の解決のためにどうし
たらよいのかをそれぞれがテーマを決めながら調べ
まとめたことを発表しました。
少子高齢化対策、第1次産業への支援、知名度を
向上させるためのイベント等について、中学生とし
て具体的な考えを述べていました。課題解決対策の
それぞれが、若者が町に残れる環境づくりにつながっており、現実的でわかりやすい
ものとなっていました。
学年ごとに特色のある発表でしたが、上ノ国をテーマに1年生から段階的に計画さ
れた「気づき・探究・発表」というサイクルでの学習は、生徒一人ひとりの地域に対
する理解と関心を一層深めることになりました。
■
2月の行事予定
■
1 日 月 中学生の料理教室1A
17 日 水 4時間授業(給食あり)
2 日 火 中学生の料理教室1B
18 日 木 スキー授業(2年①)
3 日 水 全学年学力テスト
19 日 金 スキー授業(1年①)
4 日 木 南部三町サークル(給食なし)22 日 月 スキー授業(2年②)
10 日 水 定例職員会議(部活なし)
23 日 火 スキー授業(1年②)
12 日 金 参観日
25 日 木 心肺蘇生法(2年)~26 日
16 日 火 町教育講演会(5時間授業) 26 日 金 スキー授業(1年③)
に3学期をどのように過ごすかについて自分たちの言葉で堂々と発表しました。
1A
小間
隆貴
1B
杉田
稜岳
学級全体が、自分のことだけを考
授業での反応がこれまではよくなかっ
えるのではなく、まわりの状況を常
た。間違った発言でもみんなでフォローし
に考えながらその場に適した行動を
ながら、発言しやすい雰囲気を全員でつく
行うようにしたい。
っていく。
2A
上野
美波
2B
髙田
紫月
授業と休み時間のけじめがつかなかっ
男女の仲がいい。信じ合える。そのよう
たり、ルールを守れないこともあったの
なこのクラスのよさことを大切にし、周り
で、3学期はそうならないようしっかり
の人のことを考えられる笑いのあふれるク
とやっていきたい。
ラスにしていく。
3A
鈴木
涼華
3B
辻
尋翔
課題である反応について、一人二人か
クラス全員が自信を持って入試を迎え
ら動きだし全体の雰囲気を変えていく。
るために、日々の授業を大切にするなど
中学校生活最後なので、下級生の見本と
日常生活から気持ち切り替え、頑張って
なるようにする。
いきたい。
生徒会執行部 生徒会書記 松塚 結楓
生徒会のテーマ「剛毅果断」にあるように、気づき、行動できる上中にしていきた
い。「あいさつの声が響く校舎」にするために、相手にきちんと伝わる「あいさつ」を
心がけたい。具体的には、相手をきちんと見て、はっきりした声で、きちんとおじぎ
を交わすことがポイントである。また、先輩への態度も礼儀正しくし、3年生ととも
に過ごす残された日々を充実させたい。
〈 編 集 後 記 〉
紙面をまとめている本日、公立高校の志
願状況の中間発表がありました。3年生は、
自分の希望する高校の出願者は何人いるの
か、心配しながら見つめたことでしょう。
地元高校の上ノ国高校も江差高校も例年
以上の志願者数となっています。例年より
も多くなるのではとの声も聞いていました
が、実際に発表されると身が引き締まる思
いです。
過日開催されたあまのがわ集会では、全
学年が特色を出しながら、取組の中で自分
たちが学んだことを一生懸命に発表してい
ました。その中でも、3年生の発表は自分
の動機に基づいて調査し、聞き手が納得す
るようにまとめていました。最上級生と
しての貫禄を示すものでした。
来賓として来ていた夷王亭店主の久末
さんは、あいさつの中で「自分も上ノ国
の活性化を考えているが、今日の発表の
3年生の町おこしの方法には学ぶことが
多かった」と語っていました。
3年間での成長が総合学習のまとめに
も現れているのでしょう。その成長を武
器にして、入試までの残り少ない日々を
あせらずおごらずひたすら学習に費やし
てほしいと思います。
健闘を祈るのみです。
頑張れ3年生。
(大口)