問題発見と解決レポート

問題発見と解決レポート
201311282
角井勇太
テーマ:人の集め方
1. 背景・目的
筑波大学蹴球部にはバスツアー局というものがあり、毎年約 2 回集中応援またはバスツ
アーを行っている。私は 3 年次のときバスツアー局長を務め、集中応援を開催し、多くの
人々に愛されるチームを作るため、集客に力を注いだ。
そこで、自分がやってきた活動は本当に集客に役立っていたのかを、データから分析して
みることにした。そして、今後の活動に生かしていく予定で考えている。
また、2/21 に筑波大学蹴球部 120 周年記念イベントが開催されるにあたり、集客 1000 人
を目標に様々な活動を行ってきた。当日 1000 人集まるかどうかも考えてみたい。
2. 分析
過去 5 年分のバスツアー・集中応援のコンテンツ、広報、集客人数などのデータを使用
し、
目的変数→集客人数、
説明変数→コンテンツや広報をやったかやらなかったかダミー変数で表現したもの
として重回帰分析を行った。
使用したデータは以下のとおりである。
普段の試合
2011後期バスツアー
2012前期バスツアー
2012天皇杯バスツアー
2012後期バスツアー
2013前期バスツアー
2013天皇杯バスツアー
2013後期バスツアー
2014前期バスツアー
2014後期バスツアー
2015前期集中応援
2015後期集中応援
集客人数 試合 Twitter Facebook HP グッズ販売 ビラ配り エスコートキッズ HTショー プロ相手 PR動画 ブース 事前イベント
300
1
1
1 1
1
1
0
0
0
0
0
603
1
1
1 1
1
1
1
0
0
0
0
579
1
1
1 1
1
1
1
1
0
1
0
3191
1
1
1 1
1
1
1
0
1
1
0
862
1
1
1 1
1
1
1
1
0
0
0
831
1
1
1 1
1
1
1
1
0
0
0
2276
1
1
1 1
1
1
1
0
1
1
0
823
1
1
1 1
1
1
1
1
0
0
0
667
1
1
1 1
1
1
1
1
0
1
0
2153
1
1
1 1
1
1
1
1
0
1
0
678
1
1
1 1
1
1
1
1
0
0
1
777
1
1
1 1
1
1
1
1
0
1
1
0
1
0
1
0
0
0
1
0
1
0
1
参加型イベント 他団体パフォーマンス
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
1
0
0
1
1
1
0
3. 結果
重回帰分析をした結果は以下の通りとなった。
回帰統計
重相関 R 0.965124
重決定 R2 0.931465
補正 R2
0.415373
標準誤差 445.1443
観測数
12
分散分析表
自由度
変動
分散観測された分散比有意 F
9 8079392 897710.2 5.096676 0.174734
3 594460.3 198153.4
12 8673852
回帰
残差
合計
係数
300
0
80.17909
2479.432
-237.175
-96.2255
222.7636
128.1636
14.75
切片
X値1
X値2
X値3
X値4
X値5
X値6
X値7
X値8
標準誤差
445.1443
0
573.3712
687.6527
385.5063
585.0342
328.7609
949.0508
385.5063
t
2.673939
65535
2.099914
3.44859
-2.4092
-2.28724
2.425361
2.470326
3.062888
P-値
0.548631
#NUM!
0.351715
0.040979
0.709853
0.792626
0.093718
0.670202
0.365807
下限 95%
-1116.65
0
1194.064
183.0142
-1069.1
-2029.89
-248.9
-3466.67
-817.103
上限 95% 下限 95.0% 上限 95.0%
1716.648 -1116.65 1716.648
0
0
0
2455.382 1194.064 2455.382
4559.849 183.0142 4559.849
1384.603 -1069.1 1384.603
1693.795 -2029.89 1693.795
1843.627
-248.9 1843.627
2573.94 -3466.67 2573.94
1636.603 -817.103 1636.603
ここでは、
X 値 1 はエスコートキッズ
X 値 2 は HT ショー
X 値 3 はプロ相手
X 値 4 はモチベーションビデオ
X 値 5 はブース
X 値 6 は事前イベント
X 値 7 は参加型イベント
X 値 8 は他団体のパフォーマンス
のことである。
式で表すと、
集客人数=300+80.18×HT ショー+2479×プロ相手-237.2×モチベーションビデオ
-96.23×ブース+222.8×事前イベント+128.2×参加型イベント
+14.75 × 他団体のパフォーマンス
となった。
4. 考察
この結果から分かったことは、まずやはり相手がプロだと動員力がすごいということ。
また、我々が行ったものでいえば、学内での事前イベント、参加型イベントは、集客に大
きく影響している。学内の事前イベントの有無は、学内生の集客に大きく影響しているのか
もしれない。参加型イベントが大きく影響していることに関しては、試合観戦だけでなく、
自らが参加できるイベントを求めている層が一定数いるということではないだろうか。HT
ショーの係数が大きいが、そこまでの影響力があったとは思えない。
モチベーションビデオとブースはマイナスの係数となっているが、リアルな世界でも本当
にそうなのであろうか。実際にマイナスになっているとは思えない。
5. 課題
コンテンツや広報は何をやったかも大事だが、どのようにやったかという質が大切だと
思う。そのような質を数値化して、分析できればより良い結果が得られるはずである。ただ、
質の数値化が非常に難しいのも現状である。例えば、Twitter での広報は、リツイート数で
数値化することが可能であるが、難しい項目が多い。
ただ、このような分析ができれば、
「人を集めるための戦略」が明確に見えてくるはずで
ある。
6. 次回のイベント
2/21 のイベントのコンテンツや広報を先ほどの分析から得られた式に当てはめてみると、
集客人数は 649.7 人となった。これは、目標の 1000 人よりも 350 人少ない結果である。
しかし、今回のイベントは今までのバスツアー・集中応援とは違ったコンテンツ・広報が
豊富にある。
コンテンツでいえば参加型企画、視聴型企画、球舞、映画、討論会、常総市による炊き出
しなど、どの世代でも、どんな格好でも、つまりは誰でも楽しめるイベントとなっている。
さらに、映画や討論会では、多くの OB(超有名)が協力してくれているので、先ほどの式で
いう「プロ相手」という項目に近く、集客に大きく役立ってくれるとみられる。
広報でいえば、茨城新聞、サッカーキングニコ生放送など、今までとは比べ物にならない
スケールでの広報を行っている。ニコ生の放送に関しては、視聴者が 1 万人を超え、このイ
ベントに対する認知度が非常に上がったとみられる。
以上のことを考慮すると、目標の 1000 人は達成できるのではないかと考える。
7. 最後に
2/21 のイベントが終わり、結果が出たら、それについて分析してみると、今後どのよう
なことを我々が行っていくべきなのかがより見えてくるだろう。
当日が楽しみである。
8. 参照
鹿島アントラーズオフィシャルサイト 試合日程・結果
http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/50135
柏レイソル Official Site 試合速報
http://www.reysol.co.jp/game/results/2013/130904ec.php
筑波大学蹴球部 Facebook(写真)
https://www.facebook.com/pages/%E7%AD%91%E6%B3%A2%E5%A4%A7%E5%AD%
A6%E8%B9%B4%E7%90%83%E9%83%A8/301596659873524
関東大学サッカー連盟