「戦略6 スポーツ・健康都市戦略」(PDF形式:641KB)

戦略Ⅵ
スポーツ・健康都市戦略
Ⅵ-1
(健康アクティブなかの)
スポーツ・健康づくりで活力のみなぎるまち
《10年後のまちの姿》
「 ス ポ ー ツ ・ 健 康 づ く り で 活 力 の み な ぎ る ま ち 」 と し て 基 本 構 想 で 描 く 10
年後のまちの姿は、次のとおりです。
○
トップレベルの競技やアスリートを通じて、スポーツへのあこがれや
関心が高まり、区民の競技活動が活発に行われています。
○
トップアスリートやスポーツ指導者の活用によって、地域のスポーツ
団体や学校部活動への技術的支援や活動支援が進んでいます。
○
誰もが、その人なりに楽しみながら継続的に身体活動やスポーツを楽
しむ場や機会が地域の中に広がっています。
○
身近な地域でのスポーツ・レクリエーション活動を通じて、豊かな人
間関係や地域コミュニティの形成が進んでいます。
《現状と課題》
超 高 齢 社 会 * を 迎 え 、健 康 寿 命 * の 延 伸 に よ る 社 会 保 障 費 等 社 会 的 コ ス ト の 軽
減 が 差 し 迫 っ た 課 題 と な っ て お り 、そ の 対 策 と し て 競 技 活 動 か ら 日 常 的 な 身 体
活 動 ま で 、幅 広 く 区 民 の ス ポ ー ツ・健 康 づ く り に 対 す る 意 欲 を 高 め て い く こ と
が求められています。
ま た 、 ラ イ フ ス タ イ ル *の 変 化 な ど に よ る 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ の 希 薄 化 が 進 む
中 で 、ス ポ ー ツ・健 康 づ く り 活 動 を 通 じ た 新 た な コ ミ ュ ニ テ ィ の 形 成 、地 域 の
活性化が求められています。
《施策の方向》
ア
地域における日常的な運動・スポーツ活動の活性化
イ
スポーツ指導者の養成・競技力向上の推進
188
ア
地域における日常的な運動・スポーツ活動の活性化
(1) 目 標 と す る 姿
地 域 ス ポ ー ツ ク ラ ブ *の 展 開 に よ り 、 誰 も が 楽 し み な が ら 継 続 的 に 身 体 活 動
やスポーツを楽しむ場と機会が地域の中に広がっています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
1 日 30 分
定期的に一定の運動やスポ
以上の連続
ーツをしている区民の状況
した運動を
を示すため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
52.6%
63%
75%
5.8%
8.0%
14.0%
週1~2回
以上行って
いる人の割
合
スポーツ活
スポーツを通じた地域コミ
動を通じて
ュニティの活性化を示すた
地域と関わ
め
る区民
スポーツ活
利用団体が増えることが地
動をする団
域交流の拡大につながるた
体数
め
スポーツ推
地域におけるコーディネー
進委員*の
ターとしての活動状況を示
地域活動支
すため
3,674 団 体
( 26 年 度 )
援数
189
30 件
4,050 団 体
90 件
4,400 団 体
180 件
(3) お も な 取 り 組 み
① 地 域 ス ポ ー ツ ク ラ ブ *な ど 区 民 を 主 体 と し た 幅 広 い ス ポ ー ツ 活 動 の 展 開
(担当:健康福祉部
健康・スポーツ分野)
地 域 ス ポ ー ツ ク ラ ブ *は 、 ス ポ ー ツ ・ コ ミ ュ ニ テ ィ プ ラ ザ を 活 動 の 拠 点 と し
て 、様 々 な 区 民 が ス ポ ー ツ・健 康 づ く り に 親 し み 、交 流 し 合 う 身 近 な 場 を 提 供
し 、区 民 の 健 康 づ く り・体 力 づ く り を 推 進 し て い き ま す 。ス ポ ー ツ・健 康 づ く
り 教 室 や 各 種 ク ラ ブ 活 動 の 実 施 や 大 会 の 開 催 な ど 、多 く の 区 民 が 活 動 に 参 加 す
る き っ か け を 提 供 し て い き ま す 。さ ら に 、中 学 校 部 活 動 な ど の 団 体 や 個 人 等 へ
の支援や連携を通じて、指導力や競技力を向上していきます。
ス ポ ー ツ 推 進 委 員 *は 、 ス ポ ー ツ ・ 健 康 づ く り ム ー ブ メ ン ト の 推 進 の 核 と し
て 位 置 付 け ら れ 、そ の 経 験 を 踏 ま え 、地 域 の ネ ッ ト ワ ー ク を 活 用 し た 多 様 な 事
業実施をリードし、地域スポーツ推進を図っていきます。
② 日常的に運動・スポーツに取り組める環境の整備
(担当:健康福祉部
健康・スポーツ分野)
す こ や か 福 祉 セ ン タ ー 単 位 の 生 活 圏 域 ご と に ス ポ ー ツ・コ ミ ュ ニ テ ィ プ ラ ザ
など、地域で仲間づくりや日常的な身体活動を行うことのできる場を確保し、
運動と健康を一体としてとらえた事業を展開していきます。
ま た 、ス ポ ー ツ や 運 動 習 慣 の き っ か け づ く り と な る 事 業 を 、ス ポ ー ツ 推 進 委
員 *が 中 心 と な り 実 施 し て い き ま す
さらに、障害者スポーツの振興を図ります。
③
運動・スポーツを通じた地域交流の促進
(担当:健康福祉部
健康・スポーツ分野)
ス ポ ー ツ イ ベ ン ト で の 交 流 や ス ポ ー ツ・コ ミ ュ ニ テ ィ プ ラ ザ の 利 用 者 同 士 の
交 流 な ど を 通 じ て 、新 た な 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ が 形 成 さ れ る 仕 組 み を 構 築 し ま す 。
190
実現へのステップ
ステップ1
ステップ2
ステップ3
ステップ4
○ ス ポ ー ツ・コ ミ ュ
○高齢者施設や高
○高齢者施設や高
ニティプラザと連
齢者団体と連携す
齢者団体の支援
携した高齢者の特
る仕組みの構築
○地域スポーツク
ラ ブ *の 展 開
性を踏まえた体操
教室等の充実
○スポーツ推進委
員 *に よ る ウ ォ ー キ
ン グ 、ラ ジ オ 体 操 等
を通じた身体活動
の必要性の普及啓
発
○ ス ポ ー ツ・コ ミ ュ
○多種目、多世代、 ○ 関 係 団 体 同 士 の
ニティプラザ等を
多志向の交流する
交流をきっかけと
活用した登録団体
場や機会の提供
した自主活動の支
援
同士の交流
○民間スポーツク
○民間スポーツク
○民間スポーツク
ラブとの連携の仕
ラブと連携した指
ラブと連携したス
組みの検討
導者派遣の実施
ポーツ施設の有効
活用
191
ステップ1
ステップ2
ステップ3
○( 仮 称 )南 部 ス ポ
○ (仮 称 )北 部 ス ポ
ー ツ・コ ミ ュ ニ テ ィ
ー ツ・コ ミ ュ ニ テ ィ
プラザの開設
プ ラ ザ の 開 設( 沼 袋
小跡)
○( 仮 称 )鷺 宮 ス ポ
ー ツ・コ ミ ュ ニ テ ィ
プ ラ ザ の 開 設( 鷺 宮
体育館活用)
○ (仮 称 )弥 生 町 六
○ (仮 称 )弥 生 町 六
丁 目 公 園 の 設 計・整
丁 目 公 園 の 整 備【 再
備 【 再 掲 Ⅱ -2】
掲 Ⅱ -2】
○ (仮 称 )本 町 二 丁
○ (仮 称 )本 町 二 丁
目 公 園 の 設 計・整 備
目 公 園 の 整 備【 再 掲
【 再 掲 Ⅱ -2】
Ⅱ -2】
○中野四季の森公
園 拡 張 部 の 整 備【 再
掲 Ⅱ -2】
○ (仮 称 )上 高 田 五
○ (仮 称 )上 高 田 五
丁 目 公 園 の 計 画【 再
丁 目 公 園 の 設 計・整
掲 Ⅱ -2】
備 【 再 掲 Ⅱ -2】
○平和の森公園の
○平和の森公園の
拡 張 再 整 備 設 計【 再
拡 張 再 整 備【 再 掲 Ⅱ
掲 Ⅱ -2】
-2】
○公園の利用方法
の検討・方針策定
【 再 掲 Ⅱ -2】
192
ステップ4
イ
スポーツ指導者の養成・競技力向上の推進
(1) 目 標 と す る 姿
ト ッ プ レ ベ ル の 競 技 に 触 れ た り 、ア ス リ ー ト の 指 導 を 受 け る こ と な ど を 通 じ
て 、ス ポ ー ツ へ の あ こ が れ や 関 心 が 高 ま り 、区 民 の 競 技 活 動 が 活 発 に 行 わ れ て
います。
地 域 ス ポ ー ツ ク ラ ブ * が 中 心 と な っ て 、地 域 の 人 材 、ネ ッ ト ワ ー ク を 活 用 し 、
各学校や地域のスポーツ団体への指導者や有資格者の派遣が進んでいます。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
「中野区ス
支えるスポーツの達成状
ポーツボラ
況を測るため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
―
100 人
200 人
26,400 人
28,800 人
4,050 団 体
4,400 団 体
ンティア」
の登録者数
区民スポー
大会参加者数の増加によ
ツ大会の参
りスポーツ活動の活性度
加者数
が測れるため
スポーツ活
利用団体が増えることが
動をする団
地域交流の拡大につなが
体数
るため
23,667 人
( 26 年 度 )
3,674 団 体
( 26 年 度 )
(3) お も な 取 り 組 み
① スポーツ指導者の育成と活用
( 担 当:健 康 福 祉 部
健 康・ス ポ ー ツ 分 野 、教 育 委 員 会 事 務 局
学校教育分野)
ス ポ ー ツ・コ ミ ュ ニ テ ィ プ ラ ザ 等 に お い て ス ポ ー ツ 指 導 者 講 習 を 実 施 す る こ
とで、地域人材の発掘・指導力育成を行っていきます。
193
ま た 、学 校 部 活 動 に 指 導 者 を 派 遣 し 、単 独 校 で 設 置 で き な い 運 動 部 の 複 数 校
合 同 設 置 を 支 援 し ま す 。ス ポ ー ツ 指 導 者 が 地 域 で 指 導 で き る 場 を 確 保 し て い き
ます。
② 大学等との連携による専門的指導の活用
(担当:健康福祉部
健康・スポーツ分野)
ト レ ー ニ ン グ 、コ ン デ ィ シ ョ ニ ン グ 、安 全 管 理 等 、区 内 大 学 等 の 持 つ 専 門 的
スキルの活用による指導力の強化を図っていきます。
③ 競技力や意欲の向上
(担当:健康福祉部
健康・スポーツ分野)
全 国 や 国 際 レ ベ ル で 活 躍 す る ト ッ プ ア ス リ ー ト を 招 致 し 、地 域 の ジ ュ ニ ア ア
ス リ ー ト へ の 指 導 や 、指 導 者 の レ ベ ル ア ッ プ 講 習 を 実 施 す る こ と で 、競 技 力 お
よび意欲の向上を図っていきます。
プ ロ ス ポ ー ツ の イ ベ ン ト 等 を 区 内 で 開 催 す る こ と で 、地 域 全 体 の ス ポ ー ツ に
対 す る 機 運 を 高 め 、競 技 に 取 り 組 む 人 口 の 拡 大 な ど 地 域 の 活 性 化 を 図 っ て い き
ます。
④ 競技力を競い合う環境の整備
(担当:健康福祉部
健康・スポーツ分野)
中野体育館の移転整備など、競技力を向上する環境を整備します。
⑤
東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた機運醸成
(担当:健康福祉部
健康・スポーツ分野ほか)
大 会 開 催 に 向 け た ス ポ ー ツ や 健 康 づ く り の 普 及 啓 発 事 業 を 継 続 的 に 進 め 、機
運 醸 成 を 図 り ま す 。大 会 開 催 を 契 機 と し た 様 々 な 取 組 を 通 じ て 、大 会 終 了 後 も
継 続 し て い く レ ガ シ ー と し て 、ス ポ ー ツ・健 康 づ く り ム ー ブ メ ン ト を 推 進 し ま
す。
194
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○スポーツの指導
○スポーツの指導
○スポーツの指導
力・競 技 力 の 向 上 の
力・競 技 力 の 向 上 の
力・競 技 力 の 向 上 の
方策検討、協議
方策実施
方策拡充
○学校運動部活動
○学校運動部活動
ステップ 4
の支援計画、準備、 の支援の拡充
実施
○「 中 野 区 地 域 ス ポ
○スポーツ科学や
ー ツ ク ラ ブ *」 と 協
障害者スポーツ等、 修了者の活動支援
働で指導者養成の
専門的視野での指
仕組みづくり
導者養成講座の開
○指導者養成講座
催促進
○大学等と連携し
○大学等が地域ス
○多様な種目を対
た ト レ ー ニ ン グ 、コ
ポーツ団体等を専
象とした大学等と
ンディショニング、 門 的 指 導 す る 仕 組
の連携による専門
安全管理等専門講
講座の実施
みの構築
座の実施
○トップアスリー
○スポーツ機運の
○競技スポーツと
トの招致による地
醸 成 、競 技 人 口 の 拡
地 域 ス ポ ー ツ *が 循
域のジュニアアス
大のためのプロス
環してスポーツを
リートを対象とし
ポーツイベント等
振興する仕組の構
た講話や指導等の
の開催誘導
築
事業の実施
○中野体育館の移
転 整 備( 平 和 の 森 公
園未開園区域内)
195
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
○東京オリンピッ
○東京オリンピッ
○東京オリンピッ
○東京オリンピッ
ク・パ ラ リ ン ピ ッ ク
ク・パ ラ リ ン ピ ッ ク
ク・パ ラ リ ン ピ ッ ク
ク・パ ラ リ ン ピ ッ ク
競技大会に向けた
競技大会に向けた
競技大会と連動し
競技大会後のレガ
機運醸成イベント
機運醸成イベント
た区民スポーツの
シーの継続
の実施
の 拡 充・事 前 キ ャ ン
推進・支援
プ誘致
196
戦略Ⅵ
スポーツ・健康都市戦略
Ⅵ-2
(健康アクティブなかの)
健康的な暮らしを実現するまち
《10年後のまちの姿》
「 健 康 的 な 暮 ら し を 実 現 す る ま ち 」 と し て 基 本 構 想 で 描 く 10 年 後 の ま ち の
姿は、次のとおりです。
○
区民一人ひとりが、健診結果などの情報や身近な医療、地域の取組な
どを活用しながら、健康の自己管理に努め、健康の維持向上を図ってい
ます。
○
健康づくりの取組に対するインセンティブの仕組みが整えられ、区民
の意識が高まり、それぞれの健康づくりが進んでいます。
○
日々の暮らしの中で、自然と健康づくりにつながるような、まちの構
造や景観が整備されています。
○
かかりつけ医を持ち、身近な地域で気軽に受診相談ができています。
また、医療機関相互の連携により、必要な医療が受けられる体制が整
備されています。
○
健康危機に対しての迅速な対応体制が整備され、感染症など様々な健
康への脅威が未然に防がれています。
《現状と課題》
超 高 齢 社 会 *が 進 む と と も に 、 医 療 費 及 び 要 介 護 認 定 者 数 ・ 介 護 サ ー ビ ス 利
用量が今後も増えると見込まれており、抑制を図ることが急務です。
健 康 寿 命 *が 注 目 さ れ 、 い つ ま で も 健 康 で 元 気 に 暮 ら す こ と へ の 関 心 や 、 運
動・健 康 づ く り や 介 護 予 防 へ の 関 心・気 運 は 高 ま っ て い ま す 。し か し 、地 域 で
健康づくりに取り組む団体などの相互の情報交換や連携は十分にはなされて
い ま せ ん 。い つ ま で も 健 康 で 元 気 に 生 活 で き る ま ち づ く り を 進 め る こ と が 地 域
の 課 題 で あ る と い う 共 通 認 識・共 通 理 解 に 基 づ い て 、地 域 で 健 康 づ く り や 介 護
予 防 に 取 り 組 ん で い る 団 体 や 機 関 の ネ ッ ト ワ ー ク 化 を 進 め 、地 域 ぐ る み で 取 組
197
を進める必要があります。
ラ イ フ ス テ ー ジ *に 応 じ た 健 康 的 な 生 活 習 慣 づ く り 、 日 常 的 な 健 康 づ く り に
取 り 組 む 機 運 を 高 め る た め 、環 境 整 備 を 進 め る ほ か 、健 康 づ く り 行 動 に 対 し て
インセンティブを付与することなども検討していく必要があります。
自 ら の 健 康 状 態 を 把 握 す る 指 標 で あ る 特 定 健 診 * 受 診 率 は 40% に 達 し て お ら
ず 、横 ば い の 状 態 で す 。受 診 率 向 上 に よ り 、生 活 習 慣 病 の 早 期 発 見・早 期 治 療
につなげることが課題です。
身 近 な 地 域 で の 医 療 の 充 実 の 取 組 の ほ か 、今 後 の 在 宅 療 養 者 の 増 加 に も 対 応
で き る 医 療 機 関 相 互 の 連 携 の 推 進 や か か り つ け 医( 歯 科 医 、薬 局 含 む )の 普 及
を進める必要があります。
新 型 イ ン フ ル エ ン ザ な ど の 新 た な 感 染 症 の 出 現 や 、結 核 な ど の 感 染 症 へ の 対
応 が 求 め ら れ て い ま す 。こ の た め 、地 域 の 感 染 予 防 意 識 を 高 め 、感 染 症 の 受 検・
受 診 、予 防 接 種 率 向 上 等 の 対 策 を 強 化・継 続 す る こ と が 課 題 で す 。ま た 、健 康
危 機 発 生 時 に は 、社 会 的 な 混 乱 を 最 小 限 に と ど め る た め の 総 合 的 な 対 応 を 図 っ
ていく必要があります。
《施策の方向》
ア
心身の健康づくりの推進
イ
健康につながるまちづくりの推進
ウ
生活習慣病等の予防対策と支援の充実
エ
身近な地域の医療体制の充実
オ
健康不安のない暮らしの維持
198
ア
心身の健康づくりの推進
(1) 目 標 と す る 姿
日 常 的 な 運 動 や 地 域 活 動 へ の 参 加 等 が 区 民 の 心 身 の 健 康 維 持・増 進 に つ な が
っています。
こ こ ろ の 健 康・病 気 に つ い て の 正 し い 理 解 が 得 ら れ 、早 期 発 見・早 期 治 療 の
環境整備が進んでいます。
ユ ニ バ ー サ ル デ ザ イ ン *の ま ち づ く り に よ っ て 移 動 が 円 滑 に な り 、 地 域 の イ
ベ ン ト や 活 動 へ の 参 加 な ど 、人 々 の 活 動 は 活 性 化 し 健 康 づ く り に つ な が っ て い
ます。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
65 歳 の 健 康
日常の健康づくりの効果を
寿 命 *( 要 介
示すため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
男 性 18.1 年
男 性 18.5 年
女 性 21.5 年
女 性 22.0 年
護認定 2 以
男 性 17.13 年
上の認定を
女 性 20.62 年
受けるまで
( 平 成 25 年 )
の平均自立
期間)
「健康であ
主観的な健康観を測るため
る」と感じ
80.5%
83.0%
85.5%
52.6%
63%
75%
る人の割合
1 日 30 分 以
定期的に一定の運動やスポ
上の連続し
ーツをしている区民の割合
た運動を週
を示すため
1~ 2 回 以 上
行っている
人の割合
199
(3) お も な 取 り 組 み
① 健康づくり・食育の推進
(担当:健康福祉部
健康・スポーツ分野
地域支えあい推進室
地域支援分野ほか)
地 域 の ス ポ ー ツ・コ ミ ュ ニ テ ィ 活 動 な ど へ の 参 加 な ど を 通 じ て 、身 近 な 場 所
で 気 軽 に 継 続 的 に 体 を 動 か し 、健 康 づ く り・介 護 予 防 へ と 繋 が っ て い く 環 境 整
備を図っていきます。
ポ イ ン ト 制 度 や 情 報 通 信 技 術 ( ICT) の 活 用 な ど も 視 野 に 入 れ 、 健 康 寿 命 を
延伸するためのインセンティブについての検討を行います。
区 報 や ホ ー ム ペ ー ジ 、図 書 館 等 で の 展 示 な ど を 活 用 し た 、自 殺 予 防 や 心 の 健
康 へ の 理 解 を 促 進 し て い き ま す 。ま た 、精 神 疾 患 と そ の 患 者 に 関 す る 正 し い 知
識 と 理 解 の 促 進 を 図 り 、早 期 発 見・早 期 治 療 の 環 境 整 備 を 進 め て い き ま す 。自
殺 予 防 な ど に 関 す る 人 材 を 育 成 す る た め の 研 修 、講 習 会 を 実 施 し 、相 談 支 援 へ
つながる人材育成を促進していきます。
あ ら ゆ る 年 代 の 区 民 に 栄 養 バ ラ ン ス の と れ た 食 事 の 大 切 さ や 、健 康 的 な 食 習
慣等の普及啓発を進めていきます。
高齢者会館は、身近な健康づくりや介護予防事業の拠点として、健康づく
り・生 き が い づ く り 機 能 を 充 実 し て い き ま す 。ま た 、見 守 り・支 え あ い 活 動 の
一環を担う役割を強化します。
② 地域の健康づくり活動の支援
(担当:健康福祉部
健康・スポーツ分野
地域支えあい推進室
地域支援分野)
団 体 間 の 交 流 を 促 進 し 、関 係 機 関・団 体 等 に よ る 健 康 づ く り 事 業 の 共 同 事 業
化 へ の 支 援 を 行 っ て い き ま す 。ま た 、イ ベ ン ト 等 を 活 用 し 、手 軽 に 取 り 組 め る
ウ ォ ー キ ン グ や ラ ジ オ 体 操 な ど の 一 層 の 普 及 を 図 り 、地 域 で の 主 体 的 か つ 継 続
的 な 健 康 づ く り の 取 組 が 広 が り 、地 域 ぐ る み の 展 開 と な る よ う 支 援 し て い き ま
す。
地 域 で 健 康 づ く り に 取 り 組 ん で い る 団 体 等 と の 連 携 に よ り 、多 く の 区 民 が 参
加 し 、健 康 づ く り の 知 識 や 情 報 を 得 な が ら 測 定 や 体 験 も で き る 地 域 健 康 づ く り
200
イ ベ ン ト を 実 施 し て い き ま す 。そ れ ら の 健 康 づ く り を 通 し た 仲 間 づ く り や ネ ッ
トワークづくりを進めていきます。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○高齢者会館など
○地域団体等の活
○地域における高
の 健 康 づ く り・生 き
動との連携による
齢者の居場所づく
がいづくり機能充
充実
りの取組との連携
ステップ 4
による充実
実
○事業者との連携
○「中野育フェス」 ○ 事 業 者 の 自 主 的
による食育推進の
等を活用した事業
な食育推進事業の
検討
者との協働
実施
推進
○ポイント制度や
ICT コ ン テ ン ツ を
活用したインセン
ティブの検討
推進
○ 自 殺 予 防・こ こ ろ
の健康に関する普
及啓発
○健康づくりイベ
○地域のウォーキ
ント等を活用した
ングやラジオ体操
ウォーキングやラ
などの取組の支援
ジオ体操の普及
○高齢者会館機能
の整備(本町4-
44)
201
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○地域ぐるみで健
○地域ぐるみの健
○地域ぐるみの健
康づくりに取り組
康づくり推進体制
康づくりの取り組
む機運を高めるた
の構築
み支援
○関係団体と連携
○生涯学習大学等
○ ま な VIVA ネ ッ ト
したスキルアップ
と連携した人材登
*
研修会の拡充
録・活 用 制 度 の 構 築
体との自主的な連
めの事業実施及び
地域関係団体のネ
ットワークづくり
推進
を活用した地域団
携の推進
202
ステップ 4
推進
イ
健康につながるまちづくりの推進
(1) 目 標 と す る 姿
ユ ニ バ ー サ ル デ ザ イ ン *の ま ち づ く り が 進 み 、 誰 も が 外 に 出 て 、 日 常 生 活 の
なかで体を動かし、意識せずに自然と健康づくりが進んでいます。
便 利 な 商 店 街 や 歩 き た く な る よ う な 街 並 み を 整 備 し 、移 動 に 支 障 の あ る 人 へ
の支援を進めていきます。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
区内ウォー
各団体が設定する独自ルー
キングルー
トを効果的に活用するため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
10 コ ー ス
20 コ ー ス
30 コ ー ス
ト数
(3) お も な 取 り 組 み
① 健康づくりを進めるまちの整備
(担当:健康福祉部 福祉推進分野、健康・スポーツ分野ほか)
ユ ニ バ ー サ ル デ ザ イ ン *の 考 え 方 の 周 知 や 、 バ リ ア フ リ ー 情 報 提 供 の 充 実 に
よ り 、 だ れ も が 外 に 出 て 、 健 康 づ く り が で き る ユ ニ バ ー サ ル デ ザ イ ン *の ま ち
づくりを推進していきます。
ユ ニ バ ー サ ル デ ザ イ ン *の ま ち づ く り に よ り 人 々 の 活 動 を 活 性 化 し 、 区 民 活
動 セ ン タ ー 及 び 高 齢 者 会 館 な ど 区 施 設 、商 店 街 や 学 校 を つ な ぐ 散 歩 道( ウ ォ ー
キ ン グ ル ー ト )な ど を 開 発 し て い き ま す 。ま た 、哲 学 堂 公 園 、旧 野 方 配 水 塔 な
ど文化資源の周辺を、散策したくなる落ち着いたたたずまいのまちとして維
持・形成していきます。移動に制約のある人のための支援を強化します。
区 民 団 体 等 が 作 成 し た 各 種 ウ ォ ー キ ン グ ル ー ト を 集 約 し 、区 民 の 利 用 し や す
203
いかたちで提供していきます。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○各種ウォーキン
グルートの情報収
集、活用
推進
○ユニバーサルデ
ザ イ ン *の 普 及 啓 発
204
ステップ 4
ウ
生活習慣病等の予防対策と支援の充実
(1) 目 標 と す る 姿
健 診 結 果 デ ー タ な ど 個 別 的 な 情 報 に 基 づ い て 、個 人 の 状 況 に 対 応 し た 健 康 づ
く り の 取 組 が 進 み 、区 民 の 生 活 習 慣 の 改 善 や 健 康 の 維 持 向 上 が 図 ら れ て い ま す 。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
特定健診
指標とする理由
*
の受診率
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
70%
70%
受診者が増えることは、健
康状態の自己確認、生活習
36.1%
慣病の早期発見・治療につ
( 26 年 度 )
ながるため
健康診断の
情報提供などの支援により
結果、生活
健康の自己管理をしている
習慣を見直
区民の実態を示すため
した人の割
27.5%
( 26 年 度 )
40%
45%
合
(3) お も な 取 り 組 み
① 健診の受診率向上の取組みの推進
(担当:健康福祉部 保健予防分野)
区 民 一 人 ひ と り の 健 康 的 な 生 活 習 慣 の 確 立 を 支 援 す る た め 、健 康 診 断 や が ん
検診の、より効果的な受診勧奨を実施していきます。
205
② 健康的な生活の自己管理の支援
(担当:健康福祉部 保健予防分野)
健 診 の 結 果 等 に 基 づ き 、生 活 習 慣 病 の リ ス ク の 高 い 区 民 に 対 し 、医 師 会 等 と
の連携により、生活習慣の改善の機会を提供していきます。
パ ソ コ ン や ス マ ー ト フ ォ ン を 利 用 す る な ど 、そ の 人 そ れ ぞ れ に あ っ た 継 続 的
な生活習慣改善や効果的な運動方法などの情報提供や支援の仕組みを構築し
ていきます。
ま た 、生 活 改 善 に 対 す る イ ン セ ン テ ィ ブ の 付 与 を 検 討 し ま す 。診 療 や 健 診 な
ど の 大 量 デ ー タ の 分 析 に 基 づ い た 区 民 の 疾 病 構 造 、健 康 づ く り に 関 す る 政 策 立
案、また、広報、啓発などに活用します。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
○ 特 定 健 診 *・ 特 定
保健指導等の未受
診者の勧奨の実施
○生活習慣改善の
○生活習慣改善の
機会の提供及び情
情 報 提 供 、支 援 実 施
推進
報・支 援 の 仕 組 の 構
築
206
エ
身近な地域の医療体制の充実
(1) 目 標 と す る 姿
区民が安心して身近な地域で医療や相談を受ける体制が整備されています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
かかりつけ
身近な地域での医療や日常
診療所を決
的な健康相談を受ける体制
めている区
の指標となるため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
71.8%
75%
80%
70.1%
75%
80%
民の割合
かかりつけ
歯科においてもかかりつけ
歯科診療所
の普及が重要であるため
を決めてい
る区民の割
合
(3) お も な 取 り 組 み
① かかりつけ医等の推進
(担当:健康福祉部
福祉推進分野)
区 民 が か か り つ け 医 、か か り つ け 歯 科 医 、か か り つ け 薬 局 を 持 ち 、必 要 な 受
診・相談ができるよう、区民への啓発と医療機関相互の連携を強化します。
② 休日診療、小児救急医療体制の整備
(担当:健康福祉部
健康・スポーツ分野)
休 日 の 診 療 体 制 の 確 保 を 引 き 続 き 行 う と と も に 、小 児 救 急 医 療 施 設 の 充 実 を
図ります。
207
③
医療機関の連携の推進
( 担 当:健 康 福 祉 部
福祉推進分野)
在 宅 医 療 の 拡 大 も 視 野 に 入 れ た 医 療 機 関 同 士 の 連 携( 病 診 、診 診 連 携 * )と 在
宅療養相談窓口の連携を強化・推進します。
今 後 の 在 宅 療 養 者 の 増 加 を 受 け 、医 療 と 介 護 の 連 携 強 化 に よ り 、在 宅 療 養 体
制 の 整 備 を 進 め ま す 。終 末 期 も 在 宅 で 過 ご せ る た め に 、医 療 機 関 の 連 携 と 受 け
入れ体制整備のための支援を行います。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
○ か か り つ け 医( 歯
科 医 、薬 局 )の 推 進
○休日診療体制確
保
○小児初期救急施
設の充実
推進
○医療機関の連携
( 病 診 、診 診 連 携 * )
の推進
○ 医 療 、介 護 等 の 関
○ 医 療 、介 護 等 の 関
係機関の連携によ
係機関の連携によ
る在宅療養体制の
る在宅療養体制の
構築
整備
○地域医療機関誘
致(中野中跡)
208
オ
健康不安のない暮らしの維持
(1) 目 標 と す る 姿
健 康 危 機 管 理 の 迅 速 な 対 応 体 制 が 整 備 さ れ 、予 防 接 種 等 の 対 策 に よ り 感 染 症
の発症は抑制されています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
MR (麻し
予防対策の達成度を示すた
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
95%
95%
ん・風 し ん ) め
2 期の予防
88.1%
( 26 年 度 )
接種率
(3) お も な 取 り 組 み
① 感染症等の予防対策の充実
(担当:健康福祉部
保健予防分野)
予 防 接 種 率 の 維 持・向 上 な ど に よ る 感 染 症 の 発 生 抑 制 、健 診・検 診・検 査 等
に よ る 早 期 発 見・対 応 を 適 切 に 実 施 し ま す 。ま た 、地 域 の 感 染 予 防 意 識 や 予 防
接種等の予防行動を維持していきます。
国 や 東 京 都 、関 係 機 関 と 連 携 し た 感 染 症 発 生 情 報 の 収 集 と 情 報 発 信 、予 防 啓
発を進めます。
② 健康危機発生時の対応体制の整備
(担当:健康福祉部
保健予防分野)
新 型 イ ン フ ル エ ン ザ な ど 広 範 囲 に わ た る 健 康 危 機 に 対 し て 、防 護 用 品 等 の 備
蓄 更 新 や 感 染 症 対 策 に 携 わ る 知 識 技 術 の 維 持 、患 者 搬 送 体 制 の 構 築 と 維 持 に よ
209
る、迅速な対応体制を確保します。
ま た 、重 大 な 健 康 危 機 発 生 時 の 迅 速 、的 確 な 対 応 の た め に 、区 内 の 医 療 連 携
体 制 と 地 域 医 療 圏 *に お け る 相 互 協 力 体 制 の 整 備 を 進 め て い き ま す 。
さらに、地域医療連携体制および予防接種体制についての協議連携を進め、
新型インフルエンザ等対策行動計画および健康危機管理マニュアルに反映さ
せていきます。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○感染症発生情報
の 収 集 と 情 報 発
信・予防啓発
推進
○防護用品の備蓄
維持・拡充
○ 防 護・搬 送 訓 練 の
実施
○中野区保健所の
移 転 整 備( 新 区 役 所
内に移転)
210
ステップ 4
戦略Ⅵ
スポーツ・健康都市戦略
Ⅵ-3
(健康アクティブなかの)
誰もが障壁なく自己実現できるまち
《10年後のまちの姿》
「 誰 も が 障 壁 な く 自 己 実 現 で き る ま ち 」 と し て 基 本 構 想 で 描 く 10 年 後 の ま ち の 姿
は、次のとおりです。
○
総合的な相談支援体制と専門相談機能が強化され、障害者は身近な地
域で必要な支援を受けながら安心して生活をしています。
○
障害者は多様なサービスの中から、自分に合ったものを選択して利用
し、地域で自立した生活を送っています。
○
障害者は就労や地域活動を通じて社会に参加し、様々な交流や活動に
関わることで、いきいきと暮らしています。
《現状と課題》
す こ や か 障 害 者 相 談 支 援 事 業 所 *等 相 談 機 関 の ネ ッ ト ワ ー ク 強 化 や 、 関 係 機
関を含めたチームアプローチやアウトリーチなど総合的かつ多様な相談支援
の 展 開 が 求 め ら れ て い ま す 。相 談 支 援 充 実 の た め 、相 談 支 援 専 門 員 を は じ め 福
祉の担い手となる人材の育成と相談支援の質の確保が求められています。
障 害 者 が 自 ら の 意 思 に よ り サ ー ビ ス を 選 択 し 、地 域 で 自 立 し た 生 活 を 営 む た
め に 、 新 た な 支 給 決 定 の プ ロ セ ス で あ る サ ー ビ ス 等 利 用 計 画 *の 作 成 が 求 め ら
れ て い ま す 。障 害 に 対 す る 理 解 促 進 を 図 る と と も に 、区 は 何 ら 差 別 が な い 行 動 、
手 続 、取 扱 等 を 徹 底 す る な ど 、障 害 者 の 権 利 擁 護 や 差 別 解 消 に 向 け た 取 組 の 拡
充が求められています。
障 害 者 の 入 所 施 設 や 病 院 か ら の 地 域 移 行 を 進 め る と と も に 、地 域 で 安 心 し て
暮らすため、障害者を地域全体で支える体制や基盤整備が求められています。
障 害 者 の 高 齢 化・重 度 化 や「 親 亡 き 後 」に 備 え 、安 心 し て 地 域 生 活 を 送 り 続 け
られるよう自立生活を支えるためのサービスの確保や日中活動の場の整備が
211
求められています。
障 害 者 の 外 出 等 の 社 会 参 加 の 促 進 を す る と と も に 、外 出 時 の 意 思 疎 通 の た め
の 支 援 強 化 が 求 め ら れ て い ま す 。ま た 、障 害 者 自 ら が 意 思 決 定 で き る よ う な 支
援 の 充 実 が 求 め ら れ て い ま す 。障 害 者 が 特 性 に 応 じ た 仕 事 に 就 く こ と が で き る
よ う 支 援 を 充 実 す る と と も に 、安 定 的 に 働 き 続 け ら れ る よ う な 職 場 の 確 保 が 求
め ら れ て い ま す 。ま た 、企 業 の 障 害 者 雇 用 へ の 支 援 と 障 害 者 雇 用 が 広 く 認 知 さ
れ る よ う な 取 組 を 進 め る 必 要 が あ り ま す 。障 害 者 就 労 施 設 の さ ら な る 工 賃 向 上
を図るため、受注体制の強化が求められています。
《施策の方向》
ア
相談支援体制の充実
イ
地域生活の支援の促進
ウ
障害者の社会参加の推進
212
ア
相談支援体制の充実
(1) 目 標 と す る 姿
基 幹 相 談 支 援 セ ン タ ー *を 中 核 と し た 相 談 支 援 体 制 が 強 化 さ れ 、 自 立 し た 日
常生活や社会生活を営むことができる支援が行われています。
成 年 後 見 制 度 *の 利 用 促 進 や 障 害 者 虐 待 防 止 の た め の 普 及 啓 発 、 障 害 者 の 差
別解消への取組が進むなど、障害者の権利擁護が図られています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
サービス等
適切なアセスメントにより
*
総合的かつ効果的なサービ
の作成が必
スの提供が実施されている
要な件数の
ことを示すため
利用計画
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
94%
97%
うち、指定
37%
特定相談支
( 26 年 度 )
援事業所
*
により作成
された計画
の割合
(3) お も な 取 り 組 み
① 相談支援体制の整備・体制強化
(担当:健康福祉部
障害福祉分野)
地 域 の 民 生・児 童 委 員 や 障 害 者 相 談 員 、ボ ラ ン テ ィ ア 団 体 等 と 連 携 し た 早 期
対 応 の た め の 地 域 の 相 談 ネ ッ ト ワ ー ク を 構 築 し 、包 括 的 な 相 談 支 援 体 制 を 整 備
していきます。
213
す こ や か 福 祉 セ ン タ ー は 、地 域 の 包 括 的 相 談 支 援 機 関 と し て 、機 能 強 化 や 相
談支援の充実を図っていきます。
障 害 福 祉 サ ー ビ ス 事 業 所 へ の 支 援 を 行 い 、福 祉 の 担 い 手 と な る 人 材 を 育 成 す
るための体系的な研修プログラムを構築し、職員のスキルアップを図るほか、
区 内 の 施 設 間 職 員 に よ る 合 同 研 修 の 実 施 や 、職 員 交 流 等 の 仕 組 み づ く り を 進 め
ていきます。
高 次 脳 機 能 障 害 、発 達 障 害 に 対 す る 専 門 的 な 相 談 支 援 や 関 係 機 関 と の 連 携 を
図っていきます。
② 計画相談支援の推進
(担当:健康福祉部
障害福祉分野)
障 害 福 祉 サ ー ビ ス 利 用 者 に 対 す る サ ー ビ ス 等 利 用 計 画 *の 作 成 が 円 滑 に 行 わ
れ る よ う 、相 談 支 援 事 業 者 と 相 談 支 援 専 門 員 を 確 保 し 、計 画 相 談 の 実 施 体 制 を
整備していきます。
相 談 支 援 専 門 員 の 研 修 や ガ イ ド ラ イ ン の 作 成 を 行 い 、サ ー ビ ス 等 利 用 計 画 の
質の向上を図っていきます。
③ 権利擁護の推進
(担当:健康福祉部
障害福祉分野)
虐待防止や権利擁護についての理解促進と虐待予防のための意識づくりを
浸 透 さ せ る た め 、 各 ラ イ フ ス テ ー ジ *に 応 じ た 啓 発 事 業 の 実 施 や 、 養 護 者 に 対
す る 専 門 相 談 を 行 っ て い き ま す 。 ま た 、 成 年 後 見 制 度 *の 利 用 促 進 を さ ら に 推
進 し 、権 利 擁 護 の 必 要 な 人 が 安 心 し て 制 度 を 利 用 で き る 体 制 を 構 築 し て い き ま
す。
障 害 者 の 差 別 の 解 消 に 向 け 、区 民 の 関 心 と 理 解 を 深 め る 理 解 促 進 啓 発 事 業 を
実 施 す る と と も に 、区 に お け る 障 害 者 へ の 差 別 及 び 権 利 侵 害 を 防 止 す る た め の
取組を実施します。
様 々 な 政 策 決 定 や 審 議 の 場 に お い て 、障 害 者 の 意 見 が 反 映 さ れ る よ う 、審 議
会委員等への障害者等の積極的な参画を推進していきます。
214
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
○障害福祉を担う
○人材養成プログ
人材の養成プログ
ラムの実施
ステップ 3
ステップ 4
ラムの検討
○計画相談の実施
推進
体制の充実
○障害者の差別解
消 、権 利 擁 護 に 関 す
る理解促進に向け
た啓発の実施
215
イ
地域生活の支援の促進
(1) 目 標 と す る 姿
入 所 施 設 等 か ら の 地 域 生 活 へ の 移 行 が 進 み 、障 害 者 が 住 み 慣 れ た 地 域 で 安 心
して生活を送るための社会資源が整備されています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
入所施設ま
障害者の地域移行に必要な
たは精神科
環境が地域に整っているこ
病院から地
と を 示 す た め( 27 年 度 以 降
域移行した
の累積数)
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
17 人
101 人
206 人
障害者の数
(3) お も な 取 り 組 み
① 地域生活への移行に向けた基盤整備
(担当:健康福祉部
障害福祉分野)
地 域 移 行 の 促 進 に 向 け 、障 害 者 の 生 活 を 地 域 全 体 で 支 え る サ ー ビ ス 提 供 体 制
を 構 築 し 、 利 用 者 や 地 域 の 実 情 を 加 味 し な が ら 、 地 域 生 活 支 援 拠 点 *を 整 備 し
ていきます。
グ ル ー プ ホ ー ム *の 整 備 誘 導 を 進 め ま す 。
216
② 自立生活を支えるためのサービスの確保
(担当:健康福祉部
障害福祉分野)
生 活 介 護 等 の 日 中 活 動 系 施 設 の 拡 充 、 地 域 生 活 に 必 要 な 移 動 支 援 *、 一 時 保
護 事 業 、 ト ワ イ ラ イ ト ケ ア *、 サ ポ ー ト 事 業 な ど 地 域 生 活 を 支 え る サ ー ビ ス 基
盤を整備、拡充していきます。
重 度 障 害 者 が 安 心 し て 地 域 生 活 を 送 る た め に 、 必 要 な レ ス パ イ ト *ケ ア 事 業
の 拡 充 や 、医 療 と 福 祉 の 連 携 強 化 に 向 け た 地 域 ケ ア 会 議 等 を 通 じ て ネ ッ ト ワ ー
クの推進を図っていきます。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 4
ステップ 3
○地域生活支援拠
点 *の 整 備
○グループホーム*
○区有地等を活用
の 整 備 誘 導・整 備 支
し 、重 度 障 害 者 グ ル
援制度の拡充
ー プ ホ ー ム *・ 短 期
入所誘導整備
推進
○( 仮 称 )中 野 五 丁
目障害者多機能型
通 所 施 設 *整 備
○自立生活を支え
るためのサービス
の拡充
217
ウ
障害者の社会参加の推進
(1) 目 標 と す る 姿
障 害 者 が 自 ら 内 容 の 選 択 に よ り 、社 会 参 加 を し 、地 域 の 中 で 、い き い き と 暮
らしています。
障 害 者 の 様 々 な 場 面 で の 社 会 参 加 が 進 む と と も に 、希 望 す る 障 害 者 が 就 労 で
きています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
外出する時
外出を困難と考えない障害
に特に困る
者の割合が多いほど外出や
ことはない
社会参加の基盤が整ってい
と考える障
ることを示すため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
57%
62%
30%
37%
51.0%
( 26 年 度 )
害者の割合
年金・手当
障害者の経済的な自立を直
以外の一般
接示すため
就労による
22.6%
定期的な収
( 26 年 度 )
入のある障
害者の割合
(3) お も な 取 り 組 み
① 社会参加の促進支援
(担当:健康福祉部
障害福祉分野)
ユ ニ バ ー サ ル デ ザ イ ン *を 意 識 し た ま ち を 目 指 し 、 社 会 参 加 の た め の 外 出 支
援 、 意 思 疎 通 支 援 *な ど の サ ー ビ ス を 推 進 し て い き ま す 。
218
ま た 、区 民 等 に 対 し て 、障 害 者 へ の 接 し 方 や 手 助 け の 方 法 な ど を 周 知 す る 取
組 と と も に 、障 害 の な い 人 も 同 じ よ う に 参 加 の で き る 交 流 イ ベ ン ト 等 を 開 催 し 、
地域における障害者への理解促進を図っていきます。
② 障害者の就労支援と障害者就労施設の機能強化
(担当:健康福祉部
障害福祉分野)
障 害 者 の 働 く 場 の 開 拓 を 進 め る と と も に 、障 害 者 を 雇 用 す る 企 業 の 紹 介 や 支
援 を 行 う こ と で 、働 き や す い 職 場 の 確 保 を 進 め て い き ま す 。障 害 者 雇 用 を 進 め
る 区 内 企 業 が 、区 民 に 広 く 認 知 さ れ る 取 組 を 図 る と と も に 、働 く 障 害 者 に 対 す
る区民の理解が進むよう啓発を行っていきます。
ま た 、働 き た い と 考 え る 障 害 者 の ニ ー ズ を 把 握 し 、特 性 に 応 じ た 必 要 な 能 力
を 身 に 付 け る こ と が で き る よ う 支 援 し て い き ま す 。外 出 等 が 困 難 な 障 害 者 が 働
く こ と に よ り 経 済 的 自 立 が 図 ら れ る よ う 、在 宅 就 業 等 に 対 す る 支 援 を 推 進 し て
い き ま す 。就 労 移 行 支 援 事 業 所 を は じ め 障 害 者 就 労 施 設 か ら の 就 労 を 促 進 す る
た め 、就 労 支 援 セ ン タ ー が 核 と な り 、円 滑 な 就 労 が 促 進 さ れ る 仕 組 み を 整 備 し
ます。
さ ら に 、障 害 者 就 労 施 設 に お い て は 、個 々 の 障 害 特 性 に 応 じ た 受 注 向 上 や 施
設 の 生 産 技 術 向 上 と 受 注 体 制 強 化 を 図 っ て い き ま す 。自 主 生 産 品 の 販 路 拡 充 に
向 け て 、 商 店 街 や 民 間 施 設 、 情 報 通 信 技 術 ( ICT) の 活 用 等 に 向 け た 取 組 を 推
進 し て い き ま す 。施 設 間 ネ ッ ト ワ ー ク 連 携 を 促 進 し 、施 設 間 で 仕 事 の シ ェ ア が
できる体制を支援する取組を進めていきます。
219
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
○社会参加のため
の外出支援の推進
○障害者の差別解
消・権 利 擁 護 に 関 す
る理解促進に向け
た啓発の実施
○区役所各窓口に
○ 情 報 通 信 技 術
おける手話通訳対
( ICT) 活 用 に よ る
応実施に向けた検
区役所各窓口にお
討
ける手話通訳対応
の実施
○働く障害者の相
推進
○障害者就労施設
*
談 支 援 体 制 の 強
からの一般就労 を
化・整備
促進する仕組みの
○在宅就業に対す
る支援の推進
整備
○障害者就労施設
○自主生産品の販
の受注体制を強化
路拡充
す る 仕 組 み の 検
討・整備
220
戦略Ⅵ
スポーツ・健康都市戦略
Ⅵ-4
(健康アクティブなかの)
暮らしの支えが整い、自立した生活を営めるまち
《10年後のまちの姿》
「 暮 ら し の 支 え が 整 い 、自 立 し た 生 活 を 営 め る ま ち 」と し て 基 本 構 想 で 描 く
10 年 後 の ま ち の 姿 は 、 次 の と お り で す 。
○
個 人 の 力 や 地 域 の 支 え を 超 え て 生 活 が 困 窮 し 、行 政 の 支 援 が 必 要 な 人 に 区 は
支援を用意し、その支援により生活が安定し、自立した生活を回復・維持する
世帯が増えています。
○
継続的な生活困窮に至る前から、就労支援等が行われ、区民は、安定した生
活を営むことができています。
《現状と課題》
生 活 保 護 受 給 者 や 生 活 困 窮 者 の 就 労 支 援 に つ い て は 、ハ ロ ー ワ ー ク と 連 携 し
た 就 労 支 援 や 自 立 相 談 支 援 、就 労 準 備 支 援 等 を 実 施 す る こ と で 、一 定 の 成 果 は
出 て い ま す 。今 後 は 、就 労 の 定 着 支 援 を よ り 一 層 行 う こ と で 、困 窮 生 活 か ら の
脱 却 を 推 進 す る と と も に 、就 労 が 困 難 な 生 活 保 護 受 給 者 、生 活 困 窮 者 や 若 年 無
業 者 *な ど に 対 し て の 支 援 が さ ら に 必 要 で す 。
生活保護受給世帯の子どもが大人になって再び生活保護を受給するという、
困 窮 状 態 が 引 き 続 い て 固 定 化 さ れ る お そ れ が あ り ま す 。生 活 保 護 受 給 世 帯 や 生
活困窮者世帯の子どもの学力を向上させ、進学・就職をサポートすることで、
世代間にわたる困窮状態の連鎖を解消する必要があります。
《施策の方向》
ア
生活困窮状態からの回復と自立支援の促進
イ
生活の安定の保障
221
ア
生活困窮状態からの回復と自立支援の促進
(1) 目 標 と す る 姿
生 活 が 困 窮 し た 区 民 が 、包 括 的・継 続 的 な 支 援 を 受 け 、生 活 の 安 定 と 自 立 が
推進されています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
就労支援の
困窮からの経済的な自立に
サポートを
つながったことを示すた
受け就労に
め。
つながった
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
89 人
114 人
42 人
( 26 年 度 )
人数
(3) お も な 取 り 組 み
① 就労支援による自立支援の推進
(担当:健康福祉部 生活援護分野)
*
一般就労 に従事できる生活困窮者については、就労支援等を効果的に活用
す る こ と で 就 労・増 収 を 実 現 し て 、要 保 護 状 態 に 陥 ら ず 、自 立 し た 生 活 が 確 立
できるように支援していきます。
ま た 、生 活 困 窮 者 が 抱 え る 様 々 な 課 題 に 対 し 、本 人 の 状 況 に 応 じ た 支 援 の 仕
組みを検討していきます。
222
② 若 年 無 業 者 *等 の 職 業 的 自 立 支 援 の 推 進
(担当:健康福祉部
生活援護分野)
一 般 就 労 *に 従 事 す る こ と が 困 難 な 生 活 困 窮 者 等 に 対 し て 、 就 労 に 必 要 な 知
識 や 能 力 向 上 の た め の 訓 練 等 を 実 施 し 、職 業 的 自 立 に 向 け て 支 援 し て い き ま す 。
③ 低所得世帯の子どもに対する学習支援
(担当:健康福祉部
生活援護分野)
低 所 得 世 帯 の 子 ど も に 対 し て 学 習 支 援 を 行 い 、学 習 意 欲 の 向 上 と 学 習 習 慣 の
定 着 を 図 る と と も に 進 学 を 支 援 し て 、さ ら な る 教 育 機 会 の 獲 得 を 促 す こ と に よ
って、困窮生活から脱却するための支援を充実していきます。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○ 自 立 相 談 支 援 、中
野就職サポート等
と連携した就労支
援の推進
推進
○学習支援事業の
実施
223
ステップ 4
イ
生活の安定の保障
(1) 目 標 と す る 姿
生 活 が 困 窮 し た 区 民 が 、包 括 的・継 続 的 な 支 援 を 受 け 、生 活 の 安 定 と 自 立 が
促進されています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
生活保護か
相談支援により、困窮から
ら自立した
の経済的自立の助長が達成
世帯数
できたことを示すため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
244 世 帯
270 世 帯
218 世 帯
( 26 年 度 )
(3) お も な 取 り 組 み
① 生活保護受給者に対する自立支援の推進
(担当:健康福祉部 生活援護分野)
生 活 保 護 受 給 者 に つ い て 、日 常 的 な ケ ー ス ワ ー ク を 通 じ て 、生 活 の 安 定 に 必
要 な 支 援 を 行 っ て い き ま す 。ま た 、生 活 保 護 か ら の 就 労 に よ る 経 済 的 自 立 の ほ
か 、身 体 的・精 神 的 な 健 康 の 回 復 、社 会 的 な つ な が り の 回 復 な ど 、そ れ ぞ れ の
生活環境やニーズに対応した自立支援を推進していきます。
224
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○自立を目標とし
たさまざまなプロ
推進
グラムの活用
225
ステップ 4