災害発生時に支援して頂ける企業を募集します

平成28年2月8日
お知らせ
資料提供先
中国地方建設記者クラブ
災害発生時に支援して頂ける企業を募集します
国土交通省三次河川国道事務所では、管内において災害が発生又は発生す
る恐れがある場合、被害の拡大防止と被害施設の早期復旧のため、災害時に
下記の活動内容で支援していただける協力会社を募集します。
記
■募集期間
■活動期間
■活動内容
平成28年 2月 8日(月) ~ 平成28年 3月 7日(月)
平成28年 4月 1日~平成29年 3月31日
災害時における建設機械、資材及び労力等による応急対策活動
災害時における状況把握と報告及び調査、測量並びに緊急的な対策工法の検討
■募集要領 募集要領等については、三次河川国道事務所ホームページをご覧下さい。
問い合わせ先
国土交通省 中国地方整備局 三次河川国道事務所
【河 川】
【道 路】
【公 園】
たかし
おおもと
せい じ
河川管理課長
大元 誠治 (担 当)
副所長
貞任 俊典
道路管理課長
藤本
さだ と う
副所長
ふじもと
と し ふみ
さとる
悟 (担 当)
もりやま
ひろし
すなご
かずまさ
森山
博
砂子 和正 (担 当)
公園課長
【広報担当】
むかいだ
向田 隆史
副所長
建設専門官
みぞかわ
かつみ
溝川 克巳
TEL (0824)63-4121(代表)
ホームページ http://www.cgr.mlit.go.jp/miyoshi
災害応急対策活動等に関する基本協定
募集要領
「災害応急対策活動等に関する基本協定」について基本協定締結希望者を募集いたしま
すので、基本協定の締結を希望される方は基本協定締結説明書により技術資料の提出をお
願いいたします。
基 本 協 定 締 結 説 明 書
1.協定概要
(1)協 定 名
災害応急対策活動等に関する基本協定
(2)活動場所
三次河川国道事務所において管理する一級河川江の川水系、一般国道
54号(別図-1)、中国横断自動車道尾道松江線(別図-2)及び灰
塚ダム(別図-3)並びに国営備北丘陵公園(別図-4)の全てを対象
とする。
(3)活動内容
本活動は、三次河川国道事務所において管理する一級河川江の川水系、
一般国道54号、中国横断自動車道尾道松江線及び灰塚ダム並びに国営
備北丘陵公園において地震、豪雨、台風、豪雪及び事故災害等により発
生した災害の状況把握と報告並びに三次河川国道事務所長の指示に基づ
く調査、測量及び緊急的な対策工法の検討等を行うものである。
(4)協定期間
平成28年4月1日
~
平成29年3月31日
2.応募資格
応募資格は、以下のとおりとします。
(1)
予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)(以下「予決令」という。)第
70条及び第71条の規定に該当しない者であること。
(2)
平成28年4月1日において、中国地方整備局(港湾空港関係を除く。)に
おける平成27・28年度の一般競争(指名競争)参加資格の「土木関係建設
コンサルタント業務」又は「測量」又は「地質調査業務」の認定を受けている
こと。
(3)
基本協定参加資格確認申請書(基本協定参加資格確認のための添付資料を含
む。この説明書において「申請書」という。)の提出期限の日までの期間に、中
国地方整備局長から建設コンサルタント業務等に関し、指名停止の措置を受け
ている期間中でないこと。
(4)
警察当局から、暴力団員が実質的に経営を支配する建設業者等又はこれに準
ずるものとして、国土交通省発注工事等からの排除要請があり、当該状態が継
続している者でないこと。
(5)
過去10年間(平成18年度以降)において、福山河川国道事務所、松江国道事
務所、三次河川国道事務所、江の川総合開発工事事務所又は国営備北丘陵公園
事務所が発注した業務の実績があること。なお、土木関係建設コンサルタント
業務を希望する者は土木関係建設コンサルタント業務の実績、測量を希望する
- 1 -
者は測量の実績、地質調査業務を希望する者は地質調査業務の実績があること。
(6)
本協定に基づき災害応急対策活動等を実施する場合において、次に掲げる基
準を満たす技術者が、本活動を総括的に管理できること。
①
協定締結希望者と直接的かつ恒常的な雇用関係にあること。なお、
「直接的かつ恒常的な雇用関係」とは、申請書提出日において3箇月
以上の雇用関係にあることをいう。
上記「直接的かつ恒常的な雇用関係」が確認できない場合は、協定
締結を認めない場合がある。
②
以下のいずれかの資格を保有すること。
【土木関係建設コンサルタント業務】の場合
ア)技術士(総合技術監理部門)を有する者。選択科目は下記のいずれ
かとする。
a)建設-河川、砂防及び海岸・海洋
b)建設-道路
c)建設-鋼構造及びコンクリート
d)建設-トンネル
イ)技術士(建設部門)を有する者。選択科目は下記のいずれかとする。
a)河川、砂防及び海岸・海洋
b)道路
c)鋼構造及びコンクリート
d)トンネル
ウ)RCCMを有する者。専門技術部門は下記のいずれかとする。
a)河川、砂防及び海岸・海洋
b)道路
c)鋼構造及びコンクリート
d)トンネル
エ)工学博士
【測量】の場合
ア)測量士を有する者。
【地質調査業務】の場合
ア)技術士(総合技術監理部門)を有する者。選択科目は下記に限る
a)建設-土質及び基礎
イ)技術士(建設部門)を有する者。選択科目は下記に限る。
a)土質及び基礎
ウ)技術士(応用理学部門)を有する者。選択科目は下記に限る。
a)地質
エ)RCCMを有する者。専門技術部門は下記のいずれかとする。
a)地質
b)土質及び基礎
オ)地質調査技士を有する者。
(7)
(6)の基準を満たす技術者及び、本活動の実務を担当する技術員が在籍す
る本店又は支店が、事務所から概ね3時間以内の範囲にあること。
- 2 -
3.基本協定締結者の決定方法
(1)基本協定の締結は、2.に掲げる応募資格を満たしている方と行います。なお、
協定を募集する業種は3業種(「土木関係建設コンサルタント業務」又は「測
量」又は「地質調査業務」)とし、各業種に重複して応募することは可能です。
(2)希望担当区域調査票(別紙-2)を基に各区域の協力業者数の平準化が図れる
よう担当区域を決定します。
(3)応募者が多数の場合はヒアリングを実施して決定する場合があります。
4.担当部局
〒728-0011
広島県三次市十日市西6-2-1
国土交通省中国地方整備局
三次河川国道事務所
TEL 0824-63-4121(代表)
河川管理課
内線334
5.応募資格の確認等
(1)申請書の作成
基本協定の締結を希望される方は、以下の資料を作成し提出願います。
①基本協定参加資格確認申請書【別記様式1】
②過去の業務実績【別記様式2】
※過去10年間(平成18年度以降)において、福山河川国道事務所、
松江国道事務所、三次河川国道事務所、江の川総合開発工事事務
所又は国営備北丘陵公園事務所が発注した業務の受注実績につい
て記載願います。なお、土木関係建設コンサルタント業務を希望
する者は土木関係建設コンサルタント業務の実績、測量を希望す
る者は測量の実績、地質調査業務を希望する者は地質調査業務の
実績があること。
※協定希望業種毎に作成願います。
※TECRISに登録されていない場合は、確認できる書類(契約書及び
仕様書の写し等)を提出願います。
③技術者の資格【別記様式3】
※技術者の資格及び雇用関係が確認できる資料を提出願います。な
お、複数の技術者を登録することは可能です。
※協定希望業種毎に作成願います。
④活動の実施体制【別記様式4】
※2.(7)に示す活動の実施体制が確認できる資料を提出願います。
※協定希望業種毎に作成願います。
⑤希望業種区分調査票【別紙-1】
※協定を募集する業種は3業種(「土木関係建設コンサルタント業
務」又は「測量」又は「地質調査業務」)とし、各業種に重複し
て応募することは可能です。
⑥希望担当区域調査票【別紙-2】
※希望される区域を記載して下さい。
- 3 -
(2)申請書の提出
申請書については、以下のとおり提出願います。
①提出方法:申請書(追加資料を含む)の提出は、持参又は郵送(書留
に限る。必着のこと。)。
②受付期間:平成28年2月25日(木)から平成28年3月7日(月
)までの休日を除く毎日、9時00分から17時00分までとする。
③提出場所:4.に同じ。
(3)申請書作成等に対する質問
申請書の作成等にあたり質問がありましたら、書面(様式は自由)により提
出願います。
①提出方法:書面を持参又は郵送により提出すること。FAXでも可。
②受領期間:平成28年2月8日(月)から平成28年2月25日(木)
までの休日を除く毎日、9時00分から17時00分までとする。
③提出場所:4.に同じ。
(4)(3)の質問に対する回答書は、次のとおり閲覧を行います。
①期
間:質問を受理してから適宜に、平成28年2月29日(月)
までの休日を除く毎日、9時00分から17時00分まで。
②場
所:4.に同じ。
(5)その他
①申請書(追加資料を含む)の作成及び提出に係る費用は、提出者の負担と
なります。
②担当官は、提出された申請書(追加資料を含む)を、応募資格確認以外に
提出者に無断で使用しません。また、提出者の了承を得ることなく申請書
の一部のみを採用することはしません。
③提出された申請書(追加資料を含む)は返却しません。
④提出期限以降における申請書(追加資料を含む)の差し替え及び再提出は、
認めません。
⑤協定の相手方として選定されない者に対しては、平成28年3月31日ま
でに通知します。
⑥協定の相手方として選定された者に対しては、別添「災害応急対策活動等
に関する基本協定(案)」に基づき協定を締結することになりますが、締
結時には第4条第1項について併せて報告願います。
- 4 -
(別記様式1)
(用紙A4)
基 本 協 定 参 加 資 格 確 認 申 請 書
平成28年○○月○○日
担当官
中国地方整備局
三次河川国道事務所長
溝山
勇
殿
住
会
所
社
名
○○コンサルタント㈱
代表者氏名
平成28年2月8日付けで募集のありました「災害応急対策活動等に関する基本協定」
に係る応募資格について確認されたく、下記の資料を添えて申請します。
なお、予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)第70条の規定に該当する者でな
いこと及び添付資料の内容については事実と相違ないことを誓約します。問い合わせ先
は下記のとおりです。
記
1 基本協定締結説明書5.(1)②に定める過去の業務実績を記載した書面
2 基本協定締結説明書5.(1)③に定める技術者の資格を記載した書面
3 基本協定締結説明書5.(1)④に定める活動の実施体制を記載した書面
4 基本協定締結説明書5.(1)⑤別紙-1『希望業種区分調査票』
5 基本協定締結説明書5.(1)⑥別紙-2『希望担当区域調査票』
問い合わせ先
担当者
:
中国
部
:
○○本店
署
電話番号:
太郎
○○部
○○課
(代)○○○-○○○-○○○○
FAX○○○-○○○-○○○○
- 5 -
(内線
○○○)
(別記様式2)
(用紙A4)
過 去 の 業 務 実 績
[記入例]
会社名:
協定希望業種
業
務
名
業
務
TECRIS登録番号
名
称
契
約
金
額
履
行
期
間
等
平成
年
月
日
~
平成
年
月
日
業
務
概
要
注)・TECRISに登録されていない等で業務実績が証明できない場合は、業務の実績が確認できる書面(契約書
類等)の写しを添付すること。TECRISデータに業務概要等が登録されていない場合は、それらを確認で
きる仕様書等の写しを添付すること。
(別記様式3)
技
術
者
の
資
[記入例]
格
会社名:
協定希望業種
(フリガナ)
技術者の氏
名
○○
○○
○○
○○
○
○
○
○
生年月日
昭和○○年○○月○○日
所 属 ・ 役 職
保
有
資
格
技 術 士(部門:
分野:
登録番号:
RCCM(部門:
・取得年月日:
)
分野:
登録番号:
そ の 他(
・取得年月日:
)
)
- 6 -
(別記様式4)
(用紙A4)
活 動 の 実 施 体 制
[記入例]
会社名:
協定希望業種
○本活動を総括的に管理する技術者
○○コンサルタント㈱
技術者の氏名
○
○
○
○
在籍する本支店名
○○支店
在籍する本支店の住所
○○県
○○市
○○町
○丁目
○番
○本活動の実務を担当する技術員
○○コンサルタント㈱
技術員の氏名
○
○
○
○
在籍する本支店名
○○支店
在籍する本支店の住所
○○県
○○市
○○町
○丁目
○番
○○コンサルタント㈱
技術員の氏名
○
○
○
○
在籍する本支店名
○○支店
在籍する本支店の住所
○○県
○○市
○○町
○丁目
○番
○○コンサルタント㈱
技術員の氏名
○
○
○
○
在籍する本支店名
○○支店
在籍する本支店の住所
○○県
○○市
○○町
- 7 -
○丁目
○番
別紙-1
『希望業種区分調査票』
希望される業種について記載願います。
業
種
希
望
コンサルタント業務
測量
地質調査業務
(注1)希望欄に○印を記載して下さい。
(注2)希望については重複が可能です。
別紙-2
『希望担当区域調査票』
希望される区域(地方生活圏)について記載願います。なお、区域
については別図-5を参照願います。
区域名
希
安芸高田市・備北地方生活圏
松江地方生活圏
出雲地方生活圏
備後地方生活圏
(注1)希望欄に○印を記載して下さい。
(注2)希望については重複が可能です。
- 8 -
望
基本協定参加資格確認申請書提出時のチェックリスト
基本協定参加資格確認申請書提出時には、本チェックリストにより提出書類が添付され
ていることを確認下さい。※本チェックリストの提出は必要ありません。
□ 基本協定参加資格確認申請書(別記様式1)
→必須提出
会社の施工実績関係
□ 過去の業務実績(別記様式2)【業種毎作成】
→必須提出
□ 施工実績を確認できる書面(契約書の写し等)
→TECRISに登録されていない場合及びTECRISで確認できない場合等は必須提出
□ 一般競争参加資格認定通知書の写し
→必須提出
技術者の資格・経験
□ 技術者の資格(別記様式3)
→必須提出
□ 直接的かつ恒常的(3箇月以上)な雇用関係が確認できる資料
→必須提出
→(健康保険被保険者証等)
□ 技術者の資格を証明する書面の写し
→必須提出
活動の実施体制
□ 活動の実施体制(別記様式4)
→必須提出
その他
□希望業種区分調査票(別紙-1)
→必須提出
□希望担当区域調査票(別紙-2)
→必須提出
これらの添付資料が未提出の場合は参加資格を認めない場合がありますので、ご注意下
さい。
- 9 -
別図-1
江の川
一般国道54号
右岸(106.1k~179.0k)
至 松江
28k580~92k210
左岸(118.2k~179.0k)
西城川
左右岸(0.0k~1.3k)
馬洗川
左右岸(0.0k~5.8k)
神野瀬川
左右岸(0.0k~5.5k)
神野瀬川
西城川
馬洗川
一般国道54号
江の川
凡例
国道
河川
管理区間端
至 広島
- 10 -
別図-2
- 11 -
別図-3
灰塚ダム
大谷川
田総川
川井堰堤
杉谷川
鞍部処理
木屋川
知和堰堤
灰塚ダム管理支所管内
上下川
左右岸(11.4k~23.1k)
杉谷川
左右岸(0.0k~0.9k)
大谷川
左右岸(0.0k~1.3k)
田総川
左右岸(0.0k~4.4k)
木屋川
左右岸(0.0k~1.0k)
上下川
凡 例
灰塚ダム貯水池
管理区間端
- 12 -
別図-4
国営備北丘陵公園
担当区域
340ha
面積
別図-5
- 13 -
別添
災害応急対策活動等に関する基本協定(案)
(目的)
第1条 この協定は、地震、豪雨、台風、豪雪及び事故災害等の異常な現象下に、国土交
通 省 三 次 河 川 国 道 事 務 所 長 溝 山 勇 ( 以 下 、「 甲 」 と い う 。) が 管 理 す る 一 級 河 川
江の川水系、一般国道54号、中国横断自動車道尾道松江線及び灰塚ダム並びに国
営備北丘陵公園において災害が発生し、又は発生するおそれがある場合に、株式会
社 ○ ○ コ ン サ ル タ ン ト 代 表 取 締 役 社 長 ○ ○ ○ ○ ( 以 下 、「 乙 」 と い う 。) に
対 し 、「 災 害 応 急 対 策 活 動 等 ( 以 下 、「 活 動 」 と い う 。)」 に 関 す る 協 力 を 求 め る と き
の手続きについて定めたものである。
(活動の実施区域)
第2条 甲が乙に対し協力を要請する活動の実施区域は、○○の□□区域において管理す
る 区 域 ( 以 下 、「 実 施 区 域 」 と い う 。) と す る 。
(活動内容)
第3条 甲が乙に対し協力を要請する活動の内容は、実施区域における災害状況の把握と
報告並びに甲の指示に基づく調査、測量及び緊急的な対策工法の検討等とする。
(出動の要請)
第4条 甲は、乙に対し、第2条の実施区域で発生した災害状況に応じ、本活動を実施す
るための出動を書面(第1報は電話で可)により要請するものとする。なお、要請
は災害状況(発生場所、規模等)に鑑み、乙の希望業務又は実施体制状況により甲
が判断する。
2.乙が災害状況を把握しているにもかかわらず、甲から出動要請がない場合は、乙
はその内容について速やかに甲に報告するものとする。
3.乙は、第一項の出動要請の連絡を受ける者を、あらかじめ書面により甲に報告す
るものとする。
(活動の実施)
第5条 乙は、第4条に基づく出動の要請があった場合は直ちに出動し、活動を実施する
ものとする。
2 .活 動 の 直 接 の 指 示 は 、三 次 河 川 国 道 事 務 所 所 属 職 員 の う ち 甲 が 指 定 す る 者( 以 下 、
「 指 示 者 」 と い う 。) が 行 う も の と し 、 乙 は そ の 指 示 に 従 う も の と す る 。
3.甲は、前項による指示者を指定したときは、速やかに乙に通知するものとする。
(契約の締結)
第 6 条 甲 は 、乙 に 第 4 条 の 出 動 を 要 請 し た 場 合 は 、速 や か に 契 約 を 締 結 す る も の と す る 。
(活動の完了)
第7条 乙は、活動が完了したときは、直ちに指示者に対し、口頭、並びに書面により完
了報告を行うとともに、実施した活動の内容及び出動人員等を書面により甲に報告
するものとする。
(費用の請求)
第8条 乙は、活動完了後当該活動に要した費用を第6条により締結した契約に基づき、
甲に請求するものとする。
(費用の支払)
第9条 甲は、第8条の規定により請求を受けたときは、内容を精査し第6条により締結
した契約に基づきその費用を支払うものとする。
(損害の負担)
第 10条 本 活 動 の 実 施 に 伴 い 、 甲 、 乙 い ず れ の 責 に も 帰 す る こ と が で き な い 原 因 に よ り 、
第三者に対し損害を及ぼしたとき、若しくは乙の技術者等に損害が生じたときは、
乙はその事実の発生後遅滞なくその状況を書面により甲に報告し、その処置につい
て甲、乙協議して定めるものとする。
2.本活動の実施に伴い、明らかに乙の責に帰する原因により第三者に損害を及ぼし
たとき、若しくは乙の技術者等に損害が生じたときは、乙がこれを負担するものと
する。
3.本活動の実施に伴い、明らかに甲の責に帰する原因により第三者に損害を及ぼし
たとき、若しくは乙の技術者等に損害が生じたときは、甲がこれを負担するものと
する。
(有効期限)
第 11条 本 協 定 の 有 効 期 限 は 、平 成 2 8 年 4 月 1 日 か ら 平 成 2 9 年 3 月 3 1 日 ま で と す る。
(その他)
第 12条 こ の 協 定 に 定 め な い 事 項 、 又 は 疑 義 が 生 じ た 事 項 に つ い て は 、 そ の 都 度 甲 、 乙 協
議して定めるものとする。
この協定の証として、本書2通を作成し、甲、乙が押印の上、それぞれを各1通保有す
るものとする。
平成28年
甲
4月
1日
国土交通省
中国地方整備局
三次河川国道事務所長
乙
株式会社
溝
山
勇
○○コンサルタント
代表取締役社長
○
○
○
○
河川及び道路等災害応急対策活動等に関する基本協定
募集要領
「河川及び道路等災害応急対策活動等に関する基本協定」について基本協定締結希望者
を募集いたしますので、基本協定の締結を希望される方は基本協定締結説明書により技術
資料の提出をお願いいたします。
基 本 協 定 締 結 説 明 書
1.協定概要
(1)協 定 名
河川及び道路等災害応急対策活動等に関する基本協定
(2)活動場所
三次河川国道事務所において管理する一級河川江の川水系(別図-
1)、一般国道54号(別図-2)、中国横断自動車道尾道松江線(別
図-3)及び灰塚ダム(別図-4)並びに国営備北丘陵公園(別図-
5)における災害応急対策活動等への協力を原則とする。
(3)活動内容
三次河川国道事務所所管施設において災害が発生、又は発生するお
それがある場合の被害の拡大防止と被害施設の早期復旧のため、貴社
で保有される建設機械、資材及び労力等により応急対策活動を実施す
るものである。
(4)協定期間
平成28年4月1日
~
平成29年3月31日
2.応募資格
応募資格は、以下のとおりとします。
(1)
予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)(以下「予決令」という。)第
70条及び第71条の規定に該当しない者であること。
(2)
平成28年4月1日において、中国地方整備局(港湾空港関係を除く。)に
おける平成27・28年度の一般競争(指名競争)参加資格の「一般土木工事」
又は「維持修繕工事」の認定を受けていること。
(3)
会社更生法に基づき更生手続開始の申立てがなされている者又は民事再生法
に基づき再生手続開始の申立てがなされている者(上記(2)の再認定を受け
た者を除く。)でないこと。
(4)
警察当局から、暴力団員が実質的に経営を支配する建設業者又はこれに準ず
るものとして、国土交通省発注工事等からの排除要請があり、当該状態が継続
している者でないこと。
(5)
平成13年度以降に元請けとして完成・引き渡しが完了した、福山河川国道事
務所、松江国道事務所、三次河川国道事務所、江の川総合開発工事事務所又は
国営備北丘陵公園事務所が発注した工事の施工実績があること。
なお、当該実績が大臣官房官庁営繕部又は地方整備局(旧地方建設局を含み、
- 1 -
港湾空港関係を除く。)の発注した工事に係るものにあっては、工事成績評定
通知書に記載されている評定点(以下「評定点」という。)が65点未満のもの
は実績として認めない。
また、当該実績の発注機関が財団法人日本建設情報総合センターの「工事実
績情報システム(CORINS)」(以下、「CORINS」という。)に登録を義務付けて
いる場合は、CORINSに登録されていなければ、実績として認めない。ただし、
500万円未満の工事及び中国地方整備局における平成14年9月30日以前に発注し
た請負金額が2,500万円未満の工事等、発注者が登録を義務付けていない工事
についてはこの限りでない。
(6)
本協定の活動内容である応急対策活動等を総括的に管理する者として、次に
掲げる基準を満たす技術者を保有していること。なお、当該活動に専任の義務
は有しない。
①
協定締結希望者と直接的かつ恒常的な雇用関係にあること。なお、「直
接的かつ恒常的な雇用関係」とは、申請書提出日において3箇月以上の雇
用関係にあることをいう。
上記「直接的かつ恒常的な雇用関係」が確認できない場合は、協定締結
を認めないことがある。
②
1級土木施工管理技士又はこれと同等以上の資格を有する者であるこ
と。なお、「これと同等以上の資格を有する者」とは、次の者をいう。
・1級建設機械施工技士
・技術士法による技術士(建設部門、農業部門(農業土木)、森林部
門(森林土木)、水産部門(水産土木)又は総合技術監理部門(選
択科目を建設部門に係わるもの、
「農業土木」、
「森林土木」又は「水
産土木」とするものに限る。))の資格を有する者。
・これらと同等以上の資格を有する者と国土交通大臣が認定した者。
(7)
基本協定参加資格確認申請書(基本協定参加資格確認のための添付資料を含
む。この説明書において「申請書」という。)の提出期限の日までの期間に、中
国地方整備局長から工事請負契約に係る指名停止等の措置要領(昭和59年3月
29日付け建設省厚第91号。以下「指名停止措置要領」という。)に基づく指名
停止を受けていないこと。
(8)
広島県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労力等
を有すること)が、備後地方生活圏、備北地方生活圏又は安芸高田市内にある
こと。島根県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労
力等を有すること)が、松江地方生活圏、出雲地方生活圏内にあること。
ただし、区域については以下のとおりとする。
1)三次出張所管内
広島県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労力等
を有すること)が、備北地方生活圏又は安芸高田市内にあること。
2)吉田出張所管内
広島県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労力等
- 2 -
を有すること)が、備北地方生活圏又は安芸高田市内にあること。
3)一般国道54号
三次市区間
広島県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労力等
を有すること)が、備北地方生活圏又は安芸高田市内にあること。
4)一般国道54号
安芸高田市区間
広島県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労力等
を有すること)が、備北地方生活圏又は安芸高田市内にあること。
5)尾道松江線南部(尾道料金所~三良坂IC)
広島県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労力等
を有すること)が、備後地方生活圏又は備北地方生活圏又は安芸高田市内に
あること。
6)尾道松江線中部(三良坂IC~広島・島根県境)
広島県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労力等
を有すること)が、備北地方生活圏又は安芸高田市内にあること。
7)尾道松江線北部(広島・島根県境~三刀屋木次IC)
島根県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労力等
を有すること)が、松江地方生活圏又は出雲地方生活圏内にあること。
8)灰塚ダム管理支所管内
広島県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労力等
を有すること)が、備北地方生活圏又は安芸高田市内にあること。
9)国営備北丘陵公園内
広島県内における建設業法の許可を有する本店又は支店等(資機材、労力等
を有すること)が、備北地方生活圏又は安芸高田市内にあること。
(9)
平成28年4月1日時点において三次河川国道事務所が発注した各維持工事
又は保守工事を請け負った場合には、当該維持工事区域については協定締結の
対象から除外する。
3.基本協定締結者の決定方法
(1)基本協定の締結は、2.に掲げる応募資格を満たしている方と行います。なお、
協定は2区域(2箇所)まで締結することができます。ただし、1区域(1箇
所)の災害応急対策活動は最低1班5名体制を想定しています。
(2)担当区域希望調査票【別紙-1】を基に各区域の協力業者数の平準化が図れる
ように担当区域を決定します。
(3)応募者が多数の場合はヒアリングを実施して決定する場合があります。
4.担当部局
〒728-0011
広島県三次市十日市西六丁目2-1
国土交通省中国地方整備局
三次河川国道事務所
TEL 0824-63-4121(代表)
- 3 -
河川管理課
内線334
5.応募資格の確認等
(1)申請書の作成
基本協定の締結を希望される方は、次の資料を作成し提出願います。
①基本協定参加資格確認申請書【別記様式1】
②過去の施工実績【別記様式2】
※CORINSに登録されていない場合は、確認できる書類(契約書の写
し等)を提出願います。
③技術者の資格【別記様式3】
※技術者の資格及び雇用関係が確認できる資料を提出願います。な
お、複数の技術者を登録することは可能です。
④災害応急対策担当区域図【別図-1~5】
※建設業法の許可を有する本店又は支店等及び資機材置き場の位置
を記入し提出願います。なお、別図-1~5の範囲で会社及び資
機材置き場の位置が入らない場合は、希望する担当区域との位置
関係がわかる縮尺の入った図面等(様式自由)を提出願います。
⑤担当区域希望調査票【別紙-1】
※基本協定は最大2区域(2箇所)まで締結できますので、希望さ
れる優先順位を最大5箇所まで記載して下さい。
(2)申請書の提出
申請書については、以下のとおり提出願います。
①提出方法:申請書(追加資料を含む)の提出は、持参又は郵送(書留
に限る。必着のこと。)とします。
②受付期間:平成28年2月25日(木)から平成28年3月7日(月)
までの休日を除く毎日、9時00分から17時00分までとする。
③提出場所:4.に同じ。
(3)申請書作成等に対する質問
申請書の作成等にあたり質問がありましたら、書面(様式は自由)により提
出願います。
①提出方法:書面を持参又は郵送により提出すること。FAXでも可。
②受領期間:平成28年2月8日(月)から平成28年2月25日(木)
までの休日を除く毎日、9時00分から17時00分までとする。
③提出場所:4.に同じ。
(4)(3)の質問に対する回答書は、次のとおり閲覧を行います。
①期
間:質問を受理してから適宜に、平成28年2月29日(月)
までの休日を除く毎日、9時00分から17時00分まで。
②場
所:4.に同じ。
(5)その他
①申請書(追加資料を含む)の作成及び提出に係る費用は、提出者の負担と
なります。
②担当官は、提出された申請書(追加資料を含む)を、応募資格確認以外に
- 4 -
提出者に無断で使用しません。また、提出者の了承を得ることなく申請書
の一部のみを採用することはしません。
③提出された申請書(追加資料を含む)は返却しません。
④提出期限以降における申請書(追加資料を含む)の差し替え及び再提出は
認めません。
⑤協定の相手方として選定されない者に対しては、平成28年3月31日ま
でに通知します。
⑥協定の相手方として選定された者に対しては、別添「河川及び道路等災害
応急対策活動等に関する基本協定(案)」に基づき協定を締結することに
なりますが、締結時には第4条第1項について併せて報告願います。
- 5 -
(別記様式1)
(用紙A4)
基 本 協 定 参 加 資 格 確 認 申 請 書
平成28年○○月○○日
担当官
中国地方整備局
三次河川国道事務所長
溝山
勇
殿
住
所
商号又は名称
代表者氏名
平成28年2月8日付けで募集のありました「河川及び道路等災害応急対策活動等に
関する基本協定」に係る応募資格について確認されたく、下記の資料を添えて申請しま
す。
なお、予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)第70条の規定に該当する者でな
いこと及び添付資料の内容については事実と相違ないことを誓約します。問い合わせ先
は下記のとおりです。
記
1
基本協定締結説明書5.(1)②に定める過去の施工実績を記載した書面
2
基本協定締結説明書5.(1)③に定める技術者の資格等を記載した書面
3
基本協定締結説明書5.(1)④別図-1『河川災害応急対策担当区域図』
別図-2『道路災害応急対策担当区域図』54号
別図-3『道路災害応急対策担当区域図』尾松線
別図-4『ダム災害応急対策担当区域図』
別図-5『公園災害応急対策担当区域図』
※会社及び資機材置き場の分かる詳細な地図
4
基本協定締結説明書5.(1)⑤別紙-1『担当区域希望調査票』
問い合わせ先
担当者
:
中国
部
:
○○本店
署
電話番号:
太郎
○○部
○○課
(代)○○○-○○○-○○○○
FAX○○○-○○○-○○○○
- 6 -
(内線
○○○)
(別記様式2)
(用紙A4)
過 去 の 施 工 実 績
[記入例]
工
会社名:
事
名
工
発 注 機 関 名
事
受
注
者
名
施
工
場
所
名
(都道府県名・市町村名)
称
最終請負金額
等
工
受
注
形
期
平成
年
月
~
態
単体/JV(出資比率)
平成
年
月
構造形式、
工
規模・寸法、
事
使用機材・数量、
内
施工方法、等
容
CORINSへの登録の有無
有り(登録番号を明記)又は無し
注)・CORINS登録有りとする場合は、登録内容を事前に確認しておくこと。
・CORINSに登録されていない等で施工実績が証明できない場合は、工事の工事実績が確認できる書面(工
事の実績が確認できる契約書類/施工計画書及び図面等)の写しを添付すること。CORINSデータに数
量等が登録されていない場合は、それらを確認できる契約書等の写しを添付すること。図面はA3以
下に縮小のこと。
・CORINSに登録を義務付けている発注機関の工事(500万円未満の工事及び平成14年9月30日以前に発注し
た請負金額が2,500万円未満の工事等は除く。)の場合は、CORINSに登録されていなければ、実績とし
て認めない。
・記入する施工実績の発注機関名は、当該工事の契約日における名称とすること。
コメント欄
(甲に対して特に伝えたい事がありましたら本欄に記載願います。)
- 7 -
(別記様式3)
技
術
者
の
[記入例]
格
会社名:
(フリガナ)
技術者の氏
資
名
技術者
○○
○○
○○
○○
○
○
○
○
生年月日(和暦)
昭和○○年○○月○○日
最終学歴
○○大学
法令等による資格・免許
1級土木施工管理技士(取得年及び登録番号)
○○科
○○年卒業
一級土木施工管理技士又
貴社に在籍
はこれと同等以上の資格
される技術
を有する者
者数
二級土木施工管理技士又
は二級建設機械施工管理
技士
その他
・貴社に在籍される技術者を実人数で記入願います。なお、
「これと同等以上の資格を有する者」とは、2.
(6)②に示す資格のことです。
・基本協定説明書の2.(6)以外の技術者を保有している場合は、上記「その他」の欄に資格名と人数を記
入して下さい。
コメント欄
(甲に対して特に伝えたい事がありましたら本欄に記載願います。)
- 8 -
別紙-1
『担当区域希望調査票』
協定締結を希望される区域について、協定締結を希望される順位を
記載願います。なお、区域名については、別図-1、別図-2、別図
-3及び別図-4並びに別図-5の『(河川・道路・ダム・公園)災
害応急対策担当区域図』を参照願います。
種類
区
域
名
希望される順位
三次出張所管内
河川
吉田出張所管内
一般国道54号
三次市区間
一般国道54号
安芸高田市区間
道路
中国横断自動車道尾道松江線
南部(尾道料金所~三良坂IC)
中国横断自動車道尾道松江線
中部(三良坂IC~広島・島根県境)
中国横断自動車道尾道松江線
北部(広島・島根県境~三刀屋木次IC)
ダム
灰塚ダム管理支所管内
公園
国営備北丘陵公園内
(注1)希望される順位に第○希望を記載して下さい。
(注2)基本協定は最大2区域(2箇所)まで締結できますので、希望される優先順
位を最大5箇所まで記載して下さい。
(注3)各区域の協定締結条件として、基本協定締結説明書の2.(8)の条件を満
たす必要があります。
- 9 -
基本協定参加資格確認申請書提出時のチェックリスト
基本協定参加資格確認申請書提出時には、本チェックリストにより提出書類が添付され
ていることを確認下さい。※本チェックリストの提出は必要ありません。
□ 基本協定参加資格確認申請書(別記様式1)
→必須提出
会社の施工実績関係
□ 過去の施工実績(別記様式2)
→必須提出
□ 施工実績を確認できる書面(契約書の写し等)
→CORINSに登録されていない場合及びCORINSで確認できない場合等は必須提出
□ 工事成績評定通知書の写し
→当該工事実績が大臣官房官庁営繕部発注の工事又は地方整備局発注の工事の場合は必須提出
□ 一般競争参加資格認定通知書の写し
→必須提出
技術者の資格・経験
□ 技術者の資格(別記様式3)
→必須提出
□ 直接的かつ恒常的(3箇月以上)な雇用関係が確認できる資料
→(健康保険被保険者証、監理技術者証等)
□ 技術者の資格を証明する書面の写し
→必須提出
技術資料
□ 別紙-1
『担当区域希望調査票』
→必須提出
□ 別図-1
『河川災害応急対策担当区域図』
→※注(参考図は除く)
□ 別図-2
『道路災害応急対策担当区域図』(一般国道54号)
→※注
□ 別図-3
『道路災害応急対策担当区域図』(尾道松江線)
→※注
□ 別図-4
『ダム災害応急対策担当区域図』
→※注
□ 別図-5
『公園災害応急対策担当区域図』
→※注
※注)
別図-1~5については該当するものを提出
□ その他詳細な地図等参考資料
→必要に応じ提出
これらの添付資料が未提出の場合、施工実績、資格、工事経験等が無効(参加資格無し)
となりますので、ご注意下さい。
- 10 -
別図-1
『河川災害応急対策担当区域図』
三次出張所管内
(右岸)
島根県
江の川
国道54号
右岸(106.1k~157.3k)
左岸(118.2k~152.2k)
広島県
西城川
左右岸(0.0k~1.3k)
馬洗川
(左岸)
左右岸(0.0k~5.8k)
神野瀬川
神野瀬川
左右岸(0.0k~5.5k)
吉田出張所管内
江の川
右岸(157.3k~179.0k)
三
左岸(152.2k~179.0k)
凡例
吉
河川
田
出
張
所
管
次
出
張
所
管
西城川
内
内
馬洗川
管理区間端
江の川
吉
田
出
張
所
管
内
三
次
出
張
所
管
内
参考図)三次河川国道事務所管内図(略図)
10
6k
島根県邑智郡邑南町
北広島町
土 師ダ
ム
出羽川
川
簸ノ
久保橋
110k
線
JR三江
可愛川橋
新可愛川橋
54
木
橋
鈩橋
宇 遠木
神
明
郷川橋
神野瀬川
尾関大橋
神0k
馬0k
事
西0k
三次駅
旭橋
145k
馬5k
熊野橋
鳥居橋
新鳥居橋
馬5.8k
西1.3k
川
権現
馬 洗 川
出
三次出張所管内
橋
向三原橋
西城川
三 次 市
- 11 -
橋
丹渡 川
140k
水道橋
巴橋
k
k
k
k
k
k
k
k
k
k
旭橋
135k
寿橋
157.3
152.2
1.3
1.3
5.8
5.8
5.5
5.5
179
179
150k
54
神5k
神5.5k
祝橋
k~
k~
k~
k~
k~
k~
k~
k~
k~
k~
上
村
川
粟屋橋
106.1
118.2
0
0
0
0
0
0
157.3
152.2
板
右岸
左岸
西城川
右岸
左岸
馬洗川
右岸
左岸
神野瀬川 右岸
左岸
吉田出張所 江の川
右岸
左岸
木川
中央
橋
大土川
三次出張所 江の川
江の川
130k
堰
鳴瀬
三次大橋
JR芸備
線
120k
日山橋
54
篠原橋
内
両国
橋
115k
大橋
橋
唐香
錦橋
川地大橋
管
155k
深川橋
所
160k
市ヶ原
橋
戸島川
長
瀬
川
式敷
石見堂橋
張
内
125k
安芸高田市
智徳橋
出
吉田大橋
管
本
村
川
田
毘沙門橋
岩城橋
吉
165k
出
所
作
橋
三国
出
砂田川
三
次
張
香淀大橋
170k
吉田
出張
所管
内
新大江橋
新除橋
可愛橋
175k
多治比川
昭和橋
桂橋
凡 例
事 事 務 所
出 出 張 所
54 国道54号
別図-2
『道路災害応急対策担当区域図』(一般国道54号)
92k210
至 松江
三次市区間
L=32.5km
安芸高田市区間
L=29.1km
5
7
k
6
3
0
2
8
k
5
8
0
至 広島
別図-3
『道路災害応急対策担当区域図』(尾道松江線)
- 12 -
別図-4
『ダム災害応急対策担当区域図』
灰塚ダム
大谷川
田総川
川井堰堤
杉谷川
鞍部処理
木屋川
知和堰堤
灰塚ダム管理支所管内
上下川
左右岸(11.4k~23.1k)
杉谷川
左右岸(0.0k~0.9k)
大谷川
左右岸(0.0k~1.3k)
田総川
左右岸(0.0k~4.4k)
木屋川
左右岸(0.0k~1.0k)
別図-5
上下川
凡 例
灰塚ダム貯水池
管理区間端
『公園災害応急対策担当区域図』
国営備北丘陵公園
担当区域
340ha
面積
- 13 -
別添
河川及び道路等災害応急対策活動等に関する基本協定(案)
(目的)
第1条
この協定は、地震、豪雨、台風、豪雪及び事故災害等の異常な現象下に、国土交通省三次河川国
道事務所長
溝山
勇(以下、「甲」という。)が管理する一級河川江の川水系、一般国道54号、
中国横断自動車道尾道松江線及び灰塚ダム並びに国営備北丘陵公園(以下、「江の川等」という。)
において災害が発生し、又は発生するおそれがある場合に、江の川等沿川(沿線)に建設機械・資
材及び労力等(以下、「建設資機材等」という。)を保有している、株式会社
役社長
○○
○○建設
代表取締
○○(以下、
「乙」という。)に対し、
「災害応急対策活動等(以下、
「活動」という。)」
に関する協力を求めるときの手続きについて定めたものである。
(活動の実施区域)
第2条
甲が乙に対し協力を要請する活動の実施区域は、○○の□□区域において管理する区域(以下、
「実施区域」という。)とする。ただし、不測の事態が生じた場合は実施区域以外での活動を要請
する場合もある。
(活動内容)
第3条
甲が乙に対し協力を要請する活動は、実施区域内において災害が発生し、又は発生するおそれが
ある場合の被害の拡大防止と被害施設の早期復旧のため、乙で保有する建設資機材等により応急対
策活動を実施するものである。
また、実施区域が道路である場合は、緊急通行車両の通行を確保するため、災害対策基本法第7
6条の6(以下、「災対法」という。)に基づき、移動命令の伝達、周知のための立て看板の設置、
車両等の移動、土地の一時使用・障害物の処分の措置(以下、「車両移動等の措置という。)も実施
するものである。
(建設資機材等の報告)
第4条
乙は、活動に提供できる建設資機材等の数量を把握し、本協定締結後速やかに書面により甲に報
告するものとする。
2.前項の建設資機材等に著しい変動があった場合、又は甲から要請があった場合は、乙は書面によ
り速やかに甲に報告するものとする。
3.甲は、甲の保有する建設資機材等を、あらかじめ乙に書面により通知するものとする。
(建設資機材等の提供)
第5条
甲及び乙は、それぞれから要請があった場合は、特別な理由がない限り、相互に建設資機材等を
提供するものとする。
(出動の要請)
第6条
甲は、乙に対し、第2条の実施区域等で発生した災害状況に応じ、本活動を実施するための出動
を書面(第1報は電話で可)により要請するものとする。なお、要請は災害状況(発生場所、規模
等)に鑑み、乙の建設資機材等の保有状況により甲が判断する。
2.甲乙相互の通信連絡が不能で、乙が被害状況を把握している場合は、甲からの要請があったもの
と見なし、乙の判断で出動するものとする。なお、集結場所は被害箇所最寄りの出張所とする。
3.乙は、第一項の出動要請の連絡を受ける者を、あらかじめ書面により甲に報告するものとする。
(活動の実施)
第7条
乙は、前条に基づく出動の要請があった場合は直ちに出動し、活動を実施するものとする。
2.活動の直接の指示は、三次河川国道事務所所属職員のうち甲が指定する者(以下、「指示者」と
いう。)が行うものとし、乙はその指示に従うものとする。
3.甲は、前項による指示者を指定したときは、速やかに乙に通知するものとする。
4.災対法に基づき車両移動等の措置を行う場合には、別冊「災害対策基本法に基づく車両移動の運
用に関する手引き」により行うものとする。
5.災対法に基づき車両移動等の措置を行う場合には、乙は、甲が別途発行する「身分証明書」を携
帯するものとする。
(説明会)
第8条
乙は、甲が保有する災害対策用機械の操作等の説明会に甲から参加要請があった場合には、可能
な限り参加するものとする。
(契約の締結)
第9条
甲は、乙に第6条の出動を要請した場合は、速やかに契約を締結するものとする。
(維持工事請負業者との協力)
第10条
乙は、状況により、甲が別途請負契約を締結している維持工事業者又は保守工事業者(以下、
「維
持工事業者等」という。)と協力して活動を実施するものとする。
2.甲は、本活動の実施区域を担当する維持工事業者等の業者名及び連絡先を乙に通知するものとす
る。
(活動の完了)
第11条
乙は、活動が完了したときは、直ちに指示者に対し、口頭、並びに書面により完了報告を行うと
ともに、実施した活動の内容及び建設資機材等の使用数量を書面により甲に報告するものとする。
(費用の請求)
第12条
乙は、活動完了後当該活動に要した費用を第9条により締結した契約に基づき、甲に請求するも
のとする。
(費用の支払)
第13条
甲は、前条の規定により請求を受けたときは、内容を精査し第9条により締結した契約に基づき
その費用を支払うものとする。
(損害の負担)
第14条
活動の実施に伴い、甲、乙いずれの責にも帰することができない原因により、第三者に対し損害
を及ぼしたとき、又は建設資機材等に損害が生じたときは、乙はその事実の発生後遅滞なくその状
況を書面により甲に報告し、その処置について甲、乙協議して定めるものとする。
2.本活動の実施に伴い、明らかに乙の責に帰する原因により第三者に損害を及ぼしたとき、又は建
設資機材等に損害が生じたときは、乙がこれを負担するものとする。
3.本活動の実施に伴い、明らかに甲の責に帰する原因により第三者に損害を及ぼしたとき、又は建
設資機材等に損害が生じたときは、甲がこれを負担するものとする。
(有効期限)
第15条
本協定の有効期限は、平成28年4月1日から平成29年3月31日までとする。
なお、協定締結の日が平成28年4月1日以降の場合は、協定締結の日から平成29年3月31
日までとする。
(その他)
第16条
この協定に定めない事項、又は疑義が生じた事項については、その都度甲、乙協議して定めるも
のとする。
この協定の証として、本書2通を作成し、甲、乙が押印の上、それぞれを各1通保有するものとする。
平成28年○○月○○日
甲
国土交通省
中国地方整備局
三次河川国道事務所長
乙
株式会社
溝
山
勇
○○建設
代表取締役社長
○○
○○
災害対策基本法に 基づく
車両移動に 関する 運用の手引き
平成2 6 年1 1 月
国土交通省道路局
目
次
1 . はじ めに
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
2 . 災害対策基本法改正の趣旨
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
3 . 災害時に おける 車両等の移動 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P
2
P
3
P10
1)
道路区間指定
P10
2)
都道府県公安委員会と の連携
3)
指定道路区間の周知
4)
車両等の移動
5)
民間事業者と の連携
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P39
6)
土地の一時使用 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P43
・ ・ ・ ・
P18
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P22
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P26
4 . 地方公共団体への指示
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P47
5 . 地方公共団体への支援
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P50
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P52
参考-1
災害対策基本法( 抄) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P56
参考-2
災害対策基本法施行令( 抄)
・ ・ ・ ・
P59
参考-3
施行通知
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P60
参考-4
道路法( 抄) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
P67
参考-5
道路交通法( 抄)
P69
6 . 損失補償
参考資料
- 1 -
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
1 . はじ めに
○
平成26年11月に 改正さ れた 災害対策基本法( 以下「 災対法」 と いう ) では、 大規模な災
害発生時に おける 道路管理者に よ る 放置車両・ 立ち 往生車両等の移動に 関する 規定が盛
り 込ま れた 。
○
平成26年11月21日に 、 関係省庁から 施行通知が発出さ れ、 法改正の趣旨、 留意事項等
が示さ れた と こ ろ である が、 本手引き は、 施行通知と 併せて 実際の運用に あた っ て の必
要な事項を と り ま と めた も のである 。 ま た 、 災害時の対応だ けではなく 、 道路啓開計画
の策定や実働訓練を 実施する 場合等に も 活用する も のと する 。
○
災害対応は、 初動期に 如何に 迅速に 対応を 行う かど う かが、 そ の被害の拡大を 防ぎ、
人命救助に 大き な役割を 果た す観点から 重要と なる 。 迅速な初動対応を 行う た めに は、
地方整備局等、 高速道路会社、 都道府県、 市町村等の関係機関を 含めた 連絡・ 連携体制
の整備、 資機材の確保等の事前の備え が不可欠である 。
○
ま た 、 災害対応は、 発生事象に 応じ て 異なる こ と から 、 本手引き を 基本と し つ つ も 、
実際の災害の状況に 応じ て 、 臨機応変の対応が必要と なる ので留意さ れた い。
○
なお、 本文中の道路管理者は、 地方整備局等を 想定し 記載し て いる が、 地方公共団体
等の道路管理者が対応する 際に も 参考に でき る も のと し て いる 。 そ の際に は、 想定さ れ
る 災害の種類と 規模、 自ら が管理する 道路の状況や動員でき る 人員、 資機材の量等を 踏
ま え た 対応が必要と なる ので留意さ れた い。
○
本手引き は、実際の災害対応、実働訓練等を 通じ て 得ら れる 課題を 踏ま え 、今後と も 、
必要に 応じ て 改善を 図っ て いく も のと する 。
- 2 -
2 . 災害対策基本法改正の趣旨
【 施行通知】
第一 法改正の背景等
今般の法改正は、 首都直下地震等大規模災害発生時に は、 道路の被災等に よ り
深刻な交通渋滞や大量の放置車両の発生が懸念さ れる こ と 、 ま た 、 大雪時に も 車
両の通行が困難と なる こ と に よ り 、 立ち 往生車両や放置車両が発生する 可能性も
懸念さ れる こ と から 、 放置車両対策等の強化を 図る も のである 。
【 解説】
○ こ れま での災害に おける 教訓
・ 東日本大震災に おいて は、 道路啓開の重要性が再認識さ れ、 平成2 6 年2 月の大雪
では、 立ち 往生車両の処理が除雪作業の大き な障害と なっ た 。 以下に そ れぞ れの災
害の状況を 示す。
<東日本大震災>
・ 東日本大震災では、 三陸地域を はじ め、 太平洋沿岸に 、 最大で高さ 1 0 mに 及ぶ津
波が押し 寄せ、 甚大な被害が生じ 、 道路を はじ め、 各機関の交通機能が失われた 。
・ ま た 、 大規模災害時に おいて は、 初動期に おいて 、 人命救助のた めに 自衛隊や救急
救命医療チ ームが被災地に 入る 前に 、 先んじ て 道路の啓開を 行う こ と が必要である
と 認識さ れた 。
・ 東日本大震災では、 一刻も 早く 被災地へのア ク セス ルート を 確保する た め、
第1 ス テ ッ プ と し て 、 内陸の東北道、 国道4 号の縦軸ラ イ ン を 確保
第2 ス テ ッ プ と し て 、 被災地への横軸ラ イ ン を 確保
第3 ス テ ッ プ と し て 、 太平洋沿岸の通行を 確保
する 「 く し の歯」 作戦に よ り 道路啓開を 実施し た 。
・ こ れら の道路啓開では、 事前の災害協定に 基づき 建設業者から なる 5 2 チ ームを 編
成し 作業を 行い、震災翌日に は、太平洋岸の主要都市へのア ク セス ルート を 確保し 、
太平洋沿岸のルート に つ いて も 、 震災から 1 週間で9 7 %の通行を 可能と し 、 被災
地に おける 救命救急およ び復旧支援活動に 大き く 貢献し 、 災害初動時に おける 道路
啓開の重要性が大き く 認識さ れた 。
- 3 -
図: 東日本大震災に おける 「 く し の歯作戦」 に よ る 道路啓開
・ 一方、 東日本大震災に おける 道路啓開では、 以下の事項が教訓と し て 得ら れた 。
- 事前に 啓開ルート を 設定し て おく こ と
- 平素よ り 訓練等を 実施する 等、 臨機に 対応でき る よ う 準備を し て おく こ と
- 災害協定の構成メ ン バーに 対し 、電話不通の場合の参集先の決定や衛星携帯、
有線電話や連絡網の構築し て おく こ と
- 道路啓開時の財産価値のある 自動車の処理方法
等
の事項が教訓と し て 明ら かに なっ た 。
- 4 -
・ ま た 、 首都圏に おいて は、 地震発生と 同時に 鉄道等の公共交通機関が運転を と り や
め、首都高速道路に つ いて も 通行止めと なっ た た め、一般道に 自動車交通が集中し 、
緊急通行車両の移動も 困難に なる ほど の深刻な渋滞が発生し た 。 今後、 首都直下地
震が発生し た 場合、 緊急通行車両の円滑な通行を 確保する た め、 こ れら の道路上に
溢れる 車両等を ど のよ う に 処理する のかが課題と し て 認識さ れた 。
写真: 東日本大震災に おける 都内の渋滞
( 一般国道246号( 港区赤坂) )
( 平成23年3月11日)
写真: 東日本大震災に おける 帰宅困難者
( 一般国道246号( 港区赤坂) )
( 平成23年3月11日)
<平成2 6 年2 月の大雪>
・ 平成2 6 年2 月1 4 日に 、 関東甲信地方に おいて 記録的大雪と なり 、 道路、 鉄道を
はじ めと し た 交通機関が数日間に わた り 麻痺状態と なり 、 社会経済に 大き な影響を
与え た 。
・ 道路に おいて は、 各地で車両等の立ち 往生が発生し 、 こ れら の立ち 往生車両が除雪
作業の障害と なり 、 道路の除雪が滞る う ち に 、 さ ら に 別の場所で立ち 往生車両が発
生する と いっ た 悪循環が起き 、 結果的に 大規模な立ち 往生が発生し 、 道路の輸送機
能が喪失し た 。 こ う し た 立ち 往生車両を いかに 迅速に 移動さ せる かが、 大雪時に お
ける 除雪対応の大き な鍵である こ と が認識さ れた 。
写真: 長野県軽井沢町の国道18号( 平成26年2月14日)
- 5 -
○ 首都直下地震等の大規模災害に 対する 備え
・ 首都直下地震や南海ト ラ フ 地震等の大規模災害の発生が懸念さ れて おり 、 地方整備局
等を 中心に 対策の検討が進めら れて いる 。
<首都直下地震に 備え た 八方向作戦>
・ 首都直下地震の発生時に は、 東日本大震災時の際に 東京2 3 区で発生し た 深刻な渋滞
を 上回る 状態が発生する と の想定のも と 、 都心での啓開に 加え て 、 都心に 向けて 、 8
方向から あら かじ め定めて おいた 道路啓開候補路線に つ いて 啓開を 行い、 そ れぞ れの
方向に 最低1 ルート 確保する こ と を 目指す計画が検討さ れて いる 。
図: 首都直下地震に 備え た “ 八方向作戦” に よ る 道路啓開
・ 首都直下地震に おいて は、 道路上に 散乱し た ガレ キの処理及び放置車両の撤去、 道路
損壊箇所の補修を 併せて 行う 必要がある ため、 次に 示すよ う な部隊編成に よ り 啓開を
行う こ と が検討さ れて いる 。
図: 道路啓開部隊の編成イ メ ージ
- 6 -
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 1 ) 趣旨
災害が発生し た 場合に 、 立ち 往生車両や放置車両に よ っ て 、 緊急通行車両の通
行のた めの最低限の通行空間すら 確保さ れず災害応急対策の実施に 著し い支障が
生じ る おそ れがある こ と から 、 道路管理者に 対し て 、 緊急通行車両の通行の妨害
と なっ て いる 車両そ の他の物件の移動等に 関する 権限を 付与する こ と と し た も の
である 。 こ こ でいう 「 そ の他の物件」 と は、 車両から 落下し た 積載物など を 主に
想定し て いる が、 車両と と も に 緊急通行車両の通行の妨害と なっ て いる も のは今
回の措置の対象と なり 得る も のである 。 なお、 倒壊し た 建物など の瓦礫に つ いて
は、 道路法第42条に 基づく 通常の維持管理行為でも 除去可能である 。
車両の移動等を 行う に 当た っ て は、 被災地域外から 被災現場ま でのルート を 適
切に 確保する た め、 各道路管理者が連携し て 道路啓開を 行う こ と が必要であり 、
関係する 地方公共団体、 高速道路会社等の道路管理者と は、 平時よ り 具体的な対
応方針の作成や道路啓開が想定さ れる 道路の現況調査の実施、 合同防災訓練の実
施等に よ り 、 緊密に 連携を 図る と と も に 、 発災時に おいて も 、 情報を 共有し 、 十
分に 連携し て 臨機応変に 対応さ れた い。 ま た 、 都道府県公安委員会や緊急通行車
両の運行管理者等関係する 機関と 必要な調整を 行う も のと する 。
なお、 被災地域の道路管理者が車両の移動等を 行おう と する 場合に は、 当該道
路管理者のみの人員や資機材では対応し がた いこ と から 、 民間事業者に よ る 応援
・ 協力体制など 、 発災時に 関係者で連携し て 速やかな道路啓開が行われる 体制を
構築さ れた い。
【 解説】
○ 災対法に 基づく 車両移動の流れ
・ 災害時に 、 車両移動を 含む道路啓開を 迅速に 行う た めに は、 あら かじ め関係者が道路
啓開の手順を 十分に 確認し て おく 必要がある 。 以下に 災対法に 基づく 車両等の移動の
流れを 示す。
・ なお、 施行令に よ り 、 法第7 6 条の6 第1 項から 第4 項ま で、 及び施行令第3 3 条の
3 に 規定する 国土交通大臣の権限は、 地方整備局長又は北海道開発局長に 委任さ れて
いる 。
・ こ の手引き では、 施行通知に 従い、「 車両等」 は、 車両に 加え 車両から 落下し た 積載
物も 対象と し て おり 、「 運転者等」 は、 運転者のみなら ず車両の所有者や管理者も 含
むも のと し て いる 。
- 7 -
災害対策基本法に 基づ く 車両等の 移動の 流れ
都道府県・市町村
§ 76の 7
道路区間
指定等の 指示
地方整備局
災
害
発
生
必
要
性
判
断
道
路
啓
開
の
・被災状況に
より判断
・関係機関
(高速道路
会社等)と の
情報共有
道
路
区
間
の
指
定
§ 76の 6
前段
・路線名
・起終点
指
定
道
路
区
間
の
周
知
§ 76の 6
・道路情報版
・ラジ オ
・看板
の活用
車
両
等
の
移
動
命
令
§ 74の 3
§ 68
応急措置の
(現行法に 規定)
応援要請
命令に 従わ ない
運転者等不在
§ 76の 6
後段
移動で きない
道
路
管
理
車者
に
両よ
等る
の
移
動
車両等損傷
仮置き場
必要
§ 76の 6
・書面・口頭
に よる指示
土
地
の
一
時
使
用
道
路
管
理
損者
失に
補よ
る
償
§ 82
・算定基準
§ 76の 6
・移動の
記録
・使用理由
の 掲示
民間事業者と の 連携に よる作業
令 33の 3
§ 76の 4
道路区間
指定の 通知
道路区間
指定等の 要請
車両等移動の
情報提供
都道府県公安委員会
※明朝体の 文言は 、法律・政令に は
位置付け ら れ て い な い が 、施行通
知・運用手引き等に 記載さ れ て い
る主な 事項。
図: 災害対策基本法に 基づ く 車両移動の 流れ
○ 道路管理者間・ 関係機関と の情報共有・ 連携
・ 大規模災害時、 地方整備局等に は、 各道路管理者の道路啓開候補路線の被災状況を 速
やかに 収集し 、 道路啓開の必要性を 判断する こ と が求めら れる 。
・ そ のた めに は、 関係する 道路管理者で構成さ れた 協議会等に よ り 、 あら かじ め、 被災
情報の連絡方法や道路啓開候補路線、 区間指定の決定方法等に つ いて 共有し て おく 必
要がある 。
・ ま た 、 沿線の自治体等関係機関への情報提供の内容や周知方法等に つ いて も 、 あら か
じ め決定し て おく 必要がある 。
・ なお、協議会等に は、必要に 応じ て 、警察・ 自衛隊・ 消防等の関係機関の参加を 求め、
各関係機関と の連絡手段等に つ いて 事前に取り 決めて おく こ と が望ま し い。
・ さ ら に 、 地方整備局等相互に おいて も 、 大規模災害時の応援体制に つ いて 確認し て お
く 等、 あら かじ め準備を 行っ て おく も のと する 。
- 8 -
○ 大規模地震発生に 備え た 車両移動訓練
・ 道路管理者間の連携に 加え て 、 地方整備局等に おいて は、 大規模地震や大雪に よ る 立
ち 往生の発生を 想定し て 、 車両移動等に 関する 訓練を 実施し て いる 。
写真: 関東地方整備局の防災訓練
( 平成26年10月)
写真: 中部地方整備局の防災訓練
( 平成26年10月)
・ 大規模災害時に おいて は、 関係する 道路管理者が連携し て 対応する 事が必要である こ
と から 、 車両移動訓練に は、 関係する 道路管理者や地方公共団体等の参加を 積極的に
呼びかける と と も に 、 訓練内容に つ いて 共有を 図る も のと する 。
・ なお、 訓練への参加者を 記録し て おく こ と に よ り 、 災害発生時に おいて 防災担当者や
訓練経験者を いち 早く 抽出する こ と が可能と なり 、 大規模災害発生時の関係機関と 連
携し た 初動体制の構築に 資する こ と ができ る と 考え ら れる ので留意さ れた い。
- 9 -
3 . 災害時に おける 車両等の移動
1)
道路区間指定
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 2 ) 内容
指定道路区間の指定及び車両等の占有者等への移動命令に つ いて ( 第1 項)
道路管理者は、 災害が発生し た 場合に おいて 、 道路に おける 車両の通行が停止
し 、 又は著し く 停滞し 、 車両そ の他の物件が緊急通行車両の通行の妨害と なる こ
と に よ り 災害応急対策の実施に 著し い支障が生じ る おそ れがあり 、 かつ 、 緊急の
必要がある と 認める と き は、 そ の管理する 道路に つ いて そ の区間を 指定し て 、 当
該車両そ の他の物件の占有者、 所有者又は管理者( 以下「 車両等の占有者等」 と
いう 。) に 対し 、 当該車両そ の他の物件を 付近の道路外の場所へ移動する こ と そ の
他必要な措置を と る こ と を 命ずる こ と ができ る も のと し た 。 ま た 、 こ れら の指定
及び命令に つ いて は道路管理者のみの判断で行う こ と ができ る も のと し て いる 。
( 略)
道路区間の具体的な指定方法に つ いて は、 指定すべき 道路の区間の起終点を 示
すこ と に よ っ て 行う ほか、 一定の区域内の当該道路管理者が管理する 道路の区間
を 包括的に 指定する 等の指定も 可能なも のである 。 指定に 当た っ て は、 道路の状
況等を 勘案し 、 指定が必要と なる ( 車両の移動等の措置が必要と なる ) 区間が不
足なく 含ま れる よ う 留意し て 行う こ と が望ま し い。
( 略)
【 解説】
○ 道路管理者に よ る 道路区間の指定
<道路区間の指定に あた っ て の役割分担>
・ 法7 6 条の6 第1 項から 第4 項ま でに 規定する 、 道路管理者である 国土交通大臣の権
限は、 地方整備局長又は北海道開発局長に は委任さ れて いる 。
・ こ の権限は、 道路法と 同様に 、 地方整備局等の訓令
等に よ り 、 国道事務所長に 委任する こ と が可能であ
り 、 適宜対応する も のと する 。
・ 実際の道路区間の指定に つ いて は、 国道事務所長が
案を 作成し 、 地方整備局長等に 対し て 指定の要請を
行い、地方整備局長等が道路区間の指定を し た 際は、
そ の内容を 国道事務所長に 通知し 、 国道事務所を 中
心と し て 実務を 行う こ と を 想定し て いる 。
- 10 -
地方整備局長
指定の 通知
指定の 要請
国道事務所長
※ の 要請が 行わ れ ず 、 地方整備局長が
直接指定す る ケ ー ス もあ る 。
図: 道路区間指定の流れ
・ 国道事務所長から の要請は、 緊急を 要する 場合は、 現場の国道事務所長から 地方整備
局長等への電話連絡で行う こ と も 考え ら れる 。
・ なお、 広域的な被害が予想さ れる 大規模地震等の災害の場合は、 国道事務所から の要
請がなく て も 、 地方整備局長等の判断で指定する ケ ース も 考え ら れる 。
<指定実施の判断>
・ 指定のた めの要件と し て は、「 放置車両や立ち 往生車両に よ っ て 、 緊急通行車両が通
行する 最低限の空間、 例え ば一車線すら 確保さ れて おら ず、 被災現場ま での通行ルー
ト を 確保する 必要がある 場合」 等を 想定し て いる 。
・ 被災情報に つ いて は、 パト ロ ールやC C T V カ メ ラ 、 道路利用者から の連絡に よ る も
ののほか、 自治体や自衛隊、 消防等の関係機関から の情報も 考慮する 。
・ 道路区間指定は、 地震規模や被災状況を 総合的に 判断し 、 災害対策本部決定や内部決
裁等に よ り 速やかに 行う 。
・ ま た 、 災害発生時に は、 迅速な道路啓開が必要である こ と から 、 十分な被災情報が収
集でき ない場合でも 、 報道等の情報に よ り 地方整備局長等が総合的に 判断し 、 指定を
行う こ と ができ る 。
・ なお、 災害が発生し て いる 箇所は、 必要に 応じ 、 道路法第4 6 条に よ る 通行止めの手
続き を と り 、 車両等の移動を 行う も のと する 。
【 想定する 事象】
( 地震) 南海ト ラ フ 巨大地震、首都直下地震、日本海溝・ 千島海溝周辺海溝型地震等、
地域単位で甚大な被害が発生し 、道路が損壊も し く は大規模な渋滞等に よ り 、
輸送路と し て の機能が喪失し 、 緊急通行車両の通行も 困難な状態。
■ 事例
<兵庫県南部地震>
<新潟県中越地震>
○ 兵庫県南部地域で 直下型の M7.3、震度 7
の 地震が 発生。高速道路や 国道等主要
な幹線道路の 多くの 道路橋で 、落橋や 倒
壊と い っ た 甚大な被害が 発生。
○ 新潟県中越地方で 直下型の M6.8、震度 7
の 地震が 発生。中山間地で 斜面崩壊や
路面損傷と い っ た 土工部が 多く 被災し、道
路が 寸断さ れ 、最大 61集落 が 孤立。
■ 下部構造(橋脚)の 倒壊等
■ 県道小千谷長岡線の 土砂崩れ
<東日本大震災>
○ 宮城県沖で プ レ ー ト境界型の M9.0、震度 7
の 地震が 発生。強震が 長時間継続し、大
津波が 発生。津波に よ る 橋梁上部工の
流失や が れ き の 堆積に よ り 道路が 寸断。
■ 最大16mを超え る 津波
■ 津波に よ る 橋梁上部工の 流失
■ 上部構造(桁)の 落下
■ 国道117号山辺橋で 発生した 段差
- 11 -
( 大雪) 集中的な積雪に よ り 、広域的に 道路交通が麻痺し 、地域間の主要幹線の途絶、
大規模な立ち 往生が生じ た 、 も し く は立ち 往生車両の拡大が生じ る 可能性が
ある と 判断さ れる 場合。
■ 事例
<福島>
<鳥取>
○ 西会津に お い て 集中的な降雪が 発生 し、
約 350台 の 立ち 往生車両が 発生。
○ 赤碕に お い て 、集中的な降雪が 発生し、
約 1000台 の 立ち 往生車両が 発生。
■ H22年12月26日正午 国道49号の 状況
<福井>
■ H23年1月1日7:30 国道9号の 状況
○ 大良に お い て 、集中的な降雪が 発生し、、
約 380台 の 立ち 往生車両が 発生。
■ H23年1月31日17:30 国道8号の 状況
<道路管理者間の連携>
・ 区間指定に 必要な被災情報の収集や共有が速やかに でき る よ う 、 関係する 道路管理者
と 連絡体制を あら かじ め構築し て おく も のと する 。
・ ま た 、 災害発生直後に は、 関係する 道路管理者に リ エ ゾン を 派遣する 等に よ り 、 情報
の収集、 道路啓開に 関する 調整や指示を 行う と と も に 、 区間指定に つ いて も 連携を 図
る。
・ さ ら に 、 災害の規模に 応じ て 、 他の地方整備局等と 被害状況等に つ いて 情報共有を 行
い、 支援側の地方整備局等に おいて 応援の必要性等の判断材料と し て 活用でき る よ う
に する 。
・ なお、 体制は、 想定さ れる 災害事象に よ っ て 異なる こ と に 留意する 。
・ 以下に 、 大規模災害時に おける 標準的な連絡体制( 案) の例を 示す。
本省
報告
指示
情報共有
他の 地方整備局
地方整備局
情報共有
情報共有
報告
都道府県
公安委員会
リエゾン
派遣
情報共有
情報共有
指示
国道事務所
(道路啓開を 実施)
リエゾン
派遣
情報共有
図: 大規模災害時の連絡体制( 案)
- 12 -
NEXCO
都道府県
市町村
○ ○ 県 災害発生時の 連絡表(調整会議構成メン バ ー )
平成 26年 ● 月現在
NTT回線
マ イ ク ロ 回線
機関名
所属
電話番号
FAX番号
電話番号
● ● -● ● ● ●
道路管理課
● ● -● ● ● ●
○ ○ 地方整備局
道路部
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
役職 等
氏名
課 長
○ ○ ○ ○
課長補佐
○ ○ ○ ○
管理係長
○ ○ ○ ○
課長
○ ○ ○ ○
事業係長
○ ○ ○ ○
副所長
○ ○ ○ ○
課長
○ ○ ○ ○
維持修繕係長
○ ○ ○ ○
課長
○ ○ ○ ○
副課長
○ ○ ○ ○
班長
○ ○ ○ ○
予防保全班
○ ○ ○ ○
課長補佐
○ ○ ○ ○
企画係長
○ ○ ○ ○
課長
○ ○ ○ ○
交通係長
○ ○ ○ ○
課長
○ ○ ○ ○
課長代理
○ ○ ○ ○
課長
○ ○ ○ ○
課長代理
○ ○ ○ ○
副所長
○ ○ ○ ○
工務課長
○ ○ ○ ○
FAX番号
地域道路課
● ● -● ● ● ●
-
● ● -● ● ● ●
○ ○ 地方整備局
○ ○ 国道事務所
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● ●
● ● -● ● ● ●
○ ○ 県
県土整備部
○ ○ 県警察本部
交通部
○ ○ 県○ ○ 警察署
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ●
-● ● ● ●
-
道路管理
第二課
道路局
道路保全課
-
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
(内 ● ● ● )
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
-
交通規制課
-
-
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
-
交通課
-
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
○ ○ 市
土木部
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
○ ○ 高速道路(株)
○ ○ 支社
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
○ ○ 高速道路(株)
○ ○ 支社
○ ○ 高速道路事務所
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
建設課
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
● ● -● ● ● ● -● ● ● ●
図: 連絡体制表の事例
- 13 -
保全サ ー ビ ス
統括課
○ ○ 高速道路
事務所
<区間指定の方法>
・ 区間指定は、 そ れぞれの区間の路線名及び起終点を 示し て 行う 。 指定後も 被災状況等
に 応じ て 、 適宜、 区間の追加、 削除を 行う も のと する 。
・ 大規模災害時に おいて は、 区域に よ る 指定も 可能である 。 以下に 指定の際の様式の例
を 示す。
災害対策基本法( 昭和3 6 年法律第2 2 3 号) 第7 6 条の6 第1 項の規定
に 基づき 、 下記の区間を ( 指定・ 廃止) する 。
平成○ 年○ 月○ 日
国土交通省
○ ○ 地方整備局長
( 各区間指定の場合)
路線名
国道○ 号
国道○ 号
国道○ 号
区 間
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 町○ ○ 地先から
○ ○ 町○ ○ 地先ま で
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 町○ ○ 地先から
○ ○ 町○ ○ 地先ま で
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 町○ ○ 地先から
○ ○ 町○ ○ 地先ま で
延長( m) 備考
新規
○○○○
継続
○○○○
○○○○
廃止
( 区域と し ての指定の場合)
路線名
区 間
延長( m) 備考
国道○ 号 国道2 9 8 号から 東京都心に 向けて の区間
○○○○
新規
国道○ 号
○○○○
新規
例: 法第7 6 条の6 第1 項に 基づく 道路区間指定・ 区域指定
・ 指定に あた っ て は、 大規模災害の発災直後は被災情報の把握が困難である こ と から 、
実際の道路啓開作業の有無に 関わら ず、 想定さ れる 被災状況等を も と に 幅広く 道路区
間を 指定する こ と も 考え ら れる 。
・ ま た 、 被災地の外から 被災地に 向かう ルート に つ いて も 、 緊急通行車両の通行が困難
な場合は、 道路区間の指定が可能である ので、 迅速な道路啓開実施の観点から こ れら
のルート に つ いて も 指定する こ と を あら かじ め想定し て おく こ と が必要である 。
・ なお、 区間指定に 際し て は、 当該区間を 管理する 国道事務所に 対し て 通知を 行う と と
も に 、 関係機関と も 情報共有を 行う 。 以下に 地方整備局長等から 国道事務所長あて の
通知様式の例を 示す。
- 14 -
事
務
連
絡
平成○ 年○ 月○ 日
○ ○ 事務所長 殿
○ ○ 地方整備局長
災害対策基本法に 基づく 区間の指定等に つ いて
災害対策基本法( 昭和3 6 年法律第2 2 3 号) 第7 6 条の6 第1 項の規定
に 基づき 、 下記の区間を ( 指定・ 廃止) する ので通知する 。
記
路線名
国道○ 号
国道○ 号
国道○ 号
区 間
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 町○ ○ 地先から
○ ○ 町○ ○ 地先ま で
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 町○ ○ 地先から
○ ○ 町○ ○ 地先ま で
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 県○ ○ 市
○ ○ 町○ ○ 地先から
○ ○ 町○ ○ 地先ま で
延長( m) 備考
新規
○○○○
継続
○○○○
廃止
○○○○
例: 法第7 6 条の6 第1 項に 基づく 道路区間指定( 事務所長への通知)
- 15 -
<道路啓開候補路線の設定>
・ 道路啓開を 迅速に 行う た めに は、 道路区間指定を 速やかに 行う 必要がある こ と から 、
あら かじ め、 関係道路管理者と 連携し 、 道路啓開計画の策定を 行い、 道路啓開候補路
線の設定・ 共有を 行う こ と が望ま し い。
・ 大規模地震発生に 備え た 、 道路啓開候補路線の検討に あた っ て は、 そ の想定する 被害
の規模、 主要道路の配置状況、 道路啓開のた めの資機材の集結拠点、 救急救命部隊の
進入ルート 等を 勘案し 、 道路啓開候補路線の設定を 行う も のと する 。
・ ま た 、過去の大雪に よ る 車両等のス タ ッ ク の発生状況や立ち 往生車輌の実態を 踏ま え 、
あら かじ め、 除雪優先区間を 設定し て おく も のと する 。
・ 以下に 首都直下地震の道路啓開候補路線、大雪に 備え た 除雪優先区間の検討例を 示す。
例) 首都直下地震に 備え た 道路啓開候補路線の検討
図: 首都直下地震を 想定し た “ 八方向作戦” に おける 道路啓開候補路線
- 16 -
例) 大雪に 備え た 除雪優先区間の検討
図: 国道18号 碓氷バイ パス の優先除雪区間のイ メ ージ
- 17 -
2)
都道府県公安委員会と の連携
指定の通知
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 2 ) 内容
指定道路区間の指定及び車両等の占有者等への移動命令に つ いて ( 第1 項)
( 略)
ま た 、 令第33条の3 に おいて 、 道路管理者が、 道路区間の指定を し よ う と する
場合に おいて は、 あら かじ め、 当該地域を 管轄する 都道府県公安委員会に 当該指
定を し よ う と する 道路の区間及びそ の理由を 通知し なければなら ないも のと し 、
緊急を 要する 場合( 道路区間の指定に 緊急を 要する も のの、 通信手段がないこ と
で指定前に 通知する こ と が困難な場合を 含む。) で、 あら かじ め、 当該都道府県公
安委員会に 通知する いと ま がなかっ た と き は、 事後に おいて 、 速やかに こ れら の
事項を 通知し なければなら ないも のと し た 。 なお、 通知の方法に つ いて は、 原則
と し て 、 書面で行う こ と と する が、 緊急を 要する 場合に おいて は、 口頭で行う こ
と と し て も 差し 支え ない。 た だ し 、 口頭で通知を 行っ た と き は、 事後に おいて 、
速やかに 書面を 送付する こ と と さ れた い。
【 解説】
○ 指定の通知
・ 道路区間指定する 場合に は、 関係する 都道府県公安委員会へ通知する こ と と なっ て い
る 。通知方法に つ いて は、書面を 原則と する が、やむを 得ない場合に は口頭でも よ い。
口頭の場合、 事後速やかに 書面を 送付する こ と と し て いる 。
地方整備局長
指定の 通知
指定の 要請
国道事務所長
指定の 通知
指定の 通知
(整備局長名)
都道府県
公安委員会
図: 道路区間指定の要請と 通知の流れ( 公安委員会への通知)
- 18 -
・ 公安委員会への通知は、 あら かじ め送付先の担当部署を 確認し て おく と と も に 、 所定
の様式を 作成し て おく も のと する 。 以下に 通知文書例を 示す。
文 書 番 号
平成○ 年○ 月○ 日
○ ○ 公安委員会 殿
国土交通省○ ○ 地方整備局長
災害対策基本法第7 6 条の6 第1 項の
規定に 基づく 道路区間指定に つ いて
災害対策基本法第7 6 条の6 第1 項の規定に 基づき 、 下記のと おり 区
間指定する た め、 災害対策基本法施行令第3 3 条の3 の規定に 基づき 通
知し ま す。
記
指定区間: 国道○ 号○ ○ 地先~○ ○ 地先
指定理由: 緊急通行車両の通行確保のため
担当: ○ ○ 国道事務所○ ○ 課○ ○
電話○ ○ ( ○ ○ ) ○ ○ ○ ○
例: 都道府県公安委員会への通知文書例
- 19 -
指定の要請
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
2 . 都道府県公安委員会から の要請に つ いて ( 法第7 6 条の4 関係)
( 1 ) 趣旨
都道府県公安委員会は、 災害が発生し 、 又はま さ に 発生し よ う と し て いる 場合
に おいて 、 災害応急対策が的確かつ 円滑に 行われる よ う に する た め緊急の必要が
ある と 認める と き は、 道路の区間を 指定し て 、 緊急通行車両の通行を 確保する た
めの交通規制を 行う こ と ができ る 。 し た がっ て 、 当該規制と 道路管理者に よ る 道
路啓開と の連携を 確保する た め、 都道府県公安委員会から 道路管理者に 対し て 、
1 の権限の行使に つ いて 要請する こ と ができ る 規定を 設ける こ と と し た 。
( 2 ) 内容
都道府県公安委員会から 道路管理者への要請に つ いて ( 第1 項)
都道府県公安委員会は、 法第76条第1 項の規定に よ る 通行禁止等を 行う た め必
要がある と 認める と き は、 道路管理者に 対し 、 当該通行禁止等を 行おう と する 道
路の区間に おいて 、 1 ( 2 ) の指定を し 、 若し く は命令を し 、 又は1 ( 2 )
及び の措置を と る べき こ と を 要請する こ と ができ る も のと し た 。
都道府県公安委員会から 要請を 受けた 道路管理者は、 当該要請を 勘案し 、 優先
的に 啓開すべき 道路の区間を 判断さ れた い。 なお、 要請を 受けて 行う 措置に 係る
費用は道路管理者の負担と なる 。
都道府県公安委員会から 機構等への要請に つ いて ( 第2 項及び第3 項)
都道府県公安委員会は、 法第76条第1 項の規定に よ る 通行禁止等を 行う た め必
要がある と 認める と き であっ て 、 当該通行禁止等を 行おう と する 道路の区間が会
社管理高速道路又は公社管理道路である と き は、 そ れぞ れ機構又は地方道路公社
に 対し 、 当該道路の区間に おいて 、 1 ( 2 ) の指定を し 、 若し く は命令を し 、
又は1( 2 ) 及び の措置を と る べき こ と を 要請する こ と ができ る も のと し た 。
都道府県公安委員会から 要請を 受けた 地方道路公社は、 当該要請を 勘案し 、 優
先的に 啓開すべき 道路の区間を 判断さ れた い。 なお、 要請を 受けて 行う 措置に 係
る 費用は地方道路公社の負担と なる 。
【 解説】
○ 指定の要請
・ 公安委員会が緊急交通路の指定を 行う た めに 、 道路管理者に 啓開( 指定道路区間の指
定及び車両等の移動等の措置) を 要請する こ と ができ る こ と と さ れて いる 。
・ 要請する 際の様式等の具体的な運用に つ いて 、 あら かじ め公安委員会と 調整し 決定し
て おく も のと する 。
- 20 -
・ ま た 、 平時から 、 道路啓開候補路線の決定等に つ いて 、 防災に 関する 調整会議等の機
会を と ら え て 、 都道府県公安委員会と の連携・ 調整を 図る と と も に 、 担当部署等の確
認を 行っ て おく も のと する 。
地方整備局長
指定の 要請
国道事務所長
指定の 通知
指定の 要請
指定の 通知
(整備局長名)
都道府県
公安委員会
図: 道路区間指定の要請と 通知の流れ( 公安委員会から の要請)
・ なお、 都道府県公安委員会は、 災害発生時に 災害応急対策を 的確かつ 円滑に 行う た め
の緊急交通路の指定( 災対法第7 6 条) 等を 行う こ と と なっ て おり 、 事前に 規制の運
用等に つ いて 確認し て おく も のと する 。
・ 例え ば、 警視庁では、 大震災発災直後に 、 道路交通法に 基づく 第一次交通規制を 実施
し 、 そ の後、 災対法に 基づく 緊急交通路の指定を 行う こ と と し て いる 。
図: 首都直下地震発生時に おける 警視庁の通行規制案( 警視庁資料よ り )
- 21 -
3)
指定道路区間の周知
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 2 ) 内容
指定道路区間の周知に つ いて ( 第2 項)
道路管理者は、 道路区間の指定を し た と き は、 直ち に 、 当該指定を し た 道路の
区間( 以下「 指定道路区間」 と いう 。) 内に 在る 者に 対し 、 当該指定道路区間を 周
知さ せる 措置を と ら なければなら ないも のと し た 。なお、周知の方法に つ いて は、
災害時である こ と に 鑑みて 、 道路情報板、 ラ ジオ 等を 活用し て 行う こ と を 想定し
て おり 、 指定道路区間内に 在る 者に 対し て 、 個々に 伝達する こ と を 要する も ので
はない。
【 解説】
○ 指定道路区間の周知に つ いて
・ 災対法に 基づく 道路区間指定を 行っ た 場合は、 当該指定区間内の道路利用者に 対し 、
指定内容を 周知する こ と に なる が、 具体的な周知方法は以下のも のを 想定し て いる 。
-道路情報板に よ る 情報提供
-日本道路交通情報セン タ ー( ラ ジオ 等) を 利用し た 情報提供
-当該指定区間に 立て 看板を 掲出
-ホームページ、 記者発表 等
・ なお、 必ずし も 上記の方法すべて を 実施でき なく て も よ いが、 あら かじ め情報提供の
内容や掲示等の周知方法に つ いて 準備し て おく 必要がある 。
・ ま た 、 必ずし も 当該指定区間内の道路利用者全て に 確実に 周知する こ と は必要と さ れ
て いないが、 周知の行き 届かなかっ た 者に対し て は、 移動命令等を 行う 際に 当該道路
が指定さ れて いる こ と を 説明する も のと する 。
・ 立て 看板は、 指定道路区間の起終点に 設置する ほか、 移動車両の多い箇所等、 適宜設
置する も のと し 、 道路啓開作業と あわせて 設置する も のと する 。
・ 災害時の車両移動の協力等に つ いて 、 あら かじ め、 ホームページや現地での看板等に
おいて 、 周知し て おく こ と も 重要である 。
・ 以下に 周知方法の例を 示す。
- 22 -
<文案例>
例1 ) 国道○ ○ 号○ ○ ~○ ○ 間 放置車両移動作業中。
例2 ) 国道○ ○ 号○ ○ ~○ ○ 間 緊急車両の通行確保のた め放置車両移動中。
例: 道路情報板に よ る 周知
<文案例>
・ 国土交通省○ ○ 地方整備局は、 ○ 日○ 時頃発生し た ○ ○ を 中心と する 震度
6 の地震対策のた め、 国道○ ○ 号○ ○ ~○ ○ 間を 、 災害対策基本法第7 6
条の6 の規定に 基づき 、 緊急通行車両の通行を 確保する 区間に 指定し ま し
た。
・ 当該区間に おいて は、 緊急通行車両の通行が確保でき ない場合、 運転者に
車両等の移動を お願いする ほか、 場合に よ っ て は道路管理者が車両の移動
を 行いま すので、 道路管理者の指示に 従っ て 行動し て く だ さ い。
例: ラ ジオ に よ る 周知( 地震の場合)
<文案例>
・ 国土交通省○ ○ 地方整備局は、 ○ 日から の ○ ○ 地方の大雪対応のた め、 国
道○ ○ 号○ ○ ~○ ○ 間を 、 災害対策基本法第7 6 条の6 の規定に 基づき 、
緊急通行車両の通行を 確保する 区間に 指定し ま し た 。
・ 当該区間に おいて は、 緊急通行車両の通行が確保でき ない場合、 運転者に
車両等の移動を お願いする ほか、 場合に よ っ て は道路管理者が車両の移動
を 行いま すので、 道路管理者の指示に 従っ て 行動し て く だ さ い。
例: ラ ジオ に よ る 周知( 大雪の場合)
- 23 -
災害発生
災害発生
災害対策基本法に 基づ く
緊急通行車両の 通行
の た め の 作業実施中
災害対策基本法に 基づ く
緊急通行車両の 通行
の た め の 作業実施中
国道 ○ ○ 号
○ ○ ~○ ○ は
国道 ○ ○ 号
○ ○ ~○ ○ は
通行止め
通行ご 遠慮く だ さ い
ご 協力を お 願い し ま す
ご 協力を お 願い しま す
国土交通省 ○ ○ 地方整備局
○ ○ 国道事務所
国土交通省 ○ ○ 地方整備局
○ ○ 国道事務所
問い 合わ せ 先: ○ ○ ○ ○
問い 合わ せ 先: ○ ○ ○ ○
例: 立て 看板に よ る 周知( 左: 通行止め中、 右: 通行止め未実施)
平成○ 年○ 月○ 日
国土交通省○ ○ 地方整備局
緊急車両の通行を 確保する た め、 災害対策基本法に 基づ き 、 国
道○ 号○ ○ ~○ ○ 間を 区間指定し 、 放置車両・ 立ち 往生車両の
移動等の 作業を 実施し ま す
○ ○ 災害のた め、 緊急通行車両の通行を 確保する こ と を 目的と し て 、 災害対策基
本法第7 6 条の6 第1 項の規定に 基づき 、 下記の区間を 指定し ま す。 当該区間に お
いて は、 道路啓開作業を 実施し 、 放置車両や立ち 往生車両等の移動を 行いま す。
記
路線名
国道○ 号
国道○ 号
国道○ 号
指定する 区間
○ ○ 県○ ○ 市○ ○ ~○ ○
○ ○ 県○ ○ 市○ ○ ~○
○ ○ 県○ ○ 市○ ○ ~○ ○
○ ○ 県○ ○ 市内の全区間
〈 問い合わせ先〉
国土交通省○ ○ 地方整備局○ ○ 国道事務所
T EL
○ ○ 、○ ○
○ ○ ○ -○ ○ ○ -○ ○ ○ ○
例: 区間指定及び車両等の移動に 関する 記者発表資料
- 24 -
○ 広域的な道路情報の発信に つ いて
・ 災対法に 基づく 道路区間指定を 行う よ う な大規模な災害が発生し た 場合に は、 道路啓
開活動を 迅速に 行い、 救急救命部隊のいち 早い被災地への進入を 支援する た め、 被災
地に でき る だ け一般の車両等を 進入さ せないよ う に 、 広域ネッ ト ワ ーク に よ る 迂回の
呼びかけが必要と なる 。
・ 呼びかけに おいて は、 高速道路会社を はじ めと し た 他の道路管理者、 都道府県公安委
員会等の関係機関と 連携し て 実施する 必要があり 、 道路情報板、 ホームページ、 ツ イ
ッ タ ー等に よ り 、 道路利用者へ広く 呼びかける と と も に 、 ト ラ ッ ク 、 バス 等の輸送団
体への協力要請も 重要と なる 。
・ ま た 、 道路利用者への周知方法と し て 、 新聞広告やチ ラ シ等の活用も 検討する こ と も
考え ら れる 。
- 25 -
4)
車両等の移動
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 2 ) 内容
指定道路区間の指定及び車両等の占有者等への移動命令に つ いて ( 第1 項)
( 略)
具体的な車両等の占有者等に 対する 命令の内容と し て は、 車両そ の他の物件に
つ いて 、
・ 道路の左側や歩道への移動
・ 車間を 詰める こ と ( 空いた ス ペース への車両の移動)
・ 沿道の空地、 駐車場への移動
・ 車両から 落下し た 積載物の車両への再積載
等を 想定し て おり 、 こ れに よ り 、 緊急通行車両の通行を 確保する た め最低限一車
線の通行を 確保する こ と を 想定し て いる 。 なお、 命令は書面の提示又は口頭で行
う も のである 。
【 解説】
・ 車両等の移動に つ いて は、「 運転者等への移動命令」、「 道路管理者自ら に よ る 移動」 の
いずれかに よ り 対応する こ と と なる 。
・ 地方整備局等の職員が車両等の移動を 行う 場合に は、 災対法に よ る 権限を 行使する こ
と と なる た め、 国土交通省の身分証明書を 携行し 、 対応する も のと する 。 ま た 、 国土
交通省から 委託さ れた 民間事業者に おいて も 、 身分証明書を 携行する も のと する 。
・ 現場での車両等の移動は、 道路区間を 指定し た 後に 実施する こ と と なる が、 周知と 同
時に 実施する こ と は差し 支え ない。
・ 道路啓開に よ り 確保する 幅員及び車線は、 被災地の人口や周辺状況等に 応じ て 判断す
る こ と に なる 。
・ 例え ば、 東日本大震災では、 緊急措置と し て 、 ま ずは救命救急のた めのルート と し て
1 車線分の道路啓開を 実施し 、 そ の後、 順次必要な幅員を 確保し た 。
・ 以下に 、 首都直下地震およ び平成2 6 年2 月の関東甲信地方の大雪と 同等規模の大雪
があっ た 場合に 現在想定し て いる オ ペレ ーショ ン を 示す。
- 26 -
例) 首都直下地震に よ る 放置車両を 想定し た オ ペレ ーショ ン
・ 緊急通行車両の通行のた め、 片側1 車線( 上下2 車線) を 確保する 。
・ 放置車両は、 道路の左側に 移動も し く は移動する ス ペース が無い場合に は、 沿道の
民地を 一時使用する 。
図: 地震時の車両移動イ メ ージ
例) 大雪に よ る 大規模立ち 往生を 想定し た オ ペレ ーショ ン
・ ス タ ッ ク 車両を 早期に 排除する た め、 除雪車両等の重機に よ り ス タ ッ ク 車両の牽引
や押し 出し を 行い、 立ち 往生車両の発生を 防ぐ 。
・ 多数の立ち 往生車両の発生に よ り 除雪作業に 時間を 要する 場合は、 除雪車両等の重
機に よ る 車両の牽引や押し 出し を 行い、 除雪作業時間の短縮を 図る 。
<手順1>ス タ ッ ク 車両ま で 重機(除雪車) で 除雪
除雪
<手順2>車両を 重機で 押し 出し 、道路 脇に 寄せ る
押 し 出し
<手順3>重機(除雪車)は 次の ス タ ッ ク 車両 ま で 除 雪
こ の 繰り 返し
除雪
図: 立ち 往生車両の発生を 防ぐ た めの対策イ メ ージ
- 27 -
<手順1>ス タ ッ ク 車両ま で重 機(除雪車 )で 除雪
除雪
<手順2>車両を 重機で牽引し、 自走可 能 な場所ま で
移動し て開放
牽引
<手順3>重機(除雪車)は 次 の ス タ ッ ク 車両 ま で除 雪
こ の 繰り 返し
自走
除雪
図: 大雪に よ り 立ち 往生車両が連担し た 場合の車両移動イ メ ージ
- 28 -
運転者等への命令に よ る 移動
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 2 ) 内容
指定道路区間の指定及び車両等の占有者等への移動命令に つ いて ( 第1 項)
( 略)
そ の管理する 道路に つ いて そ の区間を 指定し て 、 当該車両そ の他の物件の占有
者、 所有者又は管理者( 以下「 車両等の占有者等」 と いう 。) に 対し 、 当該車両そ
の他の物件を 付近の道路外の場所へ移動する こ と そ の他必要な措置を と る こ と を
命ずる こ と ができ る も のと し た 。 ま た 、 こ れら の指定及び命令に つ いて は道路管
理者のみの判断で行う こ と ができ る も のと し て いる 。
( 略)
【 解説】
○ 車両等の移動命令に つ いて
・ 道路啓開作業の支障と なる 車両の運転者等に 対し て 、 地方整備局等の職員等は、 災対
法に 基づく 措置である こ と を 説明し た 上で、 車両等の移動先を 指示し 、 車両等を 移動
さ せる も のと する 。
・ 車両等の移動先は、 道路外も し く は道路の左端を 想定し て いる が、 現場の状況に 応じ
て 適宜判断する 。
・ 数多く の運転者等に 同時に 命令を 伝え る 必要がある 場合に は、 拡声器等で各運転者に
同時に 聞こ え る よ う に する と と も に 、 自治体が用意し た 運転者向け避難所で呼びかけ
る 等の工夫を 行う こ と が必要である 。
・ なお、 書面の提示に よ り 命令する こ と のほか、 口頭での命令も 可能であり 、 現場の状
況に 応じ て 適宜判断する 。 以下に 、 発言案、 様式の例を 示す。
- 29 -
・ 国土交通省○ ○ 国道事務所の ○ ○ です。( ○ ○ 国道事務所から 委託を 受け
て いる ○ ○ 株式会社の ○ ○ です。)
・ こ の道路は、、 災害対策基本法第7 6 条の6 の規定に 基づき 、 緊急通行車
両の通行を 確保する た め道路啓開作業を 行う 区間に 指定さ れま し た 。
・ 緊急通行車両の通行のた め、 速やかに 指定区間以外に 移動する か車両を
左側路肩に 移動し て 下さ い。
例: 車両移動命令を 行う 際の発言案
平成○ 年○ 月○ 日
運転者各位
国土交通省○ ○ 地方整備局長
災害対策基本法第7 6 条の6 第1 項の
規定に基づく 移動命令について
こ の道路は、 災害のた め、 災害対策基本法第7 6 条の6 第1 項の規定
に 基づき 、 下記の通り 、 緊急車両の通行を 確保する た め道路啓開作業を
行う 区間に 指定さ れま し た。
緊急車両の通行のた め、 速やかに 指定区間以外に 移動する か車両を 左
側に移動し てく ださ い。
記
指定理由: 緊急通行車両の通行確保のため
担当: ○ ○ 国道事務所○ ○ 課○ ○
電話○ ○ ( ○ ○ ) ○ ○ ○ ○
例: 車両移動命令を 行う 場合の書面
- 30 -
道路管理者自ら に よ る 車両等の移動
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 2 ) 内容
道路管理者自ら が行う 車両の移動等に つ いて ( 第3 項)
以下に 掲げる 場合に おいて 、 道路管理者は、 自ら の措置を と る こ と ができ る
も のと し た 。
一
の措置を と る こ と を 命ぜら れた 車両等の占有者等が、 当該措置を と ら な
い場合( 車両等の占有者等が命令に 従わない場合や、 命令はし た も ののタ イ
ヤのパン ク や燃料切れ等に よ り 直ち に 措置を と る こ と ができ ない場合を 想定)
二 道路管理者が、 の命令の相手方が現場に いないた めに の措置を と る こ
と を 命ずる こ と ができ ない場合( 放置車両の場合を 想定)
三 道路管理者が、 道路の状況そ の他の事情に よ り 車両等の占有者等に の措
置を と ら せる こ と ができ ないと 認めて の命令を し ないこ と と し た 場合( 走
行空間が全く なく 、 外形上、 車両等の占有者等に よ る 移動が不可能である こ
と が自明である 場合等を 想定)
( 略)
【 解説】
○ 道路管理者自ら に よ る 車両等の移動に つ いて
<道路管理者が自ら 車両等を 移動する 条件>
・ 道路管理者自ら が行う 車両等の移動に つ いて は、 法7 6 条の6 第3 項では、 3 つ のケ
ース を 想定し て いる 。
(
) 車両等の移動命令に 対し て 、 速やかに 車両等の移動を 行わない場合
・ 運転者等は、 車両等又はそ の近傍に おり 、 命令は受ける こ と ができ る が、 本人
の意思等に よ り 当該車両等の移動に 応じ ない場合のほか、 移動に 応じ る 意思は
あっ て も 、 タ イ ヤのパン ク や燃料切れ等に よ り 直ち に は移動に 応じ ら れない場
合等が考え ら れる 。
・ 繰り 返し 、 移動命令等を 伝え て も 移動を 行わない、 も し く は直ち に 移動を 行う
こ と ができ ない場合は、 法第7 6 条の6 に 基づき 、 道路管理者に よ る 車両の移
動を 行う 旨を 運転者等に 通知する と と も に 、 車両等への移動理由の掲示等、 所
定の手続き を 行い移動を 行う も のと する 。
・ そ の際の通知の方法に つ いて は、 書面に よ る こ と が望ま し いが、 時間がないと
き に は口頭に よ る も ののみでも 差し 支え ない。
- 31 -
(
) 運転者等が不在で、 運転者等に よ る 車両等の移動ができ ない場合
・ 運転者等が何ら かの事情に よ り 、 車両等から 離れて おり 、 運転者等に よ っ て 車
両等の移動ができ ない場合等が考え ら れる 。
・ 運転者等が近傍に いる 可能性も ある た め、 拡声器等で呼びかけを 継続する が、
車両等への移動理由の掲示等、 所定の手続き を 行い移動を 行う も のと する 。
(
) 前後に 車両等が近接し て おり 、 運転者等が自ら の運転で車両等の移動ができ な
い場合、 事故等に よ り 運転ができ ない状態の場合等、 道路管理者に よ る 移動がや
むを 得ない場合
・ 車両等が連坦し 、 幅員方向に も 車両等の待避の余地がない等、 運転者等が車両
等に いて も 移動ができ ない場合等が考え ら れる 。
・ そ の場合は、 法第7 6 条の6 に 基づき 、 道路管理者に よ る 車両の移動を 行う 旨
を 運転者等に 通知する と と も に 、 車両への移動理由の掲示等、 所定の手続き を
行い移動を 行う も のと する 。
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 2 ) 内容
道路管理者自ら が行う 車両の移動等に つ いて ( 第3 項)
( 略)
ま た 、 道路管理者は、 当該措置を と る た めやむを 得ない限度に おいて 、 当該措
置に 係る 車両そ の他の物件を 破損する こ と ができ る も のと し た 。 こ の「 やむを 得
ない限度の破損」 と は、 災害時の状況に 応じ て 判断さ れる べき も のである が、 車
両の移動等に 複数の方法がある 場合に 、 緊急通行車両の通行を 確保する 緊急性を
考慮し つ つ 最も 破損の度合いが低いも のを 選択し た 結果、 生じ る 破損のこ と であ
る 。 例え ば、 ロ ッ ク やサイ ド ブ レ ーキを 外すた めに 窓ガ ラ ス を 一部割る こ と や、
車両を 重機で持ち 上げる 際に すり 傷やバン パーのへこ みを 生じ さ せる 場合など を
想定し て いる が、 移動ス ペース が全く なく やむを 得ない場合に は車両を 段積みす
る こ と で車両を 変形さ せる こ と も 許容さ れる も のである 。
( 略)
なお、 上記措置の実施に 当た っ て は、 道路管理者は、 災害応急対策に 重要な役
割を 果た すラ イ フ ラ イ ン 施設や電気通信設備等の重要な施設、設備、工作物等は、
そ の機能を 失わせないた め、 極力損傷し ないよ う 十分に 配慮する も のと する 。
- 32 -
【 解説】
<やむを 得ない限度の破損>
・ 車両等の移動の際に は、 現場の判断でやむを 得ない限度で車両等を 破損さ せる こ と が
でき る こ と と なっ て おり 、 破損の形態と し て は、 ロ ッ ク やサイ ド ブ レ ーキを 外すた め
に 窓ガラ ス を 破壊、 重機で車両等を 持ち 上げる 際の擦り 傷や凹み、 駆動系や制御系の
損傷、 段積みに よ る 破損等が想定さ れる 。
・「 やむを 得ない限度での破損」 と は、 こ れら の様々な破損がある 中で、 災害時の状況
に 応じ て 判断さ れる べき も のであり 、 車両等の移動に 複数の方法がと り 得る 場合に 、
緊急通行車両の通行を 確保する 緊急性を 考慮し つ つ 、 最も 破損の度合いが低い方法を
選択し た 結果生ずる 破損である 。
・ なお、 窓ガラ ス を 破損し た 場合等、 降雨に よ り 車内設備が劣化する こ と も 想定さ れる
が、 道路啓開作業後に 、 破損箇所を シート 等の簡便な方法でふさ ぐ 等、 可能な範囲で
損傷が拡大し ないよ う な措置も 必要である 。
<車両等の移動時に おける ト ラ ブ ル対応等>
・ 車両等の移動方法は、 現場の職員およ び民間事業者が判断する も のと する が、 重大な
損傷を 伴う 場合や、 判断に 迷う 場合に は、 適宜、 事務所等に 相談し て 実施する も のと
する 。
・ なお、 運転者等に よ る 不法行為等を 認知し た 場合に は、 警察に 通報する と と も に 、 事
務所へ応援等を 要請する も のと する 。
<そ の他留意事項>
・ レ ッ カ ー車やホイ ールロ ーダ に よ る 移動の際に は、 ガ ソ リ ン 漏れ等に 十分留意し 、 危
険のないよ う に 行う 必要がある 。
・ ト ラ ッ ク 等を 移動する 際に は、 積み荷の種類を 可能な限り 確認し 、 危険物等が積載さ
れて いる 場合等、 積み荷の種類及び状況に 応じ て 、 注意し て 移動を 行う も のと する 。
・ ハイ ブ リ ッ ド 車、 電気自動車等を 移動する 際に は、 感電等に 注意し て 移動を 行う も の
と する 。
○ 車両等の移動を 行う 際の通知に つ いて
・( ) のケ ース で、 運転者等が車両等の移動命令に 従わない等に よ り 、 道路管理者自
ら が車両等の移動を 行う 場合に おいて 、 運転者等に 車両等の移動を 行う 旨を 文書に て
通知を 行う 場合の様式例を 次に 示す。
- 33 -
○ ○ 災害に 伴う 車両の 移動に つ い て
・ 緊急通行車両の 通行を 確保す る た め 、車両の 移動
が 必要で す 。
・ 当方に よ り 移動を 行い ま す の で 、車両か ら 離れ て
下さ い 。
国土交通省 ○ ○ 地方整備局長
問い 合わ せ 先
国土交通省 ○ ○ 国道事務所 ○ ○ 課
電話番号:○ ○ - ○ ○ ○
例: 車両等を 移動する 際の運転者等への通知の書面
○ 車両等を 移動し た 際の掲示に つ いて
・ 運転者等が現場付近に いない事を 確認し た上で、 車両等の移動に あた っ て は、 移動し
た 車両等に 移動理由、 移動し た 道路管理者名( 連絡先含む) を 掲示する も のと する 。
・ なお、 一定距離以上( 原則と し て 5 0 メ ート ル以上) 車両等を 移動さ せた 場合ま た は
道路外へ移動し た 場合は、 道路の縁石や防護柵、 視線誘導標等に も 掲示する も のと す
る 。 掲示する 様式の例を 以下に 示す。
○ ○ 災害に 伴う 車両の移動に ついて
○ ○ 災害に伴う 車両の移動に つ いて
緊急通行車両の通行を 確保する た め、 災害対策
基本法7 6 条の6 第1 項の規定に 基づき 、 下記の
と おり 車両の移動を 行いま し た 。
緊急通行車両の通行を 確保する た め、 災害対策
基本法7 6 条の6 第1 項の規定に 基づき 、 下記の
と おり 車両の移動を 行いま し た 。
記
記
移動日時: ○ 月○ 日 ○ ○ 時
移動先 :
-
移動車両: 車名、 ナ ン バー
移動日時: ○ 月○ 日 ○ ○ 時
移動先 : ○ ○ ○ ○
移動車両: 車名、 ナ ン バー
国土交通省 ○ ○ 地方整備局長
国土交通省 ○ ○ 地方整備局長
問い合わせ先
国土交通省 ○ ○ 国道事務所 ○ ○ 課
電話番号: ○ ○ - ○ ○ ○
問い合わせ先
国土交通省 ○ ○ 国道事務所 ○ ○ 課
電話番号: ○ ○ - ○ ○ ○
例: 車両等を 移動し た 際の車両等への掲示( 左: 近隣への移動、 右: 50m以上移動)
- 34 -
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 2 ) 内容
道路管理者自ら が行う 車両の移動等に つ いて ( 第3 項)
( 略)
そ の際、 車両等の占有者等が不在のた め道路管理者が車両の移動等を 行っ た 場
合( 上記二の場合) に は移動の内容を 掲示し て おく こ と 、 ま た 、 車両等を 破損し
た 場合に は損失補償を 行う こ と と なる た め、 可能な範囲で、 移動の前後の状態を
写真等に よ り 記録し て おく こ と に よ り 、 事後に 混乱のないよ う 努めら れた い。
( 略)
【 解説】
○ 車両等の移動記録に つ いて
・ 道路管理者が自ら 車両等を 移動する 場合に は、 移動の前後の状態を 写真等に よ り 記録
する も のと する 。 そ の際、 移動が必要な車両等が多数存在し 、 記録に 時間を 要し 作業
に 支障に 及ぼす場合等は、 重機のキャ ビ ン に 取り 付けた ビ デオ 等で車両移動作業等を
記録する 等、 効率的な方法に て 行う も のと する 。 以下に 、 車両等を 移動する 際の記録
票の例を 示す。
車両移動記録票
措置実施場所
対象車両
運転手の有無
移動日時
国道○ ○ 号○ ○ 区○ ○ 町○ 丁目地先
車名、 ナン バー
不在
○ 月○ 日○ 時
道路内路肩に移動、 沿線民地に移動、 一時保管場所( ○ ○ )
移動内容
に移動 ( 使用重機: 除雪ド ーザ)
破損状況
後方バン パーへこ み
そ の他
作業者( ○ ○ 建設)
状況写真
移
動
前
移
動
後
記入者
○ ○ 国道事務所 ○ ○ ○ ○
例: 車両等を 移動し た 際の記録
- 35 -
取付カ メラ
重機へ の カ メラ 取付例
市販の ドラ イ ブ レ コ ー ダ
例: ド ラ イ ブ レ コ ーダ ーに よ る 記録
- 36 -
記録映像の 例
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 2 ) 内容
道路管理者自ら が行う 車両の移動等に つ いて ( 第3 項)
( 略)
ま た 、 各種交通対策が的確に 行われる た めに は、 都道府県公安委員会と し て 、
道路交通に 関する 情報を 把握する 必要がある ほか、 上記措置に よ り 移動し た 車両
等の占有者等が盗難に 遭っ た も のと 考え 、 警察に 被害申告する 可能性がある こ と
等から 、 道路管理者は、 自ら 車両の移動等を 行っ た 場合は、 当該地域を 管轄する
警察署長( 当該措置を 高速道路に おいて 行っ た 場合は、 当該高速道路を 管轄する
高速道路交通警察隊長。以下同じ 。) に 対し て 、別途通知等で定める と こ ろ に よ り 、
適切に 当該措置を 記録し た 情報の提供を 行う も のと する 。
【 解説】
○ 警察署長への情報提供に つ いて
・ 車両等の移動を 行っ た 場合に は、 当該地域を 管轄する 警察署長( 当該措置を 高速道路
に おいて 行っ た 場合に は、当該高速道路を 管轄する 高速道路交通警察隊長) に 対し て 、
記録し た 情報を でき る だ け速やかに 提供する も のと する 。
○ 現場対応能力の向上のた めの準備に つ いて
・ 重機及びそ れら に 取り 付ける 移動用のア タ ッ チ メ ン ト 等の資機材等を あら かじ め準備
し て おく と と も に 、 放置車両や立ち 往生車両の移動に つ いて 、 実働訓練等を 実施し 、
対応能力の向上に 努める も のと する 。
・ 平時よ り 、 関係する 道路管理者や関係機関( 警察、 消防、 自衛隊等) と の情報共有及
び連携強化を 図り 、各関係機関と 連絡手段等に つ いて 取り 決めて おく こ と が望ま し い。
- 37 -
○ 運転者等への支援に つ いて
・ 大雪時の車両移動に おいて 、 近隣に 避難する 場所がなく 、 作業が長時間に 及ぶ場合に
は、 運転者等への健康上の配慮から 、 避難場所の提供や食料の配付、 ト イ レ の手配、
燃料の支給等に つ いて 、 自治体と 連携し て実施する こ と が重要である 。
○ 道路法第6 7 条の2 と の関係
・ 法第7 6 条の6 第1 項の規定に 基づき 区間指定を 行っ た 道路に おいて は、 緊急に 車両
移動等が必要と さ れて おり 、 ま た 、 手続き の一貫性を 確保でき る こ と から 、 原則と し
て 、 道路法第6 7 条の2 第1 項の規定が適用可能な車両等の移動に つ いて も 、 法第7
6 条の6 各項の規定に 基づく 措置を 執る こ と と する 。 た だ し 、 道路法第6 7 条の2 第
1 項の規定を 適用すべき 特別の事情がある 場合に おいて 、 当該規定の適用が排除さ れ
る も のではない。
- 38 -
5)
民間事業者等と の連携
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 3 ) 移動命令の伝達や車両の移動等を 道路管理者の名義に おいて 行う こ と に つ いて
( 2 ) の指定道路区間に おける 車両等の占有者等への移動命令の伝達( 法第76
条の6 第1 項) や、( 2 ) の車両の移動等( 法第76条の6 第3 項) 及び( 2 )
の車両の移動等のた めに 必要な土地の一時使用等( 法第76条の6 第4 項) に つ い
て は、 道路管理者の名義と 責任のも と に 、 実際に は、 主と し て 道路管理者の職員
や道路管理者から 委託を 受けた 民間事業者が行う こ と が想定さ れる 。 なお、 法第7
6条の6 第3 項では、「 道路管理者は、『 自ら 』 第一項の規定に よ る 措置を と る こ と
ができ る 。」 と ある が、 こ れは、 道路管理者のみが車両の移動等の物理的行為を 行
う と いう 意味ではなく 、命令の相手方と なり う る 車両等の占有者等に「 代わっ て 」
行う と いう 意味である こ と を 申し 添え る 。 ま た 、 道路管理者から 協力・ 応援の要
請を 受けた 他の道路管理者( 例え ば、 国や都道府県の道路管理者が、 被災市町村
の道路管理者の応援を 行う ) が車両の移動等を 行う 場合も 想定さ れる 。 さ ら に 、
災害派遣活動を 行っ て いる 自衛隊が、 関係法令に 基づき 、 そ の活動のた めに 車両
の移動等を 行う と いっ た 場合も 想定さ れう る 。 さ ら に は、 消防活動を 行っ て いる
部隊等が、 そ の活動のた めに やむを 得ず車両の移動等を 行う と いっ た 場合も 想定
さ れう る 。
道路管理者に おいて は、 現場での混乱を 防ぐ た め、 こ れら の道路管理者以外の
主体と の間で、 改正法に 基づく 車両の移動等を 行う こ と に つ いて の役割と 責任の
分担等に つ いて 、 民間事業者と 協定を 締結する 、 関係者が参加し た 協議会に おい
て 策定する 事前計画に おいて 明示する 等の方法に よ り 、 平時から 、 道路管理者か
ら 要請を 受け、 又は道路管理者の了解を 得て 指定道路区間内に おいて 行われる 改
正法に 基づく 車両の移動等は道路管理者の責任に おいて 行われる 行為である こ と
を 明確に し 、 こ れを 関係者間で共有さ れた い。 ま た 、 災害時に おいて は、 通信が
途絶する こ と も 想定さ れる た め、 車両の移動等を 行う こ と と なる 道路管理者以外
の主体と の間の連絡体制に つ いて も 整備し て おく こ と と さ れた い。 なお、 災害時
に おいて は、 道路管理者から 他の道路管理者への協力・ 応援要請など 、 行政間の
要請は、 電話に よ る 口頭要請など 迅速に 行う こ と ができ る 方法で差し 支え ない。
( 略)
ま た 、 道路管理者以外の者が道路管理者から 要請を 受け、 又は道路管理者の了
解を 得て 行われる 改正法に 基づく 車両の移動等の措置を と っ た 場合に は、 当該措
置を と っ た 者は道路管理者に そ の内容を 報告する も のと し 、 報告を 受けた 道路管
理者は、 そ の報告内容に つ いて 、 警察署長に 対し て 、 適切に 情報の提供を 行う も
のと する 。
- 39 -
【 解説】
○ 関係機関と の協定締結に つ いて
<協定の内容>
・ 災対法に 基づく 措置は、 道路管理者が行う こ と と なっ て いる が、 実際の運転者への移
動命令伝達や、 車両等の移動の多く は、 協定等又は委託契約に よ り 道路管理者が委託
し て いる 民間事業者( 建設業者、 レ ッ カ ー業者等) が行う こ と と なる 。
・ そ のた め、 あら かじ め民間事業者と の協定を 締結し て おく も のと する 。 道路啓開を 円
滑に 行う た め、 協定では以下のよ う な項目を 取り 決めて おく も のと する 。
( 1) 啓開作業の内容
( 2) 啓開作業開始の連絡方法( 連絡が取れなかっ た 場合の対応)
( 3) 集結場所
( 4) 車両移動命令及び車両移動措置に 際し て の留意事項
( 5) 職員不在の場合の対応 等
<事前の備え >
・ 通常の通信手段が使え ないこ と を 想定し て 、 民間事業者が自動的に 参集する 基準の設
定や情報を 民間事業者に 伝達する 手段等に つ いて 、 あら かじ め準備し て おく も のと す
する 。
・ 民間事業者と の協定締結に 際し て は、 災害発生時に 複数の道路管理者から 重複し て 出
動が要請さ れる 可能性がある こ と から 、 他の道路管理者と の協定状況を 確認し て おく
も のと する 。
- 40 -
災害時における 災害応急対策業務に関する 協定への
車両移動関係の記載事例
( 災害業務内容)
第 ● 条 甲が、 乙に対し 要請を 行う 災害業務は、 ・ ・ ・ ・ 、 災害対策基本法第7 6 条の6
( 以下「 災対法」 と いう ) に 基づく 車両移動、 ・ ・ ・ ・
第 ● 条 ま た 、 災対法に基づき 車両移動を 行う 場合に は、 別冊「 災害対策基本法に基づく
車両移動の運用に関する 手引き 」 によ り 行う も のと する 。
( 出動要請)
第 ● 条 甲乙相互の通信連絡が不能で、乙が被害状況を 把握し ている 場合は、甲から の要
請があっ たも のと 見なし 、 乙の判断で出動する も のと する 。 なお、 集結場所は、
● ● ( 出張所、 ● ● 除雪ス テ ーショ ン など ) と する 。
( 実施区間)
第 ● 条 実施区間は、 一般国道● ● のう ち 、 ● ● ~○ ○ ( 通称: R ○ -○ ) と する 。
2
災害等の状況によ り 、甲は乙に対し 、必要と し て 上記に規定する 業務実施区間以
外に 出動を 要請する こ と ができ る も のと し 、乙は、原則と し てこ れに応じ る も の
と する 。
( 身分証明書の発行)
第 ● 条 災害対策基本法に基づく 車両移動を 行う 場合には、 乙は、 甲が別途発行する「 身
分証明書」 を 携帯する も のと する 。
( 建設資機材等の報告)
第 ● 条 甲は、甲が保有する 建設資機材等につ いて、あら かじ め書面によ り 乙に通知する
も のと する 。
2
乙は、あら かじ め災害時に備え、災害業務に際し 使用可能な建設資機材等の数量
を 把握し 、 甲へ書面によ り 報告する も のと する 。
3
甲は、乙よ り 報告さ れた 災害業務に使用可能な建設資機材について、甲が指定す
る 保管場所に保管する こ と を 要請する こ と ができ る 。
( 訓練)
第 ● 条 乙は、甲が主催ま たは参加する 防災訓練に甲から 参加依頼があっ た場合に は、参
加する も のと する 。
2
乙は、災害対策用機械の運搬、展開補助を 円滑に 行う ために甲が実施する 操作訓
練に参加する も のと する 。
甲: 国土交通省 ○ ○ 地方整備局 ○ ○ 国道事務所長 ○ ○ ○ ○ ( 印)
乙: ( 株) ○ ○
代表取締役社長
○ ○ ○ ○ ( 印)
例: 民間事業者等と の協定書記載例
- 41 -
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 3 ) 移動命令の伝達や車両の移動等を 道路管理者の名義に おいて 行う こ と に つ いて
( 略)
こ の際、 改正法に 基づく 車両の移動等は、 公権力の行使であり 、 現場での円滑
な対応のた め、 委託業者等行政職員以外の民間事業者に 行わせる 場合に は、 道路
管理者から 委託を 受けて いる こ と ( 権限を 有する 道路管理者の意思である こ と )
を 明示する 書面を 手交し て おく こ と と さ れた い。
( 略)
【 解説】
<身分証明書>
・ ま た 、 地方整備局等の職員等が現場に 不在の場合も 想定さ れる が、 道路管理者から 委
託及び指示さ れた こ と を 示す証明書を あら かじ め協定締結時等に 発行する こ と で、 民
間事業者が単独で対応する こ と が可能と なる 。 以下に 身分証明書の例を 示す。
発行番号: 第○ 号
身 分 証 明 書
会社名: ○ ○ ○ ○ ( 株)
住 所: ○ ○ ○ ○
上記の者は、 ○ ○ 協定に 基づき 、 災害対策基本法第7 6 条の6 の
措置を 行う こ と を 委託し た 者である こ と を 証明する 。
有効期間: ○ ○ 年○ ○ 月○ ○ 日~○ ○ 年○ ○ 月○ ○ 日
発行日 : ○ ○ 年○ ○ 月○ ○ 日
発行者 : 国土交通省○ ○ 地方整備局長 印
例: 民間事業者等に 交付する 身分証明書
- 42 -
6)
土地の一時使用
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 2 ) 内容
車両等の移動のた めに 必要な土地の一時使用に つ いて ( 第4 項)
道路管理者は、 及び の措置を と る た め、 車両等の移動場所を 確保する た め
やむを 得ない必要がある と き は、 そ の必要な限度に おいて 、 他人の土地を 一時使
用し 、 又は竹木そ の他の障害物を 処分する こ と ができ る も のと し た 。 こ の場合に
おいて 、 道路管理者は、 周辺の公用地の有無を 確認する と と も に 、 一時使用を し
よ う と する 土地の状況等に 鑑みて 、 私人の財産の毀損、 周辺環境への影響等、 当
該土地の一時使用に よ る 損失や影響が最小限と なる よ う 、使用する 土地を 選択し 、
そ の使用期間に つ いて も 、 でき る だ け短期間と すべき こ と と なる 。 そ の際、 土地
の所有者が容易に 見つ から ないなど に よ り 同意等なく 土地を 使用する 場合に は使
用理由を 掲示し て おく こ と 、 ま た 、 土地の一時使用等に よ り 私人の財産の侵害と
なっ た 場合に は損失補償を 行う こ と と なる た め、 可能な範囲で、 土地の使用や障
害物の処分の状態を 写真等に よ り 記録し て おく こ と に よ り 、 事後に 混乱のないよ
う 努めら れた い。
なお、 必要な限度に おける 竹木そ の他の障害物の処分を 行う に 当た っ て は、 道
路管理者は、 保安林の立木を 伐採し た 場合など に 森林法で定めら れて いる 事後の
届出に つ いて 災害応急対策の終了後に 速やかに 対応する など 、 関連する 規定を 遵
守し 、 十分に 留意し て 行う も のと する 。
【 解説】
○ 民地の一時使用に つ いて
・ 車両等の移動に おいて 、 道路敷地内に 移動ス ペース が無い場合や周辺に 公有地等が無
い場合、 現場の判断で、 沿道の民地( 駐車場、 空き 地、 田畑等) を 一時的に 使用する
も のと する 。
・ 道路管理者が車両等の移動を 行う 場合に は、 災対法に よ る 権限を 行使する こ と と なる
た め、 国土交通省の身分証明書を 携行し 、 対応する も のと する 。 ま た 、 国土交通省か
ら 委託さ れた 民間事業者に おいて も 、 身分証明書を 携行する も のと する 。
・ 一時使用を 行う 場合は、 地方整備局等の職員等が、 民地の所有者及び使用者が現場で
容易に 見つ かる 場合は、 口頭に よ り 道路啓開のた め使用する 旨を 説明する こ と と なる
が、 所有者及び使用者が容易に 見つ から ない場合、 も し く は、 同意が得ら れない場合
に は、 同意を 得なく て も 民地の使用やそ れに 伴う 竹木等の処分が可能であり 、 そ の場
合に は、 土地の使用・ 処分の理由、 使用し た 道路管理者( 連絡先含む) を 掲示する も
のと する 。 以下に 所有者への発言案、 土地への掲示案を 示す。
- 43 -
・ 国土交通省○ ○ 国道事務所の ○ ○ です。( ○ ○ 国道事務所から 委託
を 受けて いる ○ ○ 株式会社の ○ ○ です)
・ ○ ○ 災害のた め、 国道○ ○ 号○ ○ ~○ ○ の区間は、 災害対策基本法
第7 6 条の6 第1 項の規定に 基づき 、 緊急通行車両の通行を 確保す
る た め道路啓開作業を 行う 区間に 指定さ れま し た 。
・ 緊急通行車両の通行を 確保する た め放置車両を 移動し て いる と こ ろ
ですが、 放置車両の移動先が無いこ と から 、 ○ ○ を 一時的に 利用さ
せて いた だ き ま す。
例: 土地の一時使用の際の発言内容
○ ○ 災害に 伴う 土地の 一時的使用に つ い て
緊急通行車両の 通行を 確保す る た め の 放置車両
の 移動に 伴い 、災害対策基本法76条の 6第の 規定
に 基づ き 、こ の 土地を 一時的に 使用し て お り ま す 。
記
利用開始時: ○ 月 ○ 日 ○ ○ 時
利用目的:放置車両の 保管
国土交通省 ○ ○ 地方整備局長
問い 合わ せ 先
国土交通省 ○ ○ 国道事務所 ○ ○ 課
電話番号: ○ ○ - ○ ○ ○
例: 土地の一時使用の際の掲示物
・ 民地の使用を 迅速に 行う た め、 事前に 計画さ れて いる 道路啓開候補路線に おいて は、
あら かじ め、 沿線の公有地や空き 地等を 把握し て おく も のと する 。
・ なお、民地使用に 伴い竹木を 処分する 場合に は、保存樹木等、価値のある 樹木( 植木)
の場合も ある こ と から 、 必要最小限の範囲で行う と と も に 、 作業に は十分注意する も
のと する 。
- 44 -
○ 一時使用の記録に つ いて
・ 民地の一時使用を 行っ た 場合は、 事後に 補償する こ と も 生じ る た め、 一時使用場所の
使用前後の写真やビ デオ 等に よ り 記録し て おく も のと する 。
写真: 東日本大震災に おける 被災車両等の仮置き の例( 震災伝承館H P よ り )
※被災し た 車両約71, 000台を 仮置き 場に 移動( 平成2 6 年8 月1 1 日現在)
土地の一時使用記録票
措置実施場所
国道○ ○ 号○ ○ 区○ ○ 町○ 丁目地先
使用開始日時
○ 月○ 日○ 時
使用目的
土地所有者( 権利者)
○ ○ 災害に おける 移動車両の仮置き
調査中
現在の用途
貯木場跡
作業実施者
○ ○ 建設
国土交通省○ ○ 国道事務所
連絡先
TEL: ○ ○ ―○ ○ ○ ○ ―○ ○ ○ ○
状況写真
使
用
前
使
用
後
記入者
○ ○ 建設( 株)
○○○○
例: 土地を 一時使用し た 際の記録
- 45 -
○ 道路法第6 8 条( 非常災害時に おける 土地の一時使用等) と の関係
・ 災対法第7 6 条の6 第1 項の規定に 基づき 区間指定を 行っ た 道路に おいて は、 基本的
に 同条各項の規定に 基づく 措置に よ り 対処する こ と と なる 。 災対法第7 6 条の6 各項
の規定に 基づく 措置のみでは、 手続き の時間的制約があり 、 必要な災害応急対策が実
施でき ないと いっ た 場合に 限り 、 道路法第6 8 条の適用に よ っ て 対処する こ と が想定
さ れる 。
- 46 -
4 . 地方公共団体への指示
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
3 . 国土交通大臣又は都道府県知事から の指示に つ いて ( 法第7 6 条の7 関係)
( 1 ) 趣旨
緊急通行車両の通行を 確保する た めに は、 高速自動車国道、 一般国道、 都道府
県道、 市町村道のネッ ト ワ ーク で被災現場ま でのルート を 確保する こ と が必要で
ある 。 こ のた め、 道路管理者が1 の措置を 行う に 当た っ て 、 被災現場ま でのルー
ト 全体を 広域的に 俯瞰し て 、 必要な道路啓開が行われる よ う 、 国土交通大臣は都
道府県又は市町村に 対し 、 都道府県知事は指定都市以外の市町村に 対し 、 必要な
指示を 行う こ と ができ る こ と と する 規定を 設ける こ と と し た 。
( 略)
( 2 ) 内容
国土交通大臣は指定区間外の国道、 都道府県道及び市町村道に 関し 、 都道府県知
事は指定都市の市道以外の市町村道に 関し 、 緊急通行車両の通行を 確保し 、 災害応
急対策が的確かつ 円滑に 行われる よ う に する た め特に 必要がある と 認める と き は、
そ れぞれ当該道路の道路管理者に 対し 、1( 2 ) の指定を し 、若し く は命令を し 、
又は1 ( 2 ) 及び の措置を と る べき こ と を 指示する こ と ができ る も のと し た 。
具体的に は、 広域的な観点から みる と 、 車両の移動等が必要に も かかわら ず、 情報
の不足等に よ り 作業が遅れる 箇所が発生し た 場合に 、 当該箇所の車両の移動等を 行
う よ う 指示する 場合が想定さ れる 。
( 略)
【 解説】
○ 地方公共団体への指示に つ いて
・ 高速道路、 国道、 都道府県道、 市町村道を ネッ ト ワ ーク と し て 俯瞰的に 捉え 、 地方公
共団体が管理する 道路に おいて 、 放置車両や立ち 往生車両の移動が必要と 判断し た 場
合に 、 地方公共団体に 指示を 行う も のと する 。
・ 具体的に は、 直轄国道や高速道路が被災し て おり 、 緊急通行車両の通行ルート を 確保
する た め、都道府県等が管理する 道路を 迂回さ せる 必要がある 場合等を 想定し て いる 。
以下に 、 首都直下地震及び大雪時の例を 示す。
- 47 -
例) 首都直下地震を 想定し た 自治体管理道路への指示( 八方向作戦)
直轄国道が大規模地震で被災し 、 復旧に時間を 要する こ と から 、 迂回路と なる 都道
に 道路区間指定及び道路啓開を 指示する ケ ース
図: 八方向作戦に おける 道路啓開イ メ ージ
例) 大雪時を 想定し た 自治体管理道路への指示
直轄国道が大規模な雪崩で通行止めと なり 、 迂回路と なる 県道に 道路区間指定及び
道路啓開を 指示する ケ ース
雪崩に よ る 通行止め
県道を 迂回路と す る た め 区間指定を 指示
△△県
○ ○ 県
図: 雪崩を 想定し た 道路区間指定イ メ ージ
- 48 -
・ 指示の方法に つ いて は、 地方整備局長等の命を 受けた 担当者が、 関係する 道路管理者
に 書面も し く は口頭に よ り 、 道路啓開が必要な理由、 対象路線及び区間等を 指示する
も のと する 。 た だ し 、 口頭で指示し た 場合は、 事後に おいて 速やかに 書面を 送付する
も のと する 。 以下に 書面及び口頭での発言案を 示す。
文 書 番 号
平成○ 年○ 月○ 日
○ ○ 県知事 殿
国土交通省○ ○ 地方整備局長
災害対策基本法第7 6 条の7 の規定に 基づく 指示に ついて
地震発生のた め、 国道○ ○ 号○ ○ ~○ ○ の区間に おいて 、 災害対策基
本法第7 6 条の6 の規定に 基づき 、 道路啓開作業を 行っ て いま すが、 県
道○ ○ 線を 迂回路と し て 利用する 必要がある ので、 災害対策基本法第7
6 条の6 の措置を 実施する よ う 指示し ま す。
対応の可否につ いて 回答を お願いし ま す。
記
指示区間: 県道○ 号○ ○ 地先~○ ○ 地先
指示理由: 緊急通行車両の通行確保のた め
担当: ○ ○ 国道事務所○ ○ 課○ ○
電話○ ○ ( ○ ○ ) ○ ○ ○ ○
例: 地方公共団体への指示の際の書面
・ 国土交通省○ ○ 国道事務所の ○ ○ です。 ○ ○ 地方整備局長の指示で連絡
し て おり ま す。
・ 地震発生を 受け、 緊急通行車両の通行確保のた めの道路啓開を 実施し て
いま す。 ○ ○ 県が管理する 県道○ ○ 線○ ○ ~○ ○ に つ いて 、 災害対策基
本法第7 6 条の6 に よ り 、 直ち に 道路区間指定を お願いし ま す。 なお、
道路啓開に つ いて 、 対応が可能かど う か、 直ち に 回答を お願いし ま す。
・ なお、 対応が難し い場合は、 国土交通省が代わっ て 道路啓開を 行う 用意
があり ま すので、 災害対策基本法第7 4 条の3 に 基づく 要請の手続き を
お願いし ま す。
例: 地方公共団体への指示の際の発言内容
- 49 -
5 . 地方公共団体への支援
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
3 . 国土交通大臣又は都道府県知事から の指示に つ いて ( 法第7 6 条の7 関係)
( 1 ) 趣旨
( 略)
なお、 市町村から 都道府県に 対し 、 ま た 、 都道府県から 国に 対し 、 道路啓開を
要請し よ う と する 場合に つ いて は、 災害対策基本法に おいて 、 今回の改正に よ る
車両の移動等に 限ら ず、 災害対策応急対策全般に つ いて 、 被災市町村から 都道府
県に 対し 、 ま た 、 被災都道府県から 国に 対し 、 災害応急対策の実施を 要請する こ
と ができ 、 国及び都道府県は正当な理由がない限り 実施を 拒んではなら ないと す
る 規定( 第68条、 第74条の3 ) があり 、 こ う し た 規定を 必要に 応じ て 活用し つ つ 、
各道路管理者に おいて 対応さ れた い。
( 2 ) 内容
( 略)
こ の場合、 指示を 受けた 都道府県や市町村が、 人員や資機材の関係など で、 当
該指示を 履行し がた いと き は、 国や都道府県など 指示の内容を 履行する 能力のあ
る 者に 対し て 速やかに 車両移動に 対する 支援を 要請する こ と が想定さ れる た め、
可能な範囲で実施すする など 適切に 対応する も のと する 。 そ の際、 車両の移動等
に 係る 費用は原則と し て 要請し た 道路管理者の負担と なる 。
( 略)
【 解説】
○ 災害時に おける 地方公共団体への支援の仕組み
・ 災害時の地方公共団体への支援に つ いて は、 法第7 6 条の6 の規定、 第7 6 条の7 の
規定に かかわら ず、 従来よ り 都道府県知事から 地方整備局長等への応援要請規定( 法
第7 4 条の3 )、 市町村長から 都道府県知事への応援要請規定( 法第6 8 条) があり 、
国及び都道府県は、正当な理由がない限り そ の実施を 拒んではなら ないと さ れて いる 。
・ ま た 、 こ の他に も 、 地方整備局等と 都道府県およ び市町村と の間では、 大規模災害時
等に おける 支援協定等が締結さ れて おり 、従来から TEC- FORCE等の派遣に よ り 、地震、
風水害、 大雪等の災害時に 支援を 行っ て いる と こ ろ である 。
・ 今回の法改正に よ る 車両等の移動に つ いて も 、 こ れま での災害時に おける 支援と 同様
に 、 地方公共団体から の書面や口頭に よ る 要請を 受けて 国土交通省が支援を 行う こ と
ができ る 。 た だ し 、 口頭で要請さ れた 場合は、 事後に おいて 速やかに 書面を 受領する
こ と が必要である 。
・ 地方公共団体に 対し 、 法第7 6 条の7 に よ る 指示を 行う 際に は、 必要に 応じ て 国土交
通省の支援の用意がある こ と を 説明する も のと する 。
- 50 -
地方整備局
§ 76の 7
§ 74の 3
§ 68
道路区間
指定等の 指示
応急措置の
応援要請
都道府県
市町村
災
害
発
生
必
要
性
判
断
道
路
区
間
の
指
定
車
両
等
撤
去
§ 76の 6
§ 76の 6
道
路
啓
開
の
・被災状況に
よ り判断
・関係機関
(高速道路
会社等)と の
情報共有
( 現行法に 規定)
都道府県 →地方整備局
市町村 →国道事務所
な
ど
図: 地方公共団体の国に 対する 支援要請の流れ
○ 地方整備局等に おける 支援窓口の整備
・ あら かじ め、 都道府県から 地方整備局等、 市町村から 国道事務所に 支援要請がある こ
と を 想定し 、 そ れぞ れに 担当窓口およ び担当者を 決め、 双方の連絡先等を 交換し て お
く も のと する 。
・ なお、 地方整備局等及び国道事務所に おける 災害時応援協定等に おいて 、 既に 窓口が
整備さ れて いる 場合は、 そ れを 活用する こ と で差し 支え ない。
○ 地方整備局等に よ る 人員、 資機材の支援
・ 地方公共団体から 支援要請があっ た 場合に は、被災状況、要請内容等を 踏ま え 、人員、
資機材等を 派遣する も のと する 。
・ 自ら の地方整備局等に おいて 対応が難し いと 判断さ れる 場合に は、 本省に 対し 他の地
方整備局等への応援派遣の指示を 依頼する も のと する 。
- 51 -
6 . 損失補償
【 施行通知】
第二 改正法の趣旨及び主な内容
4 . 損失補償に つ いて ( 法第8 2 条関係)
( 1 ) 趣旨
1 ( 2 ) 及び の措置に よ っ て 、 特定の私人が経済上の損失を 被る こ と が想
定さ れる た め、 こ れを 正当に 補償する た め、 災害対策基本法の損失補償に 関する
規定に 所要の改正を 行う も のと し た 。 こ の場合に 行う 損失補償は、 車両の移動等
や、 土地の一時使用など 、 1 ( 2 ) 及び の措置に よ り 生じ た 損失に 対する 補
償である 。例え ば、ロ ッ ク やサイ ド ブ レ ーキを 外すた めに 割っ た ガ ラ ス の修理代、
ま た 、 擦り 傷やバン パーのへこ み、 車両の変形の修理代など 、 車両の移動等に 際
し 生じ た 損失の修理に 要する 費用を 想定し て いる 。
( 2 ) 内容
国又は地方公共団体の損失補償に つ いて ( 第1 項)
1 の措置を と っ た 道路の道路管理者である 国又は地方公共団体は、 1 ( 2 )
及び の措置に よ り 通常生ずべき 損失を 補償し なければなら ないも のと し た 。
機構又は地方道路公社の損失補償に つ いて ( 第2 項)
会社管理高速道路又は公社管理道路に おいて 機構又は地方道路公社が1 ( 2 )
及び の措置を と っ た こ と に よ り 通常生ずべき 損失に つ いて は、 そ れぞ れ機構
又は地方道路公社がそ の損失を 補償し なければなら ないも のと し た 。
【 解説】
○ 破損車両に 係る 補償額の算定に つ いて
<算定基準>
・ 車両の破損前後の記録を 踏ま え た 上で、 交通事故損害額算定基準(( 財) 日弁連交通
事故相談セン タ ー) 等に 基づき 補償額を 算定する も のと する 。 なお、 車両保険でカ
バーさ れる 車両を 破損し た 場合であっ て も 、 保険会社から 請求がない限り 、 車両所
有者に 対し て 補償金を 支払う こ と で差し 支え ない。
1 . 全損車両の取扱い
・ 車両が修理不能又は修理費が時価額を 上回る いわゆる 全損と なっ た 場合に は、
原則と し て 、 破損直前の交換価格と 破損車両の処分金額と の差額( 買替差額)
を 補償額と する 。
- 52 -
・ 破損車両が全損状態である に も かかわら ず、 交換価格を 超え て 修理費額の補償
を 求めら れて も 破損車両の買替差額に よ る 補償額の範囲で認める のが裁判例の
傾向である 。
・ 交通事故損害額算定基準に 裁判例が記さ れて いる ので参考に する 。
2 . 部分破損車両の取扱い
・ 車両を 部分破損し た 場合に は、 原則と し て 、 修理相当額を 補償額と する 。
・ た だ し 、 修理が相当な場合であっ て も 、 修理を 行っ た 後も 当該車両の価格低下
が認めら れる と き は評価損が認めら れる ので、 補償の対象と する 。
・ 交通事故損害額算定基準に 裁判例が記さ れて いる ので参考に する 。
3 . 代車・ 休車損害の取扱い
・ 車両の修理又は買替え が必要と なり 、 そ れに よ り 車両が使用不能の期間に 、 代
替車両を 使用し た 場合は、 こ れに 要し た 費用を 補償する も のと する 。
・ 破損車両が営業用車両である 場合は、 当該車両が使用不能と なっ た 間、 当該車
両を 運行し て いれば得ら れた であろ う 逸失利益を 補償する こ と はでき る が、 代
替車両が認めら れる 場合は、 原則と し て こ の休車補償は認めないも のと する 。
・ 交通事故損害額算定基準に 裁判例が記さ れて いる ので参考に する 。
○ 土地の一時使用に 係る 補償額の算定に つ いて
<算定基準>
・ 土地の一時使用前後の記録を 踏ま え た 上で、 国土交通省の公共用地の取得に 伴う 損
失補償基準( 平成1 3 年1 月6 日国土交通省訓令第7 6 号) に 基づき 補償額を 算定
する も のと する 。
・ 使用する 土地に 対し て は、 正常な地代又は借賃を も っ て 補償する も のと する ( 基準
第2 5 条等)。
○ 竹木等の処分に 係る 補償額の算定に つ いて
・ 竹木又は障害物を 処分する 場合は、 当該処分と 相当因果関係に ある 財産上の価値の
減少を 補償する も のと する 。
- 53 -
○ 補償手続き の体制等に つ いて
<問い合わせ窓口の設置>
・ 車両や土地等の所有者等から の補償に 関する 問い合わせ等に 対応する た め、 あら か
じ め、 国道事務所のホームページ等に 補償手続の概要を 掲載する と 共に 、 災害の発
災後に は、 必要に 応じ て 、 国道事務所等に 補償の問い合わせ窓口を 開設する も のと
する 。
・ 補償に 当た っ て は、 車両を 移動又は土地を 一時使用し た 際に 、 国道事務所等の連絡
先を 明記し た 掲示物( P34又は P44の掲示物) を 現地に 残すこ と に よ っ て 、 補償に 関す
る 問い合わせに 備え る も のと する 。
<民間事業者等と の協力関係の構築>
・ 破損車両及び竹木等の補償額の算定に つ いて は、 各々の車両や物件の破損状況・ 処
分の状況等に よ っ て 個別性が強く 、 高度に 専門的かつ 技術的な判断を 要する も ので
ある こ と から 、 補償手続を 円滑かつ 適正に 進める た め、 弁護士や不動産鑑定士等の
専門家及びア ジャ ス タ ーなど の民間事業者の協力を 得る こ と ができ る よ う 、 必要に
応じ て 、 協定を 締結する など の体制を 整え て おく も のと する 。
・ 土地の一時使用の補償額の算定に つ いて も 、補償手続を 円滑かつ 適正に 進める た め、
地方整備局用地部の協力体制を 準備し て おく と と も に 、 弁護士や不動産鑑定士等の
専門家及び補償コ ン サルタ ン ト 関係の民間事業者の協力を 得る こ と ができ る よ う 、
必要に 応じ て 、 協定を 締結する など の体制を 整え て おく も のと する 。
<所有者等への連絡・ 説明>
・ 破損車両、 土地の一時使用又は竹木等の処分の記録を 基に 、 運輸支局等への照会又
は不動産登記簿等を 確認する など し て 、 こ れら の所有者等を 明ら かに し 、 車両の破
損、 土地の一時使用又は竹木等の処分後遅滞なく 各所有者等へ連絡を 行う も のと す
る 。 なお、 放置車両の所有者等への連絡に つ いて は、 必要に 応じ て 警察に 協力を 依
頼する も のと する 。
・ 所有者等への補償に 関する 説明は、 本制度の趣旨や公益上の必要性も 含め、 丁寧に
わかり やすく 行う も のと する 。
<係争案件と なっ た 場合の対応>
・ 補償額に つ いて 所有者等と 係争案件と なっ た 場合は、 適正に 処理さ れる よ う 、 弁護
士、 不動産鑑定士等の専門家や地方整備局用地部の助言・ 協力を 得る こ と と する 。
<地方公共団体に 対する 支援>
・ 地方整備局等が、 地方公共団体から の要請を 受け、 当該地方公共団体が管理する 道
路に おいて 、 車両の移動又は土地の一時使用等を 行っ た 場合に おいて 、 当該地方公
共団体が補償の算定等を 円滑かつ 適正に 行う こ と ができ る よ う 、 必要に 応じ て 、 地
方公共団体を 支援する こ と と する 。
- 54 -
○ 破損車両に 係る補償
移
動
前
の
記
録
車
両
の
移
動
破
損
の
確
認
移
動
後
の
記
録
・
(破
損
な
し
)
(破
損
あ
り
)
〈
補
償
な
し
〉
〈
補
償
あ
り
〉
所
有
連者
絡等
※1 へ
の
所
有
連者
絡等
※1 へ
の
【
終
※1 所有者不明の 場合は 、運輸支局等へ の 照会に よ り
所有者を 確認
了
】
補
確償
対
認象
協所
議有
の
者
等
と
の
補
償
額
の
算
定
補
償
額
の
提
示
所
有
者
等
へ
の
補
償
締
結契
約
の
支
払
い
補
償
金
の
【
終
了
】
図: 損失補償手続の流れ( 破損車両に 係る 補償)
○ 土地の 一時使用に 係る 補償
使
用
前
の
記
録
土
地
の
一
時
使
用
処使
分用
物後
件の
の 記
確録
認・
所
有
連者
絡等
※2
へ
の
所
有
者
等
と
の
協
議
補
確償
認対
象
の
補
償
額
の
算
定
補
償
契
約
の
締
結
補所
償有
額者
の 等
提へ
示の
補
償
金
の
支
払
い
【
終
了
】
※2 所有者不明の 場合は 、
不動産登記簿等に よ り 所有者を 確認
図: 損失補償手続の流れ( 土地の一時使用に 係る 補償)
○ 竹木・そ の 他障害物に 係る 補償
処
分
前
の
記
録
竹
木
処 ・障
分害
物
の
財
産
上
の
確の
認価
値
減
少
処
分
後
の
記
録
・
(減
少
な
し
)
(減
少
あ
り
)
〈
補
償
な
し
〉
〈
補
償
あ
り
〉
所
有
連者
絡等
※3 へ
の
所
有
連者
絡等
※3 へ
の
【
終
※3 所有者不明の 場合は 、不動産登記簿等に よ り
所有者を 確認
了
】
補
確償
対
認象
協所
議有
の
者
等
と
の
補
償
額
の
算
定
補
償
額
の
提
示
所
有
者
等
へ
の
補
償
締
結契
約
の
図: 損失補償の流れ( 竹木・ そ の他障害物の処分に 係る 補償)
- 55 -
支
払
い
補
償
金
の
【
終
了
】
参考資料
参考-1
災害対策基本法( 昭和3 6 年法律第2 2 3 号)( 抄)
( 都道府県知事等に 対する 応援の要求等)
第6 8 条 市町村長等は、 当該市町村の地域に 係る 災害が発生し た 場合に おいて 、 災害応
急対策を 実施する た め必要がある と 認める と き は、都道府県知事等に 対し 、応援を 求め、
又は災害応急対策の実施を 要請する こ と ができ る 。こ の場合に おいて 、応援を 求めら れ、
又は災害応急対策の実施を 要請さ れた 都道府県知事等は、 正当な理由がない限り 、 応援
又は災害応急対策の実施を 拒んではなら ない。
( 指定行政機関の長等に 対する 応援の要求等)
第7 4 条の3
第7 0 条第3 項に 規定する も ののほか、 都道府県知事は、 当該都道府県
の地域に 係る 災害が発生し た 場合に おいて 、 災害応急対策を 実施する た め必要がある と
認める と き は、 指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長に 対し 、 応援を 求め、 又は
災害応急対策の実施を 要請する こ と ができ る 。 こ の場合に おいて 、 応援を 求めら れ、 又
は災害応急対策の実施を 要請さ れた 指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長は、 正
当な理由がない限り 、 応援又は災害応急対策の実施を 拒んではなら ない。
( 災害時に おける 交通の規制等)
第7 6 条 都道府県公安委員会は、 当該都道府県又はこ れに 隣接し 若し く は近接する 都道
府県の地域に 係る 災害が発生し 、 又はま さ に発生し よ う と し て いる 場合に おいて 、 災害
応急対策が的確かつ 円滑に 行われる よ う に する た め緊急の必要がある と 認める と き は、
政令で定める と こ ろ に よ り 、 道路の区間( 災害が発生し 、 又はま さ に 発生し よ う と し て
いる 場所及びこ れら の周辺の地域に あつ て は、 区域又は道路の区間) を 指定し て 、 緊急
通行車両( 道路交通法( 昭和3 5 年法律第1 0 5 号) 第3 9 条第1 項の緊急自動車そ の
他の車両で災害応急対策の的確かつ 円滑な実施のた めそ の通行を 確保する こ と が特に 必
要なも のと し て 政令で定める も のを いう 。 以下同じ 。) 以外の車両の道路に おける 通行
を 禁止し 、 又は制限する こ と ができ る 。
2 前項の規定に よ る 通行の禁止又は制限( 以下「 通行禁止等」 と いう 。) が行われた と
き は、 当該通行禁止等を 行つ た 都道府県公安委員会及び当該都道府県公安委員会と 管轄
区域が隣接し 又は近接する 都道府県公安委員会は、 直ち に 、 そ れぞ れの都道府県の区域
内に 在る 者に 対し 、 通行禁止等に 係る 区域又は道路の区間( 次条第4 項及び第7 6 条の
3 第1 項に おいて 「 通行禁止区域等」 と いう 。) そ の他必要な事項を 周知さ せる 措置を
と ら なければなら ない。
第7 6 条の4 都道府県公安委員会は、通行禁止等を 行う た め必要がある と 認める と き は、
道路管理者( 高速自動車国道法( 昭和3 2 年法律第7 9 号) 第4 条第1 項に 規定する 高
速自動車国道に あつ て は国土交通大臣、 そ の他の道路に あつ て は道路法( 昭和2 7 年法
律第1 8 0 号) 第1 8 条第1 項に 規定する 道路管理者を いう 。 以下同じ 。) に 対し 、 当
該通行禁止等を 行おう と する 道路の区間に おいて 、 第7 6 条の6 第1 項の規定に よ る 指
定若し く は命令を し 、 又は同条第3 項若し く は第4 項の規定に よ る 措置を と る べき こ と
を 要請する こ と ができ る 。
- 56 -
2
会社管理高速道路( 道路整備特別措置法( 昭和3 1 年法律第7 号) 第2 条第4 項に 規
定する 会社( 第7 6 条の6 第6 項及び第7 項に おいて 「 会社」 と いう 。) が同法第4 条
の規定に よ り 維持、 修繕及び災害復旧を 行う 高速道路( 高速道路株式会社法( 平成1 6
年法律第9 9 号) 第2 条第2 項に 規定する 高速道路を いう 。) を いう 。 第7 6 条の6 に
おいて 同じ 。) の区間に つ いて 前項の規定に よ る 要請を する 場合に おける 同項の規定の
適用に つ いて は、 同項中「 道路管理者( 高速自動車国道法( 昭和3 2 年法律第7 9 号)
第4 条第1 項に 規定する 高速自動車国道に あつ て は国土交通大臣、 そ の他の道路に あつ
て は道路法( 昭和2 7 年法律第1 8 0 号) 第1 8 条第1 項に 規定する 道路管理者を いう 。
以下同じ 。)」 と ある のは「 独立行政法人日本高速道路保有・ 債務返済機構( 以下こ の項
に おいて 「 機構」 と いう 。)」 と 、「 第7 6 条の6 第1 項」 と ある のは「 第7 6 条の6 第
5 項の規定に よ り 会社管理高速道路の道路管理者に 代わつ て 機構が行う 同条第1 項」 と
する 。
3 公社管理道路( 地方道路公社( 地方道路公社法( 昭和4 5 年法律第8 2 号) 第1 条の
地方道路公社を いう 。 以下同じ 。) が道路整備特別措置法第1 4 条の規定に よ り 維持、
修繕及び災害復旧を 行い、 又は同法第1 5 条第1 項の許可を 受けて 維持、 修繕及び災害
復旧を 行う 道路を いう 。 第7 6 条の6 第8 項及び第9 項に おいて 同じ 。) の区間に つ い
て 第1 項の規定に よ る 要請を する 場合に おける 同項の規定の適用に つ いて は、同項中
「 道
路管理者( 高速自動車国道法( 昭和3 2 年法律第7 9 号) 第4 条第1 項に 規定する 高速
自動車国道に あつ て は国土交通大臣、 そ の他の道路に あつ て は道路法( 昭和2 7 年法律
第1 8 0 号) 第1 8 条第1 項に 規定する 道路管理者を いう 。以下同じ 。)」 と ある のは「 地
方道路公社( 第3 項に 規定する 地方道路公社を いう 。 以下こ の項に おいて 同じ 。)」 と 、
「 第7 6 条の6 第1 項」 と ある のは「 第7 6 条の6 第8 項の規定に よ り 公社管理道路の
道路管理者に 代わつ て 地方道路公社が行う 同条第1 項」 と する 。
( 災害時に おける 車両の移動等)
第7 6 条の6 道路管理者は、 そ の管理する 道路の存する 都道府県又はこ れに 隣接し 若し
く は近接する 都道府県の地域に 係る 災害が発生し た 場合に おいて 、 道路に おける 車両の
通行が停止し 、 又は著し く 停滞し 、 車両そ の他の物件が緊急通行車両の通行の妨害と な
る こ と に よ り 災害応急対策の実施に 著し い支障が生じ る おそ れがあり 、 かつ 、 緊急通行
車両の通行を 確保する た め緊急の必要がある と 認める と き は、 政令で定める と こ ろ に よ
り 、 そ の管理する 道路に つ いて そ の区間を 指定し て 、 当該車両そ の他の物件の占有者、
所有者又は管理者( 第3 項第3 号に おいて 「 車両等の占有者等」 と いう 。) に 対し 、 当
該車両そ の他の物件を 付近の道路外の場所へ移動する こ と そ の他当該指定を し た 道路の
区間に おける 緊急通行車両の通行を 確保する た め必要な措置を と る こ と を 命ずる こ と が
でき る 。
2 道路管理者は、 前項の規定に よ る 指定を し た と き は、 直ち に 、 当該指定を し た 道路の
区間( 以下こ の項に おいて 「 指定道路区間」 と いう 。) 内に 在る 者に 対し 、 当該指定道
路区間を 周知さ せる 措置を と ら なければなら ない。
3 次に 掲げる 場合に おいて は、 道路管理者は、 自ら 第1 項の規定に よ る 措置を と る こ と
ができ る 。 こ の場合に おいて 、 道路管理者は、 当該措置を と る た めやむを 得ない限度に
おいて 、 当該措置に 係る 車両そ の他の物件を 破損する こ と ができ る 。
一 第1 項の規定に よ る 措置を と る こ と を 命ぜら れた 者が、 当該措置を と ら ない場合
二 道路管理者が、 第1 項の規定に よ る 命令の相手方が現場に いないた めに 同項の規
定に よ る 措置を と る こ と を 命ずる こ と ができ ない場合
三 道路管理者が、 道路の状況そ の他の事情に よ り 車両等の占有者等に 第1 項の規定
に よ る 措置を と ら せる こ と ができ ないと 認めて 同項の規定に よ る 命令を し ないこ と
と し た 場合
- 57 -
4
道路管理者は、 第1 項又は前項の規定に よ る 措置を と る た めやむを 得ない必要がある
と き は、 そ の必要な限度に おいて 、 他人の土地を 一時使用し 、 又は竹木そ の他の障害物
を 処分する こ と ができ る 。
5 独立行政法人日本高速道路保有・ 債務返済機構( 以下「 機構」 と いう 。) は、 会社管
理高速道路の道路管理者に 代わつ て 、 第1 項から 前項ま での規定に よ る 権限を 行う も の
と する 。
6 機構は、 前項の規定に よ り 会社管理高速道路の道路管理者に 代わつ て そ の権限を 行つ
た 場合に おいて は、 遅滞なく 、 そ の旨を 会社に 通知し なければなら ない。
7 機構は、 第5 項の規定に よ り 会社管理高速道路の道路管理者に 代わつ て 行う 権限に 係
る 事務の一部を 会社に 委託し よ う と する と き は、 そ の委託する 事務の円滑かつ 効率的な
実施を 確保する た め、 あら かじ め、 会社と 協議し 、 当該委託する 事務の内容及びこ れに
要する 費用の負担の方法を 定めて おかなければなら ない。
8 地方道路公社は、 公社管理道路の道路管理者に 代わつ て 、 第1 項から 第4 項ま での規
定に よ る 権限を 行う も のと する 。
9 第5 項の規定に よ り 機構が会社管理高速道路の道路管理者に 代わつ て 行う 権限は、 道
路整備特別措置法第2 5 条第1 項の規定に よ り 公告する 料金の徴収期間の満了の日ま で
に 限り 行う こ と ができ る も のと する 。 前項の規定に よ り 地方道路公社が公社管理道路の
道路管理者に 代わつ て 行う 権限につ いて も 、 同様と する 。
第7 6 条の7 国土交通大臣は道路法第1 3 条第1 項に 規定する 指定区間外の国道( 同法
第3 条第2 号に 掲げる 一般国道を いう 。)、 都道府県道( 同法第3 条第3 号に 掲げる 都道
府県道を いう 。) 及び市町村道( 同法第3 条第4 号に 掲げる 市町村道を いう 。 以下こ の
条に おいて 同じ 。) に 関し 、 都道府県知事は地方自治法第2 5 2 条の1 9 第1 項に 規定
する 指定都市の市道以外の市町村道に 関し 、 緊急通行車両の通行を 確保し 、 災害応急対
策が的確かつ 円滑に 行われる よ う に する た め特に 必要がある と 認める と き は、 政令で定
める と こ ろ に よ り 、 そ れぞ れ当該道路の道路管理者に 対し 、 前条第1 項の規定に よ る 指
定若し く は命令を し 、 又は同条第3 項若し く は第4 項の規定に よ る 措置を と る べき こ と
を 指示する こ と ができ る 。
第7 6 条の8 第7 6 条の6 に 規定する 道路管理者である 国土交通大臣の権限及び前条に
規定する 国土交通大臣の権限は、 政令で定める と こ ろ に よ り 、 そ の全部又は一部を 地方
整備局長又は北海道開発局長に 委任する こ と ができ る 。
( 損失補償等)
第8 2 条 国又は地方公共団体は、 第6 4 条第1 項( 同条第8 項に おいて 準用する 場合を
含む。)、 同条第7 項に おいて 同条第1 項の場合に つ いて 準用する 第6 3 条第2 項、 第7
1 条、第7 6 条の3 第2 項後段( 同条第3 項及び第4 項に おいて 準用する 場合を 含む。)、
第7 6 条の6 第3 項後段若し く は第4 項又は第7 8 条第1 項の規定に よ る 処分が行われ
た と き は、 そ れぞれ、 当該処分に よ り 通常生ずべき 損失を 補償し なければなら ない。
2 機構又は地方道路公社は、 第7 6 条の6 第5 項又は第8 項の規定に よ り 同条第3 項後
段又は第4 項の規定に よ る 処分が行われた と き は、前項の規定に かかわら ず、そ れぞ れ、
当該処分に よ り 通常生ずべき 損失を 補償し なければなら ない。
- 58 -
参考-2
災害対策基本法施行令( 昭和3 7 年政令第2 8 8 号)( 抄)
( 災害時に おける 車両の移動等の手続等)
第3 3 条の3 道路管理者は、 法第7 6 条の6 第1 項の規定に よ り 道路の区間を 指定し よ
う と する と き は、 あら かじ め、 当該地域を 管轄する 公安委員会に 当該指定を し よ う と す
る 道路の区間及びそ の理由を 通知し なければなら ない。 緊急を 要する 場合で、 あら かじ
め、 当該公安委員会に 通知する いと ま がなかつ た と き は、 事後に おいて 、 速やかに こ れ
ら の事項を 通知し なければなら ない。
2 法第7 6 条の6 第1 項の規定に よ る 命令は、 書面又は口頭でする も のと する 。
第3 3 条の4 法第7 6 条の7 の規定に よ る 国土交通大臣又は都道府県知事の指示は、 広
域の見地から 緊急通行車両の通行を 確保すべき 道路に つ いて 関係道路管理者に よ る 法第
7 6 条の6 第1 項の規定に よ る 指定が行われて いないこ と そ の他関係道路管理者に よ る
同項の規定に よ る 指定若し く は命令若し く は同条第3 項若し く は第四項の規定に よ る 措
置( 以下こ の条に おいて 「 指定等」 と いう 。) が適切に 行われて いないか、 又は適切で
ない指定等が行われよ う と し て いる た め、 災害応急対策が的確かつ 円滑に 行われて いな
いと き 、 又は行われないおそ れがある と き に 行う も のと する 。
第3 3 条の5 法第7 6 条の6 第1 項から 第4 項ま でに 規定する 道路管理者である 国土交
通大臣の権限及び法第7 6 条の7 に 規定する 国土交通大臣の権限は、 地方整備局長又は
北海道開発局長に 委任する 。 た だ し 、 同条に規定する 権限は、 国土交通大臣が自ら 行う
こ と を 妨げない。
2 第3 3 条の3 第1 項に 規定する 道路管理者である 国土交通大臣の権限は、 地方整備局
長又は北海道開発局長に 委任する 。
- 59 -
参考-3
災害対策基本法の一部を 改正する 法律に つ いて ( 施行通知)
平成2 6 年1 1 月2 1 日付け
国道政第6 2 号 国道国防第1 5 3 号 国道高第2 2 0 号
国土交通省道路局長から 各地方整備局長、北海道開発局長、
沖縄総合事務局長あて
第一 法改正の背景等
今般の法改正は、 首都直下地震等大規模災害発生時に は、 道路の被災等に よ り 深刻な交
通渋滞や大量の放置車両の発生が懸念さ れる こ と 、 ま た 、 大雪時に も 車両の通行が困難と
なる こ と に よ り 、 立ち 往生車両や放置車両が発生する 可能性も 懸念さ れる こ と から 、 放置
車両対策等の強化を 図る も のである 。
( 参考) 想定さ れる 事態に つ いて
首都直下地震発生時に 想定さ れ る 事態
・ 首都直下地震に お い て は 、 都区部の 全域に お い て 震度6 以上の 強い 揺れ
が 発生し 、 全壊・ 焼失家屋数が 最大で 61万棟、 死者数が 23, 000人に 及ぶ
も の と 想定( 平成25年12月中央防災会議首都直下地震対策検討ワ ー キ ン
グ グ ル ー プ 「 首都直下地震の 被害想定と 対策に つ い て 」 よ り ) さ れ 、 早
期の 救命・ 救助活動の 実施が 、 人的被害の 抑制に 大き く 貢献す る こ と と
なる 。
・ 発災数時間後か ら は 、 鉄道の 運行停止に 伴う 道路交通へ の 負荷の 増大、
首都高速道路等の 通行規制に よ る 輸送容量の 低下、 都心部に お け る 建物
倒壊に よ る 道路閉塞等が 相ま っ て 、 深刻な 交通渋滞、 放置車両の 発生が
懸念さ れ る 。 こ れ に よ り 、 道路啓開作業が 停滞し た 場合、 救命・ 救助活
動を 担う 自衛隊や 、 被災地外の 自治体か ら の 緊急消防援助隊等の 現場へ
の 到達が 遅れ 、 被害の 拡大に つ な が る お そ れ が 高い 。
大雪時に 想定さ れ る 事態
・ 平成 26年 2月 14日 ~ 16日に 発生し た 大雪に お い て は 、 山梨県を 中心に 、
約 1, 600台 ( 直轄国道の み ) の 立ち 往生車両等が 発生し 、 大規模な 道路
交通の 途絶が 発生し た 。 そ の 際、 一部の 車両に つ い て 、 ド ラ イ バ ー と 連
絡が と れ な い 等に よ り 移動で き な い 車両が 発生し た り 、 身動き が 取れ な
い 立ち 往生車両が 多数生じ た り し 、 そ れ ら の 車両が 支障と な る こ と で 除
雪作業が 停滞す る 状況が 発生し た 。
・ 当該車両に つ い て は 、 所有者が 車両に 戻っ て き た こ と か ら 、 結果的に は
自走に よ る 移動の 指示を 行う こ と で 除雪作業を 再開し た が 、 仮に 、 大雪
に よ り 、 放置さ れ た 車両の 台数が 多数に 上り 、 更な る 除雪作業の 停滞が
生じ る よ う な 場合に は 、 孤立集落・ 通院困難者の 発生等に よ る 被害が 拡
大す る 危険性が あ る 。
なお 、 大雪が予想さ れる と き に は、 立ち 往生車両の 発生を 抑制する た め の 早め の 通行
止め や関係道路管理者が調整し て 除雪優先区間の 設定等を 行う と と も に 、 大雪に 備え あ
ら か じ め チ ェ ー ン の 装着等の 準備を する こ と を 呼びかけ る など 、 適切な対応を 図ら れた
い。
- 60 -
第二 改正法の趣旨及び主な内容
1 . 災害時に おける 車両の移動等に つ いて ( 法第7 6 条の6 関係)
( 1 ) 趣旨
災害が発生し た 場合に 、 立ち 往生車両や放置車両に よ っ て 、 緊急通行車両の通行の
た めの最低限の通行空間すら 確保さ れず災害応急対策の実施に 著し い支障が生じ る お
そ れがある こ と から 、 道路管理者に 対し て 、 緊急通行車両の通行の妨害と なっ て いる
車両そ の他の物件の移動等に 関する 権限を 付与する こ と と し た も のである 。 こ こ でい
う 「 そ の他の物件」 と は、 車両から 落下し た 積載物など を 主に 想定し て いる が、 車両
と と も に 緊急通行車両の通行の妨害と なっ て いる も のは今回の措置の対象と なり 得る
も のである 。 なお、 倒壊し た 建物など の瓦礫に つ いて は、 道路法第42条に 基づく 通常
の維持管理行為でも 除去可能である 。
車両の移動等を 行う に 当た っ て は、 被災地域外から 被災現場ま でのルート を 適切に
確保する た め、 各道路管理者が連携し て 道路啓開を 行う こ と が必要であり 、 関係する
地方公共団体、 高速道路会社等の道路管理者と は、 平時よ り 具体的な対応方針の作成
や道路啓開が想定さ れる 道路の現況調査の実施、 合同防災訓練の実施等に よ り 、 緊密
に 連携を 図る と と も に 、 発災時に おいて も 、 情報を 共有し 、 十分に 連携し て 臨機応変
に 対応さ れた い。 ま た 、 都道府県公安委員会や緊急通行車両の運行管理者等関係する
機関と 必要な調整を 行う も のと する 。
なお、 被災地域の道路管理者が車両の移動等を 行おう と する 場合に は、 当該道路管
理者のみの人員や資機材では対応し がた いこ と から 、 民間事業者に よ る 応援・ 協力体
制など 、発災時に 関係者で連携し て 速やかな道路啓開が行われる 体制を 構築さ れた い。
( 2 ) 内容
道路区間の指定及び車両等の占有者等への移動命令に つ いて ( 第1 項)
道路管理者は、 災害が発生し た 場合に おいて 、 道路に おける 車両の通行が停止し 、
又は著し く 停滞し 、 車両そ の 他の 物件が緊急通行車両の 通行の 妨害と なる こ と に よ
り 災害応急対策の 実施に 著し い 支障が生じ る お そ れがあ り 、 か つ 、 緊急の 必要があ
る と 認め る と き は、 そ の 管理する 道路に つ い て そ の 区間を 指定し て 、 当該車両そ の
他の物件の占有者、 所有者又は管理者( 以下「 車両等の占有者等」 と いう 。) に 対し 、
当該車両そ の 他の 物件を 付近の 道路外の 場所へ移動する こ と そ の 他必要な措置を と
る こ と を 命ずる こ と がで き る も の と し た 。 ま た 、 こ れら の 指定及び命令に つ い て は
道路管理者のみの判断で行う こ と ができ る も のと し て いる 。
具体的な車両等の占有者等に 対する 命令の内容と し て は、 車両そ の他の物件に つ い
て、
・ 道路の左側や歩道への移動
・ 車間を 詰める こ と ( 空いた ス ペース への車両の移動)
・ 沿道の空地、 駐車場への移動
・ 車両から 落下し た 積載物の車両への再積載
等を 想定し て おり 、 こ れに よ り 、 緊急通行車両の通行を 確保する た め最低限一車線の
通行を 確保する こ と を 想定し て いる 。 なお、 命令は書面の提示又は口頭で行う も ので
ある 。
道路区間の具体的な指定方法に つ いて は、 指定すべき 道路の区間の起終点を 示すこ
と に よ っ て 行う ほか 、 一定の 区域内の 当該道路管理者が管理する 道路の 区間を 包括
的に 指定する 等の 指定も 可能なも の で あ る 。 指定に 当た っ て は、 道路の 状況等を 勘
案し 、 指定が必要と なる ( 車両の 移動等の 措置が必要と なる ) 区間が不足なく 含ま
れる よ う 留意し て 行う こ と が望ま し い。
ま た 、 令第33条の3 に おいて 、 道路管理者が、 道路区間の指定を し よ う と する 場合
に お い て は、 あ ら か じ め 、 当該地域を 管轄する 都道府県公安委員会に 当該指定を し
- 61 -
よ う と する 道路の 区間及びそ の 理由を 通知し なけ ればなら ない も の と し 、 緊急を 要
する 場合( 道路区間の 指定に 緊急を 要する も の の、 通信手段がない こ と で 指定前に
通知する こ と が困難な場合を 含む。) で、 あら かじ め、 当該都道府県公安委員会に 通
知する い と ま がなか っ た と き は、 事後に お い て 、 速やか に こ れら の 事項を 通知し な
け ればなら ない も の と し た 。 なお 、 通知の 方法に つ い て は、 原則と し て 、 書面で 行
う こ と と する が、 緊急を 要する 場合に お い て は、 口頭で 行う こ と と し て も 差し 支え
ない 。 た だ し 、 口頭で 通知を 行っ た と き は、 事後に お い て 、 速やか に 書面を 送付す
る こ と と さ れた い。
指定道路区間の 周知に つ い て ( 第2 項)
道路管理者は、 道路区間の指定を し た と き は、 直ち に 、 当該指定を し た 道路の区間
( 以下「 指定道路区間」 と いう 。) 内に 在る 者に 対し 、 当該指定道路区間を 周知さ せ
る 措置を と ら なければなら ないも のと し た 。 なお、 周知の方法に つ いて は、 災害時で
ある こ と に 鑑みて 、 道路情報板、 ラ ジオ 等を 活用し て 行う こ と を 想定し て おり 、 指定
道路区間内に 在る 者に 対し て 、 個々に 伝達する こ と を 要する も のではない。
道路管理者自ら が 行う 車両の 移動等に つ い て ( 第3 項)
以下に 掲げる 場合に おいて 、 道路管理者は、 自ら の措置を と る こ と ができ る も の
と し た。
一
の措置を と る こ と を 命ぜら れた 車両等の占有者等が、 当該措置を と ら ない場
合( 車両等の占有者等が命令に 従わない場合や、 命令はし た も ののタ イ ヤのパン
ク や燃料切れ等に よ り 直ち に 措置を と る こ と ができ ない場合を 想定)
二 道路管理者が、 の 命令の相手方が現場に いないた めに の措置を と る こ と を
命ずる こ と ができ ない場合( 放置車両の場合を 想定)
三 道路管理者が、 道路の状況そ の他の 事情に よ り 車両等の占有者等に の 措置を
と ら せる こ と ができ ないと 認めて の命令を し ないこ と と し た 場合( 走行空間が
全く なく 、 外形上、 車両等の占有者等に よ る 移動が不可能である こ と が自明であ
る 場合等を 想定)
ま た 、 道路管理者は、 当該措置を と る た めやむを 得ない限度に おいて 、 当該措置に
係る 車両そ の他の物件を 破損する こ と ができ る も のと し た 。 こ の「 やむを 得ない限度
の破損」 と は、 災害時の状況に 応じ て 判断さ れる べき も のである が、 車両の移動等に
複数の方法がある 場合に 、 緊急通行車両の通行を 確保する 緊急性を 考慮し つ つ 最も 破
損の度合いが低いも のを 選択し た 結果、 生じ る 破損のこ と である 。 例え ば、 ロ ッ ク や
サイ ド ブ レ ーキを 外すた めに 窓ガ ラ ス を 一部割る こ と や、 車両を 重機で持ち 上げる 際
に すり 傷やバン パーのへこ みを 生じ さ せる 場合など を 想定し て いる が、 移動ス ペース
が全く なく やむを 得ない場合に は車両を 段積みする こ と で車両を 変形さ せる こ と も 許
容さ れる も のである 。 そ の際、 車両等の占有者等が不在のた め道路管理者が車両の移
動等を 行っ た 場合( 上記二の場合) に は移動の内容を 掲示し て おく こ と 、 ま た 、 車両
等を 破損し た 場合に は損失補償を 行う こ と と なる た め、 可能な範囲で、 移動の前後の
状態を 写真等に よ り 記録し て おく こ と に よ り 、 事後に 混乱のないよ う 努めら れた い。
なお、 上記措置の実施に 当た っ て は、 道路管理者は、 災害応急対策に 重要な役割を
果た すラ イ フ ラ イ ン 施設や電気通信設備等の重要な施設、 設備、 工作物等は、 そ の機
能を 失わせないた め、 極力損傷し ないよ う 十分に 配慮する も のと する 。
ま た 、 各種交通対策が的確に 行われる た めに は、 都道府県公安委員会と し て 、 道路
交通に 関する 情報を 把握する 必要がある ほか、 上記措置に よ り 移動し た 車両等の占有
者等が盗難に 遭っ た も のと 考え 、 警察に 被害申告する 可能性がある こ と 等から 、 道路
管理者は、 自ら 車両の移動等を 行っ た 場合は、 当該地域を 管轄する 警察署長( 当該措
置を 高速道路に おいて 行っ た 場合は、当該高速道路を 管轄する 高速道路交通警察隊長。
以下同じ 。) に 対し て 、 別途通知等で定める と こ ろ に よ り 、 適切に 当該措置を 記録し
た 情報の提供を 行う も のと する 。
- 62 -
車両の 移動等の た め に 必要な 土地の 一時使用等に つ い て ( 第4 項)
道路管理者は、 及び の措置を と る た め、 車両等の移動場所を 確保する た めやむ
を 得ない必要がある と き は、 そ の必要な限度に おいて 、 他人の土地を 一時使用し 、 又
は竹木そ の他の障害物を 処分する こ と ができ る も のと し た 。 こ の場合に おいて 、 道路
管理者は、 周辺の公用地の有無を 確認する と と も に 、 一時使用を し よ う と する 土地の
状況等に 鑑みて 、 私人の財産の毀損、 周辺環境への影響等、 当該土地の一時使用に よ
る 損失や影響が最小限と なる よ う 、使用する 土地を 選択し 、そ の使用期間に つ いて も 、
でき る だ け短期間と すべき こ と と なる 。 そ の際、 土地の所有者が容易に 見つ から ない
など に よ り 同意等なく 土地を 使用する 場合に は使用理由を 掲示し て おく こ と 、 ま た 、
土地の一時使用等に よ り 私人の財産の侵害と なっ た 場合に は損失補償を 行う こ と と な
る た め、 可能な範囲で、 土地の使用や障害物の処分の状態を 写真等に よ り 記録し て お
く こ と に よ り 、 事後に 混乱のないよ う 努めら れた い。
なお、 必要な限度に おける 竹木そ の他の障害物の処分を 行う に 当た っ て は、 道路管
理者は、 保安林の立木を 伐採し た 場合など に 森林法で定めら れて いる 事後の届出に つ
いて 災害応急対策の終了後に 速やかに 対応する など 、 関連する 規定を 遵守し 、 十分に
留意し て 行う も のと する 。
会社管理高速道路に お け る 機構の 権限代行に つ い て
( 第5 項、 第6 項、 第7 項及び 第9 項)
独立行政法人日本高速道路保有・ 債務返済機構( 以下「 機構」 と いう 。) は、 会社
管理高速道路の道路管理者に 代わっ て 、 から ま での権限を 行う も のと し た 。
こ の場合に おいて 、 機構は、 会社管理高速道路の道路管理者に 代わっ て から ま
での権限を 行っ た 場合に おいて は、 遅滞なく 、 そ の旨を 高速道路株式会社( 以下「 会
社」 と いう 。) に 通知し なければなら ないも のと し た 。 なお、 当該権限代行に つ いて
は、 道路整備特別措置法( 昭和31年法律第7 号) 第25条第1 項の規定に よ り 公告する
料金の徴収期間の満了の日ま でに 限り 行う こ と ができ る も のと し た 。
ま た 、 から ま での権限に 係る 事務の円滑かつ 効率的な実施を 確保する た め、 機
構は、当該事務の一部を 会社に 委託し よ う と する と き は、あら かじ め、会社と 協議し 、
当該委託する 事務の内容及びこ れに 要する 費用の負担の方法を 定めて おかなければな
ら ないも のと し た 。
公社管理道路に お け る 地方道路公社の 権限代行に つ い て ( 第8 項及び 第
9 項)
地方道路公社は、 公社管理道路の 道路管理者に 代わっ て 、 か ら ま で の権限を
行う も の と し た 。 なお 、 当該権限代行に つ い て は、 道路整備特別措置法第25条第1
項の 規定に よ り 公告する 料金の徴収期間の満了の 日ま で に 限り 行う こ と がで き る も
のと し た 。
( 3 ) 移動命令の伝達や車両の移動等を 道路管理者の名義に おいて 行う こ と に つ いて
( 2 ) の指定道路区間に おける 車両等の占有者等への移動命令の伝達( 法第76条
の6 第1 項) や、( 2 ) の車両の移動等( 法第76条の6 第3 項) 及び( 2 ) の車
両の移動等のた めに 必要な土地の一時使用等( 法第76条の6 第4 項) に つ いて は、 道
路管理者の名義と 責任のも と に 、 実際に は、 主と し て 道路管理者の職員や道路管理者
から 委託を 受けた 民間事業者が行う こ と が想定さ れる 。 なお、 法第76条の6 第3 項で
は、「 道路管理者は、『 自ら 』 第一項の規定に よ る 措置を と る こ と ができ る 。」 と ある
が、こ れは、道路管理者のみが車両の移動等の物理的行為を 行う と いう 意味ではなく 、
命令の相手方と なり う る 車両等の占有者等に 「 代わっ て 」 行う と いう 意味である こ と
を 申し 添え る 。 ま た 、 道路管理者から 協力・ 応援の要請を 受けた 他の道路管理者( 例
- 63 -
え ば、 国や都道府県の道路管理者が、 被災市町村の道路管理者の応援を 行う ) が車両
の移動等を 行う 場合も 想定さ れる 。 さ ら に 、 災害派遣活動を 行っ て いる 自衛隊が、 関
係法令に 基づき 、そ の活動のた めに 車両の移動等を 行う と いっ た 場合も 想定さ れう る 。
さ ら に は、 消防活動を 行っ て いる 部隊等が、 そ の活動のた めに やむを 得ず車両の移動
等を 行う と いっ た 場合も 想定さ れう る 。
道路管理者に お い て は、 現場で の 混乱を 防ぐ た め 、 こ れら の 道路管理者以外の 主
体と の間で、 改正法に 基づく 車両の移動等を 行う こ と に つ いて の役割と 責任の分担等
に つ いて 、 民間事業者と 協定を 締結する 、 関係者が参加し た 協議会に おいて 策定する
事前計画に おいて 明示する 等の方法に よ り 、 平時から 、 道路管理者から 要請を 受け、
又は道路管理者の了解を 得て 指定道路区間内に おいて 行われる 改正法に 基づく 車両の
移動等は道路管理者の責任に おいて 行われる 行為である こ と を 明確に し 、 こ れを 関係
者間で共有さ れた い。 ま た 、 災害時に おいて は、 通信が途絶する こ と も 想定さ れる た
め、 車両の移動等を 行う こ と と なる 道路管理者以外の主体と の間の連絡体制に つ いて
も 整備し て おく こ と と さ れた い。 なお、 災害時に おいて は、 道路管理者から 他の道路
管理者への協力・ 応援要請など 、 行政間の要請は、 電話に よ る 口頭要請など 迅速に 行
う こ と ができ る 方法で差し 支え ない。
こ の際、 改正法に 基づく 車両の移動等は、 公権力の行使であり 、 現場での円滑な対
応のた め、 委託業者等行政職員以外の民間事業者に 行わせる 場合に は、 道路管理者か
ら 委託を 受けて いる こ と ( 権限を 有する 道路管理者の意思である こ と ) を 明示する 書
面を 手交し て おく こ と と さ れた い。
ま た 、 道路管理者以外の者が道路管理者から 要請を 受け、 又は道路管理者の了解を
得て 行われる 改正法に 基づく 車両の移動等の措置を と っ た 場合に は、 当該措置を と っ
た 者は道路管理者に そ の内容を 報告する も のと し 、 報告を 受けた 道路管理者は、 そ の
報告内容に つ いて 、 警察署長に 対し て 、 適切に 情報の提供を 行う も のと する 。
2 . 都道府県公安委員会から の要請に つ いて ( 法第7 6 条の4 関係)
( 1 ) 趣旨
都道府県公安委員会は、 災害が発生し 、 又はま さ に 発生し よ う と し て いる 場合に お
いて 、 災害応急対策が的確かつ 円滑に 行われる よ う に する た め緊急の必要がある と 認
める と き は、 道路の区間を 指定し て 、 緊急通行車両の通行を 確保する た めの交通規制
を 行う こ と ができ る 。 し た がっ て 、 当該規制と 道路管理者に よ る 道路啓開と の連携を
確保する た め、 都道府県公安委員会から 道路管理者に 対し て 、 1 の権限の行使に つ い
て 要請する こ と ができ る 規定を 設ける こ と と し た 。
( 2 ) 内容
都道府県公安委員会から 道路管理者への要請に つ いて ( 第1 項)
都道府県公安委員会は、 法第76条第1 項の規定に よ る 通行禁止等を 行う た め必要が
ある と 認める と き は、 道路管理者に 対し 、 当該通行禁止等を 行おう と する 道路の区間
に おいて 、 1 ( 2 ) の指定を し 、 若し く は命令を し 、 又は1 ( 2 ) 及び の措置
を と る べき こ と を 要請する こ と ができ る も のと し た 。
都道府県公安委員会から 要請を 受けた 道路管理者は、 当該要請を 勘案し 、 優先的に
啓開すべき 道路の区間を 判断さ れた い。 なお、 要請を 受けて 行う 措置に 係る 費用は道
路管理者の負担と なる 。
都道府県公安委員会から 機構等への要請に つ いて ( 第2 項及び第3 項)
都道府県公安委員会は、 法第76条第1 項の規定に よ る 通行禁止等を 行う た め必要が
ある と 認める と き であっ て 、 当該通行禁止等を 行おう と する 道路の区間が会社管理高
速道路又は公社管理道路である と き は、 そ れぞ れ機構又は地方道路公社に 対し 、 当該
- 64 -
道路の区間に おいて 、 1 ( 2 ) の指定を し 、 若し く は命令を し 、 又は1 ( 2 ) 及
び の措置を と る べき こ と を 要請する こ と ができ る も のと し た 。
都道府県公安委員会から 要請を 受けた 地方道路公社は、 当該要請を 勘案し 、 優先的
に 啓開すべき 道路の区間を 判断さ れた い。 なお、 要請を 受けて 行う 措置に 係る 費用は
地方道路公社の負担と なる 。
3 . 国土交通大臣又は都道府県知事から の指示に つ いて ( 法第7 6 条の7 関係)
( 1 ) 趣旨
緊急通行車両の通行を 確保する た めに は、高速自動車国道、一般国道、都道府県道、
市町村道のネッ ト ワ ーク で被災現場ま でのルート を 確保する こ と が必要である 。 こ の
た め、 道路管理者が1 の措置を 行う に 当た っ て 、 被災現場ま でのルート 全体を 広域的
に 俯瞰し て 、 必要な道路啓開が行われる よ う 、 国土交通大臣は都道府県又は市町村に
対し 、 都道府県知事は指定都市以外の市町村に 対し 、 必要な指示を 行う こ と ができ る
こ と と する 規定を 設ける こ と と し た 。
なお、 市町村から 都道府県に 対し 、 ま た 、 都道府県から 国に 対し 、 道路啓開を 要請
し よ う と する 場合に つ いて は、 災害対策基本法に おいて 、 今回の改正に よ る 車両の移
動等に 限ら ず、 災害対策応急対策全般に つ いて 、 被災市町村から 都道府県に 対し 、 ま
た 、 被災都道府県から 国に 対し 、 災害応急対策の実施を 要請する こ と ができ 、 国及び
都道府県は正当な理由がない限り 実施を 拒んではなら ないと する 規定( 第68条、 第74
条の3 ) があり 、 こ う し た 規定を 必要に 応じ て 活用し つ つ 、 各道路管理者に おいて 対
応さ れた い。
( 2 ) 内容
国土交通大臣は指定区間外の国道、 都道府県道及び市町村道に 関し 、 都道府県知事
は指定都市の市道以外の市町村道に 関し 、 緊急通行車両の通行を 確保し 、 災害応急対
策が的確かつ 円滑に 行われる よ う に する た め特に 必要がある と 認める と き は、 そ れぞ
れ当該道路の道路管理者に 対し 、 1 ( 2 ) の指定を し 、 若し く は命令を し 、 又は1
( 2 ) 及び の措置を と る べき こ と を 指示する こ と ができ る も のと し た 。 具体的に
は、 広域的な観点から みる と 、 車両の移動等が必要に も かかわら ず、 情報の不足等に
よ り 作業が遅れる 箇所が発生し た 場合に 、 当該箇所の車両の移動等を 行う よ う 指示す
る 場合が想定さ れる 。
こ の場合、 指示を 受けた 都道府県や市町村が、 人員や資機材の関係など で、 当該指
示を 履行し がた いと き は、 国や都道府県など 指示の内容を 履行する 能力のある 者に 対
し て 速やかに 車両移動に 対する 支援を 要請する こ と が想定さ れる た め、 可能な範囲で
実施すする など 適切に 対応する も のと する 。 そ の際、 車両の移動等に 係る 費用は原則
と し て 要請し た 道路管理者の負担と なる 。
なお、 公社管理道路に お い て 上記の 必要があ る と 認め ら れる 場合に お い て は、 地
方道路公社法( 昭和45年法律第82号) 第39条に 基づき 、 地方道路公社に 対し 、 国土
交通大臣又は地方道路公社の 設立団体の 長に よ っ て 、 上記同様の監督命令を する こ
と ができ る こ と と さ れて いる 。
4 . 損失補償に つ いて ( 法第8 2 条関係)
( 1 ) 趣旨
1 ( 2 ) 及び の措置に よ っ て 、 特定の私人が経済上の損失を 被る こ と が想定さ
れる た め、 こ れを 正当に 補償する た め、 災害対策基本法の損失補償に 関する 規定に 所
要の改正を 行う も のと し た 。 こ の場合に 行う 損失補償は、 車両の移動等や、 土地の一
- 65 -
時使用など 、1( 2 ) 及び の措置に よ り 生じ た 損失に 対する 補償である 。例え ば、
ロ ッ ク やサイ ド ブ レ ーキを 外すた めに 割っ た ガラ ス の修理代、 ま た 、 擦り 傷やバン パ
ーのへこ み、 車両の変形の修理代など 、 車両の移動等に 際し 生じ た 損失の修理に 要す
る 費用を 想定し て いる 。
( 2 ) 内容
国又は地方公共団体の損失補償に つ いて ( 第1 項)
1 の措置を と っ た 道路の道路管理者である 国又は地方公共団体は、 1 ( 2 )
の措置に よ り 通常生ずべき 損失を 補償し なければなら ないも のと し た 。
及び
機構又は地方道路公社の損失補償に つ いて ( 第2 項)
会社管理高速道路又は公社管理道路に おいて 機構又は地方道路公社が1 ( 2 ) 及
び の措置を と っ た こ と に よ り 通常生ずべき 損失に つ いて は、 そ れぞ れ機構又は地方
道路公社がそ の損失を 補償し なければなら ないも のと し た 。
5 . 施行期日
改正法の施行期日は、 公布の日( 平成26年11月21日) である 。
- 66 -
参考-4
道路法( 昭和2 7 年6 月1 0 日法律第1 8 0 号)( 抄)
( 国道の維持、 修繕そ の他の管理)
第1 3 条 前条に 規定する も のを 除く ほか、 国道の維持、 修繕、 公共土木施設災害復旧事
業費国庫負担法 ( 昭和2 6 年法律第9 7 号) の規定の適用を 受ける 災害復旧事業( 以
下「 災害復旧」 と いう 。) そ の他の管理は、 政令で指定する 区間( 以下「 指定区間」 と
いう 。) 内に つ いて は国土交通大臣が行い、 そ の他の部分に つ いて は都道府県がそ の路
線の当該都道府県の区域内に 存する 部分に つ いて 行う 。
( 道路の区域の決定及び供用の開始等)
第1 8 条 第1 2 条、 第1 3 条第1 項若し く は第3 項、 第1 5 条、 第1 6 条又は前条第1
項から 第3 項ま での規定に よ つ て 道路を 管理する 者( 指定区間内の国道に あつ て は国土
交通大臣、 指定区間外の国道に あつ て は都道府県。 以下「 道路管理者」 と いう 。) は、
路線が指定さ れ、又は路線の認定若し く は変更が公示さ れた 場合に おいて は、遅滞なく 、
道路の区域を 決定し て 、 国土交通省令で定める と こ ろ に よ り 、 こ れを 公示し 、 かつ 、 こ
れを 表示し た 図面を 関係地方整備局若し く は北海道開発局又は関係都道府県若し く は市
町村の事務所( 以下「 道路管理者の事務所」 と いう 。) に おいて 一般の縦覧に 供し なけ
ればなら ない。 道路の区域を 変更し た 場合に おいて も 、 同様と する 。
( 通行の禁止又は制限)
第4 6 条 道路管理者は、 左の各号の一に 掲げる 場合に おいて は、 道路の構造を 保全し 、
又は交通の危険を 防止する た め、 区間を 定めて 、 道路の通行を 禁止し 、 又は制限する こ
と ができ る 。
一 道路の破損、 欠壊そ の他の事由に 因り 交通が危険である と 認めら れる 場合
二 道路に 関する 工事のた めやむを 得ないと 認めら れる 場合
2 道路監理員( 第7 1 条第4 項の規定に よ り 道路管理者が命じ た 道路監理員を いう 。)
は、 前項第1 号に 掲げる 場合に おいて 、 道路の構造を 保全し 、 又は交通の危険を 防止す
る た め緊急の必要がある と 認める と き は、 必要な限度に おいて 、 一時、 道路の通行を 禁
止し 、 又は制限する こ と ができ る 。
3 道路管理者は、 水底ト ン ネル( 水底ト ン ネルに 類する ト ン ネルで国土交通省令で定め
る も のを 含む。 以下同じ 。) の構造を 保全し 、 又は水底ト ン ネルに おける 交通の危険を
防止する た め、 政令で定める と こ ろ に よ り 、 爆発性又は易燃性を 有する 物件そ の他の危
険物を 積載する 車両の通行を 禁止し 、 又は制限する こ と ができ る 。
( 長時間放置さ れた 車両の移動等)
第6 7 条の2 道路管理者又はそ の命じ た 者若し く はそ の委任を 受けた 者は、道路の改築、
修繕若し く は災害復旧に 関する 工事又は除雪そ の他の道路の維持の施行のた め緊急やむ
を 得ない必要がある 場合に おいて は、 道路に長時間放置さ れた 車両に つ いて 、 現場に 当
該車両の 運転を する 者そ の 他当該車両の 管理に つ い て 責任があ る 者がい ない と き に 限
り 、 当該車両が放置さ れて いる 場所から の距離が5 0 メ ート ルを 超え ない道路上の場所
に 当該車両を 移動する こ と ができ る 。 こ の場合に おいて 、 当該車両が放置さ れて いる 場
所から の距離が5 0 メ ート ルを 超え ない範囲の地域内の道路上に 当該車両を 移動する 場
所がないと き は、 自動車駐車場、 空地、 こ の項前段に 規定する 場所以外の道路上の場所
そ の他の場所に 当該車両を 移動する こ と ができ る 。
- 67 -
2
道路管理者は、 前項の規定に よ り 車両を 移動し 、 又はそ の命じ た 者若し く はそ の委任
を 受けた 者に 車両を 移動さ せよ う と する と き は、 あら かじ め、 当該地域を 管轄する 警察
署長の意見を 聴かなければなら ない。
3 道路管理者は、 第1 項後段の規定に よ り 車両を 移動し た と き は、 当該車両を 保管し な
ければなら ない。 こ の場合に おいて 、 道路管理者は、 車両の保管の場所の形状、 管理の
態様等に 応じ 、 当該車両に 係る 盗難等の事故の発生を 防止する た め、 道路管理者が当該
車両を 保管し て いる 旨の表示、 車輪止め装置の取付けそ の他の必要な措置を 講じ なけれ
ばなら ない。
4 道路管理者は、 前項の規定に よ り 車両を 保管し た と き は、 当該車両の所有者又は使用
者( 以下こ の条に おいて 「 所有者等」 と いう 。) に 対し 、 保管を 始めた 日時及び保管の
場所を 告知し 、 そ の他当該車両を 所有者等に返還する た め必要な措置を 講じ なければな
ら ない。 こ の場合に おいて 、 当該車両の所有者等の氏名及び住所を 知る こ と ができ ない
と き は、 政令で定める と こ ろ に よ り 、 政令で定める 事項を 公示し なければなら ない。
5 道路管理者は、 車両が放置さ れて いた 場所に おける 道路の改築、 修繕若し く は災害復
旧に 関する 工事が完了し 、 又は除雪そ の他の道路の維持の施行が終了し た 場合そ の他第
3 項の規定に よ る 保管を 継続する 必要がなく なつ た 場合に おいて は、 遅滞なく 、 同項の
規定に よ り 保管し た 車両を 当該車両が放置さ れて いた 場所又はそ の周辺の場所に 移動し
なければなら ない。
( 非常災害時に おける 土地の一時使用等)
第6 8 条 道路管理者は、 道路に 関する 非常災害のた めやむを 得ない必要がある 場合に お
いて は、 災害の現場に おいて 、 必要な土地を 一時使用し 、 又は土石、 竹木そ の他の物件
を 使用し 、 収用し 、 若し く は処分する こ と ができ る 。
2 道路管理者は、 非常災害に 因り 道路の構造又は交通に 対する 危険を 防止する た めやむ
を 得ないと 認めら れる 場合に おいて は、 災害の現場に 在る 者又はそ の附近に 居住する 者
を 防ぎよ に 従事さ せる こ と ができ る 。
- 68 -
参考-5
道路交通法( 昭和3 5 年6 月2 5 日法律第1 0 5 号)( 抄)
( 公安委員会の交通規制)
第4 条 都道府県公安委員会( 以下「 公安委員会」 と いう 。) は、 道路に おける 危険を 防
止し 、 そ の他交通の安全と 円滑を 図り 、 又は交通公害そ の他の道路の交通に 起因する 障
害を 防止する た め必要がある と 認める と き は、 政令で定める と こ ろ に よ り 、 信号機又は
道路標識等を 設置し 、 及び管理し て 、 交通整理、 歩行者又は車両等の通行の禁止そ の他
の道路に おける 交通の規制を する こ と ができ る 。 こ の場合に おいて 、 緊急を 要する た め
道路標識等を 設置する いと ま がないと き 、 そ の他道路標識等に よ る 交通の規制を する こ
と が困難である と 認める と き は、 公安委員会は、 そ の管理に 属する 都道府県警察の警察
官の現場に おける 指示に よ り 、 道路標識等の設置及び管理に よ る 交通の規制に 相当する
交通の規制を する こ と ができ る 。
( 警察官等の交通規制)
第6 条 警察官又は第1 0 4 条の4 第1 項に 規定する 交通巡視員( 以下「 警察官等」 と い
う 。) は、 手信号そ の他の信号( 以下「 手信号等」 と いう 。) に よ り 交通整理を 行なう こ
と ができ る 。 こ の場合に おいて 、 警察官等は、 道路に おける 危険を 防止し 、 そ の他交通
の安全と 円滑を 図る た め特に 必要がある と 認める と き は、 信号機の表示する 信号に かか
わら ず、 こ れと 異なる 意味を 表示する 手信号等を する こ と ができ る 。
4 警察官は、 道路の損壊、 火災の発生そ の他の事情に よ り 道路に おいて 交通の危険が生
ずる おそ れがある 場合に おいて 、 当該道路における 危険を 防止する た め緊急の必要があ
る と 認める と き は、 必要な限度に おいて 、 当該道路に つ き 、 一時、 歩行者又は車両等の
通行を 禁止し 、 又は制限する こ と ができ る 。
- 69 -