プレスリリース全文 (PDF:205KB) - IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

プレスリリース
2016 年 1 月 25 日
独立行政法人情報処理推進機構
コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況および相談状況[2015 年第 4 四半期(10 月~12 月)
]
不正プログラムの検出数が 120,019 個(前四半期比 約 105.5%増)と倍化
IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:富田 達夫)は、2015 年第 4 四半期(10 月~12 月)
のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出(*1)および相談の状況をまとめました。
1. コンピュータウイルス届出状況(ウイルスおよび不正プログラム検出状況)
今四半期のウイルス届出件数は 564 件(前四半期比 約 17.7%減)でした。ウイルス検出数は 2,080 個
(前四半期比 約 44.8%減)
、不正プログラム検出数は 120,019 個(前四半期比 約 105.5%増)でした。
今四半期に最も多く検出された不正プログラムは、別のウイルスを感染させようとする不正プログラム
の総称である“Downloader”
(ダウンローダー)で、検出数は 57,932 個(前四半期比 約 180.5%増)で
全体の約 48.3%(前期 約 35.4%)を占めました。 また 2015 年を通じ、
“Downloader” の割合は第 1
四半期(約 18.1%)
、第 2 四半期(約 22.1%)
、第 3 四半期(約 35.4%)と右肩上がりの増加を示しまし
た。
2. コンピュータ不正アクセス届出状況
今四半期の不正アクセス届出件数は 28 件でした。被害があった届出は 24 件で、そのうち原因が判明し
ているものは「ID・パスワード管理不備」が 9 件、
「古いバージョン使用・パッチ未導入」が 3 件、
「設定
不備」が 1 件などで、計 20 件でした。そのうち、
「ID・パスワード管理不備」の全体に占める割合は前四
半期と比較して 20%から 37.5%に増加しました。
3. 情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況
今四半期のウイルス・不正アクセス関連の相談件数は 3,970 件(前四半期比 約 8.2%増)でした。相
談員による対応件数は 1,892 件で、その中で最も多かった相談内容は「ワンクリック請求」で 679 件(前
四半期比 約 17.7%減)でした。そのうちスマートフォンを対象にした「ワンクリック請求」の相談は 311
件(前四半期比 約 22.8%減)でいずれの相談も減少しました。
また、
「ウイルス検出の偽警告」
(ウイルスを検出したという偽の警告画面や音声で不安を煽り、指定の番
号に電話をかけさせてサポート契約やソフトウェア購入を促す手口)の相談が 57 件(前四半期比 50%増)
でした。この相談がはじめて寄せられたのは 2015 年 5 月でしたが、それ以降の増加が顕著です。
◆ 本リリースの詳細は、
https://www.ipa.go.jp/security/txt/2015/q4outline.html をご参照ください。
■ 本件に関するお問い合わせ先
IPA 技術本部 セキュリティセンター 加賀谷/野澤
Tel: 03-5978-7591 Fax: 03-5978-7518 E-mail: [email protected]
■ 報道関係からのお問い合わせ先
IPA 戦略企画部 広報グループ 横山/白石
Tel: 03-5978-7503 Fax: 03-5978-7510 E-mail: [email protected]
(*1)
コンピュータウイルスの届出は、通商産業省(現・経済産業省)のコンピュータウイルス対策基準に基づき 1990 年 4
月にスタートした制度です。その後、不正アクセスの届出が 1996 年 8 月に同省のコンピュータ不正アクセス対策基準
によりスタートしました。両制度の届出機関として、いずれも IPA が指定されています。
コンピュータウイルス対策基準
: http://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/CvirusCMG.htm
コンピュータ不正アクセス対策基準 : http://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/UAaccessCMG.htm