第3章「戦略1 まち活性化戦略」(PDF形式:771KB)

第3章 10年後の中野の姿とめざす方向
51
戦略Ⅰ まち活性化戦略
(キラリ輝くなかの)
Ⅰ-1 世界に開かれた経済活動とにぎわいの拠点
《10年後のまちの姿》
「 世 界 に 開 か れ た 経 済 活 動 と に ぎ わ い の 拠 点 」と し て 基 本 構 想 で 描 く 10 年
後のまちの姿は、次のとおりです。
○ 中野駅周辺の回遊性が高まり、周辺まちづくりが進むとともに、グロ
ー バ ル な 活 動 を 行 う 企 業 の 増 加 、集 客 交 流 機 能 を 活 用 し た 様 々 な 会 議 や イ
ベ ン ト 、文 化 活 動 等 の 充 実 や 発 信 、良 好 な 居 住 空 間 の 整 備 を 通 し て 、多 彩
な魅力が形成されています。
○
西 武 新 宿 線 沿 線 に つ い て は 、 中 井 駅 ~ 野 方 駅 間 の 連 続 立 体 交 差 化 *に 伴
い 、踏 切 や 線 路 に よ る 地 域 分 断 や 交 通 渋 滞 が 解 消 さ れ 、安 全 性・利 便 性 が
向 上 し て お り 、野 方 駅 ~ 井 荻 駅 間 に つ い て も 、引 き 続 き 事 業 化 が 図 ら れ て
います。
ま た 、各 駅 を 中 心 と す る 道 路 整 備 や 街 区 の 再 編 等 を 契 機 に 、そ れ ぞ れ の
地域特性を活かしたまちづくりが進んでいます。
○
西 武 新 宿 線 沿 線 以 外 の 交 流 拠 点 *に つ い て は 、 業 務 施 設 や 交 流 施 設 、 住
宅の誘導等、まちの活性化に向けたまちづくりが進んでいます。
《現状と課題》
中 野 駅 周 辺 は 、中 野 四 季 の 都 市( ま ち )の 開 発 に お け る 、オ フ ィ ス ビ ル や 大
学 等 の 立 地 に よ っ て 昼 間 人 口 が 増 加 し 、多 様 な 都 市 活 動 が 展 開 さ れ る 拠 点 の 形
成が進んでいます。
ま た 、区 役 所・サ ン プ ラ ザ 地 区 を は じ め 、各 地 区 の 開 発 に お い て は 、グ ロ ー
バ ル 化 の 視 点 を 持 ち な が ら 、都 市 機 能 の 高 度 化 及 び 都 市 の 居 住 環 境 の 向 上 を 図
っていくことが求められています。
世 界 か ら 注 目 さ れ 、選 ば れ る 都 市 を め ざ し て い く に は 、利 便 性 や 快 適 性 、安
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全 性 を 高 め る 取 組 と と も に 、中 野 の 魅 力 を 向 上 さ せ る 仕 掛 け 、強 み 、暮 ら し や
すさなどを発信する仕組みづくりが必要です。
西 武 新 宿 線 沿 線 は 、鉄 道 に よ る 地 域 分 断 、踏 切 に よ る 交 通 渋 滞 の 慢 性 化 や 交
通 の 安 全 性・利 便 性 等 に 多 く の 問 題 を 抱 え て い ま す 。こ う し た 問 題 を 解 決 す る
た め 、西 武 新 宿 線( 中 井 駅 ~ 野 方 駅 間 )連 続 立 体 交 差 事 業 * が 着 手 さ れ ま し た 。
ま た 、関 連 街 路 と な る 区 画 街 路 第 3 号 線・同 4 号 線 及 び 補 助 第 220 号 線 の 事 業
を進めています。
併せて、駅周辺のまちのにぎわいの創出や防災性の向上等を推進するため、
新 井 薬 師 前 駅 周 辺 と 沼 袋 駅 周 辺 に お い て 、ま ち づ く り 整 備 方 針 に も と づ き 、具
体的なまちづくりに取り組んでいます。
西 武 新 宿 線 ( 野 方 駅 ~ 井 荻 駅 間 ) に つ い て は 、 連 続 立 体 交 差 化 *の 早 期 実 現
と 併 せ て 、野 方 駅 、都 立 家 政 駅 、鷺 ノ 宮 駅 周 辺 地 域 に つ い て 、一 層 の ま ち づ く
り の 機 運 を 醸 成 し な が ら 、沿 線 の ま ち づ く り 計 画 を 具 体 化 し て い く こ と が 必 要
となっています。
ま た 、東 中 野 駅 周 辺 は 西 口 駅 前 広 場 の 整 備 が 完 了 し ま し た が 、さ ら に 東 口 周
辺の利便性や回遊性の向上のための機能の拡充が必要となっています。
新 宿 副 都 心 に 近 接 し 一 定 の 業 務 集 積 が 進 ん で い る 中 野 坂 上 駅 周 辺 は 、そ の 立
地 条 件 を 活 か し た 交 流 拠 点 *と し て 育 成 し 、 ま ち の 魅 力 を 一 層 高 め て い く こ と
が求められています。
《施策の方向》
ア
グ ロ ー バ ル な 経 済 活 動 、商 業 振 興 、文 化 振 興 の 拠 点 と し て の 中 野 駅 周 辺
まちづくり
イ
西 武 新 宿 線 沿 線 ・ 交 流 拠 点 *の ま ち づ く り
53
ア
グローバルな経済活動、商業振興、文化振興の拠点としての中野駅
周辺まちづくり
(1) 目 標 と す る 姿
中 野 駅 周 辺 は 、区 全 体 を「 持 続 可 能 な 活 力 あ る ま ち 」へ け ん 引 す る 中 野 区 の
中 心 拠 点 で あ る と と も に 、多 様 な 都 市 機 能 が 集 約 さ れ た「 東 京 の 新 た な エ ネ ル
ギーを生み出す活動拠点」となることをめざしています。
区 役 所・サ ン プ ラ ザ 地 区 、中 野 駅 地 区 、中 野 二 丁 目 地 区 、中 野 三 丁 目 地 区 及
び 囲 町 地 区 等 の 整 備 や エ リ ア マ ネ ジ メ ン ト *の 推 進 に よ り 、 グ ロ ー バ ル ビ ジ ネ
ス 等 の 最 先 端 の 業 務 拠 点 、個 性 豊 か な 文 化 発 信 拠 点 、最 高 レ ベ ル の 生 活 空 間 と
いった多彩な魅力が形成されています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
成果指標
指標とする理由
中野駅の利
中野駅の利用者数は、中野
用者数
駅周辺の業務集積、にぎわ
428,947 人
いの拡大により増加すると
( 26 年 度 )
460,000 人
490,000 人
128,200 人
147,200 人
考えられるため
事業所の従
従業者数が、産業振興の進
業者数
捗状況を表していると考え
られるため
122,290 人
( 26 年 度 )
(3) お も な 取 り 組 み
① 中野駅周辺都市再生プロジェクト
(担当:都市政策推進室 中野駅周辺まちづくり分野)
中 野 の シ ン ボ ル と な る 区 役 所・サ ン プ ラ ザ 地 区 再 整 備 を は じ め 、交 通 結 節 機
能 の 強 化 や 回 遊 性 向 上 を め ざ す 中 野 駅 地 区 整 備 、中 野 二 丁 目 地 区 、中 野 三 丁 目
地 区 、囲 町 地 区 等 に お け る 市 街 地 再 開 発 や 土 地 区 画 整 理 等 の 事 業 推 進 及 び 地 区
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計 画 *に 基 づ く ま ち づ く り に よ っ て 、 都 市 機 能 の 高 度 化 及 び 都 市 の 居 住 環 境 の
向上を図っていきます。
ま た 、 歩 行 者 デ ッ キ な ど に よ る 安 全 で 円 滑 な ユ ニ バ ー サ ル デ ザ イ ン *の ま ち
づくりを推進していきます。
② スマートな環境・防災都市づくり
(担当:都市政策推進室 中野駅周辺まちづくり分野)
中野駅周辺都市再生プロジェクトを中心とした低炭素まちづくりを推進す
る と と も に 、災 害 時 に も 有 効 に 機 能 す る エ ネ ル ギ ー イ ン フ ラ の 構 築 を 行 い 、中
野 駅 周 辺 エ リ ア を 災 害 時 業 務 継 続 地 区 * ( BCD) と し て 整 備 し て い き ま す 。
③ ま ち の 魅 力 と 価 値 を 高 め る エ リ ア マ ネ ジ メ ン ト *の 促 進
(担当:都市政策推進室 産業振興分野、中野駅周辺まちづくり分野)
中 野 駅 周 辺 や 交 流 拠 点 な ど に お い て 、街 並 み 景 観 の グ レ ー ド ア ッ プ 、ま ち 全
体 の プ ロ モ ー シ ョ ン 活 動 、 情 報 通 信 技 術 ( ICT) を 活 用 し た 地 域 情 報 や 災 害 情
報等の発信、治安・環境改善活動などを展開するため、エリアマネジメント*
組織を育成し、まちの魅力と価値を高める取組を促進します。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
〇 区 役 所・サ ン プ ラ
〇 区 役 所・サ ン プ ラ
〇 区 役 所・サ ン プ ラ
ザ地区再整備実施
ザ地区再整備実施
ザ地区再整備完了
方針策定
〇中野駅新北口駅
〇中野駅新北口駅
前広場整備
前広場完成
〇中野駅西側南北
通 路 、橋 上 駅 舎 完 成
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ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
〇中野駅西口広場
完成
〇中野駅南口駅前
広場完成
〇中野二丁目土地
○中野二丁目土地
区 画 整 理 事 業 *実 施
区 画 整 理 事 業 *完 了
〇中野二丁目地区
〇中野二丁目地区
市街地再開発事業
市街地再開発事業
実施
完了
〇中野三丁目土地
〇中野三丁目土地
区 画 整 理 事 業 *実 施
区 画 整 理 事 業 *完 了
〇囲町地区市街地
〇囲町地区市街地
再開発事業実施
再開発事業完了
○周辺地区におけ
る面的まちづくり
の誘導
○ユニバーサルデ
ザ イ ン *の ま ち づ く
り推進
〇 BCD * 形 成 を 見 据
〇大規模開発等に
〇 区 役 所・サ ン プ ラ
えた低炭素まちづ
おける低炭素化や
ザ地区等を中心と
くり計画の策定
エネルギーマネジ
し た BCD * の 形 成
メ ン ト *誘 導 ・ 実 施
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ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○ 平 常 時・非 常 時 に
○情報ネットワー
利活用する情報ネ
クの活用
ットワークの構築
○新たなエリアマ
○エリアマネジメ
○エリアマネジメ
ネ ジ メ ン ト *組 織 の
ン ト *組 織 に よ る 事
ン ト *組 織 と 各 開 発
構築
業展開
エリア事業主体と
の連携
57
ステップ 4
イ
西武新宿線沿線・交流拠点のまちづくり
(1) 目 標 と す る 姿
西 武 新 宿 線 の 連 続 立 体 交 差 化 *に 伴 い 、 交 通 環 境 が 整 備 さ れ る と と も に 、 駅
周 辺 の ま ち づ く り を 進 め る こ と に よ り 、自 然・歴 史・文 化 と の 共 生 の 視 点 も 含
め、新たなまちのにぎわいが再生されています。
ま た 、地 域 の 主 要 駅 周 辺 で は 、商 業・業 務 施 設 や 交 流 な ど の 集 い の 場 、地 域
に根ざした文化活動が充実し、地域の拠点となっています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
西武新宿線
居住人口は、駅周辺のにぎ
5 駅等の周
わいと連動していると考え
辺の居住人
られるため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
124,850 人
( 26 年 度 )
126,000 人
129,000 人
364,000 人
370,000 人
口
西武新宿線
乗降客数の増減は、駅周辺
5 駅等の 1
のにぎわいと連動している
日乗降客数
と考えられるため
358,616 人
( 26 年 度 )
※ 西 武 新 宿 線 5 駅 等 は 、西 武 新 宿 線 各 駅( 新 井 薬 師 前 駅 、沼 袋 駅 、野 方 駅 、都 立 家 政
駅 、 鷺 ノ 宮 駅 )、 JR 東 中 野 駅 、 東 京 メ ト ロ 丸 の 内 線 各 駅 ( 中 野 坂 上 駅 、 新 中 野 駅 )。
(3) お も な 取 り 組 み
① 駅周辺整備とあわせたにぎわい再生のまちづくり(新井薬師前・沼袋駅周
辺地区)
(担当:都市政策推進室 西武新宿線沿線まちづくり分野)
新 井 薬 師 前・沼 袋 駅 周 辺 に つ い て は 、地 域 住 民 や 来 街 者 が 交 流 で き る 空 間 を
整備し、駅から商店街へ、にぎわいが連続する整備を行います。
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ま た 、駅 前 広 場 等 の 交 通 基 盤 施 設 の 整 備 に よ り 、乗 り 換 え 利 便 性 の 向 上 を 図
る と と も に 、交 通 基 盤 の 強 化 や 地 域 の 防 災 性 の 向 上 に よ り 、安 全・安 心 な ま ち
の構築を進めていきます。
② 西 武 新 宿 線 連 続 立 体 交 差 化 *に 伴 う 沿 線 ま ち づ く り の 推 進
(担当:都市政策推進室 西武新宿線沿線まちづくり分野)
中 井 駅 ~ 野 方 駅 間 の 連 続 立 体 交 差 事 業 *に 引 き 続 く 、 野 方 駅 ~ 井 荻 駅 間 の 連
続 立 体 交 差 化 *の 早 期 実 現 を 踏 ま え 、 交 通 渋 滞 や 踏 切 事 故 、 地 域 の 分 断 な ど の
解 消 に 留 ま ら ず 、駅 前 広 場 な ど 都 市 基 盤 の 整 備 等 、一 体 的・総 合 的 に ま ち の 魅
力を形成していきます。
③ 生 活 ・ 仕 事 ・ 交 流 ・ 文 化 活 動 を 支 え る 交 流 拠 点 *の ま ち づ く り
( 担 当:都 市 政 策 推 進 室 都 市 観 光・地 域 活 性 化 分 野 、都 市 基 盤 部 都 市 計 画 分 野 )
東 中 野 駅 西 口 整 備 に 続 き 、東 口 の 利 便 性・回 遊 性 の 向 上 を め ざ し 、周 辺 住 環
境 と の 調 和 を 図 り つ つ 、 交 流 拠 点 *と し て の 機 能 を 拡 充 し て い き ま す 。
中 野 坂 上 駅 周 辺 は 、新 宿 副 都 心 に 近 接 し て い る こ と に 加 え 、羽 田 空 港 へ の ア
ク セ ス の 良 さ と い っ た 立 地 条 件 を 活 か し つ つ 、土 地・建 物 の 有 効 利 用 を 促 進 し
ます。
ま た 、 交 流 拠 点 * 等 に お い て 、 Wi-Fi 環 境 な ど 、 様 々 な 媒 体 の 活 用 に よ り 、
ま ち 歩 き を 行 う 国 内 外 か ら の 来 街 者 が 、不 自 由 な く 必 要 な 情 報 を 得 ら れ る よ う
情報発信の充実を図ります。
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実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○ 新 井 薬 師 前・沼 袋
ステップ 4
○拠点空間の整備
駅前の拠点空間の
検討
○新井薬師前駅周
○まちづくりの着
辺や区画街路第 4
実な推進
号線沿道のまちづ
くりの検討
○ 上 高 田 地 区・沼 袋
○避難路の確保と
地区防災まちづく
沿道の不燃化耐震
りの検討
化の推進
○連続立体交差事
○中井駅~野方駅
業 *中 井 駅 ~ 野 方 駅
間の工事(都施行)
間の工事(都施行)
○野方駅~井荻駅
○野方駅~井荻駅
間の事業実施要請
間の事業実現
○ 野 方・都 立 家 政 ・ ○ ま ち づ く り 整 備
○まちづくりの推
鷺ノ宮駅周辺地区
のまちづくり検討
方針の策定及び駅
進
*
周辺の地区計画 等
の検討
○東中野駅東口ま
○東中野駅東口ま
○東中野駅東口地
○東中野駅東口バ
ちづくり計画の策
ちづくり整備計画
域まちづくりの推
リアフリー化及び
定
の策定
進
歩行者系広場の完
成
○中野坂上駅周辺
○中野坂上駅周辺
○中野坂上駅周辺
まちづくりの検討
まちづくり計画の
まちづくり整備計
策定
画の策定
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戦略Ⅰ まち活性化戦略
(キラリ輝くなかの)
Ⅰ-2 魅力にあふれ、来街者の絶えないまち
《10年後のまちの姿》
「 魅 力 に あ ふ れ 、来 街 者 の 絶 え な い ま ち 」と し て 基 本 構 想 で 描 く 10 年 後 の
まちの姿は、次のとおりです。
○
交 通 利 便 性 に 優 れ た 住 環 境 と と も に 、マ ン ガ・ア ニ メ や 小 劇 場 の 演 劇 な
ど の カ ル チ ャ ー 、個 性 的 な 店 、飲 食 店 の 集 積 と い っ た 様 々 な 顔 を 見 せ る 中
野 な ら で は の 魅 力・特 徴 が 認 知 さ れ 、国 内 外 か ら 多 く の 人 が 中 野 の ま ち を
訪れ、楽しんでいます。
○
哲 学 堂 公 園 を は じ め と す る 固 有 の 歴 史 や 文 化 が 観 光 資 源 と な り 、来 街 者
が中野のまちを周遊しています。
○
中 野 駅 周 辺 を 中 心 に 、グ ロ ー バ ル な イ ベ ン ト を は じ め 様 々 な イ ベ ン ト が
開 催 さ れ 、ま た 、魅 力 的 な 店 舗 等 が 充 実 し 、東 京 の 新 た な シ ン ボ ル と な っ
ています。
○
積 極 的 に 来 街 者 へ の 対 応 を 行 う こ と で 、交 流 が 活 発 化 し 、ま ち の に ぎ わ
い、地域の活性化が進んでいます。
《現状と課題》
中 野 駅 周 辺 地 区 は 、 ア ク セ ス に 優 れ た 交 通 の 結 節 点 *で あ り 、 駅 周 辺 の 開 発
や企業・大学の誘致により、多くの人が集まり活動が行われています。
こ の 駅 周 辺 地 区 の 発 展 が け ん 引 役 と な り 、中 野 の ま ち の 経 済 的 な 成 長 が 進 み 、
にぎわいと活気にあふれるまちとして、内外から高い注目を集めています。
中野のまちは、マンガ・アニメや小劇場の演劇などのカルチャーや食文化、
飲 食 店 の 集 積 が あ り 、そ の 後 背 地 に 閑 静 な 住 宅 街 が 広 が る な ど 、文 化 と 生 活 が
混ざり合う特徴的なまちを形成しています。
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ま た 、今 後 、ア ジ ア の 経 済 発 展 、グ ロ ー バ ル 化 の 進 展 は 、来 日 観 光 客 や 交 流
人 口 の 増 加 を も た ら し ま す 。そ れ ら を 踏 ま え 、自 ら の 魅 力 や 良 さ を 積 極 的 に 発
信 し 、さ ら な る 来 街 者 の 呼 び 込 み と 、そ れ に 伴 う 経 済・地 域 の 活 性 化 が 求 め ら
れています。
《施策の方向》
ア
都市観光の魅力発掘・発信
イ
都市観光の受入環境・基盤の充実
62
ア
都市観光の魅力発掘・発信
(1) 目 標 と す る 姿
哲 学 堂 公 園 を は じ め と す る 歴 史 的 資 産 、ア ニ メ・マ ン ガ や 小 劇 場 で の 演 劇 等
の 資 源 の 活 用 、企 業 や 教 育 機 関 、商 業・地 域 団 体 等 、多 様 な 主 体 の 連 携 に よ り 、
様々なイベントが開催されています。
ま た 、中 野 駅 周 辺 を 中 心 に 、グ ロ ー バ ル な イ ベ ン ト や 魅 力 あ る 店 舗 な ど に よ
り、中野のまちが東京の新たなシンボルとして注目されています。
こ れ ら に よ り 、来 街 者 が 増 加 し 、ま た 回 遊 や 消 費 が 促 進 さ れ 、観 光 消 費 の 増
加や雇用拡大等、地域経済が活性化しています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
中野区内全
来街者の増加は、駅利用者
駅の利用者
により推定されるため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
824,750 人
( 26 年 度 )
数
867,000 人
900,000 人
(3) お も な 取 り 組 み
① 中野の魅力・印象付けるイメージの確立、既存資源の発掘、魅力の発信
(担当:都市政策推進室 都市観光・地域活性化分野)
中 野 区 を 印 象 付 け る マ ン ガ・ア ニ メ や 小 劇 場 で の 演 劇 等 の カ ル チ ャ ー 、食 文
化 や 飲 食 店 集 積 、文 化・芸 術 活 動 等 の 中 野 ら し さ を 基 盤 と し た 、新 た な 観 光 イ
メ ー ジ を 構 築・浸 透 さ せ 、訪 問 し た い「 ま ち 」と し て の ブ ラ ン ド を 確 立 し て い
きます。
中 野 の 知 名 度 や 好 感 度 を 向 上 さ せ 、来 街 者 を 増 加 さ せ る た め に 、中 野 区 の 魅
力 や 観 光 資 源 、イ ベ ン ト 情 報 等 に つ い て 、国 内 外 に 対 し て の 積 極 的 な 発 信 を 行
63
っていきます。
ま た 、中 央 線 沿 線 を 軸 と し た 東 京 西 部 都 市 圏 に お け る 自 治 体 間 の 文 化・産 業
連 携 を 構 築 し 、海 外 や 訪 日 外 国 人 に 向 け た 面 的 な 観 光 情 報 発 信 を 行 っ て い き ま
す。
② 歴史・文化等資源の活用
(担当:都市政策推進室 都市観光・地域活性化分野、
都市基盤部 都市計画分野ほか)
哲 学 堂 公 園・歴 史 民 俗 資 料 館 等 を 観 光 資 源 と し て 整 備 し 、そ の 新 た な 価 値 を
創造していきます。
中 野 駅 か ら の 回 遊 性 、景 観 の 向 上 な ど を 通 し て 、哲 学 堂 公 園 を 含 む 周 辺 地 区
の 魅 力 を 高 め 、様 々 な 主 体 が 取 り 組 む 観 光 イ ベ ン ト な ど が 開 催 さ れ る な ど 、面
としてのにぎわいを確保していきます。
ま た 、 認 定 観 光 資 源 *の 魅 力 を 積 極 的 に 発 信 す る と と も に 、 歩 い て 楽 し め る
ストーリー性のある回遊ルートづくり等、その活用を充実させていきます。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○個性的なイベン
○イベントを基盤
○民間イベントの
トの実施・支援
とした区内産業の
拡充・育成
ステップ 4
連携強化
○民間媒体による
○民間媒体による
区 の 魅 力・観 光 情 報
区 の 魅 力・観 光 情 報
発信の検討
発信
○フィルムコミッ
○ ド ラ マ 、映 画 等 の
ションの設置
映像メディアを活
推進
用 し た 魅 力・観 光 情
報発信
64
ステップ 1
ステップ 2
○中央線沿線都市
○中央線沿線都市
圏 に お け る 文 化・産
圏における面的な
業連携の構築
観 光 資 源 創 出・情 報
ステップ 3
ステップ 4
発信
○哲学堂公園周辺
○哲学堂公園周辺
等まち歩きルート
等まち歩きルート
の検討
設定
○ 哲 学 堂 公 園・学 習
○ 哲 学 堂 公 園・学 習
展示施設整備
展示施設整備
○みずのとう公園
の再整備
○中野駅~哲学堂
○中野駅~哲学堂
○方針に基づく景
公園間景観形成方
公園間景観形成方
観誘導
針の検討
針の策定
65
推進
イ
都市観光の受入環境・基盤の充実
(1) 目 標 と す る 姿
国 籍 や 年 齢 、障 害 の 有 無 に か か わ ら ず 、都 市 観 光 を 楽 し む た め 、観 光 ス ポ ッ
ト 、 ま ち の 案 内 な ど の 国 際 化 対 応 、 ユ ニ バ ー サ ル デ ザ イ ン *等 に 配 慮 さ れ た 、
便利で快適な受入環境が構築されています。
ま た 、区 民 に よ る 観 光 ボ ラ ン テ ィ ア 等 の 受 入 体 制 や 一 定 の ル ー ル に 基 づ く 安
全 安 心 な 民 泊 *な ど 多 様 な 宿 泊 の 仕 組 み が 整 備 さ れ る こ と に よ り 、 更 な る 来 街
者が呼び込まれています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
中野区内全
来街者の増加は、駅利用者
駅の利用者
により推定されるため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
824,750 人
( 26 年 度 )
数
867,000 人
900,000 人
(3) お も な 取 り 組 み
① 都市観光活性化のための国際化対応・体制整備
(担当:政策室 広報分野、都市政策推進室 都市観光・地域活性化分野)
都 市 観 光 に 係 る 情 報 発 信 に つ い て は 、ホ ー ム ペ ー ジ の 多 言 語 化 に 加 え 、海 外
の 観 光 情 報 サ イ ト へ の 投 稿 や 各 国 の ガ イ ド ブ ッ ク へ の 掲 載 等 、海 外 へ の 働 き か
け を 積 極 的 に 行 っ て い き ま す 。ま た 、都 市 観 光 、日 常 生 活 の 利 便 性 の 向 上 の た
め 、区 に お け る 案 内 サ イ ン 基 準 の 策 定 、商 店 街 等 に お け る 多 言 語 に よ る 案 内 表
示設置等に向けた支援・誘導を推進していきます。
さ ら に 、観 光 ボ ラ ン テ ィ ア な ど の 制 度・人 材 育 成 や 一 定 の ル ー ル に 基 づ く 安
全 安 心 な 民 泊 *な ど 多 様 な 宿 泊 の 仕 組 み の 整 備 を 進 め て い き ま す 。
66
② 都市観光活性化のための情報通信環境の充実
(担当:都市政策推進室 都市観光・地域活性化分野)
来 街 者 が 快 適 に ま ち を 楽 し む た め に 、 Wi-Fi ス ポ ッ ト の 整 備 、 区 の 観 光 情
報 ・ 食 情 報 な ど の 配 信 、 デ ジ タ ル サ イ ネ ー ジ *等 を 活 用 し た 観 光 案 内 表 示 の 設
置等、情報通信環境を活用した情報提供を充実します。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
○観光情報発信の
国際化対応の拡充
○ Wi-Fi 、 デ ジ タ ル
*
○ Wi-Fi 、 デ ジ タ ル
サイネージ 等情報
サ イ ネ ー ジ *等 情 報
基盤の整備及び観
基盤の拡充
光情報などの配信
○商店街における
○商店街等におけ
商品表示等の多言
る多言語による案
語対応支援
内表示設置に向け
た支援・誘導
○商店街ホームペ
ージの多言語化の
推進
○観光ボランティ
○観光ボランティ
ア制度創設
ア人材育成・運用
○外国人向け民泊*
の仕組み構築
67
推進
戦略Ⅰ まち活性化戦略
(キラリ輝くなかの)
Ⅰ-3 くらしと交流の中心となる商店街
《10年後のまちの姿》
「 く ら し と 交 流 の 中 心 と な る 商 店 街 」と し て 基 本 構 想 で 描 く 10 年 後 の ま ち
の姿は、次のとおりです。
○
区 民 の 日 常 的 な 生 活 用 品 や サ ー ビ ス が 安 定 的 に 供 給 さ れ る と と も に 、魅
力のある商店が集まり、便利で個性的な商店街が形成されています。
○
商 店 街 は 、人 々 の 交 流 の 場 で あ る と と も に 、医 療 ・介 護 、子 育 て や 教 育
な ど の 生 活 を 支 援 す る サ ー ビ ス が 充 実 し 、地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ の 核 と し て 機
能しています。
○
連 携 都 市 の 生 産 者 と の 交 流 や 物 産 交 流 を 通 し て 、安 全・安 心 で 豊 か な 消
費活動が形成されています。
《現状と課題》
区 内 で は 再 開 発 事 業 等 に 伴 う 人 口 増 な ど に よ り 、活 性 化 し て い る 商 店 街 も あ
り ま す が 、大 型 商 業 施 設 の 進 出 や イ ン タ ー ネ ッ ト の 発 達 に よ る 購 買 機 会 の 多 様
化などから、店舗数が伸び悩んでいる商店街が少なくありません。
人 口 減 少 社 会 、 高 齢 化 の 進 展 、 情 報 通 信 技 術 ( ICT) と グ ロ ー バ ル 化 に よ る
商 業 環 境 の 変 化 を 踏 ま え 、商 店 街 で は 商 品 や サ ー ビ ス の 供 給 と い う 機 能 に 加 え 、
地 域 に お け る 安 心 安 全 や 日 常 的 な 交 流 、医 療 や 介 護 な ど の サ ー ビ ス が 揃 う 拠 点
として、地域コミュニティの核ともいうべき役割が求められていきます。
ま た 、商 店 街 や 町 会 等 の イ ベ ン ト に 合 わ せ て 連 携 自 治 体 の 物 産 展 を 多 数 開 催
し て い ま す が 、収 益 性 や 事 業 者 間 の 取 引 促 進 な ど の 課 題 も あ り 、流 通 の し く み
づくりが求められます。
68
《施策の方向》
ア
コミュニティの核となる商店街の振興
69
ア
コミュニティの核となる商店街の振興
(1) 目 標 と す る 姿
商店街は、日常的な生活用品・サービスなどを安定的に供給するとともに、
魅力ある商店が集まり、便利で個性的に発展しています。
ま た 、日 常 生 活 の 利 便 性 や 質 を 高 め る た め 、健 康 づ く り 、医 療・介 護 や 子 育
て・教 育 等 の 生 活 関 連 サ ー ビ ス の 充 実 、人 々 の 交 流 の 拠 点 と し て の 機 能 を 持 ち 、
地域コミュニティの核であるとともに、にぎわいの拠点となっています。
さ ら に 、連 携 自 治 体 の 生 産 者 等 と の 交 流 や 物 産 展 を 通 し て 、商 品 構 成 な ど が
充実し、豊かな消費活動が形成されています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
区内小売業
区内小売業の売上額は、商
の年間売上
店街の経済活動の状況をあ
額
らわすため
買い物等で
商店街での買い物やサービ
地元商店街
ス利用等の割合は、住民と
を週 1 回以
の密着度の目安となるため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
2,746 億 円
3,000 億 円
25%
50%
2,292 億 円
( 25 年 度 )
-
上利用する
人の割合
(3) お も な 取 り 組 み
① まちづくり事業に連動した個店・商業集積の誘導
(担当:都市政策推進室 都市観光・地域活性化分野)
西 武 新 宿 線 連 続 立 体 交 差 事 業 *に よ る 駅 前 広 場 整 備 、 沼 袋 駅 周 辺 の 区 画 街 路
70
整 備 に 伴 う 沿 道 と 一 体 化 し た ま ち づ く り 、大 和 町 ま ち づ く り に 伴 う 沿 線 商 店 街
の 活 性 化 の 促 進 な ど 、ま ち づ く り 事 業 や そ の 手 法 を 活 用 し て 、地 域 コ ミ ュ ニ テ
ィの核となる商店街の構築を促進していきます。
② 地域生活を支えるコミュニティ拠点としての商業集積、施設の誘導
(担当:都市政策推進室 都市観光・地域活性化分野)
買 い 物 だ け で な く 、医 療・介 護 サ ー ビ ス や 子 育 て サ ー ビ ス な ど 、生 活 に 必 要
なサービスが満足されるよう商業集積、施設誘導を行っていきます。
ま た 、地 域 の 需 要 に あ っ た 店 舗 の 新 規 参 入 支 援 、廃 業 店 と 新 規 出 店 者 の マ ッ
チングや事業整理の支援など、転換支援を進めていきます。
③ 新たな商業空間の整備
(担当:政策室 広報分野、都市政策推進室 都市観光・地域活性化分野)
区 の 都 市 観 光 施 策 や ま ち づ く り に 関 す る 情 報 提 供 等 を 通 じ て 、そ れ ら 区 事 業
と商店街事業との連携推進を図ります。
ま た 、共 同 施 設 等 の 支 援 や 店 舗 の 共 同 化 等 の 街 並 み 形 成 等 、商 店 街 街 区 の 環
境整備事業を推進していくとともに、国際化対応の推進を支援していきます。
④ 連携自治体との経済交流の展開
(担当:都市政策推進室 都市観光・地域活性化分野)
連 携 自 治 体 の 生 産 者 等 と 区 内 事 業 者・団 体 と の 交 流 を 推 進 し 、取 引 の 推 進 や
物流の仕組みづくりを進めていきます。
そ の 一 環 と し て 、区 内 で 行 わ れ る 大 規 模 イ ベ ン ト 等 で の 物 産 展 開 催 や 生 産 者
と 区 内 事 業 者 と の 交 流 会 な ど を 通 じ て 、生 産 者 と 区 内 消 費 者 、事 業 者 の 顔 の 見
える関係を築いていきます。
こ れ を 踏 ま え 、そ の 土 地 の 名 産 品 等 の 認 知 の 拡 大 、よ り 豊 か な 消 費 活 動 の 促
進を図ります。
71
実現へのステップ
ステップ 1
○まちづくり事業
ステップ 2
○商業集積の誘導
ステップ 3
ステップ 4
○新たな商業集積
形成の促進
に併せた商業集積
のありかた等検
討・誘導
○商店街における
Wi-Fi 環 境 整 備 の
推進
○商店街ホームペ
ージの多言語化の
推進
○商店街における
○商店街等におけ
商品表示等の多言
る多言語による案
語対応支援
内表示設置に向け
推進
た支援・誘導
○区内イベントに
おける物産展開催
等の推進
○連携自治体生産
○連携自治体生産
者・区 内 事 業 者 と の
者・区 内 事 業 者 と 物
交流会の推進
産交流をきっかけ
と し た 商 品・サ ー ビ
ス の 開 発・販 売 支 援
72
戦略Ⅰ まち活性化戦略
(キラリ輝くなかの)
Ⅰ-4 多様な経済活動で多くの就労の機会が生み出されているまち
《10年後のまちの姿》
「 多 様 な 経 済 活 動 で 多 く の 就 労 の 機 会 が 生 み 出 さ れ て い る ま ち 」と し て 基 本
構 想 で 描 く 10 年 後 の ま ち の 姿 は 、 次 の と お り で す 。
○
国際的に展開するビジネスの活動基盤が整備され、多くの関連企業が立
地しています。
○
グローバルに活動する人材が、ビジネス拠点、生活拠点として、中野の
まちを選択しています。
○
産業の育成、発展が図られ、地域経済が活性化しています。
○
行 政 や 関 係 機 関 の 支 援 と 効 果 的 な 連 携 に よ り 、ラ イ フ サ ポ ー ト 関 連 産 業 *
や ICT・ コ ン テ ン ツ 関 連 産 業 * の 創 出 や 事 業 活 動 が 進 ん で い ま す 。
○
女性が能力を活かし、希望に応じた働き方を選択できています。
○
障害者は就労や地域活動を通じて社会に貢献しています。
○
高 齢 に な っ て も 、ラ イ フ ス タ イ ル * に 応 じ た 仕 事 や 社 会 貢 献 の 機 会 に 恵 ま
れています。
《現状と課題》
中 野 の ま ち は 、交 通 利 便 性 の 高 さ 、コ ン パ ク ト に 集 積 し た 都 市 機 能 、個 性 的
な 文 化 な ど を 強 み と す る 一 方 、業 務 集 積 や 誘 客 に つ な が る 資 源 の 少 な さ 、滞 在
空間の不足などが弱みといえます。
これらを踏まえ、グローバル経済を軸とした競争力の強化を図るとともに、
今 後 の 都 市 再 生 の 取 組 を 見 据 え 、グ ロ ー バ ル な 都 市 活 動 拠 点 の 形 成 、持 続 可 能
な都市の成長モデルの確立が求められています。
ま た 、 2020 年 東 京 オ リ ン ピ ッ ク ・ パ ラ リ ン ピ ッ ク の 開 催 を 契 機 と し た イ ン
バ ウ ン ド * の 増 加 な ど 、あ ら ゆ る 機 会 を 捉 え 、中 野 の 立 地 特 性 や 集 積 す る 産 業 ・
73
文 化 等 の 強 み を 最 大 限 に 生 か し 、活 力 あ る グ ロ ー バ ル な 都 市 づ く り 、グ ロ ー バ
ル に 展 開 す る 企 業 な ど の 区 内 へ の 呼 び 込 み な ど 、区 内 経 済 全 体 を 活 性 化 し て い
く必要があります。
一 方 で 、 産 業 を 活 性 化 す る た め に は 、 ICT・ コ ン テ ン ツ 関 連 事 業 者 の 集 積 や
創 出 を 促 し 、そ れ ら と 他 の 産 業 と の 連 携 に よ り 、生 産 性 の 向 上 や 新 た な 事 業 へ
の展開・拡大を促していく必要があります。
また、今後、ニーズの増加や多様化が見込まれるライフサポート関連産業*
に つ い て は 、新 た な 事 業 創 出 や 拡 大 に よ り 、雇 用 を 創 出 し 、経 済 を 活 性 化 し て
いく必要があります。
さ ら に 、 少 子 高 齢 化 の 進 展 に 伴 い 、 生 産 年 齢 人 口 *が 大 き く 減 少 す る こ と を
踏 ま え 、高 齢 者 、障 害 者 、女 性 、外 国 人 等 、様 々 な 層 が 就 労 し や す い 環 境 づ く
り が 求 め ら れ る と と も に 、特 に 、多 様 化 す る 高 齢 者 の 就 労 に 関 す る 要 望 に 応 え
ていく必要があります。
《施策の方向》
ア
グローバルなビジネスや活動の形成
イ
重点産業の振興と地域産業の活性化
ウ
就労の機会の拡充
74
ア
グローバルなビジネスや活動の形成
(1) 目 標 と す る 姿
業 務 集 積 と 大 規 模 な 集 客 交 流 を 軸 と し た グ ロ ー バ ル な 都 市 づ く り が 進 み 、国
際的に展開する企業が、中野に立地しています。
また、案内表示等の多言語化、住居、医療等の生活関連の支援等が充実し、
グ ロ ー バ ル 人 材 が ビ ジ ネ ス や 生 活 の 拠 点 と し て 、中 野 の ま ち を 選 択 し て い ま す 。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
20 社
30 社
20 社
30 社
300 社
350 社
10%
12%
成果指標
指標とする理由
外資系企業
外 資 系 企 業 立 地 数 は 、グ ロ ー
数
バ ル 化 の 進 展 状 況 、ビ ジ ネ ス
18 社
拠点としての認知度をあら
( 26 年 3 月 )
わすと考えられるため
上場企業の
上 場 企 業 の 本 社 数 は 、ビ ジ ネ
本社数
ス拠点の集積の状況をあら
わすと考えられるため
大規模企業
大 規 模 企 業( 業 種 を 問 わ ず 資
数
本 金 5000 万 円 以 上 を 大 規 模
企 業 と す る )の 立 地 数 が 、ビ
ジネス拠点としての認知度
17 社
( 27 年 9 月 )
244 社
( 26 年 7 月 )
をあらわしているため
開業等によ
起 業 、ビ ジ ネ ス チ ャ ン ス の あ
って新たに
る ま ち 、新 事 業 や イ ノ ベ ー シ
立地した事
ョンが創出されるまちの進
業者の割合
展をあらわすと考えられる
ため
75
7.7%
( 26 年 度 )
(3) お も な 取 り 組 み
① 都市再生を軸としたグローバルビジネス拠点の形成
(担当:都市政策推進室 産業振興分野、中野駅周辺まちづくり分野)
中野の立地特性や都市機能、文化などのポテンシャルを最大限に引き出し、
グローバルに展開するビジネスの拠点として選ばれる都市づくりを推進して
いきます。
ま た 、中 央 線 沿 線 を 軸 と し た 東 京 西 部 都 市 圏 に お け る 自 治 体 間 の 文 化・産 業
連 携 を 構 築 し 、圏 域 経 済 の 活 性 化 を 図 る と と も に 、海 外 や 訪 日 外 国 人 に 向 け た
プロモーション、関連ビジネスのグローバル展開を促進します。
② 集客力と発信力のあるグローバルな都市活動基盤の構築
(担当:都市政策推進室 産業振興分野)
中 野 の 活 力 の 源 泉 と な る イ ベ ン ト や 個 性 的 な 文 化 を は じ め 、多 様 な コ ン テ ン
ツの集客力と発信力強化に向けた活動基盤や推進体制を構築していきます。
③ 外国人にも暮らしやすい生活環境の整備
(担当:都市政策推進室 産業振興分野)
長 期 滞 在 の 外 国 人 に 暮 ら し や す い 、職 住 近 接 に つ な が る 最 高 レ ベ ル の 生 活 空
間 を 整 備 し て い き ま す 。ま た 、ビ ジ ネ ス や 観 光 な ど 短 期 滞 在 者 へ の 多 様 な 宿 泊
の仕組みの整備を進めていきます。
ま た 、外 国 人 居 住 者 の 医 療 、教 育 、生 活 環 境 の 整 備 と と も に 、日 常 生 活 を サ
ポートする機能の拡充を図っていきます。
76
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
○グローバルビジ
○ 業 務・商 業 、集 客
ネス拠点形成に向
交流空間等におけ
けた整備誘導
るグローバルな事
業展開
○ イ ベ ン ト 誘 致・開
○大規模国際イベ
催の推進体制の確
ントの誘致活動
立
○外国人居住者の
○サポート体制の
○民間教育機関の
医 療 、教 育 、日 常 生
構築
整備誘導(第三中
跡)
活等のサポート機
能の検討
○外国人に向けた
民 泊 *の 仕 組 み の 構
築
○中央線沿線都市
圏 に お け る 文 化・産
業 連 携 の 構 築【 再 掲
Ⅰ -2】
○関係機関と連携
○ボランティアを
したボランティア
活用した語学教育
の体制構築、養成
や国際理解教育の
【 再 掲 Ⅷ -2】
実 施 【 再 掲 Ⅷ -2】
○学校における日
本 語 指 導 の 充 実【 再
掲 Ⅷ -2】
77
○大規模国際イベ
ントの開催
イ
重点産業の振興と地域産業の活性化
(1) 目 標 と す る 姿
ICT・ コ ン テ ン ツ 関 連 産 業 * 及 び ラ イ フ サ ポ ー ト 関 連 産 業 * の 振 興 に よ り 、 新
た な 事 業 が 創 出 さ れ る と と も に 、 産 学 公 金 の 連 携 *強 化 な ど に よ り 、 既 存 産 業
の事業活動や起業が促進され、地域経済が活性化しています。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
事業所の従
産業振興の進捗状況をあら
業者数
わしていると考えられるた
め
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
122,290 人
( 26 年 度 )
事業所の売
産業振興の進捗状況をあら
1 兆 3,888 億
上 (収 入 )額
わしていると考えられるた
円
( 24 年 度 )
め
128,200 人
147,200 人
1 兆 6,140 億
1 兆 8,530 億
円
円
(3) お も な 取 り 組 み
① 重点産業の振興
(担当:都市政策推進室 産業振興分野)
ICT・ コ ン テ ン ツ や ラ イ フ サ ポ ー ト 関 連 産 業 * に つ い て は 、 ニ ー ズ や 地 域 特
性 を 踏 ま え た ビ ジ ネ ス を 創 出 す る と と も に 、新 た な 事 業 支 援 の ス キ ー ム を 整 備
していきます。
ま た 、 産 学 公 金 の 連 携 *に よ り 、 新 事 業 創 出 、 起 業 ・ 事 業 拡 大 に 関 す る 支 援
体 制 を 強 化 す る と と も に 、ビ ジ ネ ス フ ェ ア へ の 出 展 や 同 業 種・異 業 種 間 の マ ッ
チ ン グ に よ り 、区 内 事 業 者 の ビ ジ ネ ス チ ャ ン ス を 拡 大 し 、重 点 産 業 の 集 積・発
展を進めていきます。
78
② 地域産業の活性化
(担当:都市政策推進室 産業振興分野)
産 学 公 金 の 連 携 *を 強 化 し 、 研 究 成 果 ・ 人 材 ・ 資 金 ・ ノ ウ ハ ウ な ど 、 各 々 の
強みを活かして、新規事業の立ち上げなどを支援していきます。
ま た 、産 業 振 興 セ ン タ ー に お い て 、区 内 中 小 企 業 の ニ ー ズ に 合 わ せ て 、ワ ン
ス ト ッ プ で 課 題 解 決 を サ ポ ー ト す る 体 制 を 強 化 す る と と も に 、経 営 者 や 社 員 の
スキルアップのためのセミナーなどを充実していきます。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
○商店街で事業展
○新たな立地事業
○新たな立地事業
開する重点 2 分野
者のサービスや商
者と商店街の既存
の事業者および新
品 の 体 験 と 、商 店 街
店舗との連携によ
規創業者への優遇
の催しなどを連動
る新商品やサービ
融資の強化
させた相乗効果に
スの開発促進
ステップ 4
よる活性化
○重点産業 2 分野
○区内に集積した
○周辺自治体や経
○周辺自治体や経
における既存事業
事 業 者 の ニ ー ズ・シ
済団体などとの連
済団体などとの連
者の事業拡大と新
ーズのマッチング
携による新規事業
携による大規模ビ
規事業者の起業促
による新規事業の
の創出や重点産業
ジネスフェアの開
進による区内集積
創出
の集積促進
催
ネットワークの構
○ 創 業・経 営 支 援 ネ
○周辺自治体や経
○ビジネス支援を
築
ットワークによる
済団体などと連携
受け成功した起業
○産業振興センタ
セミナー修了者に
し た 広 域 的 な 創
家がメンターとな
ーにおける起業家
対する支援
業・経営支援
り後進を育成する
の促進
○産学公金連携に
よ る 創 業・経 営 支 援
仕組みの構築
育成セミナーの実
施
79
ウ
就労の機会の拡充
(1) 目 標 と す る 姿
就 労 の 機 会 や 情 報 の 提 供 、す で に 保 有 す る 専 門 的 な 知 識 や ス キ ル の 向 上・活
用 支 援 等 を 通 し て 、若 者 、女 性 、高 齢 者 、障 害 者 な ど が 、そ れ ぞ れ の ラ イ フ ス
タ イ ル *や 立 場 に 応 じ て い き い き と 働 い て い ま す 。
(2) 成 果 指 標 と 目 標 値
成果指標
指標とする理由
前期高齢者
健康で意欲のある高齢者の
( 65 ~ 74
就労状況が把握できるため
平 成 27 年 度
平 成 32 年 度
平 成 37 年 度
実績
目標値
目標値
36%
40%
30%
37%
56%
60%
33.7%
(22 年 度 )
歳)の就業
率
年金・手当
障害者の就労状況が把握で
以外の一般
きるため
就 労
*
に よ
22.6%
る定期的な
( 26 年 度 )
収入のある
障害者の割
合
女性の就労
就 労 率 の 増 減 に よ り 、女 性 の
率
就労状況が把握できるため
53.1%
(22 年 度 )
(3) お も な 取 り 組 み
① 雇用・就労支援の推進
(担当:都市政策推進室 産業振興分野)
就 労 意 欲 の あ る 人 が 、能 力 に 応 じ て 多 様 な 働 き 方 が で き 、区 内 の 多 様 な 事 業
所 が 、優 秀 な 人 材 を 確 保 し て 事 業 を 活 性 化 で き る よ う 、ハ ロ ー ワ ー ク な ど と 連
80
携して支援を拡充していきます。
また、専門的な知識やスキルなどを有する高齢者が就労や起業することを、
民間事業者等と連携して支援していきます。
シ ル バ ー 人 材 セ ン タ ー の 活 動 を 支 援 し 、高 齢 者 が 生 き が い を 持 っ て 働 く こ と
ができる環境を整えていきます。
さ ら に 、 留 学 生 の 就 職 や 起 業 を 産 学 公 金 の 連 携 *に よ り サ ポ ー ト し て い き ま
す。
実現へのステップ
ステップ 1
ステップ 3
ステップ 2
ステップ 4
○産業振興センタ
ーにおけるハロー
ワークなどとの連
携による相談やセ
○産学公金連携に
○区内大学の留学
ミナーなど就労支
よ る 、結 婚・出 産 な
生に対する産学公
援機能の強化
どを機に離職した
金連携による就労
女 性 な ど 、潜 在 的 な
や起業の支援
○区内事業所のニ
人材の再就職に向
ーズに応じた人材
けた支援
供給のための合同
就職面接会の実施
○高齢者の一般就
○シルバー人材セ
○民間事業者など
〇高齢者の一般就
労 *や 起 業 の た め の
ンターの就業時間
との連携により高
労 *や 起 業 を 支 援 す
スキルアップセミ
や事業メニューの
齢 者 の 一 般 就 労 *や
る仕組みの構築
ナーの実施
拡大などの検討
起業を支援する仕
組みの検討
81