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(別添2)
GOSAT-2 研究用計算設備
共通ファイルシステム購入
仕様書
環境省
1
概要
本調達の概要は、下記の通りである。
1.1 本仕様書の目的
環境省(以下「本省」という。
)
、国立研究開発法人国立環境研究所(以下「国環研」と
いう。
)
、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の三者は、平成 29 年度の打ち上げを目
標として、平成 24 年度から温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(Greenhouse gases
Observing SATellite: 以下「GOSAT」という。
)の後継機(以下「GOSAT-2」という。
)
の開発に着手した。
GOSAT-2 プロジェクトにおいて国環研が担当する高次処理アルゴリズムの研究、及び
検討に必要とされる大規模な計算を行うためには、スーパーコンピュータに属する能力を
持つコンピュータシステムが必要となったため、本省と国環研が役割を分担してコンピュ
ータシステム(以下「GOSAT-2 研究用計算設備」という。
)を共同運営することにした。
「GOSAT-2 研究用計算設備」は、平成 28 年 3 月末に納品され、国環研へ設置される。
「GOSAT-2 研究用計算設備」の構築に伴い、予定されている処理の内容を精査したと
ころ、処理対象とするデータ量の増加や処理の高速化が見込め、GOSAT-2 打ち上げ前に
迅速な高次処理アルゴリズムの研究遂行が期待できることから、増強用のファイルシステ
ムを購入することにした。
本仕様書は、ファイルシステムを増強するための要求要件等について規定するものであ
り、導入されるファイルシステムが具備すべき機能及び性能等をまとめたものである。
1.2 今回の調達にあたっての基本的な考え方
GOSAT-2 の開発にあたっては、全球の温室効果ガスを高精度かつ多点的に観測する
GOSAT を発展的に継続するため、地球観測における観測の空白域をいっそう削減し、全
球の温室効果ガスの挙動をより精度よく、かつ、稠密に把握するとともに、地域別の吸収・
排出量の推定精度を高めることを目的としている。このような観測の高度化を実現するた
め、観測センサーの高度化に加え、地上システム、観測データの検証体制の強化も含めた
統合的高度化が必要である。特に衛星打ち上げ後、温室効果ガスカラム平均濃度・温室効
果ガス吸収排出量などの解析結果を速やかに公表し、
そのデータ利用を加速するためには、
事前、及び打ち上げ直後における重点的な解析が必要である。
現在想定している代表的な研究・検討項目を下記に示す。
・
・
・
・
温室効果ガスカラム平均濃度・温室効果ガス吸収排出量の推定精度の事前評価
解析手法のさらなる高度化・高速化
打ち上げ後の実観測データ解析
打ち上げ後 1 年を目途に公開が予定されている温室効果ガスカラム平均濃度の解析手
法の調整・改良
GOSAT-2 等の衛星は様々な条件のもとで全球の観測を行うため、処理手法にはそれら
多様な観測条件に対応するための汎用性が求められる。多様な観測条件に対応できる最適
な処理手法や処理条件を見つけるためには、様々な解析条件のもとで、多様な観測条件を
網羅するデータセットに対して処理を行い、その解析結果に対する重点的な解析・検討を
行う必要があるが、これには多量の計算能力が必要となる。そこで、このたび「GOSAT-2
研究用計算設備」を本省が調達した。
この「GOSAT-2 研究用計算設備」は、各種構成要素を含む大規模な構成となり、各構
2
成要素内のいずれの機器も、消費電力や価格や高可用性等を考慮した上で可能な限り高速
な演算処理性能を有している。このため、安定稼働の確保を念頭に、語長が 64 ビットで
ある中央演算装置(以下「CPU」という。
)及びオペレーティングシステム(以下「OS」
という。
)を採用することをはじめ、各種最新技術を積極的に取り込んでいくこととしてい
る。
本調達物品は、予め各担当研究者が手元のパーソナルコンピュータ(以下「PC」という。
)
等で極めて少数のサンプルデータに対して初期検討を行った処理手法に対し、そこで用い
た処理プログラムとほぼ同等のプログラムに大量データ処理用のスクリプトを追加する程
度で、実観測データや模擬観測データ等、大量かつ大規模なデータによる検討を可能にす
るファイルシステムであることが必要となる。
また、本調達物品の利用にあたっての合理性から、UNIX 系 OS での統合環境を基本と
した多重化・冗長化の機能に対応するほか、安定した利用環境にも考慮したシステム内部
の超高速ネットワークにも対応していることが肝要である。
なお、導入されるファイルシステムは、単に、ハードウェア及びソフトウェアの整備に
よって満足されるものではなく、高信頼性、高可用性、遠隔保守対応等を鑑み、運用に直
接必要となる手間を最小限に留めることや、非常時には、即座に縮退運転が可能であるこ
とも必要とされる。
1.3 要求要件の概要
本ファイルシステムに要求される要件の概要は、下記の通りである。
(1) 調達形態
購入とする。ただし、平成 28 年度末までの無償保守を含む。なお、平成 29 年度から単
年度又は複数年度の保守契約の締結を別途予定している。
(2) 納入期限等
納入期限は、平成 28 年 8 月末日までとする。
(3) 納品場所
国環研 地球温暖化研究棟 2 2 階 GOSAT 電算機室とする。
(4) 調達機器
調達するファイルシステムの構成内訳を以下に示す。
スーパーコンピュータ用ファイルシステム装置
(内訳)
1式
ディスク装置
ファイルサーバ
メタデータサーバ用 SSD
PDU
共有ファイルシステム
その他
本調達物品を接続する「GOSAT-2 研究用計算設備」は、計算ノード及び各種サーバを
構成する計算機、大容量ファイルシステムを実現するディスク装置、内部ネットワークシ
3
ステムを構成するスイッチ類などのハードウェアのみならず、その上で稼働させるソフト
ウェア、運用形態を考慮した各種設定からなる総合的なコンピュータシステムであり、そ
の基本的な要求要件の概要は、
「1.3 (5) 接続先機器の概要」に示す通りである。本調達は、
「GOSAT-2 研究用計算設備」に接続するファイルシステムを調達するものである。本調
達物品の仕様等は、
「2 要求要件及び仕様」を参照のこと。
(5) 接続先機器の概要
接続先となるスーパーコンピュータの調達時における要求要件等は、下記の通りである。
a. 計算ノード及び各種サーバ
(ア) 計算ノードの CPU は、下記を満たすこと。
① IA-32 の命令に対応していること。
② 語長が 64bit であること。
③ SIMD 命令に対応していること。
④ IEEE754 に対応していること。
(イ) 計算ノード群の CPU のみの総理論演算性能(定格クロック)は、倍精度浮動小
数点演算 100TFLOPS 以上であること。
(ウ) 計算ノードの主記憶装置は、ECC 付き DDR4 以上であること。
(エ) 引き渡し後 1 年以内に演算加速器等により演算性能を増強すること。
(オ) 演算性能増強後の計算ノード群の総理論演算性能は、倍精度浮動小数点演算にお
いて 800TFLOPS 以上にすること。
(カ) 各種サーバは、冗長化等による高可用性な構成であること。
(キ) 各種サーバは、利用者の利用と国環研担当者・運用者の作業に際し充分な機能・
性能を有すること。
(ク) 計算ノードの利用状況に応じ計算ノード単位での起動・停止を行えること。
(ケ) 各種のログ等を安全に管理し、それらの統計情報等を逐次かつ要求に応じ可視化
できること。
(コ) 指定されたソフトウェアやライブラリを導入し安全に利用できること。
(サ) 可能な限り省電力に努めること。
b. ディスク装置
(ア) 分散ファイルシステムであること。
(イ) 実効容量 120TB 以上であること。
(ウ) ファイルシステムとして必要なサーバを機能毎に台数を増やせること。
(エ) ディスク装置、ファイルサーバ等は、冗長化等による高可用性な構成であること。
(オ) 障害発生時には、停止・再起動せずに自動的に従系や縮退運転に切り替わること。
(カ) ディスクドライブは、SMART 等による自己診断機能を有していること。
(キ) ディスク装置は、故障を知らせるメール発報機能を有していること。
(ク) 各ファイル等に対して、その所有者が他の各利用者へ個別に利用制限を行えるこ
と。
(ケ) 国環研担当者が利用者とグループに対して利用量制限を行えること。
c.
内部ネットワークシステム
(ア) 内部ネットワークシステムは、下記のネットワークを有すること。
① サービス用ネットワーク
② 運用・管理用ネットワーク
③ ノード間及びファイル I/O 通信用ネットワーク
(イ) これら 3 つのネットワークは、互いに独立していること。
(ウ) ネットワーク機器の故障時には、縮退運転が可能なこと。
4
(エ) サービス用ネットワーク及び運用・管理用ネットワークは、Ether ネットワーク
であること。
(オ) ノード間及びファイル I/O 通信用ネットワークの速度は、大容量ファイルシステ
ムに充分利用できる速度であること。
(カ) ノード間及びファイル I/O 通信用ネットワークの構成は、全計算ノードを用いた
並列計算に充分利用できる構成であること。
(キ) 各ネットワークのスイッチは、管理用ネットワークを介して状況が把握できるこ
と。
(ク) 将来の拡張性を見据え、各ネットワークで利用するスイッチの一部に空きポート
を用意すること。
(ケ) 実効容量 1PB〜2PB の新規ディスク装置の追加、及び効率的な利用が可能な口数
の空きポートを用意すること。
5
2
要求要件及び仕様
「1.3 (4) 調達機器」の(内訳)に記載されている各項目のハードウェア及びソフトウェ
アの要求要件及び仕様等については、以下の通りとする。
本調達物品接続後においても、
「GOSAT-2 研究用計算設備」が全体として充分な高可用
性及び安全性が担保されているシステムであること。導入済み分散ファイルシステムを拡
張・強化したファイルシステムであること。また、
「ディスク装置」および計算機内に内蔵
されている各種のディスク容量は、実効容量であることに留意すること。
ソフトウェア、ファームウェアのバージョンは、可能な限り最新のバージョンとする。
ただし、ハードウェア、ドライバー、ライブラリ等の制限によりバージョンが制限される
場合は、担当者と協議の上、導入バージョンや設定を決定すること。
各種の装置・サーバ等で同一の利用目的のために複数台の機器を導入する場合、利用目
的毎に仕様を統一すること。
本業務開始時点において「GOSAT-2 研究用計算設備」の納品は完了していない場合が
あるが、その納品物(ドキュメント等も含む)を“既設”や“既存”として表記している
ことに留意すること。
本調達における表記については、
【別紙1】の「単位等の定義について」に従うものとす
る。
2.1 ファイルシステム装置
全計算ノードと全サーバから共通のファイルシステムとして利用可能なファイルシステ
ム装置とする。
(1) ハードウェア
a. ディスク装置
(ア) 実効容量は、既設分と合わせた総量として 2PB 以上であること。
(イ) 既設分である NL-SAS 6TB HDD 42 本をこのディスク装置へ移設しても良い。
(ウ) RAID コントローラが二重化され Active/Active で動作すること。
(エ) 電源が二重化されていること。
(オ) ベアドライブ、RAID コントローラ、電源の活線挿抜が可能なこと。
(カ) 運用に支障が生じない本数のホットスペアドライブを有すること。
(キ) RAID コントローラあたり 32GB 以上のライトバックキャシュを有すること。
(ク) 突然の電源消失時にキャッシュデータを失わない構成であること。
(ケ) RAID6 であること。ソフトウェア RAID は認めない。
(コ) コントローラと全てのディスクを格納するストレージエンクロージャ間は、スイ
ッチを介さない直接的な接続であること。
(サ) 複数のエンクロージャで構成する場合には、任意の 1 台のエンクロージャに障害
が発生してもデータが保護される構成であること。
(シ) RAID コントローラは、書き込みの I/O パターンにより、キャッシュのライトバ
ック/ライトスルーのモードを自動的に切り替える機能を有していること。シー
ケンシャルデータは、キャッシュを介さず直接ディスクに書き込み、小さなラン
ダムデータは、キャッシュに書き込むことにより書き込み効率の向上やキャッシ
ュの有効利用を行なっていること。
(ス) RAID コントローラは、書き込み時にチェックサムを付与し、読み込み時にチェ
ックサムを使用してパリティ計算を行うことで、データ損失の検知と修復が可能
なこと。本機能は、読み込み時だけではなく必要に応じバックグラウンドでも行
えること。
6
(セ) ホスト向けのインターフェースとして、RAID コントローラあたり 6 ポート以上
の 4xEDR Infiniband ポートを有すること。
b. ファイルサーバ
(ア) ファイルサーバは、4 台以上で構成されていること。
(イ) 既設分である NL-SAS 6TB HDD 42 本を移設した上で利用する場合には、既設
ファイルサーバ 2 台を繋ぎ替えて利用すること。
(ウ) ファイルサーバ全体として十分な高可用性を実現すること。
(エ) 各ファイルサーバは、電源の二重化等の十分な高可用性を実現すること。
(オ) 各クライアントからの要求に十分耐えうる CPU 性能を有すること。
(カ) 各ファイルサーバのメモリ容量は、128GiB 以上であること。
(キ) 各ファイルサーバは、4xEDR Infiniband を用いた高速通信機能を有すること。
(ク) 各ファイルサーバは、インターコネクト向け用 2 ポート、ディスク装置向け用 2
ポートを有すること。
(ケ) 既設分の繋ぎ替えに際し上記のポート数を満たさない場合は、その不足分を追加
すること。
c.
メタデータ用 SSD
(ア) 既設ディスク装置(DDN 社製 SFA7700X)に MDT 用として 800GB SSD を
12 本以上追加すること。
d. PDU
(ア)
(イ)
(ウ)
(エ)
(オ)
(カ)
構成に合わせ必要数導入すること。
Ethernet により運用・管理用ネットワークと接続出来ること。
遠隔からコンセント毎の ON/OFF が出来ること。
既存の Zabbix からコンセント毎に電力の利用状況を監視出来ること。
ラック搭載が可能なこと。
下記「2.5 (3) 電源条件」で指定された CVCF より受電すること。
(2) ソフトウェア
a. Lustre file system
(ア) 既設分も含め複数のファイルサーバにて単一の共有ディレクトリへの入出力を
行えること。
(イ) ディスク装置内の各ベアドライブの利用量を自動的かつ均質に保つ機能を有す
ること。
(ウ) 利用者がファイルの書き込みに際し分割数、利用領域等を指定できること。
(エ) ファイルシステム内のディレクトリ単位で当該メタデータを複数のメタデータ
サーバに分散管理ができること。
(オ) 利用者毎、及び、利用者グループ毎にディスクの最大利用量を quota にて設定で
きること。
(カ) Access Control List(ACL)によりファイル所有者がファイルへのアクセス制限
を各利用者に向けて設定できること。
(キ) ディスク増設後の構成において、60GB/s 以上のスループットが理論上達成可能
であること。
(ク) IOR(https://github.com/LLNL/ior/)等の HPC 用として標準的なベンチマーク
テストにおいて、25GB/s 以上のスループットを達成すること。
(ケ) スケールアウトや性能向上を目的としたファイルサーバ及びメタデータサーバ
の追加、保存容量追加等に柔軟に対応できること。
7
(コ) ベンチマークキットを備えていること。
(サ) 上記ベンチマークキットにより、ファイルシステムの性能評価を行い、調整を行
うこと。
(シ) ファイルシステムの監視ツールを備えていること。
(ス) ファイルシステムの状態監視を既存の Zabbix から行えること。
(セ) 運用・管理マニュアル、障害対応マニュアルを備えていること。
(ソ) メタデータサーバとして、導入済み Lustre file system のメタデータサーバ(2 台
構成)を利用すること。
(タ) 導入済みライセンスを可能なかぎり再利用すること。
(チ) 上記要件を満たすために、サーバ、クライアントの再フォーマットや再設定等を
必要に応じ行うこと。
b. 運用・管理
(ア) 既存の Zabbix で監視するために必要なソフトウェアを備えていること。
(イ) 既設の CVCF で利用する自動シャットダウンソフトウェアを備えていること。
(ウ) 認証にあたっては、既存の認証サーバを利用すること。
c.
その他
(ア) 上記ソフトウェアを稼働させるために必要なソフトウェアを備えていること。
(イ) その他有効なソフトウェアがあれば提案すること。
2.2 互換性及び移行
既設の Lustre file system は、
【別紙5】の構成である。この構成を利用しハードウェア
の設置及びソフトウェアの設定等を行うこと。ファイルシステム増強後の構成案の一例を
【別紙6】に示すが、本仕様書で指定された性能を満たせば、他の構成を提案しても構わ
ない。
ファイルシステム増強後に余剰となった部品については、国環研担当者と協議の上、他
サーバへの移設等を含め、可能な限り今後も利用可能な状態にすること。
既存ファイルシステムも合わせファイルシステムの再構築を行うこと。既存ファイルシ
ステムに保存されている最大 100TB 程度のデータを移行すること。
データ移行に際し一時退避場所が必要な場合は、国環研担当者が用意したストレージを
利用すること。
2.3 ドキュメント改訂
既存の下記ドキュメントについて、ファイルシステムの増強に合わせ改訂すること。
・ 利用者マニュアル
・ 利用者向け説明会資料
2.4 提出書類と運用者向け説明会
請負者は、業務の開始に際して、実施計画書を本省及び国環研担当者に提出し、本省及
び国環研担当者の承認を得ること。
業務実施に関連した各種打ち合わせ等の議事録は請負者が作成し、次回の打ち合わせ前
日までに本省及び国環研担当者の承認を得ること。
請負者は、製品の引渡し前に以下で示す成果物の承認を本省及び国環研担当者より得る
こと。その後、運用者向け説明会を 1 回程度開催すること。
8
請負者は、本省及び国環研担当者の承認が得られた以下の成果物を、業務完了時ま
でに冊子体で 7 部以上、電子媒体で 7 部以上、本省へ提出すること。
・
・
・
・
・
・
・
完成図書
概要
納入物品一覧
設定内容詳細
ラック構成図
ネットワーク構成図
電源接続図
保守体制
検査報告書
員数検査
機能検査
性能試験(ベンチマーク試験も含む)
会議資料
配布資料
課題管理表
議事録
運用・管理マニュアル
運用者向け説明会資料
利用者マニュアル改訂版
利用者向け説明会資料改訂版
2.5 設置場所条件
各ハードウェアに対し、運用上必要とされるコンソール装置等の機器、及び通常利用上
必要とされる機器、並びに接続構成に必要な各種インターフェース、及びケーブル類一式
を用意すること。
搬入にあたっては、搬入経路の床・壁等を十分に養生すること。搬入等に際し破損箇所
が発生した場合は、請負者が費用を負担し、当該箇所を原状復帰させること。
(1) 設置場所
a. 設置場所は、国環研 地球温暖化研究棟 2 2 階 GOSAT 電算機室とする。
(ア) 既設機器の配置等は、
【別紙 2】を参照すること。
(イ) 搬入経路等は、
【別紙 3】を参照すること。
(ウ) 実地調査は、調査日等を国環研担当者と調整の上であれば可能である。
b. 床耐荷重は、1t/m2 である。
c. 42U ラックを 3 本まで利用可能である。
【別紙 4】を参照すること。
(ア) ラック名:ラック 13
① 型式:APC 社製 NetShelter SX AR3100 600mmWx1070mmD
② 本ラックの搭載可能重量は、275kg である。
③ 連続する 11U のみが利用可能である。
(イ) ラック名:ラック 14
① 型式:APC 社製 NetShelter SX AR3300 600mmWx1200mmD
② 本ラックの搭載可能重量は、536kg である。
③ 連続する 39U が利用可能である。
(ウ) ラック名:ラック 15
9
① 型式:APC 社製 NetShelter SX AR3300 600mmWx1200mmD
② 本ラックの搭載可能重量は、297kg である。
③ 連続する 9U のみが利用可能である。
(2) ネットワーク
a. Infiniband スイッチ
(ア) 【別紙4】のラック 13 とラック 15 より各 9 ポート(合計 18 ポート)が利用
可能である。
① 各ラックの 32 スロットに搭載されているスイッチを利用すること。
② 設置スロットと搭載可能場所との位置関係は、【別紙2】と【別紙4】を参
照すること。
(イ) 各ポートとも 4xEDR 規格である。
b. Ethernet スイッチ
(ア) 【別紙4】のラック 6 より管理用、ラック 7 よりサービス用として各 10 ポー
トが利用可能である。
① ラック 6 の 41 スロットとラック 7 の 39 スロットに搭載されているスイッチ
を通信用途ごとに利用すること。
② 設置スロットと搭載可能場所との位置関係は、【別紙2】と【別紙4】を参
照すること。
(イ) 各ポートとも 1Gbps での通信が可能である。
(3) 電源条件
a. 既設の CVCF を利用すること。
(ア) 山洋社製 SANUPS A23C 50kVA/45kW
1台
① 最大配電能力から既設機器利用分を除いた 30kW までが利用可能である。
b. 上記 CVCF の運転状況を運用監視ツールで監視できること。
c. 手元開閉器から各 CVCF までは、接続済である。
d. CVCF から各機器が受電するために必要な工事や CVCF の改修を行うこと。
(ア) 上記 CVCF に必要数の PDU を接続すること。
e. ラック内に新たに CVCF 等を増設する場合は、増設に必要な工事を行うこと。
(4) 空調条件
a. 既設の空調機器を利用すること。
(ア) APC 社製 InRow RP DX Air Cooled ACRP100 6 台
b. 最大空調能力から既設機器の利用分を除いた利用可能な発熱量は、13.33 kcal/h であ
る。
(5) その他
a. 設置場所では、GOSAT データ処理運用施設が稼働中である。このシステムを可能な
限り停止させることなく、かつ、この設備の運用作業への影響も最低限に留める様に
努め、導入作業を行うこと。
(ア) 稼働中の既設機器は、既設機器の保守・点検時等を除き、停止出来ない。ただ
し、十分合理的な理由がある場合には、この限りではない。
(イ) 稼働中の既設機器は、衛星データの定常処理を実施しているためそれらの機器
に接続されているケーブル等の扱いに注意すること。
(ウ) 稼働中の既設機器やデータ等を損傷させた場合は、請負者が費用を負担し原状
回復させること。
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2.6 設定要件
各ソフトウェアは、特に指定する場合や国環研担当者が認めた特別な理由がある場合を
除き、最新バージョンのものを導入時に提供するものとする。なお、導入するソフトウェ
アについては、導入時に顕在化しているセキュリティーホールに対する対策がなされてい
ること。
(1) 詳細な設定検討の上、システムの初期設定を行うこと。設計や設定の内容に関しては、
国環研担当者と協議の上決定すること。
(2) 引き渡し時点における各サーバのバックアップを作成すること。主系・従系の関係では
ない同一機能を複数台で提供するサーバ(計算ノード等)や主系・従系の関係があって
も設定内容がホスト名等の固有情報を除き同一であるサーバ群は、代表する 1 台分のみ
で良い。
(3) 運用・管理ツール(pdsh、pm 等)の種類とデフォルト値は、国環研担当者と協議の上
決定すること。
(4) Socket ライブラリ、及び、IP を用いた通信を行う際には、その通信許可を必要最小限
に留める等のセキュリティー対策を内部ネットワーク及び国環研内ネットワークのどち
らへの接続に関しても講じること。
(5) 停電を検知した場合には、直ちにシステムが安全に停止する様に設定すること。
(6) 本システムの初期設定にあたり、既設機器(上流スイッチ、InRow 等)の設定変更が必
要な場合には、本契約内で実施すること。
(7) 既存のソフトウェアを用いて死活監視・利用状況の可視化・利用統計の記録等の設定を
行うこと。その際には、監視・管理を担当するソフトウェア稼働時においても十分なセ
キュリティーが確保される様に設定を行うこと。
2.7 節電対応
全ての機器は、可能な限り高効率な電源を利用し、個々の部品に関しても回転部分の削
減等により効率を高めている部品や、消費電力を必要に応じ削減する機能を持つ部品を可
能なかぎり採用すること。
11
3
保守要件
本調達の全納品物に対し、平成 28 年度末までを無償保守期間とすること。保守要件
は、下記のとおりとする。
なお、予算措置が前提ではあるが、下記と同様の保守要件において平成 29 年度から単
年度または複数年度の保守契約の締結を別途予定している。
(1) 対応
a. 営業日の 9:00〜17:00 に発生した障害に対して当日対応(障害連絡の受付、問
診、障害の切り分けを含むこと)が可能なこと。
b. 障害対応が終了した場合は、24 時間以内に報告を行うこと。
(2) 品質
a. 設置場所の定期設備点検等によるサービス停止を除き 1 週間あたりのサービ
ス停止期間の合計が 3 時間以内となるように保守を行うこと(ただし不慮の
事故、縮退運転はサービス停止とはみなさない)。
b. ハードウェア・ソフトウェアの保守及びシステムの障害からの復帰作業が終
了した後は、システムをサービス可能な状態にすること。
c. 障害の内容に応じて、業務復旧目標時間を設定し、復旧作業を行うこと。
d. これらの設定には、「情報システムに係る政府調達へのSLA導入ガイドラ
イン」ならびに「民間向けITシステムのSLAガイドライン(第 3 版)」
を参照し、保守業務仕様書に記載された機能を実現し、かつ保守業務内容を
満たす提案をすること。
(3) 費用
a. 保守に必要な費用(交換用部品や交換作業等の費用を含む。)は請負者が全
て負担すること。
(4) 予防保守
a. 3 ヶ月に 1 回、国環研担当者が指定した日時、場所で打ち合わせを行い、そ
の決定に従い、部品交換、パッチを当てる等の予防保守を行うこと。
b. 予防保守には、オペレーティングシステム等のバージョンアップを含め、必
要な作業を実施すること。
(5) セキュリティー
a. ソフトウェアのセキュリティーホールや重大なバグに対しては、国環研担当
者と協議の上、上記打ち合わせとは別に打ち合わせを行い、その決定に従っ
てパッチ当て等の対応を速やかに実施すること。
(6) ドキュメント
a. ソフトウェアのバージョンアップ、ハードウェア保守部品の更新等により納
入マニュアルが改訂された場合は、マニュアルの更新を行うこと。
b. ソフトウェアのバージョンアップ、ハードウェア保守部品の更新等の際には、
完成図書に最新の構成を反映させること。
(7) 成果物の提出
a. 請負者は、保守業務終了後、出来るだけ早急に国環研担当者に以下の成果物を提出し、
承認を受けた後、冊子体で 7 部以上、電子媒体で 7 部以上、本省へ提出するも
12
のとする。
・保守業務完了報告書
・月次報告書
13
4
著作権の取り扱い
ハードウェア・ソフトウェア等の導入製品、完成図書、運用・管理マニュアル、利用者
マニュアル、利用者向け説明会資料、運用者者向け説明会資料、保守業務完了報告書、月
次報告書等の成果物に対する著作権の取り扱いは、下記の通りとする。
(1)
成果物に対する著作権、著作隣接権、商標権、商品化権、意匠権及び所有権(以下「著作
権等」という。) は、発注者が保有するものとする。
(2)
成果物に含まれる請負者又は第三者が権利を有する著作物等(以下「既存著作物」という。
)
の著作権等は、個々の著作者等に帰属するものとする。
(3)
納入される成果物に既存著作物等が含まれる場合は、請負者が当該既存著作物の使用に必
要な費用の負担及び使用許諾契約等に係る一切の手続を行うものとする。
5
検査
導入製品の引き渡し時においては、本省担当者立会いによる該当仕様書に基づく検査に
合格しなければならない。
6
その他
本仕様書の要求要件に対して、導入機器が業務請負条件を満たしていることを示す内容
を入札前に提出すること。また、下記の事項に十分留意するものとする。
(1) 導入機器は、納入後、直ちに安定かつ効率よく稼働する必要がある。したがって、導入
機器は、既に製品化されていることが望ましい。導入機器が製品化されていない場合に
は、要求要件を満たすことの証明及び納期に間に合うことの根拠を充分説明できる資料
等が必要である。
(2) 導入機器についての必要条件は下記の通りとする。
a. 導入時の各装置は、動作確認等の使用を除き、未使用品であること。また、シリアル
番号等の製品登録が必要である物品については、未登録品であること。
b. 提案書の内容を補足する必要がある場合にあっては、そのためのマニュアル等の資料
を添付すること。
c. 本システムの導入は、短期間に円滑に進める必要があり、導入の作業日程及び体制を
提出すること。また、供給者側(設定作業者も含む)の作業と担当者側(本省および
国環研)の作業を明確に示すものとする。
14
【別紙1】単位等の定義について
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
(9)
(10)
(11)
(12)
(13)
(14)
(15)
(16)
(17)
(18)
(19)
(20)
(21)
主 記 憶 装 置 の 容 量 に つ い て は 、 1KiB=1,024Byte 、 1MiB=1,024KiB 、
1GiB=1,024MiB、1TiB=1,024GiB とする。
それ以外のデータ量の表記については、1K=1,000、1M=1,000K、1G=1,000M、
1T=1,000G、1P=1,000T とする。
「B/s」は Byte 毎秒を、
「bps」は bit 毎秒を表す。
「ノード」とは、ローカルな主記憶装置を共有する演算処理装置又は複数の物
理筐体で主記憶装置を共有する単位をいう。
「計算ノード」とは、計算処理のうち科学技術計算を実際に行うノードをいう。
「フロントエンドサーバ」とは、利用者へ計算サービスを提供するノードをい
う。
「〜サーバ」とは、運用者や国環研担当者が利用者へのサービス提供、コンピ
ュータシステムの健全性確認等を遂行するために「〜」の部分に記載される目
的ごとに用意された単一または複数構成のノードをいう。例えば、ファイルサ
ーバとは、ディスクアレイ装置を管理し、ファイル形式でデータを利用者に利
用させる単一または複数構成のノードをいう。
「最大データ転送速度」とは、ノード間接続、ノード内接続において、リンク
あたりのデータ転送速度×リンク数をいう。
大容量ファイルシステムとは、ホーム領域、作業領域、運用・管理用領域で構
成し、ファイルサーバ、ディスクアレイ装置及び、関連機器を備えたシステム
の総称とする。領域の構成等も含め、詳細は別途協議予定。
実効容量とは、ディスク装置において、RAID 構成におけるフォーマット後に
利用可能な容量のうち、OS インストール領域を除いた分の容量をいう。
「物理容量」とは、ディスク装置に搭載される全てのディスク装置の合計容量
をいう。
ニアライン SAS ドライブとは、回転数が 7,200rpm 以上で SAS のインターフ
ェース規格をシングルポートまたはデュアルポート備え、通信形式として全二
重通信に対応したドライブをいう。
パーティションとは、UNIX 又は Linux のシェルプロンプトから df コマンド
をタイプした際、出力表示される個々のマウントポイントの領域とする。なお、
マウント時に「--bind」オプションや「-o loop」オプション等を使用していな
いことを前提とする。
ディスクの物理容量とは、フォーマット前の容量を 10 進数で表記した値やそ
れらの合算値とし、ディスクの論理容量とは、ファイルシステム構築後に df -H
が出力表示した値や複数パーティション分の合算値をいう。
「群」とは、複数の同種類の機材からなる集合をいう。
「コア」とは演算処理をする機構の最小単位をいう。
CPU とは、単一、または複数のコアから構成され、主記憶装置や他の CPU 等
への入出力機構を有するものをいう。
HA クラスタとは、稼働しているサーバ側に障害が発生した場合、待機系とし
て用意されたサーバ側に引き継がれ、運用が維持できる構成をいう。
OSS とは、広く一般にソースコードが公開されていて、少なくとも個人利用の
範囲であれば無償にて利用できるソフトウェアをいう。
休日とは、行政機関の休日に関する法律に定める休日とする。
営業日とは、行政機関の休日に関する法律に定める休日を除いた日とする。
15
【別紙 2】国立環境研究所 地球温暖化研究棟 2
2 階 GOSAT 電算室内ラック配置(現状)
ラック配置図
16
【別紙 3】国立環境研究所内搬入経路
搬入経路図
17
【別紙4】設置先ラック利用状況
ラック6
ラック7
重量
RU
42
ラック13
重量
RU
42
管理系IPスイッチ
ケーブルガイド
41
40
6.1kg
41
40
IPスイッチ
ケーブルガイド
サービス系IPスイッチ
ケーブルガイド
6.1kg
ラック14
重量
RU
ラック15
重量
RU
42
42
41
41
41
40
40
40
39
39
39
38
38
38
39
39
38
38
37
37
37
37
37
36
36
36
36
36
35
35
35
35
35
34
34
34
34
33
33
32
32
31
31
31
30
30
30
29
29
29
28
28
28
27
27
26
26
34
SB7790(Core)
11.0kg
SB7790(Edge)
11.0kg
33
6.1kg
33
32
31
32
29
28
27
PDU16
サーバ
サーバ
サーバ
5.9kg
22.0kg
22.0kg
22.0kg
サーバ
サーバ
22.0kg
22.0kg
7.3kg
26
30
29
28
11.0kg
27
PDU20
サーバ
サーバ
サーバ
5.9kg
22.0kg
22.0kg
22.0kg
サーバ
サーバ
22.0kg
22.0kg
7.3kg
26
25
24
23
PDU15
22
サーバ
サーバ
サーバ
21
20
19
25
24
23
22
22.0kg
22.0kg
22.0kg
18
21
20
19
サーバ
サーバ
16
15
PDU14
14
13
12
11
22.0kg
22.0kg
7.3kg
17
16
15
14
サーバ
サーバ
サーバ
22.0kg
22.0kg
22.0kg
サーバ
サーバ
22.0kg
22.0kg
7.3kg
10
13
12
11
PDU19
サーバ
サーバ
サーバ
22.0kg
22.0kg
22.0kg
8
7
PDU13
6
サーバ
サーバ
サーバ
5
4
3
9
8
7
6
22.0kg
22.0kg
22.0kg
5
4
SB7790(Edge)
11.0kg
25
24
23
サーバ
サーバ
PDU18
22.0kg
22.0kg
7.3kg
22.0kg
22.0kg
22.0kg
サーバ
サーバ
22.0kg
22.0kg
7.3kg
PDU17
23
25
利用可能
スペース
39RU
24
23
22
21
20
20
19
19
19
18
18
17
17
16
16
15
15
14
14
13
13
12
12
11
11
10
10
9
9
8
8
7
7
6
6
5
5
4
4
17
PDU28
7.3kg
16
15
13
サーバ
サーバ
サーバ
22.0kg
22.0kg
22.0kg
12
11
9
8
サーバ
サーバ
25.0kg
25.0kg
7
6
22.0kg
22.0kg
22.0kg
24
21
10
サーバ
サーバ
サーバ
25
22
14
サーバ
サーバ
サーバ
利用可能
スペース
11RU
5
4
サーバ
25.0kg
25.0kg
3
3
2
2
1
1
1
1
125.0kg
40.0kg
合計 612.0kg
残り 30.0kg
床許容重量: 642.0kg
125.0kg
40.0kg
合計 360.3kg
残り 281.7kg
床許容重量: 642.0kg
ラック(W600mm x D1070mm)
架台(W600mm x D1070mm)
凡例
既設機材
空きポート利用可能
設定変更対象
ラック利用状況図
18
11.0kg
SB7790(Edge)
11.0kg
PDU31
5.9kg
利用可能
スペース
9RU
20
2
ラック(W600mm x D1070mm)
架台(W600mm x D1070mm)
SB7790(Core)
21
2
125.0kg
40.0kg
合計 616.9kg
残り 25.1kg
床許容重量: 642.0kg
3
サーバ
22
2
ラック(W600mm x D1070mm)
架台(W600mm x D1070mm)
3
27
18
10
9
32
26
18
17
11.0kg
33
SB7790(Edge)
31
30
SB7790(Core)
重量
RU
42
PDU30
7.3kg
ファイルサーバ(2)
ファイルサーバ(1)
20.0kg
20.0kg
メタデータサーバ(2)
メタデータサーバ(1)
20.0kg
20.0kg
PDU29
7.3kg
103.6kg
SFA7700X
1
134.0kg
50.0kg
合計 184.0kg
残り 536.0kg
床許容重量: 720.0kg
ラック(W600mm x D1200mm)
架台(W600mm x D1200mm)
134.0kg
50.0kg
合計 410.1kg
残り 309.9kg
床許容重量: 720.0kg
ラック(W600mm x D1200mm)
架台(W600mm x D1200mm)
【別紙5】業務開始時の結線構成
EDR HCA, FC HBA ともにデュアルポート1枚づつ搭載
業務開始時の結線概念図
19
【別紙6】業務完了時の結線構成案
下記の図は、42 本の 6TB NL-SAS を移設した場合の構成案の一例であり、仕様を満たす他の構成を提案しても構わない。
OSS 用 EDR HCA は、デュアルポート2枚搭載
本案では、黄色部分が、調達対象物品
結線構成案概念図
20