中部運輸局 自動車交通部

資
中部運輸局
自動車交通部
平成28年 1月28日
料 - 5
定例記者懇談会
発表
連絡先
中部運輸局自動車交通部
旅客第二課
柴田、松野
℡ 052-952-8036
はこぶちゃん
『地域公共交通実態調査』の集計結果について
~市町村によるタクシー運賃助成制度等の状況~
中部運輸局では、管内(愛知県、静岡県、岐阜県、三重県及び福井県)の177市町
村に対しアンケート調査を実施し、障がい者等がタクシーを利用する際の運賃の助成制
度等の状況について取りまとめましたので、お知らせします。
1.
障がい者等に対する市町村によるタクシー運賃の助成制度について
障がい者等に対して、タクシー運賃の助成制度を「実施している」と回答された
市町村は中部運輸局管内177市町村のうち、122市町村(68.9%)ありま
した(回答率87.0%)。
市町村によるタクシー運賃の助成制度導入状況
実施している
(18.1%)
(13.0%)
(87.0%)
愛知県
(7.4%) (5.6%)
(82.9%)
静岡県
(40.5%)
(5.7%) (11.4%)
(38.1%)
(55.2%)
三重県
20%
(21.4%)
(27.6%)
(76.5%)
福井県
0%
無回答
(68.9%)
全体
岐阜県
実施してない
40%
(17.2%)
(11.8%)
60%
80%
(11.8%)
100%
障がい者等に対するタクシー運賃の助成制度を導入している市町村のうち、多く
の市町村(120市町村/98.3%)で身体障がい者や精神障がい者、知的障が
い者に対する助成制度が導入されています
(管内全体177市町村では67.8%)。
障がい者に対する助成制度
実施している
(19.2%)
(13.0%)
(85.2%)
愛知県
(9.3%) (5.6%)
(80.0%)
静岡県
(8.6%)
(40.5%)
(38.1%)
(27.6%)
(76.5%)
福井県
20%
(17.2%)
(11.8%)
40%
(11.4%)
(21.4%)
(55.2%)
三重県
0%
無回答
(67.8%)
全体
岐阜県
実施していない
60%
(11.8%)
80%
100%
また、一定の年齢以上の高齢者や要介護・要支援認定された高齢者に対する助成
制度も一部の市町村で導入されています(55市町村。助成制度を導入している1
22市町村の45.1%。管内全体177市町村では31.1%)
高齢者に対する助成制度
実施している
全体
(31.1%)
(38.9%)
(34.3%)
(54.3%)
(21.4%)
(75.9%)
(17.2%)
(47.1%)
20%
(41.2%)
40%
(5.6%)
(11.4%)
(71.4%)
三重県 (6.9%)
0%
(13.0%)
(55.6%)
岐阜県 (7.1%)
福井県
無回答
(55.9%)
愛知県
静岡県
実施していない
60%
(11.8%)
80%
100%
このほか、65歳以上の高齢ドライバーによる交通事故件数が年々、増加傾向に
ありますことから、自動車の運転に不安を感じている高齢ドライバーが運転免許証
を自主返納した後のタクシー利用に対する助成制度も静岡県三島市や駿東郡清水町
福井県小浜市等で導入されています。
2.
障がい者等に対するタクシー事業者の取組について
「移動等円滑化の促進に関する基本方針」において、東京オリンピック・パラリ
ンピックが開催される2020(平成32)年度までに、福祉タクシー(注)を「約
28,000台」とする整備目標が設定されています(平成26年度末の中部運輸
局管内における福祉タクシー車両数は1,356台)。
近年では福祉タクシーに加え、乗降の配慮がなされた誰もが利用しやすい新しい
タクシー車両「ユニバーサルデザイン(UD)タクシー」が販売され、駅前のタク
シー乗り場や街中で予約がなくても、車いすの方が利用できるようになりました。
また、障がい者等に対する適切な対応、接遇向上を目指す「ユニバーサルドライ
バー研修」が各地で開催されています(写真は、県等との連携による研修風景)。
タクシー事業者においても独自の取り組みとして、
○ タクシー運賃の「身体障がい者割引」や「知的障がい者割引」のほか、「高
齢者割引」「運転免許証返納割引」等の公共的割引制度の導入
○ 研修を受けた運転者が、陣痛時の妊婦を予め登録された病院へ送迎する「陣
痛タクシー」や育児中の親子を支援する「子育てタクシー」の運行
など、日常の多様な場面での利用者の足を確保するための取り組みが見られます。
3.
障がい者等に対するタクシー事業における国の取組について
国では平成23年度より、地域の自治体や事業者等で構成される協議会で策定し
た「生活交通改善事業計画」に沿って実施される、福祉タクシーやUDタクシーの
購入や改造の費用に対して補助を行う「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(地
域公共交通バリア解消促進等事業)」等の支援により、福祉タクシーは増加傾向に
あります。
福祉タクシーの導入状況
中部運輸局管内
全国
1350
14500
1300
14000
1250
13500
1200
13000
1150
12500
1100
(全国)
15000
(中部運輸局管内)
1400
12000
平成22年度末
平成23年度末
平成24年度末
平成25年度末
平成26年度末
今後も地域の自治体や観光、福祉等の各種団体等とタクシー事業者が連携を深め
ることによりタクシーが地域公共交通機関として、幅広い利用者にとって利用しや
すいサービスが提供されることが期待されています。
(注)「福祉タクシー」とは、道路運送法第3条に掲げる一般乗用旅客自動車運送
事業を営む者であって、①一般タクシー事業者が福祉自動車を使用して行う運
送、②障がい者等の運送に業務の範囲を限定した許可を受けたタクシー事業者
が行う運送(訪問介護事業者が行うタクシー事業等)のことをいいます。