受賞理由・受賞者プロフィール

平成 27 年度
まつもと
ゆうきち
松本
雄吉
分野 : 現代演劇
現職
「大阪文化賞」受賞
69 歳
熊本県生まれ
: 劇団「維新派」主宰
演出家
≪受賞理由≫
氏は、平成 26 年 10 月に、大阪市西区中之島 GATE において、自身が主宰である劇団
「維新派」の公演『透視図』を構成、演出し、上演されました。
『透視図』は、現在「水都大阪」のシンボル空間となっている中之島 GATE に、役者、
スタッフが自らの手で作り上げた特設舞台において、川面に映る高層ビル群の明かりを背
景に行われました。約 40 人の役者たちが、
「維新派」の独創的なリズムに乗せたセリフを
発しながらストーリーを展開し、躍動的でスケールの大きな美しい作品となりました。
また、氏は、昭和 45 年に劇団「日本維新派」
(現在の「維新派」の前身)結成後、脚本・
演出家として劇団を率い、
「ヂャンヂャン☆オペラ」と名付けた関西弁を生かした独創的な
スタイルを確立し、大がかりな特設野外舞台による作品を、国内外で公演し、海外でも高
い評価を得ています。
このように、氏の活躍は大阪の野外演劇を牽引し、演劇を通じて大阪の文化を国内外に
発信されており、大阪の文化振興への貢献は極めて大きく、ここに大阪文化賞を贈ります。
≪略歴・主な作品≫
昭和 21(1946)年 :熊本県生まれ
昭和 45(1970)年 :劇団「日本維新派」結成
昭和 62(1987)年 :劇団改名「維新派」
平成 3 (1991)年 :東京・汐留コンテナヤードでの巨大野外公演『少年街』より、
独自のスタイル「ヂャンヂャン☆オペラ」を確立。
平成 11(1999)年
:
『水街』
~平成 12(2000)年 (大阪・南港 特設劇場(1999)
、
オーストラリア・アデレード 特設劇場(2000)
)
平成 13(2001)年 :
『さかしま』
(奈良・室生 野球グランドを使用した特設劇場)
平成 14(2002)年 :
『カンカラ』
(岡山の離島・犬島 銅精錬所跡地内 特設劇場)
平成 16(2004)年 :
『キートン』
(大阪・南港 特設劇場(2004))
平成 19(2007)年 :
『nostalgia』
~平成 21(2009)年 (大阪(2007)
、埼玉(2007)
、京都(2008)
、
オーストラリア・パース(2009)
、
ニュージーランド・オークランド(2009)
)
平成 20(2008)年 :
『呼吸機械』
(琵琶湖上 特設劇場「びわ湖水上舞台」
)
平成 22(2010)年 :
『台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき』
~平成 23(2011)年 (岡山・犬島(2010)
、埼玉(2010)
、
シンガポール Esplanade Park)
(2011)
)
≪受賞歴≫
平成 11(1999)年:大阪舞台芸術賞(維新派として受賞『水街』
)
平成 14(2002)年:第 2 回朝日舞台芸術賞(維新派として受賞『カンカラ』
)
平成 17(2005)年:第 12 回読売演劇大賞演出家部門優秀賞(
『キートン』
)
平成 21(2009)年:第 8 回朝日舞台芸術賞 アーティスト賞(
『呼吸機械』
)
第 59 回芸術選奨文部科学大臣賞(
『呼吸機械』
)
平成 23(2011)年:紫綬褒章
平成 25(2013)年:第 48 回大阪市市民表彰
平成 26(2014)年:平成 26 年度大阪文化祭賞優秀賞(維新派として受賞『透視図』
)