2016年3月期 第3四半期 決算説明

■ 2016年3月期 第3四半期
決算説明
2016年1月29日
北海道電力株式会社
■目 次
- 目
次
-
・経営概況
・・・・・
3
・泊発電所の再稼働に向けた取り組み
・・・・・
4
・泊発電所の再稼働までの工程(イメージ)
・・・・・
5
・北海道の発展を支える電力供給体制の構築
・・・・・
6
・新たな経営環境への対応
・・・・・
7
・新たな経営環境に向けた取り組み
・・・・・
8
・収支および財務の状況
・・・・・
9
・配 当
・・・・・ 10
・決 算
2016年3月期 第3四半期決算
・・・・・ 11
2016年3月期 見通し
・・・・・ 23
・参考資料
・・・・・ 27
2
■経営概況
<経営状況>
○震災以降2度の電気料金の値上げや経営効率化の徹底により、今年度は5年ぶりの経常利益と
なる見通し。
○泊発電所の適合性審査は、昨年末に基準地震動についておおむねご了解いただき、再稼働に向け
て大きな一歩を踏み出すことができた。引き続き、残る課題の審査に真摯に対応するとともに、
安全性をより一層高めていく取り組みを積み重ね、1日も早い再稼働を目指す。
経営の安定化に向けた取り組み
 泊発電所のたゆまぬ安全性向上に努めるとともに、泊発電所の新規制基準への適合性審査について
原子力規制委員会の確認が得られるよう総力を挙げて取り組み、安全確保を大前提に1日も早い発
電再開を目指す。
 今後の収支改善・財務基盤の強化に向け、徹底した経営効率化を推進。
安定的な供給力の確保および毀損した自己資本の充実を図ることで、事業運営の安定化を目指す。
さらなる発展に向けた取り組み
+
 将来にわたる安定供給の確保に向けた基盤整備として、石狩湾新港発電所(LNG)などの新規電源
の導入や北本連系設備の増強を着実に推進。
 競争の進展を見据え、引き続きお客さまに選択いただくための取り組みを進めるとともに、事業領
域の拡大についても幅広く検討。
新たな経営環境においてもお客さまの信頼と選択を勝ち取り、
地域とともに成長・発展する「ほくでんグループ」を目指す。
3
■泊発電所の再稼働に向けた取り組み
○原子力規制委員会による新規制基準への適合性の確認を早期に得られるよう対応するとともに、安全対策
工事についても早期の完成に向け全力を挙げて取り組んでいる。
○基準地震動がおおむね了解されたことから、現在、原子炉設置変更許可などの補正申請への準備を進めて
おり、1日も早い発電再開を目指し総力を挙げて取り組む。
【適合性審査への対応状況】
泊発電所3号機
泊発電所1・2号機
2013年7月
2013年7月/2014年3月(補正)
72回
42回
○基準地震動は、昨年12月25日の審査会合においておおむね了解
をいただいた。安全性をより一層向上するため申請時(2013年7
月)の基準地震動に加え、8つの基準地震動を追加。
プラント影響評価を除き、泊3号機と合わ
せて審査中。
申請時期
審査会合の
開催状況
○現在、残る審査項目について鋭意対応中。
【安全対策工事の進捗状況】
対策
新規制基準
施行時点で
計画していた
安全対策工事
主な設備
燃料損傷防止対策設備、原子炉格納容器破損防止対策設備、
防潮堤、緊急時対策所等
特定重大事故等対処施設(貯水設備、重大事故時用ポンプ、重大
事故時用発電機、フィルタ付ベント、緊急時制御室)
適合性審査を 原子炉格納容器スプレイ配管の2重化
踏まえて
追加・変更し
た主な工事 竜巻工事、内部火災対策工事、内部溢水対策工事 等
泊発電所3号機
泊発電所1・2号機
防潮堤は完成、緊急時対策所は使用を開始。
その他も機器本体の搬入や据付け迄ほぼ完了。
2019年度目途
配管追加据付は
概ね完了
工事不要
追加・変更が生じる可能性はあるが、早期の
工事完了を目指し全力で取り組んでいる。
4
■泊発電所の再稼働までの工程(イメージ)
○再稼働に向けた工程については、他プラントの先行事例を最大限に活用し、設置変更許可申請書、
工事計画認可申請書に係る補正書を作成し審査を受けるなど、工程の短縮に努めていく。
これまでの動き
新
規
制
基
準
適
合
性
審
査
原
子
炉
設
置
変
更
許
可
工
事
計
画
認
可
保変
安更
規認
定可
今後の予定(イメージ)
現在(基準地震動おおむね了解)
補正書
作成
補正書提出※1
原子炉設置
変更許可申請
(2013.7)
審
審査対応
審査書案
作成
※1:設備の設計のもとになる基準地震動や基準
津波などに関する審査会合での指摘を踏まえ、
変更・追加した内容を補正書として提出。
査
パブリックコメント
許可手続き
許可
新たな基準地震動による
耐震性の評価など
補正書提出
工事計画認可
申請(2013.7)
審
査
認可
補正書提出
保安規定変更
認可申請
(2013.7)
審
査
※2:認可を受けた工事計画
どおりに工事が行われ
ているかなどについて
認可 の国による確認。
使用前検査※2
泊発電所
安全対策工事
起動
操作
試運転
再稼働
(発電再開)
5
■北海道の発展を支える電力供給体制の構築
○将来の安定供給を見据えた基盤整備
北海道における将来の電力の安定供給を確実なものとするため、当社初のLNG火力発電所である
石狩湾新港発電所などの新規電源の導入や北本連系設備の増強を確実に推進。
○再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み
地域の資源である再生可能エネルギーのさらなる活用に向け、東京電力㈱殿と共同で実施する北本連系
線を活用した実証試験や大型蓄電システム実証事業、水力発電における未利用エネルギーの活用などを
積極的に推進。
<取り組み状況>
区分
将来の安定供給を
見据えた基盤整備
再生可能エネル
ギー導入拡大に向
けた取り組み
取り組み内容
進捗状況
➢石狩湾新港発電所の建設
[出力合計170.82万kW:1~3号機各56.94万kW]
・1号機:2015年8月着工
(運転開始予定:2019年2月)
➢京極発電所の建設
[出力合計60万kW:1~3号機各20万kW]
・1号機:2014年10月営業運転開始
・2号機:2015年11月
〃
➢北本連系設備の増強
[送電容量30万kW,送電電圧250kV,送電亘長122km]
・着工:2014年4月
・運転開始予定:2019年3月
➢風力発電の導入拡大に向けた実証試験
[東京電力㈱殿との共同実施,募集20万kW]
・実証試験開始:2017年度以降
・実証期間2013~2018年度の6ヵ年
➢大型蓄電池システム実証事業 [レドックスフロー電池]
(定格出力1.5万kW,蓄電容量6万kWh)
・2015年12月:設置工事完了、実証試験開始
➢水力発電における未利用エネルギーの活用
[既設発電所の出力向上]
・新岩松発電所(新得町)1.6万kW
2016年1月運転開始
➢家畜系バイオマス発電に係る研究開発
[NEDOの事業の一つ・出力制御に係る研究開発]
・研究期間:2014年度~2018年度
6
■新たな経営環境への対応
○本年4月の小売全面自由化により、全てのお客さまが自由に電力会社を選択することが可能に。
○電力システム改革へ適切に対応するため、業務運営体制や各種システム開発などの準備を推進。
○さらなる競争環境への対応として、引き続き当社を選択いただくための取り組みを充実、強化。
➢お客さまにご満足いただける商品・サービスの提供
➢新たなビジネスモデルや事業領域の拡大など
□電力システム改革への対応
小売全面自由化に向け、必要な業務運営体制の見直しや各種システム開発などを準備。
発送電分離(2020年4月)については国における詳細制度設計の議論などを踏まえ、適切に対応。
□競争環境への対応
引続き当社を選択いただくための取り組み
・スマートメータの活用など、より柔軟にお客さまニーズに対応するための料金メニューの多様化
・電気と他社商品・サービスとの組み合わせなど様々なビジネスモデルの検討
[会員制サイト設置によるWebを活用したサービスやポイントサービス、異業種との提携によるセット販売など]
新たな事業領域などの検討
・ガス供給事業や他エリアへの電力販売などの新たな事業領域について、他企業とのアライアンス等も
視野に幅広に検討。
経済性に優れた電源構成の実現
・泊発電所の早期発電再開や石狩湾新港発電所の導入などにより、競争力を向上。
7
■新たな経営環境に向けた取り組み
安全確保を大前提とした泊発電所の1日も早い再稼働を実現し、安定的な供給力の確保および財務基盤の回復を図るとともに、
新たな競争環境下においてもお客さまの信頼と選択を勝ち取り、地域とともに成長・発展する「ほくでんグループ」を目指す。
~2015年度上期
2015年度下期~
経営の安定化に向けた取り組み
○ 安全確保を大前提とした
泊発電所の発電再開
新規制基準適合性審査への対応
・理解活動
基準地震動
再稼働
プロセス推進
▼防潮堤完成
再稼働
安全対策工事
安全性向上への取り組み
○ 徹底した経営効率化の推進
特定重大事故等対処施設
安全性向上に向けた弛まぬ取り組み
経営効率化の継続的な取り組み
さらなる発展に向けた取り組み
電気料金
値下げ 価格競争力の確保
○ 競争環境への対応
引き続き当社を選択いただく取り組み
小売全面自由化への対応
財務基盤の回復・充実 【優先株式の償還】
経常黒字回復
○ 将来の安定供給確保に向けた
基盤整備
新規電源開発 等
持続的な事業運営を支える
人づくり・職場づくり
収益基盤の拡大
ガス供給事業・域外供給、他
事業領域拡大等の成長戦略
▼LNG調達基本合意
石狩湾新港発電所(LNG)
▼準備工事開始 ▼着工
▼着工
▼京極1号機
運開
北本連系設備増設
▼1号機運開 (2019/2)
▼運開 (2019/3)
▼京極2号機運開
▼蓄電池実証試験
▼新岩松運開
将来にわたり当社事業を支える人材や技術の維持・確保に向け、
人材育成の早期化・技術継承・女性の活躍推進に取り組む
8
■収支および財務の状況
収
支【単独】
純資産残高【単独】
○電気料金の値上げ、徹底した経営効率化の
取り組みなどから、第3四半期の経常利益
は191億円。
○第3四半期の純資産残高は1,649億円。
自己資本比率は9.4%。
4,000 (自己資本比率)
(億円)
(億円)
(23.2%)
244
(億円)
93
42
▲146
3,659(18.0%)
178
▲87
191
2,797
▲642
▲745
資本金
(1,142億円)
▲1,186
▲988
(9.7%)
(8.4%)
1,552
1,475
(9.4%)
1,649
(5.4%)
▲1,200
当期純損益
※15(3Q)は四半期純損益
経常損益
▲2,000
(年度) 2010
11
12
13
929
0
14
15(3Q)
(年度末) 2010
11
12
13
14
15(3Q)
9
■配 当
2015年度 期末
普通株式、優先株式ともに配当は引
続き未定とするが、今後、当期業績
の達成状況等を確認しながら、復配
について検討を進めていく。
10
■ 決
算
■ 2016年3月期 第3四半期決算
11
(空白)
12
■決算概要
2016年3月期第3四半期(4~12月)決算のポイント
収 入
(増加要因)・2014年11月から実施した電気料金の値上げや
再生可能エネルギーの固定価格買取制度の影響 など
(減少要因)・販売電力量の減少や燃料価格の低下による燃料費調整額の減少 など
費 用
(増加要因)・再生可能エネルギーの固定価格買取制度の影響や
経年化対策工事などによる修繕費の増加 など
(減少要因)・販売電力量の減少や燃料価格の低下による燃料費の減少 など
(単位:億円)
連 結
当第3
四半期
(A)
売
上
単 独
前年同期
(B)
増 減
(A)-(B)
前 年
同期比%
(A)/(B)
当第3
四半期
(A)
前年同期
(B)
増 減
(A)-(B)
前 年
同期比%
(A)/(B)
高
5,208
4,892
315
106.4
5,000
4,683
316
106.8
営 業 損 益
331
△94
426
-
294
△93
387
-
経 常 損 益
224
△205
430
-
191
△193
384
-
四半期純損益
195
△18
213
-
178
178
-
[41百万円]
0
※1 営業損益、経常損益、四半期純損益の△は、損失を示す。
※2 連結における「四半期純損益」は「企業結合に関する会計基準」等を適用し、第1四半期より、
「親会社株主に帰属する四半期純損益」を示す。
13
■収支比較表(連結)
(単位:億円)
当第3四半期
(A)
5,208
4,988
前年同期
(B)
4,892
4,671
増 減
(A)-(B)
315
317
前年同期比%
(A)/(B)
106.4
106.8
220
221
△1
99.2
306
23
29
△6
78.9
44
5,231
4,922
309
106.3
6,974
4,876
4,987
△111
97.8
6,881
4,687
4,791
△103
97.8
6,609
188
196
△7
96.1
272
130
140
△10
92.8
185
5,006
5,128
△121
97.6
7,067
[331]
224
[△94]
△205
[426]
430
[-]
-
[47]
△93
渇水準備金引当又は取崩し(△)
-
△193
193
-
△193
税金等調整前四半期(当期)純損益
224
△12
236
-
100
27
15
11
177.5
79
四 半 期 (当 期) 純 損 益
197
△27
224
-
20
非支配株主に帰属する四半期(当期)純損益
2
195
△9
△18
11
213
-
-
△8
29
経
常
収
益
営業収益(売上高)
電気事業営業収益
その他事業営業収益
営業外収益
合
計
営業費用
経
常
費
用
電気事業営業費用
その他事業営業費用
営業外費用
合
[営
経
法
計
業
常
人
損
損
税
益]
益
等
親会社株主に帰属する四半期(当期)純損益
前年度
6,929
6,622
※ 営業損益、経常損益、税金等調整前四半期(当期)純損益、四半期(当期)純損益、非支配株主に帰属する四半期(当期)純損益、
親会社株主に帰属する四半期(当期)純損益欄の△は、損失を示す。
(参考)
四半期包括利益(包括利益)
174
△50
225
-
△65
14
■販売電力量
販売電力量 対前年同期比 4.7%の減少
電灯・電力
特定規模
需
要
295百万kWhの減(対前年同期比 △3.2%)
(減少要因)・春先の気温が前年に比べ高く推移したことによる暖房需要の減少や、
節電のご協力をいただいた影響 など
704百万kWhの減(対前年同期比 △5.9%)
(減少要因)・業務用での契約電力の減少や、産業用での紙・パルプ、鉄鋼業の生産減 など
(単位:百万kWh)
当第3四半期
(A)
(1,742)
(時間帯別電灯再掲)
特定規模
需要以外
特定規模
需
要
電
電
灯
力
小
計
業 務
用
産 業
用
小
計
合
計
大口電力(再掲)
前年同期
(B)
増 減
(A)-(B)
(△20)
(1,762)
7,639
1,280
8,919
5,606
5,665
11,271
20,190
7,849
1,365
9,214
5,943
6,032
11,975
21,189
(3,472)
(3,729)
△210
△85
△295
△337
△367
△704
△999
(△257)
前年同期比%
(A)/(B)
(98.9)
前年度
(2,728)
97.3
93.7
96.8
94.3
93.9
94.1
95.3
11,236
2,429
13,665
8,130
8,015
16,145
29,810
(93.1)
(4,846)
(単位:℃)
平均気温
(2015年)
実 績
3月
3.1
4月
7.8
5月
13.1
6月
15.9
7月
20.5
8月
21.5
9月
17.7
10月
10.4
11月
5.0
12月
0.4
前年差
3.4
1.5
0.2
△1.8
△1.0
△0.3
0.3
△0.3
△0.6
2.2
平年差
3.1
1.6
1.7
0.2
1.1
0.2
0.3
△0.9
0.6
1.8
15
■供給電力量
・泊発電所が全基停止していることに加え、火力発電所の計画外停止・出力抑制などはあったが、供給
設備の適切な運用を図ったことなどから、安定供給を維持。
なお、昨年11月1日には京極発電所2号機が営業運転を開始。
【対前年同期増減理由】
(自社
( 〃
( 〃
(他社
水 力)出水率が97.2%と前年を上回ったこと など
火 力)他社受電の減少などはあったが、販売電力量の減少 など
原子力)泊発電所は前年と同様に全基停止
受 電)新エネルギー等の増加はあったが、他社火力発電所からの受電減 など
(単位:百万kWh)
当第3四半期
(A)
(出水率)
自
水 力
火 力
(設備利用率)
社
原子力
新エネルギー等
計
他社受電
融 通
揚水用
合 計
増 減
(A)-(B)
前年同期
(B)
前年同期比%
(A)/(B)
(97.2%)
(95.9%)
(1.3%)
2,834
15,730
2,765
16,073
69
△343
(-)
(-)
(-)
-
93
18,657
4,240
5
△104
22,798
-
119
18,957
4,980
9
△45
23,901
-
△26
△300
△740
△4
△59
△1,103
前年度
(97.9%)
102.5
97.9
3,394
22,804
(-)
-
77.9
98.4
85.2
44.8
233.6
95.4
-
162
26,360
6,809
12
△47
33,134
16
■収支比較表(収益-単独)
(単位:億円)
当第3四半期
(A)
電灯料
電
灯
電
力
料
2,058
前年同期
(B)
1,979
増 減
(A)-(B)
主 な
増
減
要
因
78
電力料
2,531
2,424
107
計
4,590
4,404
186
その他収益
433
314
119
[売 上 高]
[5,000]
[4,683]
[316]
経 常 収 益
5,024
4,718
305
・販売電力量の減(△182)
・燃料価格の低下による燃料費調整額の減少
(△363)
・2014年11月から実施した電気料金の値上げ
による増収(575)
・再エネ賦課金の増(136)
・再エネ特措法交付金の増(94)
17
■収支比較表(費用・損益-単独)
(単位:億円)
当第3四半期
(A)
人件費
燃料費・購入電力料
燃料費(再掲)
購入電力料(再掲)
前年同期
(B)
増 減
(A)-(B)
381
327
54
1,866
2,248
△381
(1,106)
(1,439)
(760)
(808)
592
480
111
減価償却費
628
646
△18
支払利息
122
125
△3
1,242
1,085
157
経 常 費 用
4,833
4,912
△79
[営 業 損 益]
経 常 損 益
[294]
191
-
[△93]
△193
△193
[387]
384
193
法 人 税 等
12
-
12
四半期純損益
178
0
178
渇水準備金引当/取崩し(△)
[41百万円]
増 減 要
因
・退職給付費用の増 など
・再エネ買取量の増(94)
・海外炭火力発電所稼働減(26)
(△333)
・販売電力量の減(△132)
(△48) ・燃料価格の低下(△365)
修繕費
その他費用
主 な
・経年化対策工事の増 など
・再エネ特措法納付金の増(136)
・固定資産税の増(16)
・2014年4月の引当金全額取崩しの反動(193)
※ 営業損益、経常損益の△は、損失を示す。
18
■経常損益の変動要因(単独)
2015年3月期第3四半期 経常損益 △193億円
好 転
要
悪
因
化
要
因
・2014年11月から実施した電気料金の
値上げによる増収
575億円
・燃料価格の低下による燃料費調整額
の減
363億円
・燃料価格の低下による燃料費の減
365億円
・販売電力量の減少による売上高の減
182億円
・販売電力量の減少による燃料費の減
132億円
・修繕費の増
(経年化対策工事の増
111億円
・その他
など)
32億円
・海外炭火力発電所稼働減
・固定資産税の増
・退職給与金の数理計算上の差異償却増 など
計 1,072億円
計 688億円
差し引き 384億円
2016年3月期第3四半期 経常損益 191億円
19
■四半期純損益の変動要因(単独)
2015年3月期第3四半期 四半期純損益 0億円 [41百万円]
好 転
要
悪
因
384億円
・経常損益の好転
化
因
・前年同期の渇水準備金全額取り崩し
の反動
・法人税等
計
要
384億円
193億円
12億円
計 205億円
差し引き 178億円
2016年3月期第3四半期 四半期純損益 178億円
20
■貸借対照表(連結・単独)
(単位:億円)
当第3四半期末
(A)
資
負
前年度末
(B)
増 減
(A)-(B)
連結
18,206
18,156
50
単独
17,512
17,496
16
連結
16,149
16,272
△123
単独
15,863
16,021
△157
連結
1,952
1,780
172
産
債
純 資 産
主な増減要因(単独)
・設備投資(863)
・減価償却による電気事業固定資産等の
減(△628)
・現金及び預金の減 など
・未払金の減(△55)
・買掛金の減(△28)
・四半期純利益の計上(178)
単独
1,649
1,475
174
※ 連結の純資産額は非支配株主持分を除く。
自己資本比率(%)
有利子負債残高
(億円)
連結
10.7
9.8
0.9
単独
9.4
8.4
1.0
連結
12,983
12,981
2
単独
12,949
12,960
△10
21
(空白)
22
■ 2016年3月期 見通し
23
■2016年3月期の業績見通し(連結・単独)
業績予想
・販売電力量および売上高につきましては、業務用での契約電力の減少など至近の動向を反映し、10月
30日に公表した前回業績予想を修正いたしました。
・また、損益につきましては、高稼働を続ける火力発電所の稼働状況などを見極める必要があることか
ら未定としておりましたが、泊発電所の年度内停止を前提に、至近の火力発電所の稼働状況などを踏
まえ、業績予想を算定いたしました。
(単位:億円,億kWh)
2015年度
連
結
売 上 高
営 業 利 益
経 常 利 益
親会社株主に帰 属する
当 期 純 利 益
単
独
売 上 高
営 業 利 益
経 常 利 益
当期純利益
(対前期増減率)
販 売 電 力 量
2014年度
(C)
対前期増減
(A)-(C)
今回見通し (A)
10月見通し (B)
増 減 (A)-(B)
7,260程度
400程度
250程度
220程度
6,970程度
350程度
200程度
190程度
7,320程度
-
-
-
7,030程度
-
-
-
△60程度
-
-
-
△60程度
-
-
-
6,929
47
△93
29
6,639
45
△87
42
330程度
360程度
340程度
190程度
330程度
310程度
290程度
150程度
288程度
289程度
△1程度
298
△10程度
121程度
50程度
121程度
57程度
同程度
△7程度
110
90.4
11程度
△40.4程度
(△3.5%程度)
【主要諸元】
為替レート(円/$)
原油CIF価格($/bl)
※今回見通しでは、為替レート及び原油CIF価格は、1月以降それぞれ120円/$程度、35$/bl程度として想定。
配
当
・期末配当につきましては、普通株式および優先株式ともに引き続き未定といたしますが、今後、当期
業績の達成状況等を確認しながら、復配について検討を進めてまいります。
24
■経常損益の変動要因(単独)
2015年3月期 経常損益 △87億円
好 転
要
悪
因
化
要
因
・2014年11月から実施した電気
料金の値上げによる増収
700億円程度
・燃料価格の低下による燃料費
調整額の減
580億円程度
・燃料価格の低下による燃料費
の減
580億円程度
・販売電力量の減少による売上高
の減
180億円程度
・販売電力量の減少による燃料費
の減
130億円程度
・修繕費の増
(経年化対策工事の増
150億円程度
など)
・海外炭火力発電所稼働減による
燃料費の増
・その他
50億円程度
160億円程度
・固定資産税の増
・退職給与金の数理計算上の差異償却増
・情報処理費用の増 など
計
1,410億円程度
計 1,120億円程度
差し引き 290億円程度
2016年3月期 経常利益 200億円程度
25
■当期純損益の変動要因(単独)
2015年3月期 当期純損益 42億円
好 転
要
悪
因
290億円程度
・経常損益の好転
50億円程度
・法人税等
化
要
・前年度の渇水準備金全額取り
崩しの反動
因
190億円程度
・前年度繰延税金資産の
一部取り崩しの反動 など
計 340億円程度
計 190億円程度
差し引き 150億円程度
2016年3月期 当期純利益 190億円程度
26
■ 参考資料
【決
□
□
□
算】
販売電力量実績 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大口電力販売実績 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
費用項目(単独)
・人件費・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・燃料費・購入電力料 、主要諸元・・・・・・・・・・・・・・・・
・修繕費、減価償却費 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・支払利息、その他費用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・再生可能エネルギー固定価格買取制度の影響額(参考) ・・
□ セグメント情報 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 連結包括利益計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【泊発電所の再稼働に向けた取り組み】
□ 泊発電所の安全性向上への取り組み・・・・・・・・・・・・・・・
□ 発電再開までのプロセス(イメージ)・・・・・・・・・・・・・
□ 新規制基準適合性審査の主な審査項目・・・・・・・・・・・・・
□ 基準地震動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 泊発電所の安全対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 泊発電所の安全対策設備の配置イメージ・・・・・・・・・・・
【主な設備計画】
□ 電源開発計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 石狩湾新港発電所(LNG火力)の建設 ・・・・・・・・・・・・・・・
□ 石狩湾新港発電所のLNGの調達 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 京極発電所(純揚水式水力)の建設 ・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 新岩松発電所の建設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 北本連系設備の増強 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
29 【再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み】
□ 再生可能エネルギー導入拡大に向けた当社の対応・ 54
30
□ 太陽光発電の導入状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55
□ 風力発電の導入状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56
31
□ 風力発電導入拡大に向けた「東京電力㈱殿」との実証試験・・・ 57
32
□ 大型蓄電システムの実証事業 ・・・・・・・・・・・・・・・ 58
33
□ 家畜系バイオマス発電に係る研究開発 ・・・・・・・ 59
34
35
36 【電力需給】
□ 今冬の電力需給の見通し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61
37
□ 火力発電設備の計画外停止事例 ・・・・・・・・・・・・・ 62
39 【電力システム改革への対応】
□ 電力システム改革への対応スタンス ・・・・・・・・・
40
□ 競争環境への対応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
41
□ 新料金メニュー「eタイム3[Sプラン]」・・・・
42
□ 法人のお客さま向けの新たな料金メニュー・・・・
43
□ 会員制Webサービス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
44
□ ポイントサービス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 電力システム改革の工程表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・
65
66
67
68
69
70
71
46
47
48
49
50
51
27
■ 決 算
28
■決 算
- 販売電力量実績
(単位:百万kWh)
当年度
前年度
対前年実績
増 減
2015年度第3四半期実績
【電灯・電力(前年同期比:△3.2%)】
前年比%
春先の気温が前年に比べ高く推移したことによる
4月
2,499
2,689
△190
92.9
暖房需要の減少や節電にご協力いただいた影響な
5月
2,278
2,395
△117
95.1
どから、前年実績を下回った。
6月
1,988
2,104
△116
94.5
1Q
6,765
7,188
△423
94.1
【特定規模需要(前年同期比:△5.9%)】
7月
2,092
2,178
△86
96.0
業務用での契約電力の減少や、「紙・パルプ」、
8月
2,271
2,371
△100
95.8
「鉄鋼」の生産減などから、 前年実績を下回った。
9月
2,180
2,277
△97
95.7
2Q
6,543
6,826
△283
95.8
上期
13,308
14,014
△706
95.0
10月
2,151
2,269
△118
94.8
11月
2,331
2,416
△85
96.5
12月
2,400
2,490
△90
96.4
3Q累計
20,190
21,189
△999
95.3
288億程度
29,810
年度
△10億程度
※ 「当年度」欄の年度は、第3四半期時点の通期見通し。
96.5程度
2015年度通期見通し
(単位:億kWh程度)
今回見通し
(A)
10月見通し
(B)
増 減
(A)-(B)
288
289
△1
販売電力量
(百万kWh)
3,500
3,000
【販売電力量の月別推移】
2014年度
2,500
2,000
2015年度
1,500
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月 1月
2月
3月
【 決 算 】
29
■決 算
- 大口電力販売実績
大口電力販売電力量の推移
2015年度第3四半期実績
( 百万kWh)
9 , 000
【業種別構成比および対前年伸び率】
・「紙・パルプ」や「鉄鋼」の生産減などから、前年実績を下回った。
対前年伸び率(%)
▲ 1.7
▲ 0.3
▲ 2.1
食料品
紙・パルプ
化 学
鉄 鋼
機 械
その他
合 計
▲ 2.6
▲ 6.9
6 , 000
▲ 9.5
【5,567】
1 ,131
【 5 ,038】
【 4 ,951】
1 ,151
1 ,186
食料品
【 4 ,846】
2 64
3 , 000
9 10
7 13
6 52
鉄
鋼 7 31
機 械 6 14
6 41
5 43
1 ,683
1 ,630
9 09
2 68
6 77
6 11
その他
1 ,819
1月
【 3 ,729】
紙・
5 74
パルプ 5 13
2 76 化 学 2 77
構成比
(%)
(参考)2014年度
全国構成比(%)
6.8
3.1
9.9
13.9
26.0
40.3
100.0
25.6
9.8
5.0
12.9
13.2
33.5
100.0
【月別の推移】 対前年同月伸び率(%)
1 ,178
7 91
対前年同期
伸び率(%)
△2.1
△21.0
△17.5
△16.4
△1.3
△1.5
△6.9
3.5
【 3 ,472】
2月
3月
△0.5
△4.4
4月
△7.2
5月
6月
7月
8月
9月
11月
12月
△6.7
△3.4
△8.0
△6.5
△7.5 △11.3
△6.1
△4.6
△1.5
△1.1
△1.6
△4.7
△3.2
△3.4
△23.5 △31.6 △32.5
2.2
△8.5
△5.3
化 学
△15.9 △18.8 △28.8 △30.3 △15.2
△8.1
鉄 鋼
△22.4 △24.3 △15.8 △42.7 △19.9 △11.1
食料品
主な業種別内訳
(至近6ヶ月)
紙・パルプ
8 90
4 30
2 11
3 40
1 74
5 36
4 49
4 63
4 56
機 械
(百万kWh)
550
△3.2
△1.1
10月
△1.2
△1.6
1.1
△1.2
【大口電力販売電力量の月別推移】
500
1 ,569
1 ,180
1 ,163
2014年度
450
400
0
2011
2012
2013
2014
2014(3Q)
2015(3Q)
( 年度)
350
2015年度
300
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月 1月
2月
3月
【 決 算 】
30
■決 算
- 費用項目(単独)
人件費
(単位:億円)
当第3四半期
人 件
381
費
【数理計算上の差異】
327
主な増減要因
54
・退職給付費用の増 など
*発生年度の翌年度から5年均等償却
*第3四半期では、年間償却額の3/4を計上
発生額
前年度
償却額
09年度発生分
△ 67
△ 13
10年度発生分
△ 18
△
4
11年度発生分
△ 21
△
4
12年度発生分
△ 89
△ 18
13年度発生分
△128
14年度発生分
69
合計
増 減
前年同期
(単位:億円)
当年度
償却額
未償却残
終了年度
(残存年数)
-
-
-
△
4
-
-
△
4
△
4
16年度(1年)
△ 18
△ 35
17年度(2年)
△ 26
△ 26
△ 77
18年度(3年)
-
14
55
19年度(4年)
△ 64
△ 37
△ 61
【 決 算 】
31
■決 算
- 費用項目(単独)
燃料費・購入電力料
(単位:億円)
当第3四半期
燃料費・購入電力料
内 訳
燃料費
購入電力料
前年同期
増 減
主な増減要因
1,866
2,248
△381
1,106
1,439
△333
760
808
△48
・再エネ買取費用の増(94)
・海外炭火力発電所の稼働減(26)
・販売電力量の減(△132)
・燃料価格の低下(△365)
【主要諸元】
当第3四半期
前年同期
増 減
為替レート(円/$)
122
107
15
原油CIF価格($/bl)
54.6
102.5
△47.9
海外炭CIF価格($/t)
77.3
95.3
△18.0
【 決 算 】
32
■決 算
- 費用項目(単独)
修繕費
(単位:億円)
当第3四半期
修繕費
前年同期
増 減
592
480
111
電 源
322
253
69
流 通
259
218
40
その他
10
8
2
内 訳
主な増減要因
・経年化対策工事の増
・定検費用増 など
減価償却費
(単位:億円)
当第3四半期
減価償却費
内 訳
628
前年同期
646
増 減
△18
電 源
366
375
△9
流 通
223
231
△7
その他
37
38
△0
主な増減要因
・定率効果(△73)
(再掲)
泊発電所3号機
△22
・新規取得資産等(55)
(再掲)
京極発電所
20
【 決 算 】
33
■決 算
- 費用項目(単独)
支払利息
(期中平均金利 %)
支払利息
(単位:億円)
当第3四半期
前年同期
増 減
(1.24)
(1.28)
(△0.04)
122
125
△3
主な増減要因
その他費用
(単位:億円)
当第3四半期
その他費用
1,242
前年同期
1,085
増 減
157
主な増減要因
・再エネ特措法納付金の増(136)
・固定資産税の増(16)
【 決 算 】
34
■決 算
– 再生可能エネルギー固定価格買取制度の影響額(参考)
北海道の
再生可能エネルギー
発電事業者様
④
③
購入電力料
再エネ特措法交付金
当
社
再エネ特措法納付金
再エネ賦課金
①
費用負担
調整機関
②
北海道のお客さま
再生可能エネルギー固定価格買取制度の影響額〔第3四半期累計実績〕
① 再生可能エネルギー賦課金
271
お客さまより電気料金の一部として回収
③ 再エネ特措法交付金
(単位:億円)
② 再エネ特措法納付金
271
お客さまよりいただいた賦課金を納入
300
当社が買い取りに要した費用から、買い取ることにより
節約できた燃料費等を除いた費用を交付
④ 購入電力料
404
国が定める期間、固定価格で電気を買取り
【 決 算 】
35
■決 算
- セグメント情報
(単位:億円)
報告セグメント
その他
計
四半期連結
損益計算書
計上額
調整額
電気事業
売上高
当第3四半期
4,996
886
5,883
△675
5,208
前年同期
4,679
820
5,500
△607
4,892
316
66
383
△68
315
283
42
326
5
331
△95
△4
△99
5
△94
379
47
426
0
426
増
セグメント利益
または
セグメント損失
(△)
減
当第3四半期
前年同期
増
減
電 気 事 業
その他
電力供給
電気・電気通信工事、建物の総合管理、土木・建築工事、
発電所の定期点検・保守・補修工事など
【 決 算 】
36
■決 算
- 連結包括利益計算書
連結包括利益計算書
四半期純損益
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金(再掲)
退職給付に係る調整額(再掲)
四 半 期 包 括 利 益
(単位:億円)
当第3四半期
前年同期
増 減
(A)
(B)
(A)-(B)
197
△27
224
△22
△22
0
(△3)
(11)
(△14)
(△18)
(△33)
(15)
174
△50
225
親会社株主に係る四半期包括利益(再掲)
(172)
(△41)
(213)
非支配株主に係る四半期包括利益(再掲)
(2)
(△8)
(11)
※ 四半期純損益欄の△は、損失を示す。
【 決 算 】
37
■ 泊発電所の再稼働に向けた取り組み
38
■泊発電所の安全性向上への取り組み
・当社は、全社を挙げた原子力事故のリスク低減への取り組みや活動実績も踏まえ、2015年度の
「泊発電所安全性向上計画」を取りまとめました(2015年6月19日)。
・本計画は、残余のリスク※1を一層低減するためのものであり、新組織の設置等により強化した
リスクマネジメント体制に基づき、確率論的リスク評価(PRA)※2等を活用することにより、
網羅的にリスクを分析・評価し、継続的にリスク低減対策を検討・実施することとしています。
・当社は、社長のトップマネジメントのもと、新規制基準への適合はもとより、自ら不断の努力を
重ね、本計画に示す安全性向上活動を通して泊発電所の安全性をより一層向上させるとともに、
皆さまに泊発電所の安全性について一層のご理解を頂けるよう取り組んでまいります。
※1.安全対策により大幅にリスクは低減するが、完全には無くすことはできないリスクのこと。
※2.施設を構成する機器・系統等を対象として、発生する可能性がある事象(事故・故障)を網羅的・系統的に分析・評価し、事故
シーケンスを網羅的に摘出し、それぞれの発生頻度と、万一それらが発生した場合の被害の大きさとを定量的に評価する方法。
<安全性向上計画において取り組む活動の概要>
1.リスクマネジメントの強化
2.安全性向上計画策定における確率論的リスク評価(PRA)の活用
3.包括的なリスクの分析・評価による継続的なリスク低減対策の検討・実施
4.故意による大型航空機衝突等に備えた設備対応
5.教育訓練を通じた手順書・設備運用の改善および事故対応能力の一層の向上
6.原子力リスク研究センター等への参画を通じた研究開発の推進
7.ステークホルダーとの残余のリスクを前提としたコミュニケーション活動の推進
8.原子力安全推進協会(JANSI)や世界原子力発電事業者協会(WANO)の評価・提言等による
更なる安全性の向上
【 泊発電所の再稼働に向けた取り組み】
39
■発電再開までのプロセス(イメージ)
【新規制基準適合性確認に係る許認可申請】
【2013年7月8日】
○原子炉設置変更許可申請
※1、2号機原子炉設置変更許可申請補正書提出(2014/3/7)
○工事計画認可申請
○保安規定変更認可申請
【発電再開までのプロセス(イメージ)】
は事業者が実施
発電再開
保安規定
変更認可
工事計画認可
原子炉設置変更許可
パブリックコメント等
審査書案作成
原子炉設置変更許可
申請の補正書提出
基準地震動の確定等
使用前検査
地元説明
理解活動
【 泊発電所の再稼働に向けた取り組み】
40
■新規制基準適合性審査の主な審査項目
主な審査項目
主要なプラント関係審査項目
重大事故対策
設計基準
事故対策
工事計画関連
保安規定関連
確率論的リスク評価
有効性評価(炉心損傷防止)
有効性評価(格納容器破損防止)
有効性評価(SFP、停止中)
解析コード
緊急時対策所・制御室
内部溢水
内部火災
外部火災
竜巻(影響評価・対策)
火山(対策)
耐震耐津波
重大事故対策機器・設備の評価
組織・体制
教育・訓練
LCO/AOT
重大事故対策の手順書(大規模損壊を含む)
主要な地震・津波・
火山関係審査項目
敷地内の破砕帯
地震動
津
波
敷地及び敷地周辺の地下構造
震源を特定して策定する地震動
震源を特定せず策定する地震動
基準地震動
耐震設計方針
基準津波
耐津波設計方針
地盤・斜面の安定性
火山影響評価
【 泊発電所の再稼働に向けた取り組み】
41
■基準地震動
・泊発電所の基準地震動(原子力設備の耐震設計を行うにあたり基準となる地震による岩盤上での揺れ)
について、平成25年(2013年)7月の新規制基準適合性に係る申請時の基準地震動550ガル(最大加速
度)に加え、620ガル(最大加速度)となるものを含めて、新たに8つの基準地震動を追加。
【審査会合において当社が説明した基準地震動の応答スペクトル図※】
追加した8つの基準地震動
620ガル
実線:南北方向、ダム軸方向
破線:東西方向、ダム上下流方向
550ガル
0.02
※「応答スぺクトル図」とは、各設備に対して地震動がどのような揺れ(応答)を生じさせるかを、横軸に周期(秒)、縦軸
に加速度(ガル)の最大応答値をとって、分かりやすく描いたもの。各設備は、それぞれに特定の揺れやすい周期(固有
周期)を持っており、その固有周期の揺れを特に考慮して耐震設計している。新規制基準適合性に係る申請時の揺れ(応
答)(黒線)を上回っている部分は、より一層厳しい基準になったことを意味する。
【 泊発電所の再稼働に向けた取り組み】 42
■泊発電所の安全対策
・福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、地震や津波などの自然現象によって、電源や冷却設備などの原子力発電
所の安全を守る機能が失われることのないよう、多重・多様な安全対策を進めている。また、それでも重大事故
は起こりうるとの考えに立ち、重大事故に備えた設備の設置や継続的な訓練にも取り組んでいる。
訓練等での使用を開始
【 泊発電所の再稼働に向けた取り組み】
43
■泊発電所の安全対策設備の配置イメージ
2つの変電所から2回線ずつ計4回線供給(1、2号機はさらに
別の変電所から2回線、計6回線供給)
緊急時対策所
代替非常用発電機
可搬型代替電源車(移動発電機車)
放水砲
原子炉格納容器内の水素処理装置
水密扉
可搬型注水ポンプ車
可搬型送水ポンプ車
代替屋外給水タンク
代替格納容器スプレイポンプ
(注)複数箇所に設置しているものは、代表的な場所を示す。
【 泊発電所の再稼働に向けた取り組み】
44
■ 主な設備計画
45
■電源開発計画
【主な電源工事計画】
〔火力〕石狩湾新港発電所(LNG):1号機 2019年 2月、2号機 2021年12月、3号機 2028年12月
〔水力〕京極発電所(純揚水)
:2号機 2015年11月、3号機 2025年度以降
電源開発計画
工事中
着 工
準備中
廃 止
発 電 所
出力(万kW)
着 工※
運転開始/廃止
京 極(水力)
2号機
3号機
60.0
(20.0)
(20.0)
2001- 9
2015-11(運開済)
2025年度以降
新岩松(水力)
1.6
2013- 7
2016- 1(運開済)
焼尻6号(内燃力)
0.024
2015- 2
2015- 7(運開済)
石狩湾新港(LNG火力)
1号機
2号機
3号機
170.82
(56.94)
(56.94)
(56.94)
2015- 8
2018-11
2025-11
2019- 2
2021-12
2028-12
沓形10号(内燃力)
0.075
2016- 2
2016- 7
岩松(水力)
▲1.26
―
2015- 5(廃止)
音別(石油火力)
▲14.8
(▲7.4×2台)
―
未定(廃止)
▲0.024
▲0.075
―
2015- 4(廃止)
2016- 4(廃止)
焼尻2号
沓形4号
(内燃力)
※ 電気事業法第48条に基づく届出年月。
【主な設備計画】
46
■石狩湾新港発電所(LNG火力)の建設
・既設火力発電所の経年化への対応、燃料種の多様化、電源の分散化を図り、将来的な電力の
安定供給を確実なものとするため、石狩湾新港発電所(LNG火力)
の導入を計画。
・1号機は、2015年8月に本体工事を開始しており、2019年2月に
運転を開始する予定。
【計画概要】
発電所
出力(万kW)
着 工
運転開始
1号機
56.94
2015年 8月
2019年 2月
2号機
56.94
2018年11月
2021年12月
3号機
56.94
2025年11月
2028年12月
合
170.82
計
【主要スケジュール】
年度
環境影響評価
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
▼3/17評価書届出
▼ 3/24確定通知受領
▼ 4/24 手続き終了
建設工程
詳細設計
▼着工(8月)
(準備工事)
1号機建設工事
*8/18開始
▼試運転開始
▼着工(11月)
(準備工事)
2号機建設工事
▼試運転開始
【主な設備計画】
47
■石狩湾新港発電所のLNGの調達
・LNG調達に関する基本合意書を本年9月24日、関西電力株式会社およびマレーシアLNG社と
締結。
・2社からLNGを調達することで、調達形態や供給元の多様化および安定的かつ柔軟性のある
燃料調達を図る。
【基本合意書の概要】
売主
関西電力株式会社
マレーシアLNG社
(マレーシア国営石油ペトロナス社の子会社)
主な供給元
関西電力が調達する複数のLNG
マレーシア産LNG
(マレーシアLNG社 サラワク州ビンツルLNG基地)
契約期間
契約数量
2018年4月1日から10年間
最大3隻/年(約20万トン)※1
受渡条件
最大2隻/年(約13万トン)※1
本船着桟渡し(DES)※2
※1 1隻あたり6~7万トン程度を輸送する見込み
※2 売主がLNG船を手配し、買主の受入基地まで輸送する受渡条件
【主な設備計画】
48
■京極発電所(純揚水式水力)の建設
・ピーク供給力としての役割に加え、再生可能エネルギーの連系拡大への対応などから、
純揚水式発電所である京極発電所の建設を着実に実施。
・1号機は2014年10月、2号機は2015年11月に営業運転を開始。
出
力
60万kW
(20万kW×3台)
運転開始
発電所
1号機:2014年10月
2号機:2015年11月
3号機:2025年度以降
京極発電所
札幌市
(備考)
調整池間の距離:約3km、有効落差:369m、
最大使用水量:190.5m3/s
京極ダム
地下発電所
京極ダム
京極ダム調整池
京極発電所全景
上部調整池
【主な設備計画】
49
■新岩松発電所の建設
・これまで利用されてこなかった河川水や水力エネルギーを有効活用する中小水力開発として、
新岩松発電所の導入を計画。
・老朽化した既設岩松発電所(12,600kW)の水車・発電機の更新に合わせて、既設発電所近傍に
新岩松発電所(16,000kW)を新設し、最大使用水量および最大出力の増加を図る。
・2016年1月に営業運転を開始。
【新岩松発電所の概要】
所在地
上川郡新得町
発電方式
調整池式・ダム水路式
最大使用水量
45.0 m3/s
最大出力
16,000 kW
工 程
着
工:2013年7月
運転開始:2016年1月
新岩松発電所
新得町
発電所付近概要図
【既設(流用)】導水路
【既設(流用)】調圧水槽
【既設(除却)】
岩松発電所
新岩松発電所
十
勝
川
【新設】水圧管路
【新設】新岩松発電所
G
G
【既設(除却)】
水圧管路・岩松発電所・
放水路
【新設】放水路
【新設】放水路
新岩松発電所全景
十
勝
川
【主な設備計画】
50
■北本連系設備の増強
・発電所の緊急停止リスクへのより確実な対応など、北海道エリアの安定供給を確保する観点か
ら、北本連系設備の増強を計画(現行60万kW→増強後90万kW)。
・北海道内での再生可能エネルギーの導入拡大や電力取引の活性化への寄与も期待。
・現在、架空送電線工事、青函トンネル内のケーブル工事および各変換所における土地造成等を
実施中。
【工事概要】
送電容量
送電電圧
30万kW
250kV(直流)
大野変電所
約122km
送電亘長
工 程
事業主体
北七飯変電所
北斗変換所
北斗今別
直流幹線
架空送電線
北海道側77km程度
本州側21km程度
地中ケーブル 24km程程度
着
工:2014年4月
運転開始:2019年3月
増強ルート
30万kW
既設ルート
60万kW
(青函トンネル)
北海道電力(株)
今別変換所
【設備全体イメージと変換所完成予想図】
北斗今別直流幹線
(直流送電線)
交流
北斗変換所
※既設ルートは電源開発(株)所有設備
今別変換所
直流
吉岡ケーブルヘッド
交流
竜飛
ケーブルヘッド
津軽海峡
ケーブル斜坑
※既設ルートは電源開発(株)所有設備
作業坑
本坑
【主な設備計画】
51
(空白)
52
■ 再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み
53
■再生可能エネルギー導入拡大に向けた当社の対応
・当社はこれまで、水力発電をはじめ風力発電や太陽光発電など、再生可能エネルギーの導入
拡大に積極的に取り組んできており、2015年12月末時点での、再生可能エネルギーの導入量は
約298万kWとなっている。
・当社は風力発電や太陽光発電の出力予測精度の向上や出力制御方法の確立などに取り組むことで
風力・太陽光発電の最大限の活用と電力品質の維持の両立を図るとともに、「風力発電の導入拡
大に向けた実証試験」、「大型蓄電システム実証事業」、「家畜系バイオマス発電に係る研究開
発」などを引き続き着実に進めることで、再生可能エネルギーのさらなる導入拡大に努めていく。
再生可能エネルギーの導入量(FIT導入前年度末対比
※導入は2012年7月)
(万kW)
発電種別
太陽光
2012.3末 2015.12末
10.4
(万kW)
400.0
93.4
298.1
バイオマス
300.0
風力
28.9
31.8
地熱
208.6
水力
159.9
162.1
地熱
2.5
2.5
200.0
水力
風力
100.0
バイオマス
6.9
8.2
208.6
298.1
太陽光
合計
0.0
2012.3末
2015.12末
※四捨五入の関係で合計と一致しない場合がある
【再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み】
54
■太陽光発電の導入状況
・太陽光発電は家庭用を中心に導入が進んでいたが、固定価格買取制度の開始(2012年度)により
連系申込が急増(設備認定量 約277万kW、申込量 約207万kW)。
・2015年12月末時点において、連系量が約93.4万kW。
・指定電気事業者制度の下、需給調整面の接続可能量(117万kW)を超える連系については、360時
間を超えた無補償での出力制御に同意いただくことを前提に受入れを継続。
太陽光発電の導入状況
(億kWh)
(万kW)
(万kW)
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
93.4 (万kW)
連系設備量(左軸)
購入電力量(右軸)
'99
'00
'01
'02
'03
7.2
(億kWh)
'04
'05
'06
'07
'08
'09
'10
'11
'12
'13
'14
'15(3 Q)
8.0
7.5
7.0
6.5
6.0
5.5
5.0
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
(年度)
【申込状況(電圧別)】
連系電圧
特別高圧・高 圧
500kW以上
156.5万kW (約590件)
2,000kW以上
88.8万kW(約50件)
500kW未満
12.1万kW (約490件)
10kW以上50kW未満
24.5万kW (約7,100件)
10kW未満
14.2万kW(約28,900件)
[再掲] 特別高圧
高 圧
低 圧
合
申込状況(12/31現在)
計
207.4万kW(約37,100件)
設備認定量※1
210.5万kW
66.1万kW
276.6万kW
※1 2015.9末現在(経済産業省資源エネルギー庁公表値)
【再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み】
55
■風力発電の導入状況
・風力発電については、周波数調整面の制約※1から出力変動による電力系統への影響を評価しなが
ら段階的に導入を拡大。2015年9月末時点において連系量は約31.8万kW。
・昨年11月、国の系統WGにおいて、需給調整面の制約※2から接続可能量(36万kW:東京電力(株)
との実証試験分20万kWは除く)の評価結果を報告し了承された。これにより、風力発電についても
接続可能量を越える連系については、指定電気事者制度の下、720時間を超えた無補償での出力制
御に同意いただくことを前提に受入れを継続。
※1.周波数調整面の制約:再エネの出力変動によって発生する周波数変動を調整できるか。
※2.需給調整(下げ代)面の制約:再エネの出力が増加した際に余剰電力が発生しないか。
風力発電の導入状況
(万kW)60
50
24(億kWh)
■ 連系設備量(左軸)
■ 購入電力量(右軸)
40
東京電力(株)との実証試験
連系可能量
20万kW追加連系
56万kW
31.8(万kW)
36万kW
接続可能量※
20
16
31万kW
30
12
25万kW
20
5.1 (億kWh)
15万kW
10
8
4
(年度)
0
'99
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
'09
'10
'11
'12
'13
'14
'15(3Q)
0
'16
17
※ 周波数調整面の制約による接続可能量
【再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み】
56
■風力発電導入拡大に向けた「東京電力㈱殿」との実証試験
・風力発電の導入拡大に向けた新たな取り組みとして、東京電力㈱殿と共同で北本連系設備を活用
した実証試験を実施する。
・本実証試験では、風力発電出力予測に基づいて、風力発電の出力変動(長周期)に相当する電力
を当社から東京電力エリアへ送電することにより、東京電力㈱殿の調整力を活用。
・本実証試験にあたり、20 万kW の風力発電募集を実施しており、2017 年度以降、実証試験を開
始する予定であり、引き続き詳細について検討を進める。
○実証試験スキーム概要
既設地域間連系線の活用
風力発電出力予測にもとづいて北海道電力が東京電力に送電することにより、
東京電力の調整力を利用し、北海道の調整力不足を解消。
ウィンド
ファーム
風力発電出力制
御技術の導入
北海道地域内
の系統
ウィンド
ファーム
既設地域間
連系線
ウィンド
ファーム
既設地域間
連系線の活用
東京電力への送電電力
ウィンド
ファーム
風力発電出力制御技術の導入
調整力が不足する場合には、風力発電の出力を制御し、電力系統の安定化を図る。
風力発電出力
送電電力
30分
東京電力へ送電
時間
【再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み】
57
■大型蓄電システムの実証事業
設置場所
実証設備
実証期間
実証項目
北海道電力 南早来変電所 (北海道勇払郡安平町)
レドックスフロー電池
定格出力:15,000kW
蓄電容量:60,000kWh
2013年度~2018年度
(2015年12月25日に設備の運用を開始。今後3年間で実証試験を実施)
・蓄電池を周波数調整用電源とみなした周波数変動抑制制御手法の開発
・蓄電池による余剰電力(下げ代)対策運転手法の開発
・レドックスフロー電池の性能評価 等
蓄電池制御イメージ
蓄電池建屋外観
中央給電指令所
(蓄電池制御システムを設置)
風力発電出力
太陽光発電出力
電解液タンク
制御指令
レドックスフロー電池
では、電解液タンクに
貯蔵している電解液の
電池反応により充放電
を行います。
※蓄電池の充放電により
周波数の変動を抑制
放電
建屋内部
周波数
大型蓄電池
充電
(レドックスフロー電池)
【再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み】
58
■家畜系バイオマス発電に係る研究開発
・ 北海道の基幹産業である畜産業とも密接に関係し、地域に根ざしたエネルギーである家畜系
バイオマス発電の出力制御に係る研究開発に取り組む。
・ 家畜系バイオマス発電は、現在まで連系実績が少なく、出力の特性を把握し、電力系統への
影響を評価していくことが必要。
・ 家畜系バイオマス発電は、電気と熱の併給により熱も含めた蓄エネルギーが可能であり、
本研究開発では、電気と熱を効率的に制御することで、出力制御技術の開発とエネルギーの
有効利用方策の検討を進める。
・ 研究期間:2014年度~2018年度
大規模プラントでの研究開発
(鹿追町、別海町) 電気の流れ
実証プラントでの研究開発
(酪農学園大学構内)
電力系統
出力を制御
電気の流れ
電力系統
発電量
状況に合わせて運転制御
(余剰電力を熱に変換)
バイオマス発電機
(新設50kW+既設30kW)
補機などの
電力使用量
温水を供給
発電機の排熱
発電機の排熱
熱の流れ
貯湯槽
酪農設備などでの
電力使用量
予測データ
バイオマス発電機
ヒートポンプ(50kW)
攪拌(かくはん)器、
ポンプなどの
電力使用量
バイオマスプラント設備
(原料槽、発酵槽など)
周辺設備
発酵槽の加温など
ボイラ
ヒーター、
温水使用量
灯油使用量など
学内設備
熱の流れ
※本研究開発は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合 開発機構(NEDO)の「電力系統出力変動対応
技術研究開発事業」の一つとして、当社と北海道大学が共同で実施。
【再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み】
59
■ 電力需給
60
■ 今冬の電力需給の見通し
・今冬は、緊急設置電源の継続設置、火力発電所の増出力運転、自家用発電設備をお持ちのお客
さまからの電力購入に引き続き最大限取り組むとともに、京極発電所2号機の運用開始による
供給力の増加により、最も厳しい2月で619万kWの供給力を見込む。
・最大電力は、2010年度並の厳しい気象条件を前提に、定着した節電効果等を踏まえ、543万kW
と想定。
・この結果、2月の供給予備率は昨冬見通しから13万kW改善し14%程度となる見通し。
・しかしながら、火力発電設備は泊発電所の停止以降、供給力確保のために計画通りの点検が
できず高稼働が継続。このため、計画外停止の発生回避に向け、引き続き設備保全やパトロー
ル強化に努め、万が一の需給ひっ迫への備えを進める。
主な供給力対策の取り組み
今冬の電力需給見通し
需要
供給力(合計)
原子力
火力
水力
揚水
内
(京極)
訳
地熱等
(風力再掲)
融通
その他
供給予備力
予備率(%)
昨冬
見通し
2月
557
620
0
493
73
54
(20)
4
(2.2)
0
▲4
63
11.4
今冬の見通し
12月
543
631
0
490
72
71
(31)
4
(1.9)
0
▲6
88
16.2
1月
543
622
0
489
69
67
(28)
4
(1.5)
0
▲6
79
14.5
2月
543
619
0
489
70
62
(28)
4
(2.2)
0
▲6
76
14.0
①緊急設置電源の継続設置
3月
505
594
0
471
64
62
(40)
3
(1.1)
0
▲6
89
17.6
・苫小牧PS、南早来PS : 計約15万kW
②火力増出力運転 : 約6万kW
③自家発をお持ちのお客さまからの電力
購入: 約19万kW
④燃料輸送の増加対応
・知内PS、音別PS
⑤京極発電所2号機の運用開始
・11月1日運用開始、定格出力:20万kW
(1、2号機合計定格出力:40万kW)
※四捨五入の関係で合計や差引が合わないことがある。
【電力需給】
61
■ 火力発電設備の計画外停止事例
・火力発電設備の12月31日までの計画外停止および出力抑制件数は80件(※)。
・きめ細やかな点検・補修に努めているものの、震災前の2010年度と比較すると、利用率増加・定期
点検繰り延べの影響による不具合等により、計画外停止・出力抑制件数が増加。
・今後も火力発電設備の高稼働運転が想定されるため、計画外停止・出力抑制への影響が懸念され
る状況。
※ 緊急設置電源を除く
不具合事例
苫東厚真発電所4号機(70万kW,石炭)微粉炭機不具合
・7月14日、運転中に微粉炭機※16台のうち1台の周辺配管等が高温
状態にあることを確認したため、発電を停止し点検作業を実施。
・点検の結果、微粉炭機の内部に堆積した石炭が、温度上昇により
発熱・発火に至ったものと推定。
・このため、補修が必要となる当該機を除く残りの5台で運用※2するこ
とにより7月20日に発電を再開。なお、運用している5台の微粉炭機
は、同様の事象が起きないよう石炭堆積と内部温度上昇の防止対
策を実施済み。
・当該微粉炭機については鋭意復旧作業を進めている。
苫東厚真発電所2号機(60万kW,石炭)ボイラー内部蒸気漏洩
・9月5日~9月17日までボイラー内部の再熱器管※3の蒸気漏洩により
停止。
・原因はスートブロワ※4起動時に発生する熱水が高温の再熱器管に
接触することで、管表面が膨張・収縮を繰り返し疲労損傷したものと
推定。
・損傷した再熱器管および再熱器管の損傷箇所から噴出した蒸気に
より損傷した周辺の管の取り替え等を実施。
再熱蒸気管
主蒸気管
分配器
蒸気
ボイラー
回転分級機
粉砕ローラー
噴出した蒸気により
損傷した箇所
粉砕テーブル
電動機
減速機
【図】微粉炭機損傷状況
燃料(石炭)
再熱器管の
損傷箇所
【図】ボイラー内部損傷状況
※1 石炭をボイラーで燃焼するために微粉状に粉砕する装置。
※2 微粉炭機6台のうち1台は予備機であるため発電出力の制約は生じない。
※3 蒸気タービンを回し終えて温度・圧力が低下した蒸気をボイラー燃焼ガスで再度加熱する管。
※4 ボイラー内部の管表面に付着した灰などを蒸気
を噴射させることにより除去する装置。起動時には、蒸気を噴射する管と蒸気の温度差で蒸気が一部熱水となることがある。
【電力需給】
62
(空白)
63
■ 電力システム改革への対応
64
■電力システム改革への対応スタンス
基本的な考え方
[電力システム改革に対する基本的な考え方]
電力の安定供給の確保や電気料金の最大限の抑制など、改革の趣旨を踏まえ、真にお客さまの利
益につながるよう取り組む。
[小売全面自由化に向けた当社の取り組み]
競争環境を自らが成長する機会と捉え、引き続き、お客さまにご満足いただき、選択していただ
ける商品・サービスの提供に努めていく。
[法的分離に関する基本的な考え方]
法に定められている一般送配電事業の中立性確保にしっかりと対応しつつ、当社グループの総合
力・効率性を発揮できる体制の構築を図り、真にお客さまの利益につながるよう検討を進める。
法的分離の実施にあたっては、安定供給を損なわないよう分離を補完する仕組みの整備、電力需
給の改善、原子力事業環境の整備という課題について、必要な措置が講じられているかを確認、
検証した上で進めていく必要がある。
改革工程
第2段階 <小売全面自由化>
(2014年6月 第2弾改正法成立、
2016年4月1日実施予定)
第3段階 <発送電分離>
(2015年6月 第3弾改正法成立)
改革実施に向けて整備が必要な主な検討課題
・供給力・調整力確保策
・需要家保護策(経過措置としての料金規制など)
・低圧託送制度
・送配電部門の兼業規制(法的分離)
・法人間の行為規制(資金調達など)
・料金規制の撤廃
【電力システム改革への対応】
65
■競争環境への対応
選ばれ続ける会社であるために
料金戦略≪お客さまの立場で≫
サービス戦略≪より便利で身近に≫
○料金低減のための情報提供
・積極的な最適メニュー診断
・効果的なご利用方法のご紹介
○省エネのためのご提案
・ヒートポンプ機器等のご提案
・設備運用・保守・更新に関するコンサルティング
○利便性向上のためのサービス多様化
・他社とのアライアンスによる,サービスの拡充
・住宅・暮らしに関する,新たなサービスの検討
・ガス等,電気以外のエネルギーのご提供の検討
○満足度向上のための付加価値の創出
・ポイントサービス、使用量のお知らせ等
Webサービスの機能拡充
お客 さまからの選択の獲得
料 金 戦略
○お客さまにご納得いただける,料金水準の実現(泊再稼働後の料金値下げ)
○お客さまのライフスタイルやニーズに応える,料金メニューの多様化
【電力システム改革への対応】
66
■新料金メニュー「eタイム3[Sプラン]」
メニューの概要:現行のeタイム3(3時間帯別電灯)の基本料金区分を細分化(現行の契約容量
10kVAの下に6kVAを新たに設定)。
ご加入いただけるお客さま:契約容量が6kVA以下のお客さま。
おすすめのお客さま:オール電化住宅に限らず、省エネ性の高い暖冷房エアコンや、それに合わ
せてIHクッキングヒーターをお使いのお客さまなど、電気のご使用量が
多いお客さま。
【時間帯区分】
・1日を3つの時間帯(朝晩時間・午後時間・夜間時間)に分けて料金設定。
・割安な時間帯(朝晩時間、夜間時間)に電気の使い方をシフトしていただくと、お得になる料金メニュー。
【料金(消費税等相当額を含む)】
区 分
単 位
1契約(6kVAまで)
基本料金
料 金
3,175.20円
午後時間
電力量料金
朝晩時間
39.94円
1kWh
30.35円
夜間時間
Sプラン割引(注)
料金割引
14.37円
1契約
1,000.00円
(注)電気料金から「Sプラン割引額」として1,000円を割引します。
【モデル料金】
契約容量6kVA、使用電力量5,181kWh/年間
の場合
従量電灯B ①
eタイム3 ②
加入メリット ②-①
175,826円
161,142円
▲14,684円(▲8.4%)
※IHクッキングヒーター4.8kW、暖冷房エアコン0.9kWをご使用のケース。
【電力システム改革への対応】
67
■法人のお客さま向けの新たな料金メニュー
概要:電化空調や電化厨房機器をお使いの飲食店・医療機関や厚生施設など、法人のお客さまに
提供している現行の料金割引メニューを新たなタイプにリニューアル。
ポイント:お客さまの利便性の観点から、料金割引のために設置していた専用メーターを不要と
して、より加入しやすくする。
オフィスビルやスーパー、
ホテル、福祉施設などで、氷
蓄熱式空調システム等と暖冷
房機器(電気式ヒートポン
プ)を組み合わせてご利用さ
れるお客さまにお得なメ
ニュー。
病院やレストラン、ホテル、
スーパーなどで、電化厨房機
器をご利用されるお客さまに
お得なメニュー。
IH調理器やフライヤーな
どさまざまな加熱調理機器が
割引対象。
現行料金メニュー
割引額算定用
計量器
事務所や福祉施設、食品
工場などで、蓄熱式のヒー
トポンプ空調機器やエコ
キュートなどをご利用され、
昼間にご利用される熱エネ
ルギーを夜間に蓄熱いただ
けるお客さまにお得なメ
ニュー。
新料金メニユー
割引額算定用
計量器
【電力システム改革への対応】
68
■会員制Webサービス
電力小売全面自由化に向け、新たに会員制Webサービスを提供予定(本年6月を目途に開始)。
会員制Webサービスでは、「知る・参加する・得る・役立つ」をコンセプトにお客さまにお楽しみ
いただける情報やポイントサービス等を提供。
<提供サービス(予定)>
情報提供サービス、ポイントサービス(次頁参照)、参加型サービス、実績照会サービス>
会 員 制 W e b サ ー ビ ス
知る
情報提供サービス
月替わりにWeb
サイト内で情報を
掲載
ポイントサービス
メルマガにて様々
Webサイト利用に
貯まったポイントを
な情報を配信
応じてポイントを進呈
道産品等と交換
道産品レシピや、電気にまつわる情報等、お客さまに
喜んでいただける情報を定期的に提供します。
参加する
得る
参加型サービス
Webサイト内で
Webサイト内で写真
アンケートを実施
やコメント投稿を募集
アンケートや投稿、ゲームなどサイト内で、
お客さま参加型のイベントを随時展開します。
Webサイトの利用に応じて、お客さまにポイント
を進呈、様々なラインナップから交換いただけます。
役立つ
実績照会サービス
毎月の電気料金や使用量のグラフ表示、
検針結果やご請求額のお知らせメールは、
現行サービス「Web料金お知らせ
サービス」にて提供いたします。
お客さまのライフスタイルにあった
料金プランの診断サービスなど段階的に拡充して
いきます。
【電力システム改革への対応】
69
■ポイントサービス
ポイント会員になると会員専用Webサイトのご利用に応じてポイントが貯まる。
貯めたポイントは「道産品・商品券等への交換」や「地域団体へのチャリティ等に利用」が可能。
“毎月貯まる、いろいろ使える!楽しめる!”
ご家庭向け会員制Webサービスの利用に応じてポイントをお客さまへ進呈いたします。
また、貯まったポイントは “道産品・道内企業商品券との交換” ”道内企業を中心とした他社ポイントへの交換”
“地域団体へのチャリティ”など、北海道にこだわったラインナップからスタートしお楽しみいただく予定です。
アンケート
に答えて
貯める
情報の投稿
で貯める
記事を読ん
で貯める
“得る”楽しみ
他社の
ポイント
へ交換
道産品等
と交換
お 客 さ ま
イベントや
キャンペー
ンへの参加
で貯める
地域団体へ
のチャリ
ティ
道内企業
の商品券
と交換
【電力システム改革への対応】
70
■電力システム改革の工程表
2013年度
2014年度
【第1段階】
2015年4月
【第2段階】
2016年4月
【第3段階】
2020年4月
電事法改正(第1弾)
2013年11月成立
広域機関の設立準備
広域機関
設立
運用開始
電力システムに関する基本方針
設立認可
電事法改正(第2弾)
2014年6月成立
小売全面自由化のための環境整備
卸市場の活性化
電事法改正(第3弾)
2015年6月成立
小売全面
自由化
家庭等の小口部門でも、電力会社の
選択や、自由な料金設定を可能に
料金規制
の経過措置
期間
料金規制
の撤廃
需要家保護
に必要な
制度を措置
卸規制の撤廃
改革検証①
(第2弾法施行前)
送配電部門の一層の中立化の前提となるルール検討、整備、発効
災害時の対応、送配電設備の保守と運用の協調、供給力確保など
安定供給確保策についての検証と対応
改革検証③
改革検証②
(第3弾法施行前) (第3弾法施行後5年以内)
送配電
部門の
法的分離
競争的な
市場環境を
実現
【電力システム改革への対応】
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本資料は2016年1月29日現在のデータに基づいて作成されております。また、金融商品取引法上のディスクロー
ジャー資料ではなく、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。本資料には将来の業績に関する
記述が含まれておりますが、これらの記述は将来の業績を保証するものではなく、リスクと不確実性を内包するも
のです。将来の業績は経営環境に関する前提条件の変化などに伴い変化することにご留意ください。また、あくま
で当社の経営内容に関する情報の提供を目的としたものであり、当社が発行する有価証券の投資を勧誘することを
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