厚生委員会行政視察報告書

厚生委員会行政視察 報告書
委員 長
日
程
大塚
正俊
平成28年1月19日(火)午後4時~5時30分
場
所
相 手 方
参加議員
氏
名
目
的
福岡県那珂川町「ふれあいこども館」
那珂川町子育て支援課 伊藤 拓己課長
委員長 大塚 正俊 副委員長 髙野 良信
委 員 小住 利子、古江 信一、山影 智一
ふれあいこども館における活動、運営、建設に係る調査を行い、南
部童心児童館の建設、活動、運営のあり方を検討する。
内
≪市の概況≫
福岡市の西南部に隣接しており、福岡都市圏の一部を構成 し、福
岡市に近い博多南駅周辺・西鉄那珂川営業所を周辺を中心とした町
北部の平地部ではベッドタウンとして発展しているが、他の地域は
農地・山地となっており、福岡市の水がめである南畑ダムや、自然
保養施設「グリーンピアなかがわ」などがある。
容
・行政面積 74.95 km²、総人口 49,830 人
・財政規模 (歳出) 150 億 1,892 万 8 千円
・平成 26 年度財政力指数 0.672、経常収支比率 88.4
・人口の推移 1995 年 42,345 人
2000 年 45,548 人
2005 年 46,972 人
2010 年 49,785 人
・合計特殊出生率 1.71
・小学校 7 校、中学校 3 校
◎市長の政策;学校教育・子育て支援の充実
※町職員で、子育て支援課長で退職。
≪ふれあいこども館の概要≫
ふれあいこども館(正式名称「那珂川町複合児童福祉施設」)は、
就学前の子どもとその保護者を対象にしたイベントやプログラム、
小学生の遊び場などを提供する那珂川町の新しい子育て支援拠点
となる施設である。また「ふれあいこども館」は、これまで東隈に
あった子育て支援センター「すくすく」を移転拡充し、新たに児童
館機能を加えた施設となっている。
・開館日;火曜日から日曜日まで
※休館日は毎週月曜日です。月曜日が祝休日の場合は開館。その
場合はその翌日(火曜日)が休館日
1
・開館時間;午前 9 時から午後 5 時 30 分まで
※小学生のみの利用は、4 月から 10 月までは午前 9 時から午後 5
時 30 分まで、11 月から 3 月までは午前 9 時から午後 5 時まで
※イベントやプログラムなどによっては、夜間に開催されるもの
もあり。
・利用対象者(利用できる人);就学前の児童とその保護者、小学
生、子育て支援に関わるボランティアスタッフ(登録者)
・ふれあいこども館の利用料金(入館料)は無料。但し、プログラ
ムによっては、参加費をいただくものあり。
•館内での飲食は可能。但し、所定の場所に限る。利用時間:11 時
~15 時 30 分
≪建設にあたって≫
ふれあいこども館は、平成 24 年 8 月 4 日に開催した「キックオ
フ・フォーラム」をはじめに、 3 回のプレワークショップ、5 回の
建築デザインワークショップなどを開き、住民と行政、子どもや子
育ての専門家と一緒に、「どんな施設にするべきか」「どんなプログ
ラムを行うべきか」「どんな建物にするべきか」を話し合い 、考え
て作り上げた。また、建設前後に 8 か所の先進地視察を実施。
≪施設の概要≫
・延べ床面積 1396.89 ㎡(1F 862.48 ㎡ 2F 534.41 ㎡)
・構造 鉄骨造 2 階建て(太陽光発電 10kw)、LED、EV)
・平成 26 年 7 月オープン
≪施設の建設事業費≫
・総事業費 342,316 千円
内訳(工事費 291,029 千円、基本設計委託料 6,207 千円、実施
設計監理委託料 9,485 千円、備品 15,151 千円、消耗品 3,471
千円)
・補助金 34,145 千円
国;次世代育成支援対策施設整備交付金(児童館分)17,072 千円
県;児童厚生施設整備事業費補助金(児童センター分)17,073 千円
・起債;地域活性化事業債 163,000 千円
≪運営費≫
・H26 年度 20,594 千円(9 カ月)※H27 年度予算 26,752 千円
内訳;賃金(臨時、嘱託職員賃金)11,227 千円、需用費 3,070 千
2
円、委託料 4,292 千円
名分は除く。
※館長、副館長(兼任)、職員 1
・職員体制
館長 1 名(正規職員(子育て支援課長兼務))
副館長 2 名(正規職員 1 名(子育て支援係長兼務))、嘱託 1 名(ア
ドバイザー、町立保育園園長経験者)
正規職員 1 名
嘱託職員 3 名(子育て支援センター2 名、児童館 1 名)
臨時職員 2 名(子育て支援センター1 名、児童館 1 名)
その他(ボランティアスタッフ、スタッフ登録者、建設前のワー
クショップに参加した方々など、)
※正規職員、嘱託職員、臨時職員は保育士資格あり。
※通常、5 から 6 名体制で運営
≪利用者数≫
H26 年度 7 月~3 月 63,467 人 289.8 人/日
H27 年度 4 月~12 月 64,202 人 286.6 人/日
※基本設計の最大入館者見込み数を達成。
※就学前の子どもと保護者の利用が多い。小学生は少ない。
成
果
・この施設は、子育て支援センターと児童館を兼ね備えた施設で、
町の拠点となる総合的な子育て支援センター機能を有している。
町内に 7 小学校区あるが、他校区に児童館を建設する計画はなく、
南部 童 心児 童 館の 位置 付 けを ど の よう に する の かを 検討 す る必 要
がある。仮に、校区の児童館とするならば、全校区に整備計画を作
る必要がある。
・学童保育は、各小学校敷地内にプレハブを建て、市で運営してお
り、学童保育と児童館は分離した方が好ましいと考える。
・この施設は、室内プールや図書館、文化センター等の施設に隣接
しており、駐車場を有効に利用できるため、拠点施設との位置付け
をして整備する場合は、公共施設が集結している市役所周辺に整備
すべきと考える。(豊田町公共駐車場など)
・この施設整備の最大のポイントは、基本設計の中で、フォーラム
やワークショップで保護者の意見を設計に盛り込んだことであり、
完成 後 もワ ー クシ ョッ プ 等に 参 加 され た 方が ボ ラン ティ ア スタ ッ
フとして運営に携わっていることが注目される。計画の発案から 3
年で完成しており、是非この手法を取り入れた住民参加型 の児童館
建設を進めていく必要がある。
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