医療ICT NEWS FILE 20160210 vol.007

診療報酬・薬価から臨床・創薬まで 高度情報化医療の明日を伝える
医療
NEWS FILE
vol.
2016.2.10
株式会社じほう 〒101-8421 東京都千代田区猿楽町1-5-15 猿楽町SSビル TEL 03-3233-6351
2
医療 I CT を推進
電子署名や新点数で
中医協総会
3 医療の I CT 化「極めて重要な課題」
安倍首相
7 全国の「事例データ」をデータベース化
情報共有へ
日薬
INFRASTRUCTURE
3
次世代医療 ICT 基盤協、4 テーマ・24WG の体制に 内閣官房
4
「抜け落ちないか」議論継続 厚労省 ICT 懇談会
4
「ゲノム医療の質の確保」に向け議論の方向性確認 実用化推進 TF
4
どの電子お薬手帳でも一元的閲覧可能に 報酬算定の要件提示、紙媒体への出力も
5
新成長戦略、検討課題に「医療・介護の ICT 化」 産業競争力会議
5
生物統計家を育成、5 年で最大 100 人輩出へ 製薬協と国、共同出資で寄付講座 AMED も連携
6
塩野義やテルモが「健康経営銘柄 2016」に 経産省と東証
CONTENTS
8
医療情報システムの国内市場、25 年に 4900 億円超 富士経済が予測
8
傘下 6 病院、電カル・医事会計などのクラウド化を完了 JCHO
8
ロボットスーツ「HAL」、4 月から保険適用へ 中医協総会
9
ドローンでの医薬品宅配に反対表明 千葉市薬・金親会長、市の特区構想に対し
9
RBM システムに「COMPASS」採用 EPS
9
MSD が新事業開始、ヘルスケアビジネスの開発支援 MSD と GCP
10
QLife を完全子会社化、サービス強化へ エムスリー
007
禁無断複写
医療
<<<
INFRASTRUCTURE
医療 ICT を推進
電子署名や新点数で
中医協総会
厚生労働省は 1月 27 日の中医協総会
「200 床以上」の10 対 1で
データ提出義務化を
で示した個別改定項目案(いわゆる短
冊)に、医療機関の ICT 化を推進する内
容を複数盛り込んだ。診療報酬算定に
「データ提出加算」の届け出を義務化する病
関わる文書に電子署名して電子的に送
院の範囲拡大として、一定の経過措置を設けた
受した場合も点数の算定を認める方針
上で、200 床以上の病院が算定する 10 対 1 入院
を示したほか、ICT を活用する点数の
基本料の要件にすることを提案。併せて、デー
新設なども提案した。
タ提出加算の点数引き上げも示した。このほか、
「心臓ペースメーカー指導管理料」を 360 点に
電子署名の活用では、厚労省の定める準拠性
そろえた上で、遠隔モニタリング期間中の “ 医
監査基準を満たす「保健医療福祉分野公開鍵基盤
療機器代 ” と見なすことを想定した「遠隔モニ
タリング加算」の新設も提案した。
(HPKI)」の利用を求める。安全な通信環境の確
保として、厚労省が 13 年に公表した「医療情報
ICT 活用で
夜間・休日の医師配置基準の緩和も
システムの安全管理に関するガイドライン」の
順守も求める考え。対象の文書としては「診療
情報提供書」
「訪問看護指示書」
「服薬情報等提
供料に係る情報提供書」などを想定している。
ICT を活用して既存点数の医師配置基準を緩
電子版お薬手帳の普及も促す。
「薬剤服用歴
和することも検討している。
「画像診断管理加
管理指導料」で要件の「お薬手帳の記載」などで
算 1」と「同 2」では、現行の施設基準を満たす医
紙媒体と同様に扱う。複数の運営事業者などが
師が、夜間や休日に自宅などの院外において、
提供している電子版の手帳の情報を一元的に閲
院内と同水準の装置・機器で読影した場合も算
覧できることなどを条件に挙げた。
定対象とする案を提示。
「脳卒中ケアユニット
新たな点数としては、検査結果など過去の診
入院医療管理料」では、夜間や休日に院内で配
療記録を医療機関同士が電子的ネットワークで
置すべき医師の経験年数を現行基準よりも少な
共有し診療に活用する場合の評価を提案。汎用
くできる案を示した。現行の施設基準を満たす
性のある標準的な様式を用いることなどを前提
医師が院外で、院内と同水準の装置・機器を用
に、データを提供する側の評価「検査・画像情報
いて頭部精細画像などの検査結果や診療情報を
提供加算(仮称)」と、活用する側の評価「電子的
確認できることや、常時連絡が取れるなどの十
診療情報評価料(同)」を検討。データ提供側の
分な体制が前提となる。
評価では、退院する患者と外来患者を区別する
2016 年 1月27日【MEDIFAX】 規制・GL
方向性も示した。
医療 ICT
NEWS FILE
2016.2.10
2
<<<
INFRASTRUCTURE
医療の I CT化「極めて重要な課題」
安倍首相
安倍晋三首相は 1月 28 日の参院本会議で、健康・医療分野における ICT 化について「ICT 化
を図り医療情報の利活用を進めることは、社会保障給付費の適正化や全国における医療の質
の向上・均てん化、新しい医療技術・医薬品の国内外の市場への展開といった観点から極めて
重要な課題であると考えている」との認識を示した。髙階恵美子氏(自民)の質問に答えた。
2016 年 1月28日【MEDIFAX】 規制・GL
終末期医療
「幅広く国民の間で議論されるべき」
ICT 化の取り組みについては「医療機関における
医療情報の利活用を進めるとともに、昨年設立した
日本医療研究開発機構(AMED)を中心に、官民が連
携して ICT も活用しながら医薬品や医療機器の開
寺田典城氏(維新・元気の会)への答弁では、終末
発を行っているところだ。今後も医療分野にイノ
期医療の在り方について「一人一人の国民の生命観
ベーションを起こし、世界最高水準の医療を実現す
や倫理観に関連する大きな問題で、幅広く国民の間
るべく取り組みを進めていく」と語った。
で議論されるべきものと考えている」と述べた。政
また、医療・福祉分野における労働生産性を高め
府としては、超党派の議連での議論や国民の間の議
るため、長時間労働の是正と「働き方」改革の推進、
論を踏まえて対応する方針で、安倍首相は「人生の
介護ロボットの活用促進、ICT の活用などに「しっ
最終段階を穏やかに過ごすことができる環境の整備
かりと取り組んでいく」と表明した。
に努める」と答えた。
次世代医療 ICT 基盤協、4 テーマ・24WG の体制に
内閣官房
2016 年 2 月3日【MEDIFAX】 規制・GL
内閣官房は 3 日までに、次世代医療 ICT 基盤協議
導入促進―の 4 テーマに分けることができる。
会のワーキンググループ(WG)の構成を公表した。
WG の数が最も多いテーマは「医療情報の収集・利
個別の検討課題ごとに WG を設置するほか、関係府
活用」。電子カルテに基づく診療データ関連の検討
省庁の会議体や研究事業などを WG として位置付け
として「ISO13606 ベースの大規模健康・診療デー
たものを含めると、合計 24WG の体制を敷く。今後
タ収集・利活用」
「SSMIX2 ベースの大規模診療デー
必要に応じて新たな WG の設置を検討するほか、
テー
タ収集・利活用」
「クラウド ORCA ベースの大規模診
マによっては複数の WG を統合する可能性もある。
療データ収集・利活用」ごとに WG を設置する。
WG の構成は大きく▽デジタルデータの収集・交
総務省の「パーソナル・ヘルス・レコード利活用事
換における標準化などの要素整備▽医療分野におけ
業」、経済産業省の「企業保険者等が有する個人の健
る代理機関(仮称)制度の具体化などの環境整備▽
康・医療情報を活用した行動変容に向けた検討会」
医療情報の収集・利活用の検討▽医療分野への ICT
も WG として位置付けるほか、
「医薬品市販後調査・
医療 ICT
NEWS FILE
2016.2.10
3
<<<
INFRASTRUCTURE
アウトカム研究用データセットの収集・利活用」で
整」の検討を担う WG に関しては、構成員の一覧も
WG を設置するなど多岐にわたる。
示した。また、昨年 12 月 25 日に開いた同協議会で
代理機関制度の具体化など「医療情報取扱制度調
出た主な意見などをまとめた議事概要も公表した。
「抜け落ちないか」議論継続
厚労省 ICT 懇談会
2016 年 2 月1日【MEDIFAX】 規制・GL
厚生労働省は 1 日、「保健医療分野における ICT
に関して、抜け落ちている視点はないかや、より議
活用推進懇談会」
(座長=森田朗・社会保障・人口問
論を深めるべき論点などがないか確認しながら議論
題研究所長)を開いた。これまで計 3 回の会合で出た
した。非公開の会合後、厚労省が記者会見して説明
意見を振り返った上で、保健医療分野の ICT 利活用
した。
「ゲノム医療の質の確保」に向け議論の方向性確認
実用化推進 TF
2016 年 1月27日【MEDIFAX】 規制・GL
厚生労働省など関係府省が連携して進める「ゲノ
これらの検査に求められる基準・質保証体制に違い
ム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォー
があるかについても討議する方向だ。
ス」
(TF、座長=福井次矢・聖路加国際病院長)の 4
消費者向け遺伝子検査ビジネスについては、経済
回目の会合が 27 日、厚労省で開かれた。この日は事
産業省が「疾病の診断・治療を目的とした医療分野
務局が作成した資料を基に、ゲノム医療などの質の
の検査とは異なり、利用者に気づきを与え、利用者
確保として「医療の遺伝子関連検査」や「消費者向け
自らの行動変容を促すサービス」と説明。今後、遺
遺伝子検査ビジネス」に関する議論の方向性を確認
伝子検査の品質・精度管理、適切な情報提供や個人
した。
情報保護などを規定した経産省ガイドライン(GL)
医療の遺伝子関連検査は、医療機関や衛生検査所
を改定し、周知徹底を図るとした。
で行われているが、衛生検査所は臨床検査技師等に
他方、NPO 法人個人遺伝情報取扱協議会は、経産
関する法律で品質や精度管理に関する要件があるだ
省の GL を踏まえ、個人情報保護、精度管理、科学
けで、遺伝子関連検査に特化した基準は定められて
的根拠、情報提供の方法などに関わる自主基準を策
いない。一方、米国では、遺伝子関連検査を含む検
定、昨年 10 月に自主基準の順守状況を審査する認定
査施設や検査担当者を認証する法規制があることか
制度を立ち上げている。経産省は、認定制度の周知
ら、今後 TF では、品質や精度を確保する上で、どの
を図るとともに、消費者庁と連携し消費者相談につ
ような基準・質保証の体制が必要か議論していく。ま
いても注視する方針を示した。
た、遺伝子関連検査には①病原体遺伝子検査②ヒト
次回は2月18日に開催し、遺伝子関連検査の品質・
体細胞遺伝子検査③ヒト遺伝学的検査―があるが、
精度の確保、結果の伝え方について議論を深める。
どの電子お薬手帳でも一元的閲覧可能に
報酬算定の要件提示、紙媒体への出力も
2016 年 1月27日【PHARMACY NEWSBREAK】 規制・GL
厚生労働省は 27 日の中医協総会で、調剤報酬を算
薬手帳を提供する保険薬局以外の薬局や医療機関、
定できる電子版のお薬手帳の要件を示した。電子お
患者らが容易に手帳の中身を閲覧したり記入したり
医療 ICT
NEWS FILE
2016.2.10
4
<<<
INFRASTRUCTURE
でき、情報を紙媒体にも出力できることを明記。複
患者に事前に説明し、同意を得るよう求めている。
数の事業者間のお薬手帳を一元的に閲覧できること
セキュリティーや個人情報保護で関係法令を順守
も条件とした。
することを促しているほか、少なくとも過去 1 年分
また、お薬手帳のアプリなどがダウンロードされ
の服薬情報などを一覧的に閲覧できることも要請。
た患者のスマートフォン(スマホ)を医療従事者が
新たに電子版を使用することになった患者に対して
直接受け取ることなく、手帳の情報が閲覧できる仕
は、これまでの紙媒体の情報を電子版に入力するな
組みがあることも必要とした。この仕組みが利用で
ど、紙と電子版の情報が一元管理できるよう取り組
きない医療機関では、医師に直接スマホを見せる必
むことも通知で示すとしている。
要があることについて、お薬手帳を運用する薬局が
新成長戦略、検討課題に「医療・介護の ICT 化」
産業競争力会議
2016 年 1月25日【MEDIFAX】 規制・GL
政府の産業競争力会議は 25 日、今夏に予定する成
ム設計等の検討を進める」とした。データのデジタ
長戦略の取りまとめに向けた議論を始めた。同日決
ル化・標準化や、地域医療情報連携、医療介護政策
定した検討課題で医療・介護分野では ICT 化の徹底
へのデータの一層の活用、民間ヘルスケアビジネス
や、保険外サービスの活用促進による健康・予防の
の利活用環境整備に向けた検討も進める。
充実に向けた環境整備などが盛り込まれている。
ヘルスケア産業の成長支援に向け、公的保険外
医療・介護分野の ICT 化では、個人番号カードを
サービスが適切に活用されるよう、
「医療機関・医療
活用した医療保険のオンライン資格確認システムを
関係者を含むサービス提供のサプライチェーンの構
整備し、2018 年度からの段階的運用開始、20 年度
築や、保険外サービスを活用した予防の取り組み促
までの本格運用を目指すとし「国民にとって利便性
進を含めた事業環境の整備を図る」としている。
が感じられる形で導入が進むよう、具体的なシステ
生物統計家を育成、5 年で最大 100 人輩出へ
製薬協と国、共同出資で寄付講座 AMEDも連携
2016 年 1月27日【日刊薬業】 事 業
生物統計家の人材不足を解消するため、日本製薬
当者らの受講を想定する。講師は製薬企業や大学か
工業協会は国や日本医療研究開発機構(AMED)と
ら派遣する方向。受講者が大学院で生物統計の単位
連携しながら、生物統計家を育てるための講座を大
を取得できるようにすることも検討する。
学や病院に新設する。2016 年度に始める「生物統計
一方、臨床研究中核病院や国立高度専門医療研究
家人材育成支援事業」で、毎年 10 ~ 20 人程度、5 年
センターなどの医療機関にも 2 カ所、研修講座を新
間で 50 ~ 100 人の生物統計家を育成する。
設する計画だ。医薬品の開発現場において実地で生
同事業の予算は年間 4 億円で、製薬協と国が 2 億
物統計家を育成するのが狙い。医師、薬剤師、治験
円ずつ出し合う。期間は 5 年間の予定。事業の評価
コーディネーターらの参加を想定している。
結果次第では期間延長も検討する。製薬協内では、
寄付講座を設置する大学の選定作業や、人材教育
治験や臨床研究をより多く実施している企業ほど負
プログラムの作成作業は、AMED 内に新設する「生
担額を多くする方向で大筋合意している。
物統計家人材育成プロジェクト会議」で決める。同
大学や大学院には、寄付講座を 2 カ所新設する計
会議には AMED 職員のほか、厚生労働省、文部科学
画だ。製薬企業の開発担当者や、規制当局の審査担
省、製薬協、関係学会の専門家らが加わる予定。製
医療 ICT
NEWS FILE
2016.2.10
5
<<<
薬協の多田正世会長もこの事業に力を入れており、
INFRASTRUCTURE
事件の背景には、生物統計家の不足もあったとの指
「将来的には正式な講座とし、人材配置についても国
摘も出ている。
に検討してほしい」としている。
医学会も、生物統計家の層を厚くする必要性を認
識している。日本の生物統計家で構成する日本計量
医学会からも生物統計家の育成要請
生物学会は、アカデミア主導臨床試験に携わる生物
統計家(試験統計家)の認定制度を創設する方向。同
生物統計家の人材不足は長らく指摘されている
学会の大橋靖雄会長は昨年、日刊薬業の取材で「試
が、抜本的な解決には至っていない。製薬企業は数
験統計家を育成し、アカデミア主導の臨床試験を有
学や工学の専門家を採用し、自前で生物統計家を育
効活用すれば、製薬企業もコストカットできる」と
成して治験を進めているのが実態だ。だが、アカデ
企業のメリットを指摘しつつ、「製薬業界全体で生
ミア主導の臨床研究を下支えできるほどの統計家は
物統計家の育成に特化した講座を助成してはどう
日本国内にそろっていない。そうした中、大規模臨
か」と提案していた。
床試験をめぐる不透明な事件が起きた。ディオバン
塩野義やテルモが「健康経営銘柄 2016」に
経産省と東証
2016 年 1月21日【日刊薬業】 事 業
東京証券取引所(東証)の上場会社の中から従業
経済産業省と東証が昨年から始めた取り組みで、
員の健康管理に優れた企業を 1 年に 1 度選定し公表
国内の上場会社 3605 社(15 年 9 月時点)の中から 1
する「健康経営銘柄 2016」に、製薬業界から塩野義
業種 1 社の計 25 社を選定した。昨年はロート製薬が
製薬が選ばれた。精密機器業界からは、テルモが 2
選ばれた。
年連続で選定された。
医療 ICT
NEWS FILE
2016.2.10
6
<<<
CONTENTS
全国の「事例データ」をデータベース化、情報共有へ
日薬
日本薬剤師会は 5 日、2015 年度第 1 回薬事情報センター実務担当者等研修会を開催し、薬
剤師が薬学的知見を基に疑義照会などを行い患者に生じる医薬品副作用を回避した事例を全
国から収集し、インターネット上で閲覧できる仕組みを構築すると発表した。
「モバイル DI 室」
や「症例・DI 検討会」など、都道府県薬剤師会単位で収集している事例データ(CASE-DI)の登
録を募り、全国の薬剤師会員で情報共有する。
2016 年 2 月5日【PHARMACY NEWSBREAK】 医薬品
同日の研修会では、CASE-DI の登録方法を説明。
各都道府県薬から登録された CASE-DI は、匿名化
した方が良い部分などのチェックを経て閲覧できる
ようにする。閲覧用サイトは、16 年度初めの運用開
始を目指して準備を進めており、日薬ホームページ
の会員専用ページ内にリンクを設ける予定。CASEDI は、PDF 形式でのダウンロードも可能で、日薬
DI 委員会では研修時の資料など幅広く活用するよ
う呼び掛ける。
薬局プレアボイド用い
個々の患者に分業メリットの理解を
5日に開催した薬事情報センター実務担当者等研修会
また、DI 委員会の澤田康文委員長(東京大大学院)
した。
は、薬局プレアボイドや CASE-DI の意義について
具体的には、薬局待合室に電子看板(デジタルサ
講演した。澤田委員長は、患者 1000 人にアンケー
イネージ)を設置し、薬局プレアボイドを用いなが
ト調査を行った結果、医薬分業に「メリットを感じ
ら薬剤師の業務を紹介したり、残薬整理など薬剤管
る」と回答したのはわずか 21.5%だったと説明。疑
理の訪問サービスを展開したりすることを例示。こ
義照会による薬剤費の節減効果といった経済的なメ
うした取り組みが、医薬分業のメリットに対する理
リットに加えて、薬局プレアボイドを用いながら
解度向上に不可欠だとの認識を示した。
医療 ICT
NEWS FILE
2016.2.10
個々の患者に理解を訴える取り組みが重要だと指摘
7
<<<
CONTENTS
医療情報システムの国内市場、25 年に 4900 億円超
富士経済が予測
2016 年 2 月3日【MEDIFAX】 医療・介護
富士経済は 3 日、医療情報システムの国内市場は
ム関連が 3242 億円、地域包括ケアシステム関連が
2025 年に 4952 億円(14 年比 36.9%増)に達する
117 億円、電子お薬手帳関連が 320 億円とした。政
との予測を示した。広域医療連携システム関連が
府が医療分野の IT 化を推進する方針を示すなど、今
4288 億円、地域包括ケアシステム関連が 254 億円、
後も市場は拡大すると予測した。
電子お薬手帳関連が 410 億円と見込んだ。
注目市場としては、クラウド型電子カルテを取り
広域医療連携システム関連は 3 次医療圏、2 次医療
上げ、25 年までに 14 年比 10.8 倍の 195 億円に達す
圏それぞれの連携に関する医療連携システムや電子
ると予測した。
カルテなど病院、
診療所に導入される医療情報システ
広域医療連携システム関連 29 品目、地域包括ケア
ムが対象。地域包括ケアシステム関連は、
主に介護や
システム関連 6 品目、電子お薬手帳関連 4 品目につ
予防を目的とした医療情報システムを対象とした。
いて、施設での導入率やシステムのクラウド化率に
15 年の見込みは 3679 億円。広域医療連携システ
着目しながら市場の現状を分析し、将来を予測した。
傘下 6 病院、電カル・医事会計などのクラウド化を完了
JCHO
2016 年 2 月1日【MEDIFAX】 医療・介護
地域医療機能推進機構(JCHO)は 1 日、傘下 6 病
同日、クラウド化に移行したのは▽横浜保土ケ谷
院の電子カルテや医事会計ソフトなどの情報システ
中央病院(神奈川)▽湯河原病院(神奈川)▽福井勝
ムをクラウド型システムに移行したと発表した。
山総合病院(福井)▽福岡ゆたか中央病院(福岡)▽
200 ~ 300 床規模の複数病院が情報システムをク
佐賀中部病院(佐賀)―の 5 病院。先行して 1 月 1 日
ラウド化で共有するのは国内ではめずらしい試み。
にクラウド型へ移行していた東京蒲田医療センター
引き続き傘下病院のクラウド化を進めながら、健康
(東京)と合わせて計 6 病院となった。今後は、10 月
診断システムなどのシステム集約化などにも取り組
に 4 病院のクラウド化を予定。その後もさらに傘下
む方針だ。
病院のクラウド化を広げていく方針だ。
ロボットスーツ「HAL」、4 月から保険適用へ
中医協総会
2016 年 1月27日【MEDIFAX】 医療・介護
中医協総会は 27 日、医療福祉機器開発のベン
ながら歩行運動を繰り返すことにより、歩行機能の
チ ャ ー 企 業・サ イ バ ー ダ イ ン の ロ ボ ッ ト ス ー ツ
改善を図る。現時点の推定適用患者数は 3400 人。
「HAL 医療用下肢タイプ」について、4 月からの保険
この日の総会では、医療ソフトウエア会社アルム
適用を了承した。ロボットスーツの保険適用は初と
の汎用画像診断装置用プログラム「Join」、東レの
なる。区分は C2(新技術、新機能)で、特定保険医
「SATAKE・HotBalloon カテーテル」についても、4
療材料ではなく、2016 年度診療報酬改定による新
月からの保険適用を認めた。
規技術料で評価する。
区分 C2 の Join は、画像診断装置などによる人体
同製品は、脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症な
の画像情報をコンピューター処理し、処理後の画像
どの患者が断続的に装着し、下肢にサポートを受け
情報を診察のために提供する。特定保険医療材料で
医療 ICT
NEWS FILE
2016.2.10
8
<<<
CONTENTS
はなく、16 年度改定による新規技術料で評価する。
め、心臓組織の高周波アブレーション手技に用いる。
現時点の推定適用患者数は約 7 万 8000 人。
償還価格は 52 万 1000 円(迅速保険導入加算含む)
区分 C1(新機能)の同カテーテルは、薬剤抵抗性
で、推定適用患者数は年間 1 万 8000 人。
のある再発性症候性の発作性心房細動の治療のた
ドローンでの医薬品宅配に反対表明
千葉市薬・金親会長、市の特区構想に対し
2016 年 2 月4日【PHARMACY NEWSBREAK】 医薬品
千葉市薬剤師会の金親肇会長は 4 日、政令指定都
葉市長に対しても反対の意を伝えたと報告した。
市薬剤師会の 2016 年第 1 回会長会議で、政府の国
千葉市は、幕張新都心内で ICT を活用し、現行の
家戦略特区諮問会議から「国家戦略特区」の追加指
医師法で可能な範囲での遠隔診療を実施。その上で、
定を受けた千葉市における小型無人機「ドローン」
電子化された処方箋情報を患者が指定する薬局で取
による医薬品宅配の構想に対し、千葉市薬は反対だ
得し、遠隔服薬指導を行い、医療用医薬品などを薬
との立場を表明した。金親会長は、千葉市総合政策
局からドローンを活用して自宅に配達することを提
局の担当者に対して「医薬品の安全性と利便性のど
案している。千葉市などの提案を受け、国家戦略特
ちらが大事なのか」とただし、ドローンによる医薬
区諮問会議は昨年 12 月、千葉市など 4 自治体を国家
品宅配に反対であることを伝えたと説明。また、千
戦略特区に追加指定した。
RBM システムに「COMPASS」採用
EPS
2016 年 1月25日【日刊薬業】 医薬品
CRO のイーピーエス(EPS)は、バイオクリニカ・
EPS は「COMPASS を利用し、人、プロセス、技術
ジャパンのリスク・ベースド・モニタリング(RBM)
という RBM サービスの成功に重要な 3 要素を最適
用クラウドサービス「COMPASS」を採用した。現在
に組みあわせ、効率的なサービスを提供したい」と
はシステムを導入中で、近く臨床試験に投入する。
している。
MSD が新事業開始、ヘルスケアビジネスの開発支援
MSDとGCP
2016 年 1月25日【日刊薬業】 医薬品
MSD とベンチャーキャピタルであるグロービス・
関する支援サービスを提供する。両社が持つ情報を
キャピタル・パートナーズ(GCP)は 25 日、情報通信
はじめとした専門知識やノウハウを供与し、新しい
技術を活用してヘルスケア業界での革新的なビジネ
サービスや問題解決型ビジネスの発掘につなげる。
スモデルの事業化に取り組む “ スタートアップ企
なお、MSD では経営戦略部門ビジネス・イノベー
業 ” に対する、ビジネス開発支援事業「
『ヘルステッ
ション・グループが同事業を担当する。
ク』プログラム」を 2 月から開始すると発表した。
2 月から数社の支援を開始し、ウェブサイトを通
同プログラムでは、スタートアップ企業に不足し
じたプログラムの概要や進捗などの情報発信を行
ているヘルスケア業界に関する専門的知識や法律な
う。また、学生同士がソフトウエア開発の技能など
どの規制に対する正確な理解のほか、医師や医療機
を競う “ ハッカソンイベント ” なども開催する。
関へのコンタクトチャネルの確立、資金提供などに
医療 ICT
NEWS FILE
2016.2.10
9
<<<
CONTENTS
QLife を完全子会社化、サービス強化へ
エムスリー
2016 年 1月25日【日刊薬業】 医薬品
エムスリーは 25 日、医療情報サイトの運営などを
みを持つ。
手掛ける QLife を全額出資子会社化したと発表した。
エムスリーでは、QLife の完全子会社化を医療従
同社は消費者向け医療総合サイト「QLife」を運営
事者向けサービスや、コンシューマー向けサービス
しているほか、医師をはじめとする医療従事者向け
の充実強化につなげる方針で、QLife が得意として
の情報サイト「QLife Pro」も展開。医療用医薬品に
いる DTC 広告に関するノウハウを生かした事業展
関する DTC(Direct to Consumer)広告などにも強
開などを進める考え。
医療 ICT
NEWS FILE
2016.2.10
10
2週間
まずはお試しください
1
2
無料お試し
キャンペーン
実施中
1 メールニュース
朝刊メール:前日のニュースを午前7時に
配信(月∼金)
特報メール:重要なニュースは随時配信
3
携帯電話やスマホでも受信できるので、
外出先でもニュースがチェックできます。
2 記事検索
過去20年分のニュース検索が可能。
3 E-ブック
4
前日までのニュースを取りまとめた紙面
(MEDIFAX FAX版)
がweb上で閲覧でき
ます。
また、
プリントも可能です。
※
「Adobe Flash Player(Ver.10以上)」
が必要です。
5
4 関連資料
資料
マークが付いた記事には、
厚労
省や中医協などの関連資料をPDFファ
イルにして添付しています。
年間購読料金
408,000円
(1ID・税込)
利用者プロフィール
※年間でのご契約とさせていただきます。
2ID以上のご契約については、追加1ID
につき年間120,000円(税別)
の加算にな
ります。複数ID契約をご希望の方は弊社
までお問い合わせください。
5
寄稿・時事解説・記者コラム
有識者による連載や、
記者による解説、
コラムはWEB版のみ。
は、日本医師会をはじめとする医療関連団体、日赤病院・国立病院・自
治体病院等の公的医療機関や医療法人、厚労省・内閣府・自治体等の官公庁、大学等教
育機関、医療関連サービス企業等、医療に関係する方々にご利用いただいています。
2週間無料お試し受付中! 裏面の「申込書」をご利用ください。
フリーダイヤル
2週間無料トライアル受付中!
の全ての機能を
無料で 2 週間ご利用いただけます。
メディファクス
検索
*MEDIFAX web のトップ画面からもお申し込みいただけます。
2週間無料トライアル申込書
※必要事項をご記入いただきまして、切らずにこのまま FAX:0120-657-751 でお申し込みください。
トライアル開始希望月日
年 月 日より
※年月日をご記入ください。
ご登録いただいた住所やメールアドレスなどは、弊社からの事務連絡にも使わせていただきます。また、これ以外に各種ご案内(刊行物、展示会、
セミナー等)をさせていただく場合がございます。これらにかかわる業務は弊社の厳重な管理下で行い、お客様の情報が外部に提供されること
はございません。これらのご案内が不要な場合は、下記までご一報ください。
東京都千代田区猿楽町1-5-15 TEL 03-3233-6333
(医療 ICT)